技術的な広告配信は、一般的な目的のための同意と正当な利益がない場合に、IAB TCF v2.2 を採用しているパブリッシャー様による GDPR を遵守した広告配信を支援するソリューションです。
技術的な広告配信は IAB TCF v2.2 の特殊目的 2(SP2)に依拠し、広告を配信する際に IP アドレスを使用します。TCF の別の目的で認められている、他の個人データ処理のオペレーションは一切使用しません。
技術的な広告配信を設定する
技術的な広告配信は、アド マネージャー管理画面での導入作業が一切不要です。正当な利益も同意もないトラフィックでアド マネージャーを呼び出すように CMP を設定した場合、アド マネージャーは技術的な広告配信の対象となるクリエイティブの配信を試みます。
技術的な広告配信のトラフィックでは、以下がサポートされます。
- デマンド: 純広告、ヘッダー入札による入稿、メディエーションのみ。
- ターゲティング: 広告ユニット ターゲティングと一部の Key-Value ターゲティングのみ使用できます。
- 広告ユニット ターゲティング: 適切な技術フォーマットとディメンション レベルの広告の配信に必要です。
- Key-Value ターゲティング: GDPR、TCF、適用される現地の法規制を遵守しているとパブリッシャー様が判断したユースケースで対象となる Key-Value が使用されます。技術的な広告配信は特殊目的 2 に依拠しているため、コンテキスト ベースまたはパーソナライズされた Key-Value は使用できません。
- CMS メタデータとコンテンツ バンドル ターゲティング: GDPR、TCF、適用される現地の法規制を遵守しているとパブリッシャー様が判断したユースケースで対象となる CMS メタデータとコンテンツ バンドルが使用されます。技術的な広告配信は特殊目的 2 に依拠しているため、コンテキスト ベースまたはパーソナライズされた CMS メタデータやコンテンツ バンドルは使用できません。
広告申込情報が技術的な広告配信の広告枠に配信されないようにするには、追加のターゲティング ディメンション(「地域」など)を含めます。
他の IAB TCF v2.2 同意管理プラットフォーム(CMP)では、技術的な広告配信をサポートするために必要な操作はありません。既存の TC 文字列には、適切な配信モードを選択するために必要な関連シグナルがすべて含まれています。広告技術プロバイダとして次の Google の条件を満たしていれば、技術的な広告が配信されます。
- 特殊目的 1 および 2 の正当な利益。
技術的な広告配信のレポート
技術的な広告配信のレポートタイプでは、インプレッション、広告ユニット、オーダー、広告主に関する情報を確認できます。
技術的な広告配信は特殊目的 2 に依拠しており、別の目的で許可されている個人データ処理は一切行われません。この要件を満たすため、技術的な広告配信のレポートにはクリックと視認性に関する情報(TCF の目的 7)は含まれず、過去のレポートには技術的な広告のクリックとインプレッションに関する情報は含まれません。
純広告とメディエーション配信を包括的に把握するには、アド マネージャーの過去のデータレポートと技術的な広告配信のレポートの両方を作成することをおすすめします。その理由は次のとおりです。
- 技術的な広告のインプレッションは、過去のレポートには含まれない。
- 技術的な広告のクリックは、どのレポートタイプにも含まれない。
- アド マネージャーの広告申込情報とオーダーの管理画面の概要ビューには、技術的な広告のインプレッションやクリックがすべて含まれるため、レポートと比較すると配信不足に見える可能性がある。
技術的な広告配信のレポートを作成する手順は次のとおりです。
- Google アド マネージャーにログインします。
- [レポート]
[レポート] をクリックします。
- [新しいレポート] をクリックします。
- [レポートタイプ] で
をクリックします。
- [技術的な広告配信] を選択し、[完了] をクリックします。
- レポートに追加するディメンションと指標を選択します。
- [実行] をクリックします。