ビジネスまたは学校の Chrome ブラウザおよび ChromeOS デバイスの管理者を対象としています。
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- Chrome Enterprise カスタマー フォーラムでは、Chrome Enterprise を使用する他の IT 管理者と交流できます。
- ChromeOS 管理者の認定試験を受験できます。
- サポートとその他のリソースについては、以下の補足資料をご覧ください。
表の更新日: 2025 年 5 月 20 日
Chrome 136
Chrome 136 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
Google レンズの検索結果表示の更新 | ✓ | ||
悪意のある APK のダウンロード チェック(テレメトリーのみ) | ✓ | ||
Chrome のヒントの自動通知(iOS) | ✓ | ||
リモート デバッグでのカスタム データ ディレクトリの使用を必須化 | ✓ | ||
パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴 | ✓ | ||
attr() 型のキーワード string を raw-string に名称変更 | ✓ | ||
ProgressEvent の更新: loaded と total に double 型を使用 | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
管理対象デバイス上のリモート デスクトップ クライアントで WebAuthn をサポート | ✓ | ✓ | |
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
新しいレポート コネクタ: CrowdStrike Falcon Next-Gen SIEM | ✓ | ✓ | |
Android での URL フィルタリング機能 | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーの削除 | ✓ | ||
--load-extension コマンドライン スイッチを削除 | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
決済用の WebAuthn 認証情報の作成時にスローされるエラータイプを SecurityError から NotAllowedError に変更 | ✓ | ||
blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション | ✓ | ||
Bluetooth 経由の Web Serial(Android) | ✓ | ||
Happy Eyeballs V3 | ✓ | ||
Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー | ✓ | ||
ウェブアプリ マニフェスト: update_token と要件チェックの更新 | ✓ | ||
2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行 | ✓ | ✓ | ✓ |
Chrome で macOS 11 のサポートを終了 | ✓ | ||
独立したウェブアプリ | ✓ | ✓ | |
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
SafeBrowsing API の v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
IP アドレスのロギングとレポート | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除 | ✓ | ✓ | |
iOS での複数の ID のサポート | ✓ | ||
Google Agentspace による検索候補を Chrome アドレスバーに表示 | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
iOS での URL フィルタリング機能 | ✓ | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- Google レンズの検索結果表示の更新
デバイスのカメラやウェブページ上の画像からの Google レンズの検索結果が画面の下部からスライド表示されるネイティブ UI パネルに表示されます。これまで、この検索結果は新しいタブに別のウェブページとして表示されていました。管理者は、既存のポリシー LensCameraAssistedSearchEnabled を使用してこの機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 136
- 悪意のある APK のダウンロード チェック(テレメトリーのみ)
Android 版 Chrome は、Chrome でダウンロードした Android パッケージ キット(APK)ファイルの安全性を確認するため、Google に問い合わせるようになりました。これは、モバイル マルウェアからユーザーを保護するために設計された機能の、テレメトリー専用の試験運用版です。最終的には、警告を表示し、悪意のある APK ファイルのダウンロードをブロックします。現時点では、悪意のある APK のダウンロード チェックはテレメトリーのみです。警告は表示されず、ダウンロードもブロックされません。テレメトリーのみのモードでは、悪意のある APK ダウンロード チェックは、Google セーフ ブラウジングの保護強化機能に登録しているユーザーに対してのみ実行されます。
この機能を無効にするには、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーでセーフ ブラウジング モードを「NoProtection」(値 0)に設定します。
- Android 版 Chrome 136
- Chrome のヒントの自動通知(iOS)
ユーザーは、一時的な通知として Chrome のヒントを受け取ることができるようになりました。これまでは、Chrome のヒント通知を明示的に有効にしたユーザーのみが、この通知を受け取っていました。
今回のリリースでは、iOS に Chrome をインストールしているものの、数日間使用していないユーザーに対して、Chrome のヒントを通知として積極的に送信します。これにより、ユーザーはアプリを開かなくても、Google レンズやセーフ ブラウジング保護強化機能などの便利な機能について確認できるようになります。管理者は、ポリシー ProvisionalNotificationsAllowed を使用してこの機能を無効にできます(このポリシーは Chrome 137 で利用可能になります)。
- iOS 版 Chrome 136
- リモート デバッグでのカスタム データ ディレクトリの使用を必須化
Windows、Linux、macOS のデフォルトのデータ ディレクトリを使用する Google Chrome で、TCP ポートまたはパイプ経由のリモート デバッグができなくなりました。
--remote-debugging-pipe
スイッチまたは--remote-debugging-port
スイッチを使用している場合、--user-data-dir
スイッチを使用して Google Chrome をリモートでデバッグするためには、カスタムデータ ディレクトリを指定する必要があります。この変更の理由は、これらのリモート デバッグ スイッチが、情報窃盗ツールやマルウェアによって Google Chrome からデータを抽出する目的で悪用されていたためです。カスタム ユーザーデータ ディレクトリでは異なる暗号鍵が使用されるため、マルウェアが Cookie などの暗号化されたデータを盗むことはできなくなります。
この変更は、Chrome for Testing と Chromium には影響しません。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
- パーティショニング: :visited リンク履歴
ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ
:visited
スタイルになり、ブラウザ側では、VisitedLinks のハッシュ テーブルがトリプルキーでパーティショニングされるようになります。つまり、訪問したリンクごとに <link URL, top-level site, frame origin> がセットで保存されるということです。これにより、このサイトとフレーム上で以前にクリックされたリンクのみにスタイルが適用されるようになり、結果として、:visited
リンクのスタイル情報を取得するために開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなるため、意味をなさなくなります。セルフリンクには例外があります。サイト自体のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、
:visited
としてスタイル設定できます。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効です。サイト内ではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されており、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットは損なわれません。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- attr() 型のstring キーワードを raw-string に改称
attr()
型引数は、属性値が CSS 値としてどのように解析されるかを指定するものです。W3C CSS Working Group の最近の決定により、attr()
型のstring
キーワードは、より明示的なraw-string
に改称されることになりました。属性値がraw-string
キーワードとして指定されているか、完全に省略されている場合、その属性のリテラル値は CSS 文字列の値として扱われ、CSS の解析(CSS エスケープ、空白文字の削除、コメントなど)は一切行われません。フォールバックがトリガーされるのは、属性自体が完全に存在しない場合に限られ、なんらかの値によってトリガーされることはありません。attr() の記法について詳しくは、CSS 値と単位モジュール レベル 5 をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- ProgressEvent の更新: loaded と total が double 型に
ProgressEvent
には、進行状況を示す属性loaded
とtotal
があり、これらの型は現在unsigned long long
です。この機能により、これらの 2 つの属性の型が double に変更され、デベロッパーが値をより細かく制御できるようになります。たとえば、
total
を 1 に設定し、loaded
を 0 から 1 まで徐々に増加させるProgressEvent
を作成することが可能になります。これは、max 属性が省略されている場合の<progress>
HTML 要素のデフォルトの動作と一致します。詳しくは、GitHub での Web Hypertext Application Technology Working Group(WHATWG)のディスカッションをご覧ください。- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 136
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 OnSecurityEventEnterpriseConnector OnSecurityEvent Chrome Enterprise コネクタの設定ポリシー(Android でも利用可能に)。 WebAuthenticationRemoteDesktopAllowedOrigins リモート デスクトップ アプリケーションから送信されたプロキシ処理の WebAuthn リクエストを許可するオリジン。 ReduceAcceptLanguageEnabled Accept-Language の削減を制御。 HappyEyeballsV3Enabled Happy Eyeballs V3 アルゴリズムを使用。 EnterpriseRealTimeUrlCheckMode URL のセーフ ブラウジング ステータスをリアルタイムでチェック(Android でも利用可能に)。 ProvisionManagedClientCertificateForBrowser 管理対象ブラウザのクライアント証明書のプロビジョニングを有効化。
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 ThirdPartyBlockingEnabled サードパーティ ソフトウェアからのコード挿入ブロックの有効化。 ProfilePickerOnStartupAvailability 起動時のプロフィール選択画面の表示有無。
Chrome Enterprise Core の変更内容
- 管理対象デバイス上のリモート デスクトップ クライアントで WebAuthn をサポート
この変更により、管理対象デバイスのユーザーは、ローカル セキュリティ キーまたはパスキーを使用して、リモートホスト上のウェブサイトに安全にアクセスできるようになります。新しい WebAuthenticationRemoteDesktopAllowedOrigins エンタープライズ ポリシーにより、管理者は、他のオリジンに代わって WebAuthn リクエストを送信できるリモート デスクトップ クライアント アプリケーションを指定できるようになります。
これにより、リモート デスクトップでローカル認証システムを使用する際の問題に対処し、セキュリティとユーザー エクスペリエンスの両方が向上します。管理者は、許可するリモート デスクトップ クライアント アプリのオリジンをカンマ区切りのリストで指定してポリシーを設定します。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
Chrome Enterprise Premium の変更内容
Chrome Enterprise Core と Chrome Enterprise Premium の違いをご確認ください。
- 新しいレポート コネクタ: CrowdStrike Falcon Next-Gen SIEM
Chrome 136 では、Crowdstrike Falcon Next-Gen SIEM 用の新しい Chrome Enterprise レポート コネクタが導入されました。管理者は、管理コンソールでこのコネクタを設定して、選択した Chrome イベントデータを Crowdstrike に転送し、セキュリティ モニタリングと分析を強化できます。これにより、SIEM の選択に柔軟性が生まれ、脅威の検出精度が向上します。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
- Android での URL フィルタリング機能
Chrome Enterprise Premium のお客様向けに、WebProtect URL フィルタリングが Android にも対応しました。これにより、管理者は EnterpriseRealTimeUrlCheckMode ポリシーを使用して、管理対象の Android デバイスに URL ブロック、警告、監査ルールを適用し、プラットフォーム間で一貫したウェブ コンテンツ制御を実現できます。フィルタ イベントはレポート コネクタを介して報告され、設定は管理コンソールで行われます。
- Android 版 Chrome 136
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- リモート デバッグ ポートのカスタムデータ ディレクトリの要件
Windows、Linux、macOS のデフォルトのデータ ディレクトリを使用する Google Chrome で、TCP ポートまたはパイプ経由のリモート デバッグができなくなります。
--remote-debugging-pipe
スイッチまたは--remote-debugging-port
スイッチを使用している場合、--user-data-dir
スイッチを使用して Google Chrome をリモートでデバッグするためには、カスタム データ ディレクトリを指定する必要があります。この変更の理由は、これらのリモート デバッグ スイッチが、情報窃盗ツールやマルウェアによって Google Chrome からデータを抽出する目的で悪用されているためです。カスタム ユーザーデータ ディレクトリでは異なる暗号鍵が使用されるため、マルウェアが Cookie などの暗号化されたデータを盗むことはできなくなります。
この変更は、Chrome for Testing と Chromium には影響しません。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
- blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション
ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみで引き続きパーティショニングされるトップレベル ナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始されたトップレベルの Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium の動作と Safari の類似する動作との間の整合性が保たれるようになり、関連する仕様にもこれらの変更が反映されるようになります。
この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化
Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、Intl.Locale オブジェクトを拡張します。
Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、プロポーザルのステージ 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターの削除と、名前変更された関数の再リリースが予定されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- FedCM の更新
Chrome 136 以降では、Federated Credentials Management API(FedCM)を使用して、同じダイアログに複数の ID プロバイダを表示できるようになります。これにより、デベロッパーはサポートされているすべての ID プロバイダをユーザーに簡単に提示できるようになります。まず最初の取り組みとして、すべてのプロバイダを 1 つの get() 呼び出しでまとめて扱うというシンプルなケースから開始する予定です。
FedCM のパッシブモードでは、別のアカウントを追加する機能のサポートを終了する予定です。この機能は、選択ツールで他の IdP アカウントとともに [別のアカウントを使用] ボタンを表示できるというものですが、現在使用されておらず、UX の観点からも、フローが複雑になる割に効果がないと指摘されています(ただし、FedCM アクティブ モードでは引き続き機能します)。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴
ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ、
:visited
スタイルになります。ブラウザ側では、VisitedLinks のハッシュ テーブルがトリプルキーでパーティショニングされるようになります。つまり、訪問したリンクごとに <link URL, top-level site, frame origin> がセットで保存されるということです。これにより、このサイトとフレーム上で以前にクリックされたリンクのみにスタイルが適用されるようになり、結果として、:visited
リンクのスタイル情報を取得するために開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなるため、意味をなさなくなります。セルフリンクには例外があります。サイトの独自のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、
:visited
としてスタイル設定できるというものです。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効になります。サイトではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されているため、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットを引き続き利用できます。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー
Chrome 136 では、セキュリティを強化するために、Storage Access API のセマンティクスを調整し、同一オリジン ポリシーに厳密に準拠させます。つまり、フレームで
document.requestStorageAccess()
を使用すると、デフォルトでは iframe のオリジン(サイトではない)へのリクエストにのみ Cookie が付加されます。注: CookiesAllowedForUrls ポリシーまたはストレージ アクセス ヘッダーを使用して、クロスサイト Cookie のブロックを解除することは引き続き可能です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- SwiftShader フォールバックを削除
早ければ Chrome 137 で、SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックのサポートを終了する予定です。SwiftShader にフォールバックせずに、WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。SwiftShader フォールバックを削除する主な理由は次の 2 つです。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、
--enable-unsafe-swiftshader
コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。
--enable-unsafe-swiftshader
を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 137
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで不合格となります。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の
file://
URL のホスト部分でスペースが使用されているために困難が生じています(詳細については、GitHub のディスカッションをご覧ください)。この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 138
- Chrome で macOS 11 のサポートを終了
Chrome 138 は、macOS 11 をサポートする最後のバージョンとなります。Chrome 139 以降、Apple のサポート対象外となった macOS 11 はサポートされなくなります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。
macOS 11 を搭載した Mac では、Chrome は引き続き動作しますが、警告の情報バーが表示され、今後のアップデートは行われなくなります。Chrome を引き続きアップデートしたい場合は、パソコンをサポート対象の macOS バージョンへアップデートする必要があります。
Chrome 139 以降を新規にインストールするには、macOS 12 以降が必要です。
- Windows、macOS 版 Chrome 139
- 独立したウェブアプリ
独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。
これらのアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、独立したウェブアプリを開始するに記載されている 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。
初回となるこのリリースでは、IWA は企業が管理する ChromeOS デバイスでポリシーを使用した場合のみインストール可能になります。
- Windows 版 Chrome 140
このリリースでは、Windows 上の企業管理のブラウザ構成に、分離されたウェブアプリのサポートが追加されます。
- Windows 版 Chrome 140
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
この機能は段階的にリリースされます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため、必要に応じて中断を挟みながら全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
- Windows 版 Chrome 147: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
-
大規模なお客様向けに、管理コンソールのレポート機能のパフォーマンスと拡張性を改善
Chrome Enterprise Core では、管理コンソール内の多くのページやレポートのパフォーマンス、精度、拡張性を改善することを目的としたソフトウェア インフラストラクチャの変更を順次リリースしていきます。管理コンソールで影響を受けるページとレポートは次のとおりです(ただし、これらに限定されません)。
- バージョン レポート
- アプリと拡張機能の使用状況レポート
- 拡張機能の詳細ページ
- Chrome ブラウザの分析情報ページ
この変更は、2025 年 4 月から 7 月にかけて段階的にリリースされる予定です。
- 2025 年 4 月以降、2025 年 7 月まで
-
管理対象プロファイル リストの新しいリモート コマンドと CSV エクスポート
管理対象プロファイルのリストに、[CSV エクスポート] アクションと、[キャッシュを消去] リモートコマンド、[Cookie を消去] リモート コマンドを追加する予定です。1 つまたは複数のプロファイルを選択して、リモート コマンドを実行できるようになります。
- CSV エクスポート: Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135 以降
- リモート コマンド: Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136 以降
-
Chrome Enterprise Core の新しい概要ランディング ページ
この新しい概要ページは、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] セクションに表示されます。ブラウザとプロファイルのデプロイの概要、報告された Chrome のバージョンとインストールされている拡張機能の概要など、デプロイに関する有益な情報が表示されます。たとえば、これらの分析情報を参照して、非アクティブなブラウザや保留中のアップデートがあるブラウザをすばやく特定できるようになります。また、拡張機能リクエストのキューや、設定済みの拡張機能も簡単に確認できるようになります。
- Trusted Tester による早期アクセス: Chrome 135 以降
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Chrome Enterprise では、ローカル IP アドレスとリモート IP アドレスを収集して報告し、それらをセキュリティ調査ログ(SIT)に送信することで、セキュリティ モニタリングとインシデント対応の機能を強化しています。また、オプションで、管理者が Chrome Enterprise レポート コネクタを介して、社内やサードパーティのセキュリティ情報イベント管理(SIEM)プロバイダに IP アドレスを送信できるようになります。
Chrome Enterprise Core をご利用のお客様にお使いいただけます。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 136
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Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除
2025 年 4 月(Chrome 136)より、プロファイル削除ポリシーに使用される非アクティブな期間のロールアウトが開始されます。2025 年 6 月(Chrome 138)より、定義済みの非アクティブな期間を超えて非アクティブな状態であった管理対象プロファイルは、ポリシーに基づいて管理コンソールから自動的に順次削除されます。このポリシーのリリース時には、非アクティブな期間はデフォルトで 90 日に設定されます。つまり、デフォルトでは、90 日を超えて非アクティブであった管理対象プロファイルはすべてアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。プロファイルの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在の管理対象プロファイルに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのプロファイルが非アクティブとみなされ、削除されます。ユーザー アカウントは削除されません。デバイスで非アクティブなプロファイルが再度アクティブになると、そのプロファイルがコンソールに再び表示されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 138
このポリシーは 4 月にリリースされます(Chrome 136)。削除は 6 月(Chrome 138)に開始され、7 月末(Chrome 139)までに初回の削除が完了予定です。初回の削除の完了後は、所定の非アクティブな期間を経過したタイミングで非アクティブなプロファイルは順次削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 138
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- iOS と Android での URL フィルタリング
既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。
- Android 版 Chrome 136
- Android、iOS 版 Chrome 137
- DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング
Google は、Chrome 固有の DLP ルールのインターフェースをよりユーザー フレンドリーで効率的なものにすることを目指しています。これには、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様向けの既存および今後のセキュリティ機能により適切に対応できるよう、管理コンソールのルール作成ワークフローを再設計することが含まれます。
- Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 137
Chrome 135
Chrome 135 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
サードパーティ プロファイルの登録が OIDC 認証コードフローへ移行 | ✓ | ||
iOS 版 Chrome でダウンロードしたファイルの自動削除 | ✓ | ||
ML によるパスワード フォーム検出精度の向上 | ✓ | ||
詐欺リスクの軽減に関するクライアントの LLM の支援 | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
ファイル形式の拡張子に基づくダウンロードの警告 - ドキュメントの修正 | ✓ | ||
パソコン版 Chrome の拡張機能の改善 | ✓ | ✓ | |
一般的なデバイス トラスト コネクタ | ✓ | ||
プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーを削除 | ✓ | ||
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除 | ✓ | ||
パソコン版 Chrome の設定、サイトのショートカット、テーマの改善 | ✓ | ||
Android 版 Chrome の以前のパスワード マネージャーの廃止 | ✓ | ||
シークレット モードでのサードパーティ Cookie の常時ブロック | ✓ | ||
srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承 | ✓ | ||
HSTS によるトラッキング防止 | ✓ | ||
サポートが終了した navigator.xr.supportsSession メソッドを削除 | ✓ | ||
Google Chrome で --load-extension コマンドライン スイッチを削除 | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
macOS 版 Chrome での Apple 拡張シングル サインオンのサポート | ✓ | ✓ | |
管理対象ユーザー向けの Chrome ウェブストアの [探す] ページに新しいコンテンツを追加 | ✓ | ✓ | |
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome 135 では更新なし。 | |||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
リモート デバッグ ポートのカスタムデータ ディレクトリの要件 | ✓ | ||
blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション | ✓ | ||
Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化 | ✓ | ||
FedCM の更新 | ✓ | ||
パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴 | ✓ | ||
Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
Chrome で macOS 11 のサポートを終了 | ✓ | ||
独立したウェブアプリ | ✓ | ||
SafeBrowsing API v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
管理コンソールのレポート機能のパフォーマンスと拡張性を改善 | ✓ | ||
管理対象プロファイル リストの新しいリモート コマンドと CSV エクスポート | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の新しい概要ランディング ページ | ✓ | ||
IP アドレスのロギングとレポート | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除 | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
iOS と Android での URL フィルタリング | ✓ | ||
DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング | ✓ | ||
モバイル向けレポート コネクタ | ✓ | ||
Connectors API | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Early Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- サードパーティ プロファイルの登録が OIDC 認証コードフローへ移行
Chrome 135 では、プロファイル登録のランディング ページがマーケティング ウェブサイトから動的ウェブサイトに移行します。この更新により、OpenID Connect(OIDC)の暗黙的フローも認証コードフローへと移行されます。これは、サードパーティ(3P)の管理対象プロファイルのセキュリティおよびユーザー エクスペリエンスの改善を目的としたものです。
- Windows 版 Chrome 135
- iOS 版 Chrome でダウンロードしたファイルの自動削除
iOS 版 Chrome ブラウザのユーザーは、ブラウザでダウンロードしたファイルを定期的に自動で削除できるようになりました。
この機能により、デバイスのストレージ容量に関連するパフォーマンスが向上する可能性があります。また、ユーザー自身で削除し忘れる可能性のあるファイルを自動的に削除することで、プライバシーの改善が見込まれます。
- iOS 版 Chrome 135
iOS 版 Chrome 135 のみを対象に 1% の初期テストを実施します。他のプラットフォームへのロールアウトは予定されていません。
- iOS 版 Chrome 135
- ML によるパスワード フォーム検出精度の向上
Chrome 135 では、ウェブ上のパスワード フォームをより適切に解析し、検出と入力の精度を高めるための新しいクライアントサイドの機械学習(ML)モデルが導入されています。この機能は PasswordManagerEnabled ポリシーを使用して制御できます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- 詐欺リスクの軽減に関するクライアントの LLM の支援
ウェブを利用するユーザーは、多種多様な詐欺に日々遭遇しています。このような詐欺に対処するため、Chrome 135 ではオンデバイスの大規模言語モデル(LLM)を使用して、保護強化機能を有効にしているユーザー向けに詐欺ウェブサイトの特定を行います。Chrome は、ページ コンテンツをデバイス上の LLM に送信して、そのページのセキュリティ関連のシグナルを推測します。そして、これらのシグナルをセーフ ブラウジングのサーバーサイドに送信し、最終的な判定を行います。この機能を有効にすると、Chrome は LLM のダウンロードのために多くの帯域幅を使用することがあります。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
キーボード ロック API をリクエストしたページのブランド名とインテントの概要を収集して、詐欺サイトを特定します。 - Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
キーボード ロック API をリクエストしたページのブランドとインテントの概要を使用してサーバーを判定し、これに基づいてユーザーに警告を表示します。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降、MutationEventsEnabled という一時的なエンタープライズ ポリシーを使用して、サポートが終了した、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできます。詳しくは、Chrome for Developers のブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、Chromium のバグを報告してください。
Chrome 127 以降、または 2024 年 7 月 30 日頃より、ミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの動作不良を避けるため、その前にコードを移行しておいてください。さらに時間が必要な場合のために、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。この機能は Chrome 135 まで(2025 年 3 月 25 日まで)使用できます。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的で Chrome 135 までご利用いただけます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: エンタープライズ ポリシーMutationEventsEnabled のサポートを終了します。
- ファイル形式の拡張子に基づくダウンロードの警告 - ドキュメントの修正
ExemptDomainFileTypePairsFromFileTypeDownloadWarnings のポリシー ドキュメントを更新し、DownloadRestrictions ポリシーとの連携を正しく反映しました。Chrome での動作は変更されていません。
動作は次のとおりです。ExemptDomainFileTypePairsFromFileTypeDownloadWarnings で、危険なファイル形式をブロックするための DownloadRestrictions の設定をオーバーライドする例外を指定できます。DownloadRestrictions で指定された他のタイプのセキュリティ対策(不正なダウンロードのブロックなど)は、ExemptDomainFileTypePairsFromFileTypeDownloadWarnings でオーバーライドできません。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
Chrome の変更なし - ドキュメントのみの変更です。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- パソコン版 Chrome の拡張機能の改善
パソコン版 Chrome 135 では、Chrome にログインする一部のユーザーが新しい拡張機能をインストールする際に Google アカウントで拡張機能を使用、保存できるようになりました。
拡張機能を制御する、関連のあるエンタープライズ ポリシーおよび BrowserSignin、SyncDisabled、SyncTypesListDisabled はこれまでどおり動作するため、管理者はユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存できるかどうかを設定できます。
どのパソコンでも拡張機能を使用できるようにする方法の詳細については、Chrome ウェブストアのヘルプセンター記事の拡張機能をインストールして管理するをご覧ください。
注: この変更は、パソコン版 Chrome での新しい ID モデルのリリースに伴うものです。詳しくは、Chrome にログインして同期するをご覧ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- 一般的なデバイス トラスト コネクタ
デバイス トラスト コネクタを通じた統合により、管理者は、Chrome から送信されるエンドユーザーのデバイスやブラウザ インスタンスのプロパティに基づいて、SaaS アプリや社内イントラネットなどの企業リソースへの認証をきめ細かく制御できます。詳しくは、Chrome Enterprise デバイス トラスト コネクタを管理するをご覧ください。
- Windows 版 Chrome 135
- プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーを削除
プライベート ネットワーク アクセス(PNA 1.0)は、ローカル ネットワークへのウェブサイト アクセスを制限するように設計された未公開のセキュリティ機能です。デプロイに関する懸念から、デフォルトでは PNA 1.0 を出荷できませんでした。これは、多数の既存のデバイスとの互換性が低いためです。
PNA 1.0 では、ローカル ネットワーク上のデバイスの変更が必要でした。これに代わるものとして、Chrome では更新されたプロポーザルのプライベート ネットワーク アクセス 2.0(PNA 2.0)を実装しています。PNA 2.0 では、ローカル ネットワーク上のデバイスを変更する必要はありませんが、ローカル ネットワークにアクセスする必要があるサイトのみを変更する必要があります。サイトの更新はデバイスよりもはるかに簡単なため、このアプローチによりスムーズにリリースできるようになります。
PNA 1.0 を適用する唯一の方法は、エンタープライズ ポリシーを使用することです。PNA 2.0 のリリース前に PNA 1.0 を有効にしたエンタープライズ ユーザーのセキュリティが低下しないように、PNA 2.0 と互換性がなくなるまで Chrome に特別なプリフライト メッセージを送信させる PrivateNetworkAccessRestrictionsEnabled ポリシーが維持されます。
PNA 1.0 の制限を緩和する InsecurePrivateNetworkRequestsAllowedForUrls ポリシーと InsecurePrivateNetworkRequestsAllowed ポリシーは、Chrome 135 で削除されます。これらのポリシーは、現在 PNA 1.0 が配布されていないため無効であり、PNA 1.0 が削除されると意味をなさなくなります。
PNA 2.0 については、こちらの GitHub の説明をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 135
InsecurePrivateNetworkRequestsAllowedForUrls ポリシーと InsecurePrivateNetworkRequestsAllowed ポリシーの削除。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 137
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 135
- ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
予期しない問題が発生したため、ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーは Chrome 135 で削除される予定です。この削除についてフィードバックがある場合は、Chromium のバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 132
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーのサポートを終了
- Windows 版 Chrome 135
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
- Windows 版 Chrome 132
- パソコン版 Chrome の設定、サイトのショートカット、テーマの改善
デスクトップ版 Chrome 135 では、Chrome に新しくログインしたユーザーや同期を有効にしているユーザーの場合、そのユーザーの Google アカウントに同期されている設定、サイト ショートカット、テーマは、ローカルの設定(つまり、ログアウトした時点や同期を無効にした時点以降の設定)とは別に保管されるようになりました。
これにより、共有されるデータは従来よりも少なくなります。ログインしたときや同期をオンにしたときに、ローカル設定が自動的にアップロードされることはなく、同期をオフにした際にアカウントの設定がデバイスに残されることもありません。
既存のエンタープライズ ポリシーの SyncDisabled と SyncTypesListDisabled は引き続き適用されるため、管理者は必要に応じて同期機能を制限したり、無効にしたりできます。詳しくは、ブラウザ設定を同期できるユーザーを管理するをご覧ください。
注: この変更は、パソコン版 Chrome での新しい ID モデルのリリースに伴うものです。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- Android 版 Chrome の以前のパスワード マネージャーの廃止
古いバージョンの Google Play 開発者サービスを使用しているユーザーは、Chrome のパスワード マネージャー機能を利用できなくなります。これは、Android 版 Chrome の従来のパスワード マネージャーの廃止に向けた一歩です。該当するユーザーは、Chrome の設定からパスワードを含む CSV ファイルをダウンロードし、ご希望のパスワード マネージャーにインポートできます。新しい Google パスワード マネージャーは、Google Play 開発者サービスの最新バージョンが搭載されたデバイスで利用できます。
- Android 版 Chrome 135
- シークレット モードでのサードパーティ Cookie の常時ブロック
Chrome 135 以降では、シークレット モードでサードパーティ Cookie がブロックされ、再び全体的に有効にすることはできません。サードパーティ Cookie を許可するためのサイトレベルの管理設定は変更されません。
今回のリリースでは、BlockThirdPartyCookies ポリシーは、false に設定されている場合にのみ通常モードに適用され、シークレット モードには適用されません。ポリシーが true または未設定の場合、変更はありません。また、CookieAllowedForUrls ポリシーにも変更はありません。このポリシーは全体ではなくサイトレベルで適用されるため、通常モードとシークレット モードの両方で引き続き適用されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承
srcdoc コンテキスト ドキュメントは、以前は Service Worker クライアントではなく、これらの親ページの Service Worker が対応していませんでした。このため、なんらかの差異が生じていました(たとえば、Resource Timing はこれらのドキュメントによってロードされる URL を報告しますが、Service Worker はこれらをインターセプトしません)。
これらの差異を修正するため、Chrome 135 では、srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントが作成され、親ページの Service Worker コントローラを継承します。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- HSTS によるトラッキング防止
HTTP Strict Transport Security(HSTS)を使用すると、サイトはセキュアな接続を介してのみアクセス可能であると宣言できます。
Chrome 135 では、HSTS トラッキング防止機能により、HSTS キャッシュを使用したサードパーティによるユーザー トラッキングを軽減します。この機能は、トップレベル ナビゲーションの HSTS アップグレードのみを許可し、サブリソース リクエストの HSTS アップグレードはブロックします。これにより、サードパーティのサイトが HSTS キャッシュを使用してウェブ上のユーザーをトラッキングするのを防ぐことができます。詳しくは、HSTS トラッキング防止に関する GitHub の説明をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- サポートが終了した navigator.xr.supportsSession メソッドを削除
Chrome 135 では、
navigator.xr.supportsSession
メソッドが削除されます。このメソッドは、TAG から API の設計に関するフィードバックを受け、2019 年 9 月に WebXR 仕様が更新されたため、navigator.xr.isSessionSupported
メソッドに置き換えられました。それ以降、Chromium では非推奨とマークされ、コンソールに警告が表示され、デベロッパーは更新された API にリダイレクトされるようになっています。Chrome ステータスの使用状況指標に示すように、この呼び出しの使用頻度は非常に低く、また、WebXR コンテンツの作成に使用される主要なフレームワークはすべて、新しい呼び出しを使用するように更新されていることが確認されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- Google Chrome で --load-extension コマンドライン スイッチを削除
Chrome 137 以降、より安全で安定したブラウジング環境をユーザーの皆様に提供するため、公式の Chrome では、
--load-extension
コマンドライン フラグを使用して拡張機能を読み込む機能が非推奨になります。この変更は、有害で望ましくない拡張機能に関連するリスクを軽減することを目的としています。デベロッパー モードを有効にすると、拡張機能管理ページ(
chrome://extensions/
)の [パッケージ化されていない拡張機能を読み込む] ボタンを使用して、パッケージ化されていない拡張機能を読み込むことができます。デベロッパーは、Chromium や Chrome For Testing のようなブランド外のビルドでは、引き続き --load-extension スイッチを使用できます。- Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 135
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 DownloadRestrictions 不正なファイルのダウンロードと危険なファイル形式をブロックする PartitionedBlobUrlUsage Blob URL を取得および処理する際にパーティション化するかどうかを選択する ExtensibleEnterpriseSSOBlocklist ブラウザで Extensible Enterprise SSO を使用できない ID プロバイダのブロックリスト EnterpriseSearchAggregatorSettings エンタープライズ検索アグリゲータの設定(ベータ版) ProfilePickerOnStartupAvailability 起動時のプロフィール選択画面の状態
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 ThirdPartyBlockingEnabled サードパーティ ソフトウェアからのコード挿入のブロックを有効にする KeyboardFocusableScrollersEnabled キーボード フォーカス可能なスクローラーを有効にする
Chrome Enterprise Core の変更内容
- macOS 版 Chrome での Apple 拡張シングル サインオンのサポート
macOS 版 Chrome 135 では、OS で構成されたエンタープライズ シングル サインオン(SSO)拡張機能を介して有効になっている ID プロバイダの認証をスムーズに行えます。この初期リリースでは、管理対象ブラウザのエンドユーザーは認証情報の入力不要で、Microsoft Entra で認証された任意のリソースにログインできるようになっています。拡張シングル サインオンは、ご利用の環境で事前構成して、それぞれのエンタープライズ デバイス管理ソリューションとともにデプロイする必要があります。詳しくは、Chrome で Apple の拡張シングル サインオン サポートを使用するをご覧ください。
- macOS 版 Chrome 135 以降
- 管理対象ユーザー向けの Chrome ウェブストアの [探す] ページに新しいコンテンツを追加
Chrome ウェブストアでは、管理対象ユーザー向けの [探す] ページに、仕事効率化、プロジェクト管理、コラボレーションに関連する、厳選された新しいコンテンツのコレクションが表示されるようになりました。エンドユーザーが、仕事に関連する有用で関連性の高い拡張機能をすばやく見つけられるようにすることが目的です。
管理者は、Chrome ウェブストアの設定(Chrome 132 で以前に発表)を使用して、管理対象ユーザー向けの Chrome ウェブストアの表示を制御できます。
- Chrome 135: 2025 年 4 月 1 日以降、段階的にリリースされます。
Chrome Enterprise Premium の変更内容
Chrome 135 では、Chrome Enterprise Premium の更新はありません。
Chrome Enterprise Core と Chrome Enterprise Premium の違いをご確認ください。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- リモート デバッグ ポートのカスタムデータ ディレクトリの要件
Windows、Linux、macOS のデフォルトのデータ ディレクトリを使用する Google Chrome で、TCP ポートまたはパイプ経由のリモート デバッグができなくなります。
--remote-debugging-pipe
スイッチまたは--remote-debugging-port
スイッチを使用している場合、--user-data-dir
スイッチを使用して Google Chrome をリモートでデバッグするためには、カスタム データ ディレクトリを指定する必要があります。この変更の理由は、これらのリモート デバッグ スイッチが、情報窃盗ツールやマルウェアによって Google Chrome からデータを抽出する目的で悪用されているためです。カスタム ユーザーデータ ディレクトリでは異なる暗号鍵が使用されるため、マルウェアが Cookie などの暗号化されたデータを盗むことはできなくなります。
この変更は、Chrome for Testing と Chromium には影響しません。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
- blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション
ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみで引き続きパーティショニングされるトップレベル ナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始されたトップレベルの Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium の動作と Safari の類似する動作との間の整合性が保たれるようになり、関連する仕様にもこれらの変更が反映されるようになります。
この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化
Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、Intl.Locale オブジェクトを拡張します。
Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、プロポーザルのステージ 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターの削除と、名前変更された関数の再リリースが予定されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- FedCM の更新
Chrome 136 以降では、Federated Credentials Management API(FedCM)を使用して、同じダイアログに複数の ID プロバイダを表示できるようになります。これにより、デベロッパーはサポートされているすべての ID プロバイダをユーザーに簡単に提示できるようになります。まず最初の取り組みとして、すべてのプロバイダを 1 つの get() 呼び出しでまとめて扱うというシンプルなケースから開始する予定です。
FedCM のパッシブモードでは、別のアカウントを追加する機能のサポートを終了する予定です。この機能は、選択ツールで他の IdP アカウントとともに [別のアカウントを使用] ボタンを表示できるというものですが、現在使用されておらず、UX の観点からも、フローが複雑になる割に効果がないと指摘されています(ただし、FedCM アクティブ モードでは引き続き機能します)。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴
ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ、
:visited
スタイルになります。ブラウザ側では、VisitedLinks のハッシュ テーブルがトリプルキーでパーティショニングされるようになります。つまり、訪問したリンクごとに <link URL, top-level site, frame origin> がセットで保存されるということです。これにより、このサイトとフレーム上で以前にクリックされたリンクのみにスタイルが適用されるようになり、結果として、:visited
リンクのスタイル情報を取得するために開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなるため、意味をなさなくなります。セルフリンクには例外があります。サイトの独自のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、
:visited
としてスタイル設定できるというものです。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効になります。サイトではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されているため、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットを引き続き利用できます。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー
Chrome 136 では、セキュリティを強化するために、Storage Access API のセマンティクスを調整し、同一オリジン ポリシーに厳密に準拠させます。つまり、フレームで
document.requestStorageAccess()
を使用すると、デフォルトでは iframe のオリジン(サイトではない)へのリクエストにのみ Cookie が付加されます。注: CookiesAllowedForUrls ポリシーまたはストレージ アクセス ヘッダーを使用して、クロスサイト Cookie のブロックを解除することは引き続き可能です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
- SwiftShader フォールバックを削除
早ければ Chrome 137 で、SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックのサポートを終了する予定です。SwiftShader にフォールバックせずに、WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。SwiftShader フォールバックを削除する主な理由は次の 2 つです。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、
--enable-unsafe-swiftshader
コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。
--enable-unsafe-swiftshader
を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 137
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで不合格となります。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の
file://
URL のホスト部分でスペースが使用されているために困難が生じています(詳細については、GitHub のディスカッションをご覧ください)。この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 138
- Chrome で macOS 11 のサポートを終了
Chrome 138 は、macOS 11 をサポートする最後のバージョンとなります。Chrome 139 以降、Apple のサポート対象外となった macOS 11 はサポートされなくなります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。
macOS 11 を搭載した Mac では、Chrome は引き続き動作しますが、警告の情報バーが表示され、今後のアップデートは行われなくなります。Chrome を引き続きアップデートしたい場合は、パソコンをサポート対象の macOS バージョンへアップデートする必要があります。
Chrome 139 以降を新規にインストールするには、macOS 12 以降が必要です。
- Windows、macOS 版 Chrome 139
- 独立したウェブアプリ
独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。
これらのアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、独立したウェブアプリを開始するに記載されている 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。
初回となるこのリリースでは、IWA は企業が管理する ChromeOS デバイスでポリシーを使用した場合のみインストール可能になります。
- Windows 版 Chrome 140
このリリースでは、Windows 上の企業管理のブラウザ構成に、分離されたウェブアプリのサポートが追加されます。
- Windows 版 Chrome 140
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
この機能は段階的にリリースされます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため、必要に応じて中断を挟みながら全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
- Windows 版 Chrome 147: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
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大規模なお客様向けに、管理コンソールのレポート機能のパフォーマンスと拡張性を改善
Chrome Enterprise Core では、管理コンソール内の多くのページやレポートのパフォーマンス、精度、拡張性を改善することを目的としたソフトウェア インフラストラクチャの変更を順次リリースしていきます。管理コンソールで影響を受けるページとレポートは次のとおりです(ただし、これらに限定されません)。
- バージョン レポート
- アプリと拡張機能の使用状況レポート
- 拡張機能の詳細ページ
- Chrome ブラウザの分析情報ページ
この変更は、2025 年 4 月から 7 月にかけて段階的にリリースされる予定です。
- 2025 年 4 月以降、2025 年 7 月まで
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管理対象プロファイル リストの新しいリモート コマンドと CSV エクスポート
管理対象プロファイルのリストに、[CSV エクスポート] アクションと、[キャッシュを消去] リモートコマンド、[Cookie を消去] リモート コマンドを追加する予定です。1 つまたは複数のプロファイルを選択して、リモート コマンドを実行できるようになります。
- CSV エクスポート: Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135 以降
- リモート コマンド: Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136 以降
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Chrome Enterprise Core の新しい概要ランディング ページ
この新しい概要ページは、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] セクションに表示されます。ブラウザとプロファイルのデプロイの概要、報告された Chrome のバージョンとインストールされている拡張機能の概要など、デプロイに関する有益な情報が表示されます。たとえば、これらの分析情報を参照して、非アクティブなブラウザや保留中のアップデートがあるブラウザをすばやく特定できるようになります。また、拡張機能リクエストのキューや、設定済みの拡張機能も簡単に確認できるようになります。
- Trusted Tester による早期アクセス: Chrome 135 以降
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Chrome Enterprise では、ローカル IP アドレスとリモート IP アドレスを収集して報告し、それらをセキュリティ調査ログ(SIT)に送信することで、セキュリティ モニタリングとインシデント対応の機能を強化しています。また、オプションで、管理者が Chrome Enterprise レポート コネクタを介して、社内やサードパーティのセキュリティ情報イベント管理(SIEM)プロバイダに IP アドレスを送信できるようになります。
Chrome Enterprise Core をご利用のお客様にお使いいただけます。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 136
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Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除
2025 年 4 月(Chrome 136)より、プロファイル削除ポリシーに使用される非アクティブな期間のロールアウトが開始されます。2025 年 6 月(Chrome 138)より、定義済みの非アクティブな期間を超えて非アクティブな状態であった管理対象プロファイルは、ポリシーに基づいて管理コンソールから自動的に順次削除されます。このポリシーのリリース時には、非アクティブな期間はデフォルトで 90 日に設定されます。つまり、デフォルトでは、90 日を超えて非アクティブであった管理対象プロファイルはすべてアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。プロファイルの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在の管理対象プロファイルに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのプロファイルが非アクティブとみなされ、削除されます。ユーザー アカウントは削除されません。デバイスで非アクティブなプロファイルが再度アクティブになると、そのプロファイルがコンソールに再び表示されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 138
このポリシーは 4 月にリリースされます(Chrome 136)。削除は 6 月(Chrome 138)に開始され、7 月末(Chrome 139)までに初回の削除が完了予定です。初回の削除の完了後は、所定の非アクティブな期間を経過したタイミングで非アクティブなプロファイルは順次削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 138
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- iOS と Android での URL フィルタリング
既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。
- Android 版 Chrome 136
- Android、iOS 版 Chrome 137
- DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング
Google は、Chrome 固有の DLP ルールのインターフェースをよりユーザー フレンドリーで効率的なものにすることを目指しています。これには、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様向けの既存および今後のセキュリティ機能により適切に対応できるよう、管理コンソールのルール作成ワークフローを再設計することが含まれます。
- Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 137
ChromeOS 135 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
バッテリーの長寿命化に関する ChromeOS ポリシー | ✓ | ||
ChromeOS Flex の Android Bluetooth スタック、Fluoride | ✓ | ||
外部ストレージの許可リストポリシー | ✓ | ||
画像コンテンツの検索 | ✓ | ||
対応入力デバイスのファスト ペアリング | ✓ | ||
ChromeOS のマウスキー | ✓ | ||
フェイスナビ機能の強化 | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポート終了 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS のフリーフォームの壁紙 | ✓ | ||
Quick Share の機能強化 | ✓ | ||
トラブルシューティングのためのイベントベースのデバイスログ収集 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
ChromeOS 135 では、バッテリー充電の上限に関する新しいポリシー DevicePowerBatteryChargingOptimization を導入し、より多くの最適化オプションを提供します。バッテリー充電の最適化により、Chromebook の耐用期間を延ばすことができます。
管理者は、充電の上限(デフォルトは 100%)を設定することで、バッテリーの劣化を最小限に抑え、長期的な信頼性を向上させることができます。
この新しいポリシーは、多数のデバイスを管理する教育機関などの管理者と、Chromebook の耐用期間を延ばしたい個人ユーザーの両方にメリットがあります。このポリシーではユーザーによる操作は必要ありませんが、管理者は、充電の上限の変更についてエンドユーザーに通知することをおすすめします。
-
ChromeOS Flex の Android Bluetooth スタック、Fluoride
ChromeOS 122 で ChromeOS デバイスへの Fluoride のロールアウトを開始し、現在は ChromeOS Flex にも導入が始まっています。移行はログイン時にシームレスに行われ、ペア設定済みの既存のデバイスは保持されます。また、現時点で Bluetooth デバイスでも中断なく動作します。詳しくは、Android の Bluetooth スタック Fluoride が ChromeOS に導入されるをご覧ください。
問題が発生した場合は、フィードバックをお送りください。また、必要に応じて、
chrome://flags/#bluetooth-use-floss
で新しいスタックを無効にしてください。
-
外部ストレージの制限から特定のデバイスを除外する ChromeOS ポリシーが追加されました。新しい ExternalStorageAllowlist ポリシーを使用すると、管理者はあらかじめ設定された外部ストレージの制限から一部のデバイスを除外できます。このポリシーを設定することで、すべての外部ストレージへのアクセスを制限しながら、信頼できるデバイスに対しては読み取りと書き込みアクセスを許可できるようになります。
-
ChromeOS でマウスのファスト ペアリングが可能になりました。ファスト ペアリング対応のマウスを ChromeOS デバイスに近づけると通知が表示され、ワンクリックでペア設定できるようになります。詳しくは、 Chromebook を Bluetooth デバイスに接続するをご覧ください。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポート終了
ChromeOS 139 以降(現時点では 8 月 19 日に安定版をリリース予定)、ユーザーがインストールした Chrome アプリは動作しなくなります。ChromeOS M135 以降では、サポート終了が近づいていることをユーザーに知らせる通知が表示されます。詳しくは、Chrome アプリのサポート終了をご覧ください。
-
ChromeOS 136 以降、フリーフォームの壁紙に制限のない入力フィールドが追加され、ユーザーは背景を自由にカスタマイズできるようになります。これにより、自分らしさや創造性、好きなことを背景で表現することが可能になります。壁紙を生成するには、テキスト フィールドにさまざまなプロンプトを入力します。または [おまかせ] 機能を使用すると、気に入るプロンプトと壁紙が見つかるまでランダムに生成できます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。詳しくは、壁紙の設定をご覧ください。
管理者は、GenAIWallpaperSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- 18 歳以上のユーザーの場合、デフォルトはデータ収集ありです。13 歳未満のユーザーは、この機能にアクセスできません。
- 18 歳以上の管理対象ユーザーの場合、デフォルトはデータ収集なしです。
- 18 歳未満のユーザーは、この機能にアクセスできません。
-
ChromeOS 136 以降、Quick Share で全員が検出可能モードの時間が 5 分から最大 10 分に延長されます。この機能を使用すると、デバイスで Android デバイスや他の Chromebook とファイルを共有したり、ファイルを受信したりできます。ユーザーは、クイック設定からデバイスの公開設定の変更、全員が検出可能モードの開始、Quick Share の切り替え、Quick Share の設定ページへの移動ができます。
-
トラブルシューティングのためのイベントベースのデバイスログの収集(管理コンソール)
デバイスの問題(クラッシュや OS アップデートの失敗など)のトラブルシューティングを支援するため、ChromeOS はデバイスログを自動的に収集してアップロードします。この処理は、以下の設定がオンになっている場合に可能です。
- デバイスのシステムログのアップロードを有効にする: ログ収集全般を有効にする
- [デバイスの OS 情報を報告] -> [OS の更新ステータス]: OS アップデートに関するデータを収集する
- [デバイスのテレメトリーを報告] -> [クラッシュ情報]: 致命的なクラッシュの情報を収集する
ChromeOS 136 以降で問題が発生すると、IT 管理者には、管理コンソールの ChromeOS デバイスの詳細ページに、アップロードされたログへの直接リンクを含む通知が表示されます。また、デバイスのイベント履歴も確認できます。ログのアップロードは 1 日に最大 2 回行われます。各ファイルのサイズは通常 400 KB~1 MB です。
詳しくは、Chrome Enterprise と Chrome Education の以下のヘルプセンター記事をご確認ください。
Chrome 134
Chrome 134 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
パソコンや iOS での Google レンズを使用した画面内の検索 | ✓ | ||
Chrome DevTools の [セキュリティとプライバシー] パネル | ✓ | ✓ | |
ML によるパスワード フォーム検出精度の向上 | ✓ | ||
詐欺リスクの軽減に関するクライアントの LLM の支援 | ✓ | ||
LLM を活用した不正な通知のオンデバイス検出(Android) | ✓ | ||
カスタム ロゴとラベルを使用して管理対象プロファイルをカスタマイズ | ✓ | ✓ | |
Device Bound Session Credentials(DBSC)の google.com 向けプロトタイプ | ✓ | ||
パスワードの変更 | ✓ | ||
Chrome 134 のリーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
パッケージ化されていない拡張機能をデベロッパー モードに制限 | ✓ | ||
ポリシーレベル 2 の AI 機能を設定に表示 | ✓ | ||
カスタマイズ可能な <select> 要素 | ✓ | ||
<select> に対する HTML パーサーの制限緩和 | ✓ | ||
標準外の getUserMedia 音声制約を削除 | ✓ | ||
管理対象ユーザー向けの Chrome ログインフローの更新 | ✓ | ||
Microsoft Outlook と SharePoint の新しいタブページのカード | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome Enterprise コンパニオン | ✓ | ||
iOS での DownloadRestrictions ポリシーのサポート | ✓ | ||
推奨ポリシー(ユーザーがオーバーライド可能) | ✓ | ||
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Evidence Locker | ✓ | ||
スクリーンショットの防止 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
パソコン版 Chrome の拡張機能の改善 | ✓ | ✓ | |
プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーの削除 | ✓ | ||
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除 | ✓ | ||
パソコン版 Chrome の設定、サイトのショートカット、テーマの改善 | ✓ | ||
Android 版 Chrome の以前のパスワード マネージャーの廃止 | ✓ | ||
シークレット モードでのサードパーティ Cookie の常時ブロック | ✓ | ||
blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション | ✓ | ||
srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承 | ✓ | ||
Intl Locale Info のゲッターを非推奨にする | ✓ | ||
パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴 | ✓ | ||
HSTS によるトラッキング防止 | ✓ | ||
サポートが終了した navigator.xr.supportsSession メソッドを削除 | ✓ | ||
Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
SafeBrowsing API の v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
macOS 版 Chrome での拡張シングル サインオンのサポート | ✓ | ✓ | |
独立したウェブアプリ | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング | ✓ | ||
iOS と Android での URL フィルタリング | ✓ | ||
モバイル向けレポート コネクタ | ✓ | ||
Connectors API | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Early Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- パソコンや iOS で Google レンズを使用して画面を検索する
管理者は、LensOverlaySettings というポリシーを使用して、この機能のすべての要素を制御できます。検索を実行するために、画面のスクリーンショットが Google のサーバーに送信されますが、そのスクリーンショットが ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。ユーザーが閲覧しているドキュメントまたはウェブサイトに検索結果を関連付けるため、PDF のバイト列やウェブサイトの HTML が Google のサーバーに送信されますが、ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。
パソコン
Chrome 126 以降では、Google レンズを使用してパソコン版の画面に表示されている画像やテキストを検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、フォーカスしたアドレスバーの [Google レンズ] チップをクリックするか、画像を右クリックして [Google レンズで検索] を選択します。ユーザーは画面の任意の場所を選択してそのコンテンツを検索し、検索ボックスに質問を追加して検索を絞り込むことができます。Chrome 132 以降では、ウェブページ全体や PDF ドキュメント全体についても質問することができ、回答において現在表示されているドキュメントやウェブが参照されます。この機能を使用するには、前述の方法で Google レンズで検索を起動し、Chrome ウィンドウの右上にある検索ボックスにクエリを入力します。ブラウザ ウィンドウの右側に、検索結果が表示されたサイドパネルが開きます。
iOS
Chrome 131 以降では、iOS 版 Chrome の画面に表示されている画像やテキストを Google レンズを使用して検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、その他メニュー > [Google レンズで検索] をクリックします。Chrome 134 以降では、アドレスバーの左側にある Google レンズ アイコンをクリックして、この機能を呼び出すこともできます。ユーザーは画面の任意の場所をクリック、ハイライト表示、またはドラッグしてそのコンテンツを検索し、キーワードや質問を検索ボックスに追加して検索を絞り込むことができます。
ロールアウトの詳細
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- iOS 版 Chrome 131: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: Stable 版の 1% に対して強化機能をロールアウト
- iOS 版 Chrome 133: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- iOS 版 Chrome 134: Stable 版の 100% に対して強化機能をロールアウト
- Chrome DevTools の [セキュリティとプライバシー] パネル
Chrome 134 以降、デベロッパーは Chrome DevTools の新しい [セキュリティとプライバシー] パネルを使用して、サードパーティ Cookie が制限された場合にサイトがどのように動作するかをテストできるようになります。サードパーティ Cookie を一時的に制限し、サイトの動作を観察して、サイトのサードパーティ Cookie のステータスを確認できます。
この機能によって既存のエンタープライズ ポリシーが恒久的に変更されることはありませんが、強化された制限をテストするために、サードパーティ Cookie 関連のエンタープライズ ポリシー(BlockThirdPartyCookies と CookiesAllowedForUrls)が一時的にオーバーライドされます。エンタープライズ ポリシーですでに BlockThirdPartyCookies を使用してサードパーティ Cookie がブロックされている場合、この機能は無効になります。
これまでの [セキュリティ] パネルは、新しい [セキュリティとプライバシー] パネルに置き換えられます。TLS 接続と証明書の情報は、引き続き左側の [セキュリティ] メニューの [プライバシーとセキュリティ] パネルで確認できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- ML によるパスワード フォーム検出精度の向上
Chrome 134 では、ウェブ上のパスワード フォームをより適切に解析し、検出と入力の精度を高めるための新しいクライアントサイドの機械学習(ML)モデルが導入されています。この機能は PasswordManagerEnabled ポリシーを使用して制御できます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- 詐欺リスクの軽減に関するクライアントの LLM の支援
ウェブ上のユーザーは、1 日に膨大な量の、かつさまざまな種類の詐欺に直面しています。このような詐欺に対処するため、Chrome はオンデバイスの大規模言語モデル(LLM)を活用して、セーフ ブラウジング保護強化機能(ESB)のユーザー向けに詐欺ウェブサイトを特定します。Chrome は、ページ コンテンツをデバイス上の LLM に送信してページのセキュリティ関連のシグナルを推測し、これらのシグナルをセーフ ブラウジングのサーバーサイドに送信して最終的な判定を行います。有効にすると、Chrome は LLM のダウンロードにより多くの帯域幅を使用することがあります。
セーフ ブラウジングとセーフ ブラウジングの運用モードを制御するには、SafeBrowsingProtectionLevel エンタープライズ ポリシーを使用します。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
キーボード ロック API をリクエストしたページのブランド名とインテントの概要を収集して、詐欺サイトを特定します。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- LLM を活用した不正な通知のオンデバイス検出(Android)
このリリースの目的は、不正行為の疑いがある通知の内容を非表示にすることであり、ユーザーは、通知を閉じる、表示する、送信元からの配信登録を解除することを選択できます。この検出は、オンデバイス モデルによって行われます。
- Android 版 Chrome 134
- カスタムロゴとラベルを使用して管理対象プロファイルをカスタマイズ
新しいツールバーとプロファイル メニューのカスタマイズにより、ユーザーは Chrome プロファイルが管理対象かどうか、仕事用デバイスか個人用デバイスかを簡単に識別できるようになります。これは、従業員が管理対象アカウントで自分のデバイスを使用している場合に特に便利です。
こうした状況に対応するため、以下の 3 つの新しいポリシーを追加します。
- EnterpriseCustomLabel: ツールバー要素に表示されるテキストを、組織のブランディングに合うようにカスタマイズします。
- EnterpriseLogoUrl: プロファイル メニューに会社のロゴを追加します。
- EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings: このポリシーを使用すると、Chrome ツールバーの管理対象プロファイルのデフォルト ラベルを無効にできます。
Chrome 134 では、これらのポリシーを使用して、管理対象プロファイルに表示されるロゴとラベルをカスタマイズできます。ポリシーはユーザーの管理対象プロファイルに適用されます。
Chrome 135 以降、アカウント アバターに重ねて表示されるプロファイルのラベルとアイコンのデフォルトの動作が更新されます。管理対象プロファイルには、プロファイル ディスクのほかに「仕事」または「学校」のラベルが表示されます。プロファイル メニューでは、建物のアイコンがアカウントのアバターに重なった状態で表示されます。展開されたプロファイル ディスクは、EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings. で無効にできます。
- macOS、Windows、Linux 版 Chrome 134
ツールバーのラベルとアイコン(プロファイル メニュー内)をカスタマイズするポリシーは、管理コンソールで利用できます。ポリシーがすでに設定されている場合、カスタマイズされたロゴとラベルが表示されます。
- Chrome 135: 以下のようなデフォルトのロールアウトが開始します。
- 1) ユーザー アバターの横のツールバーに表示される「仕事」または「学校」のラベル
- 2) プロファイル メニューのユーザーのアカウント写真に重ねて表示される建物のアイコン。このラベルは、EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings で無効にできます。1% から開始し、その後徐々にロールアウトしていきます。
- Device Bound Session Credentials を google.com プロトタイプに実装
Device Bound Session Credentials(DBSC)プロジェクトは、ウェブで、盗難や再利用の恐れがある長期間有効な Bearer 認証情報(Cookie など)を使用する方法から、短期間しか有効でない、あるいは暗号化された状態でデバイスに紐づけられた認証情報を使用する方法に移行することを意図したものです。
この機能は、ユーザーの認証情報の窃取(そのユーザーのデバイスでマルウェアが実行されたことが原因となることが多い)を防ぐことを目的としています。
今回のリリースでは、google.com ウェブサイトを対象とした概念実証がリリースされています。将来的に、他のウェブサイトやウェブブラウザに対してもこのアプローチを標準化する予定です。
企業の管理者は、ブール値 BoundSessionCredentialsEnabled のポリシーを使用して、この機能のステータスを管理できます。
- Windows 版 Chrome 124
google.com での Cookie の紐づけを、Chrome Stable の全対象ユーザーの 1% にロールアウトする計画です。
- Windows 版 Chrome 134
Chrome のログインに使用される OAuth2.0 更新トークンのバインディング サポートを追加しました。
- Windows 版 Chrome 124
- パスワードの変更
この機能により、漏洩した認証情報をすぐに変更できます。[パスワードを確認] ダイアログからのみトリガーできます。対象となるウェブサイトで警告が表示される場合は、その場でパスワードを変更できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- Chrome 134 のリーディング モードでの読み上げ
リーディング モードは、テキストの多いウェブページを簡易表示するサイドパネル機能です。リーディング モードに読み上げ機能が追加され、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるようになりました。ユーザーはさまざまな自然な音声と速度から選択し、読み上げられるテキストに沿って視覚的な要点を確認できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- パッケージ化されていない拡張機能をデベロッパー モードに制限する
Chrome 134 以降、
chrome://extensions
ページから読み込まれたパッケージ化されていない拡張機能は、デベロッパー モードのスイッチがオンになっている場合にのみ有効になります。この変更は、パッケージ化されていない有害な拡張機能やデベロッパー モードの改ざんによる不正行為に関連するリスクを軽減することで、セキュリティを強化することを目的としています。エンタープライズ ポリシー ExtensionDeveloperModeSettings を使用すると、既存のデベロッパー モード スイッチを制限できます。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
この機能は、Chrome 134 で全ユーザーにリリースされます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- AI 機能のエンタープライズ設定を表示する
これまで、AI 機能は、エンタープライズ ポリシーによって無効にされると設定に表示されなくなっていました。今後は、ポリシーによって無効になっている場合も、他の設定と同様に「組織によって無効になっています」という通知が表示されるようになります。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- カスタマイズ可能な <select> 要素
カスタマイズ可能な
<select>
では、デベロッパーはappearance:base-select
CSS プロパティを追加して<select>
要素のレンダリングを完全に制御できます。この機能は
SelectParserRelaxation
フラグに依存しています。このフラグにより、HTML パーサーが変更され、<select>
タグ内に追加のタグを配置できるようになります。<select>
内に、以前は削除されていた追加のタグ(<span>
タグなど)が含まれているサイトや、<select>
内に非常に多くの<option>
タグが含まれているサイトは、SelectParserRelaxation
の影響を受ける可能性があります。この機能とSelectParserRelaxation
は、SelectParserRelaxation エンタープライズ ポリシーで制御できます。SelectParserRelaxation
の以前のリリースで発生した問題には、<select>
要素を開くのに非常に時間がかかることや、<option>
タグが表示されなくなることが挙げられます。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- <select> に対する HTML パーサーの制限緩和
Chrome 134 では、HTML パーサーで
<select>
内に<option>
、<optgroup>
、<hr>
以外のタグを追加できるようになります。これは、カスタマイズ可能な
<select>
機能をサポートするためのものですが、単独でリリース可能であり、互換性に関するリスクも少ないため、先行してリリースされます。この機能は、一時的なポリシー SelectParserRelaxationEnabled によって制限されます。現在は一時的な移行期間であり、このポリシーは Chrome 141 で機能しなくなります。
詳細については、カスタマイズ可能な Select 要素(説明)をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- 標準外の getUserMedia 音声制約を削除
Chrome 134 では、音声制約が適切に標準化される前に存在していた getUserMedia に対する多数の goog 接頭辞付きの非標準の制約が削除されます。
使用量は大幅に減少し、約 0.000001% から 0.0009% になりました(制約によります)。また、Chromium 音声キャプチャ スタックの変更のために、一部の制約はまったく機能しなくなっています。今後予定される変更に伴い、これらの機能はいずれも無効になります。
今回の変更によって大きな機能低下が発生することはないと想定しています。これらの制約を使用するアプリは引き続き機能しますが、(制約が渡されていない場合と同様に)デフォルト設定の音声が取得されます。標準制約への移行は簡単に行えます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- 管理対象ユーザー向けの Chrome ログインフローの更新
ウェブまたは Chrome にログインする Enterprise ユーザーに対して、ログイン フローと管理に関する開示が更新されました。また、新しいプロファイルを作成するか、既存のプロファイルで作業を続行するかを尋ねるメッセージが表示されることもあります。管理者は引き続き BrowserSignIn または ProfileSeparationSettings を使用して、管理対象プロファイルを適用できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134 のリリースの継続
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134 のリリースの継続
- Microsoft Outlook と SharePoint の新しいタブページのカード
Outlook または Sharepoint を使用している Enterprise ユーザーは、[新しいタブ] ページから、今後のミーティングや提案されたファイルに直接アクセスできるようになりました。この効率的なエクスペリエンスにより、タブを切り替えたり、次の会議の検索に時間を費やしたりする必要がなくなり、最も重要なことに集中できるようになります。この機能のテストに関心をお持ちの管理者は、Trusted Tester にご登録ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 134 の Trusted Tester が利用できます
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 ProfileSeparationDataMigrationSettings プロファイル分離のデータ移行設定 NTPSharepointCardVisible 新しいタブページに SharePoint ファイルと OneDrive ファイルのカードを表示する NTPOutlookCardVisible 新しいタブページに Outlook カレンダー カードを表示する ServiceWorker による srcdoc iframe の制御を許可する パスワード マネージャーへのパスキーの保存を有効にする
Chrome Enterprise Core の変更内容
- Chrome Enterprise コンパニオン
Chrome Enterprise コンパニオンは、Chrome Enterprise Core または Chrome Enterprise Premium に登録された Chrome ブラウザとともに自動的にインストールされる新しい管理バイナリです。これは、Enterprise のユースケース、ポリシー、レポートをサポートすることを目的としています。
- Windows、macOS 版 Chrome 134
- iOS での DownloadRestrictions ポリシーのサポート
DownloadRestrictions は、パソコン プラットフォームと Android で Chrome Enterprise Core を使用しているユーザーが利用できるユニバーサル ポリシーです。iOS で DownloadRestrictions ポリシーがサポートされるようになりました。これにより、管理者は iOS 版モバイル Chrome でのすべてのダウンロードをブロックできるようになります。
- iOS 版 Chrome 135
- 推奨ポリシー(ユーザーがオーバーライド可能)
推奨ポリシーとして設定できるポリシーとして、Google 管理コンソールにユーザーのオーバーライド設定が導入されました。これにより、IT 管理者はポリシー値を適用し、ユーザーによるポリシー値のオーバーライドを許可できるようになります。
- Chrome 134: 次のポリシーがサポートされます。BookmarkBarEnabled、PasswordManagerEnabled、PinUnlockAutosubmitEnabled、SchedulerConfiguration、PrintHeaderFooter、TranslateEnabled、SpellCheckServiceEnabled、ShowFullUrlsInAddressBar
Chrome Enterprise Premium の変更内容
- Evidence Locker
Chrome Enterprise Premium 管理者は、Evidence Locker を使用して、マルウェアとして報告されたファイルやデータ保護のルールに違反しているファイルを保存して検査できます。ファイルのコピーは、企業が所有し指定する Google Cloud Storage バケットに保存されます。セキュリティ管理者は、セキュリティ調査ツールを使用してインシデントを調査し、インシデントの原因となったファイルをダウンロードして詳しく分析できます。詳細については、不審なファイルの調査と対処をご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- スクリーンショットの防止
Chrome 134 では、画面共有のブロックを Google Meet、Zoom、Teams、Slack などの会議アプリに拡張することで、既存のスクリーンショット防止機能を強化しています。今回の更新では、データ保護管理のリリースの成功を踏まえ、重要な機能を追加し、ギャップとユーザー フィードバックに対応しています。
- Windows、macOS 版 Chrome 134
Chrome Enterprise Core と Chrome Enterprise Premium の違いをご確認ください。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降、MutationEventsEnabled という一時的なエンタープライズ ポリシーを使用して、サポートが終了した、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできます。詳しくは、Chrome for Developers のブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、Chromium のバグを報告してください。
Chrome 127 以降、または 2024 年 7 月 30 日頃より、ミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行しておいてください。さらに時間が必要な場合のために、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。この機能は Chrome 134 まで(2025 年 3 月 25 日まで)使用できます。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も同じ目的のため、Chrome 134 までご利用いただけます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: MutationEventsEnabled エンタープライズ ポリシーのサポートを終了します。
- パソコン版 Chrome の拡張機能の向上
パソコン版 Chrome 135 では、Chrome にログインする一部のユーザーが新しい拡張機能をインストールする際に Google アカウントで拡張機能を使用、保存できるようになりました。
拡張機能を制御する、関連のあるエンタープライズ ポリシーおよび BrowserSignin、SyncDisabled、SyncTypesListDisabled はこれまでどおり動作するため、管理者はユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存できるかどうかを設定できます。
どのパソコンでも拡張機能を使用できるようにする方法の詳細については、Chrome ウェブストアのヘルプセンター記事の拡張機能をインストールして管理するをご覧ください。
注: この変更は、パソコン版 Chrome の新しい ID モデルのリリースに伴うものです。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーの削除
プライベート ネットワーク アクセス(PNA 1.0)は、ローカル ネットワークへのウェブサイト アクセスを制限するように設計された未公開のセキュリティ機能です。デプロイに関する懸念から、デフォルトでは PNA 1.0 を出荷できませんでした。これは、多数の既存のデバイスとの互換性が低いためです。
PNA 1.0 では、ローカル ネットワーク上のデバイスの変更が必要でした。これに代わるものとして、Chrome では更新されたプロポーザルのプライベート ネットワーク アクセス 2.0(PNA 2.0)を実装しています。PNA 2.0 では、ローカル ネットワーク上のデバイスを変更する必要はありませんが、ローカル ネットワークにアクセスする必要があるサイトのみを変更する必要があります。サイトの更新はデバイスよりもはるかに簡単なため、このアプローチによりスムーズにリリースできるようになります。
PNA 1.0 を適用する唯一の方法は、エンタープライズ ポリシーを使用することです。PNA 2.0 のリリース前に PNA 1.0 を有効にしたエンタープライズ ユーザーのセキュリティが低下しないように、PNA 2.0 と互換性がなくなるまで Chrome に特別なプリフライト メッセージを送信させる PrivateNetworkAccessRestrictionsEnabled ポリシーが維持されます。
PNA 1.0 の制限を緩和する InsecurePrivateNetworkRequestsAllowedForUrls ポリシーと InsecurePrivateNetworkRequestsAllowed ポリシーは、Chrome 135 で削除されます。PNA 1.0 は配布されていないため、これらのポリシーは現在効果がありません。PNA 1.0 が削除されると、これらのポリシーは無意味になります。
PNA 2.0 については、こちらの GitHub の説明をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 135
InsecurePrivateNetworkRequestsAllowedForUrls ポリシーと InsecurePrivateNetworkRequestsAllowed ポリシーの削除。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 137
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 135
- ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
予期しない問題が発生したため、ThirdPartyBlockingEnabled は Chrome 135 で削除されます。この削除についてフィードバックがある場合は、Chromium のバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 132
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーのサポートを終了 - Windows 版 Chrome 135
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
- Windows 版 Chrome 132
- パソコン版 Chrome の設定、サイトのショートカット、テーマの改善
デスクトップ版 Chrome 135 では、Chrome に新しくログインしたユーザーや同期を有効にしているユーザーの場合、そのユーザーの Google アカウントに同期されている設定、サイト ショートカット、テーマは、ローカルの設定(つまり、ログアウトした時点や同期を無効にした時点以降の設定)とは別に保管されるようになりました。
これにより、共有されるデータは従来よりも少なくなります。ログインしたときや同期をオンにしたときに、ローカル設定が自動的にアップロードされることはなく、同期をオフにした際にアカウントの設定がデバイスに残されることもありません。
既存のエンタープライズ ポリシーの SyncDisabled と SyncTypesListDisabled は引き続き適用されるため、管理者は必要に応じて同期機能を制限したり、無効にしたりできます。
注: この変更は、パソコン版 Chrome での新しい ID モデルのリリースに伴うものです。詳しくは、Chrome プラットフォームのステータスをご覧ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- Android 版 Chrome の従来のパスワード マネージャーの廃止
古いバージョンの Google Play 開発者サービスを使用しているユーザーは、Chrome のパスワード マネージャー機能を利用できなくなります。これは、Android 版 Chrome の従来のパスワード マネージャーの廃止に向けた一歩です。該当するユーザーは、Chrome の設定からパスワードを含む CSV ファイルをダウンロードし、ご希望のパスワード マネージャーにインポートできます。新しい Google パスワード マネージャーは、Google Play 開発者サービスの最新バージョンが搭載されたデバイスで利用できます。
- Android 版 Chrome 135
- サードパーティの Cookie がシークレット モードで常にブロックされている
Chrome 135 以降では、シークレット モードでサードパーティ Cookie がブロックされ、再び全体的に有効にすることはできなくなります。サードパーティ Cookie を許可するためのサイトレベルの管理設定は変更されません。
今回のリリースでは、BlockThirdPartyCookies ポリシーは、false に設定されている場合にのみ通常モードに適用され、シークレット モードには適用されません。ポリシーが true または未設定の場合、変更はありません。また、CookieAllowedForUrls ポリシーにも変更はありません。このポリシーは全体ではなくサイトレベルで適用されるため、通常モードとシークレット モードの両方で引き続き適用されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション
ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみで引き続きパーティショニングされるトップレベル ナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始されたトップレベルの Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium が Safari の同様の動作と整合するようになり、これらの両方の変更が反映されるように関連する仕様が更新されました。
この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 135
- srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承
現在、srcdoc コンテキスト ドキュメントは Service Worker クライアントではなく、これらの親ページの Service Worker が対応していません。このため、なんらかの差異が生じます(たとえば、Resource Timing はこれらのドキュメントによってロードされる URL を報告しますが、Service Worker はこれらをインターセプトしません)。Google の目的は、
srcdoc
iframes 用の Service Worker クライアントを作成してこれらの差異を修正し、これらのクライアントが親ページの Service Worker コントローラを継承できるようにすることです。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化
Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、
Intl.Locale
オブジェクトを拡張します。Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、プロポーザルのステージ 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターを削除し、名前変更された関数をあらためてリリースする必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴
ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ、
:visited
スタイルになります。これはブラウザ側では、VisitedLinks ハッシュテーブルがトリプルキーイングによってパーティショニングされるようになること、または、訪問したリンクごとに<link URL, top-level site, frame origin>
が保存されることを意味します。このサイトとフレーム上で以前にクリックされたことのあるリンクのみにスタイルを適用することにより、:visited
リンクのスタイル情報を取得するよう開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなったため、時代遅れになりました。セルフリンクには例外があります。サイトの独自のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、:visited としてスタイル設定できます。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効になります。サイトではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されているため、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットを引き続き利用できます。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- HSTS によるトラッキング防止
HTTP Strict Transport Security(HSTS)を使用すると、サイトはセキュアな接続を介してのみアクセス可能であると宣言できます。Chrome 135 以降、HSTS トラッキング防止機能により、HSTS キャッシュを使用したサードパーティによるユーザー トラッキングを軽減します。この機能は、トップレベル ナビゲーションの HSTS アップグレードのみを許可し、サブリソース リクエストの HSTS アップグレードはブロックします。これにより、サードパーティのサイトが HSTS キャッシュを使用してウェブ上のユーザーのトラッキングを防ぐことができます。詳しくは、HSTS トラッキング防止に関する GitHub の説明をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- サポートが終了した navigator.xr.supportsSession メソッドを削除
navigator.xr.supportsSession
は、2019 年 9 月に TAG から API の形状に関するフィードバックを受けた後に、WebXR 仕様でnavigator.xr.isSessionSupported
メソッドに置き換えられました。それ以降、Chromium では非推奨とマークされ、コンソールに警告が表示され、デベロッパーは更新された API にリダイレクトされるようになりました。Chrome ステータスの使用状況指標に示すように、この呼び出しの使用頻度は非常に低く、また、WebXR コンテンツの作成に使用される主要なフレームワークはすべて、新しい呼び出しを使用するように更新されていることが確認されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー
Chrome 135 では、セキュリティを強化するために、Storage Access API のセマンティクスを調整し、同一オリジン ポリシーに厳密に準拠させます。つまり、フレームで
document.requestStorageAccess()
を使用すると、デフォルトでは iframe のオリジン(サイトではない)へのリクエストにのみ Cookie が付加されます。注: CookiesAllowedForUrls ポリシーまたはストレージ アクセス ヘッダーを使用して、クロスサイト Cookie のブロックを解除することは引き続き可能です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
- SwiftShader フォールバックを削除
早ければ Chrome 137 で、SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックのサポートを終了する予定です。SwiftShader にフォールバックせずに WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。SwiftShader フォールバックを削除する主な理由は次の 2 つです。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、
--enable-unsafe-swiftshader
コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。
--enable-unsafe-swiftshader
を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 137
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで失敗します。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の
file://
URL のホスト部分でスペースが使用されているので、これは困難です(詳細については、GitHub のディスカッションをご覧ください)。この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 138
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
この機能は段階的にリリースされます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
-
macOS 版 Chrome での Apple 拡張 SSO のサポート
macOS 版 Chrome 135 では、OS で構成されたエンタープライズ シングル サインオン(SSO)拡張機能を介して有効になっている ID プロバイダの認証をスムーズに行えるようになります。この最初のリリースでは、管理対象ブラウザのエンドユーザーが、認証情報を入力しなくても、Microsoft Entra で認証された任意のリソースにログインできるようになります。拡張可能な SSO は、ご利用の環境で事前構成して、それぞれのエンタープライズ デバイス管理ソリューションとともにデプロイする必要があります。今後、他の ID プロバイダもサポートされる可能性があります。
- macOS 版 Chrome 135 以降
-
独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。
これらのアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、独立したウェブアプリを開始するに記載されている 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。
初回となるこのリリースでは、IWA は企業が管理する ChromeOS デバイスでポリシーを使用した場合のみインストール可能になります。
- Windows 版 Chrome 140
このリリースでは、Windows 上の企業管理のブラウザ構成に、分離されたウェブアプリのサポートが追加されます。
- Windows 版 Chrome 140
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング
Google は、Chrome 固有の DLP ルールのインターフェースをよりユーザー フレンドリーで効率的なものにすることを目指しています。これには、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様向けの既存および今後のセキュリティ機能により適切に対応できるよう、管理コンソールのルール作成ワークフローを再設計することが含まれます。
- Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 135
- iOS と Android での URL フィルタリング
既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。
- Android、iOS 版 Chrome 137
ChromeOS 134 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
ChromeOS キオスクモードでの独立したウェブアプリ | ✓ | ||
卒業生のデータの移行 | ✓ | ✓ | |
スローキー | ✓ | ✓ | |
GIF のクイック インサート | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
バッテリーの長寿命化に関する ChromeOS ポリシー | ✓ | ||
キオスクのハートビートの変更 | ✓ | ||
トラブルシューティングのためのイベントベースのデバイスログ収集 | ✓ | ||
AI 壁紙と背景 | ✓ | ||
ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
ChromeOS 134 では、ChromeOS キオスクモードで独立したウェブアプリがサポートされます。これは、システムとの深い統合と強力な機能にアクセスできる、より安全で汎用性の高いアプリ ソリューションです。管理者は、Chrome Enterprise の管理対象デバイス上にデプロイされるキオスクやデジタル サイネージ用の独立したウェブアプリを、管理コンソールを使用して構成できます。
-
早ければ 2025 年 3 月より、卒業生や教育機関のその他の管理対象ユーザーがデータを移行する際に、新しいコンテンツ移行ツールで新しいデータ移行プロセスを利用できるようになる予定です。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できるようになります。
この新しいアプリケーションを使用すると、学校管理者はアイコンをシェルフに固定して、生徒や教職員の Chromebook に通知を送信し、コンテンツ移行の使用を促すアクションの提案を表示する日付を設定できます。
詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターの学校でのデータ移行を許可する方法に関する記事をご確認ください。
-
スローキーは、運動機能が制限されているユーザーがより正確に入力できるように設計されたユーザー補助機能です。この機能は、震え、関節炎、指先の麻痺などによりキー入力を正確に行うことが困難な方に特に便利です。
スローキーは、キーが押されたまま一定時間経過しないと入力が認識されないよう遅延時間を設けることで機能します。これにより、意図しないキー入力を防ぐことができます。
-
クイック インサートがまもなく GIF の直接挿入に対応します。クイック インサートのメニューから離れることなく、メッセージやドキュメントに GIF をすばやく追加できるようになります。詳しくは、クイック インサートを使用してコンテンツを追加、作成するをご確認ください。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更内容
-
ChromeOS 135 では、バッテリー充電の上限に関する新しいポリシー DevicePowerBatteryChargingOptimization を導入し、より多くの最適化オプションを提供します。バッテリー充電の最適化により、Chromebook の耐用期間を延ばすことができます。
管理者は、充電の上限(デフォルトは 100%)を設定することで、バッテリーの劣化を最小限に抑え、長期的な信頼性を向上させることができます。
この新しいポリシーは、多数のデバイスを管理する教育機関などの管理者と、Chromebook の耐用期間を延ばしたい個人ユーザーの双方にメリットがあります。このポリシーは自動的に適用されるため、ユーザーによる操作は必要ありません。
-
昨夏にお客様に送信した MSA において、最終的に ChromeOS 126 へのアップデートが必要となる Kiosk Heartbeat API の移行についてお知らせしました。
ChromeOS 126 より前のバージョンを実行している場合は、デバイス フリートをアップデートする必要があります。このキオスクのハートビートの変更に伴い、ChromeOS 126 または ChromeOS LTS 126 へのアップデート、または現行の Stable 版の ChromeOS リリースへのアップデートが必要となります。
- 必要なご対応について
すべてのデバイスが ChromeOS LTS 132 にアップデートされるまで、組織で DeviceChromeVariation を有効(値: 0)にしてください。すべてのデバイスを ChromeOS LTS 132 にアップデートした後は、DeviceChromeVariation が不要になり、任意の値に変更できます。
- DeviceChromeVariation を無効にした場合の影響
LTS バージョンが ChromeOS LTS 132 より前のデバイスは、2025 年 4 月 7 日まで古いキオスク ハートビート インフラストラクチャを引き続き使用します。
2025 年 4 月 8 日からは、LTS のバージョンが ChromeOS LTS 132 より前のすべてのデバイスは、デバイスのハートビートの送信を停止します。詳しくは、キオスクの稼働状況を確認するをご覧ください。
- 必要なご対応について
-
トラブルシューティングのためのイベントベースのデバイスログの収集(管理コンソール)
ChromeOS 135 以降、デバイスの問題(クラッシュや OS アップデートの失敗など)のトラブルシューティングを支援するため、デバイスログを自動的に収集およびアップロードできるようになります。この処理は、以下の設定がオンになっている場合に可能です。
- デバイスのシステムログのアップロードを有効にする: ログ収集全般を有効にする
- デバイスの OS 情報を報告 -> OS の更新ステータス: OS アップデートに関するデータを収集する
- デバイスのテレメトリーを報告 -> クラッシュ情報: 致命的なクラッシュの情報を収集する
問題が発生すると、IT 管理者には、管理コンソールの ChromeOS デバイスの詳細ページに、アップロードされたログへの直接リンクを含む通知が表示されます。また、デバイスのイベント履歴も確認できます。ログのアップロードは 1 日に最大 2 回行われます。各ファイルのサイズは通常 400 KB~1 MB です。
詳しくは、Chrome Enterprise と Chrome Education の以下のヘルプセンター記事をご確認ください。
-
ChromeOS 136 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ通話の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して自分らしさを表現するキャンバスに Chromebook を変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings と GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
-
2016 年に、Google は Chrome アプリのサポート終了とウェブアプリへの移行を発表しました。さらに 2021 年には、ChromeOS Enterprise および Education をご利用のお客様と ChromeOS のデベロッパーに対する Chrome アプリのサポートを少なくとも 2025 年 1 月まで延長することを Chromium ブログでお知らせしました。ほとんどのお客様が Chrome アプリ(以前の(v1)パッケージ化アプリやホスト型アプリを含む)から移行されたことを踏まえ、Chrome アプリのサポート終了日について、以下の最新情報をお知らせいたします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M139 を予定)。
- 管理コンソールから自動インストールされた Chrome アプリは引き続きサポートされます。
- 2026 年 7 月: キオスクモードで Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M150 を予定)。
- Chrome アプリをキオスクモードで使用する LTS チャンネルのデバイスは、2027 年 4 月までサポートされます。
- 2028 年 2 月: Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M168 を予定)。すべての Chrome アプリのサポートが終了します。
- LTS チャンネルのデバイスでは、2028 年 10 月まで Chrome アプリを引き続き使用できます。
- 例外は認められません。
これらのサポート終了のタイムラインは、自己ホスト型の Chrome アプリにも適用されます。
Chrome ウェブストアに新しい Chrome アプリを追加することはできませんが、既存の Chrome アプリは 2028 年 10 月まで更新できます。これをもって、ChromeOS でのサポートが終了します。この日を過ぎると、Chrome アプリは Chrome ウェブストアから削除されます。
自社で開発した社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドを参照してください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後数週間以内に、残りのすべての Chrome アプリ デベロッパーとすべての ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M139 を予定)。
Chrome 133
Chrome 133 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
パソコンや iOS での Google レンズを使用した検索 | ✓ | ||
macOS 上の PWA shim のアドホック コード署名 | ✓ | ||
Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了 | ✓ | ||
HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション | ✓ | ✓ | |
省エネモードでのタブのフリーズ | ✓ | ||
Android での V8 セキュリティ設定 | ✓ | ||
initial_preferences による Chrome ウェルカム ページのトリガーを無効化 | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
iOS での DownloadRestrictions ポリシーのサポート | ✓ | ||
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome 133 では更新なし。 | |||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル | ✓ | ✓ | |
Chrome 134 のリーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
AI 機能向けのハイライト表示の設定をポリシーで無効化 | ✓ | ||
blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション | ✓ | ||
srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承 | ✓ | ||
CSP でブロックされた Worker に対する例外スローに代わり、エラーイベントを呼び出し | ✓ | ||
標準外の getUserMedia 音声制約を削除 | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
パソコン版へのログイン時に、Chrome の設定やテーマをクロスデバイスで同期 | ✓ | ||
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除 | ✓ | ||
Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化 | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
SafeBrowsing API の v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
新しい Chrome Enterprise コンパニオン | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリング | ✓ | ||
スクリーンショットの防止 | ✓ | ||
iOS / Android での URL フィルタリング | ✓ | ||
モバイル向けレポート コネクタ | ✓ | ||
Connectors API | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- パソコンや iOS で Google レンズを使用して検索
管理者は、LensOverlaySettings というポリシーを使用して、この機能のすべての要素を制御できます。検索を実行するために、画面のスクリーンショットが Google のサーバーに送信されますが、そのスクリーンショットが ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。ユーザーが閲覧しているドキュメントまたはウェブサイトに検索結果を関連付けるため、PDF のバイト列やウェブサイトの HTML が Google のサーバーに送信されますが、ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。
パソコン
Chrome 126 以降では、Google レンズを使用してパソコン版の画面に表示されている画像やテキストを検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、フォーカスしたアドレスバーの [Google レンズ] チップをクリックするか、画像を右クリックして [Google で画像を検索] を選択します。ユーザーは画面の任意の場所を選択してそのコンテンツを検索し、検索ボックスに質問を追加して検索を絞り込むことができます。Chrome 132 以降では、ウェブページ全体や PDF ドキュメント全体についても質問することができ、回答において現在表示されているドキュメントやウェブが参照されます。この機能を使用するには、前述の方法で Google レンズで検索を起動し、Chrome ウィンドウの右上にある検索ボックスにクエリを入力します。ブラウザ ウィンドウの右側に、検索結果が表示されたサイドパネルが開きます。
iOS
Chrome 131 以降では、iOS 版 Chrome の画面に表示されている画像やテキストを Google レンズを使用して検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、その他メニュー > [Google レンズで検索] をクリックします。ユーザーは画面の任意の場所をクリック、ハイライト表示、またはドラッグしてそのコンテンツを検索し、キーワードや質問を検索ボックスに追加して検索を絞り込むことができます。
展開の詳細
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 126: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- iOS 版 Chrome 131: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 132: Stable 版の 1% に対して強化機能をロールアウト
- iOS 版 Chrome 133: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- macOS 上の PWA shim のアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション shim のコード署名が、アプリケーションがインストールされたときに作成されるアドホック コード署名を使用するように変更されます。コード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA 用の shim が macOS 上で一意の ID を持つようになります。これまで、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションとして認識されていました。
この更新により、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインで複数の PWA を設定しようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
管理者は、使用しているエンドポイント セキュリティ ツールまたはバイナリ承認ツール(Santa など)との互換性をテストする必要があります。このテスト用に機能を有効にするには、
chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
を使用します。その後、プログレッシブ ウェブアプリをインストールして、期待どおりに起動することを確認できます。この機能と現在のセキュリティ ポリシーに互換性がない場合は、更新したエンドポイント セキュリティ ポリシーをデプロイする間、AdHocCodeSigningForPWAsEnabled ポリシーを使用してこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用するものであり、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新された時点で設定解除する必要があります。
- macOS 版 Chrome 129
企業が Santa などのエンドポイント セキュリティ ツールとの互換性をテストできるよう、フラグ(chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
)によって機能を有効にできるようになっています。現時点で互換性がない場合は、エンドポイントのセキュリティ設定を更新する間、エンタープライズ ポリシーでこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用します。
- macOS 版 Chrome 133
この機能は Stable 版の 100% にロールアウトされます。
- macOS 版 Chrome 129
- Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了
2025 年 2 月以降、Chrome 同期(Google アカウントでのデータの使用と保存)は、4 年以上前の Chrome バージョンをサポートしなくなります。Chrome 同期を引き続き使用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。詳細については、こちらのディスカッション(4 年以上前の Chrome バージョンでの Chrome 同期機能のサポート終了について)をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
この変更は古いバージョンの Chrome にのみ影響し、サーバーサイドでロールアウトされます。Chrome 133 は、変更が有効になるタイムラインを反映するためにのみ指定されています。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
- HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション
Ask Before HTTP(ABH)(以前の名前は HTTPS のみモード / HTTP ファースト モード)を使用すると、ネットワークを通じて安全でない HTTP コンテンツを送信する前にユーザーの同意を求めるように Chrome に指示できます。HttpsOnlyMode ポリシーを使用すると、ABH を強制的に有効または無効にできます。
Chrome 129 では、ABH の新しい中間的なバリエーションである「バランスモード」が追加されました。このバリエーションは、ほとんどの場合(厳格な)ABH のように動作し、HTTPS 接続が不可能であることを Chrome が認識している場合(internal/ などの単一ラベル ホスト名に接続する場合など)には確認を表示しないことでユーザーの不便さを軽減することを意図しています。
この新しいバリエーションを強制的に有効にできるように、force_balanced_enabled ポリシー オプションを追加します。Chrome 129 より前のブラウザで force_balanced_enabled を設定すると、デフォルトの動作になり、ABH 設定にエンタープライズ制限は適用されません。
予期しない影響を回避するため、以前に force_enabled を設定している場合は、フリート全体が Chrome 129 以降にアップグレードされるまで force_balanced_enabled を設定しないことをおすすめします。force_enabled から force_balanced_enabled に移行していない場合は、この変更の影響を受けません。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 129
- Android 版 Chrome 133
- 省エネモードでのタブのフリーズ
Chrome で省エネモードが有効になっている場合、非表示でサイレントの状態が 5 分以上続き、CPU を大量に使用しているタブがフリーズされるようになりました。ただし、次のタブはフリーズされません。
- 音声またはビデオ会議機能が提供されているタブ(マイク、カメラ、画面 / ウィンドウ / タブのキャプチャ、またはオープンな RTCDataChannel かライブの MediaStreamTrack を含む RTCPeerConnection によって検出)。
- 外部デバイスを制御するタブ(Web USB、Web Bluetooth、Web HID、Web Serial の使用を介して検出)。
これにより、CPU 使用量を抑えてバッテリー駆動時間を延ばし、Chrome の動作を高速化できます。
この機能は、chrome://flags/#freezing-on-energy-saver フラグを使用してテストできます。chrome://flags/#freezing-on-energy-saver-testing を使ってテストすることもできます。このテストでは、省エネモードが有効で、すべてのタブが CPU を大量に使用している状態をシミュレートします(タブがフリーズの対象かどうか、CPU を大量に使用した場合にフリーズされるかどうかを確認できます)。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
: この機能は、Chrome 133 で Stable 版の 1% のユーザーにまずリリースされます。省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーで制御できます(省エネモードが無効になっている場合、この変更は適用されません)。
- Android での V8 セキュリティ設定
V8 は、サイトのパフォーマンスを向上させるために使用される Chrome の JavaScript エンジンおよび WebAssembly エンジンです。Chrome の攻撃対象領域を減らすために、Android 版 Chrome 133 では新しい設定が
chrome://settings/security
に追加されました。これにより、V8 JIT(Just In Time)オプティマイザーを無効にできます。Web Assembly との互換性は維持されます。管理者は、DefaultJavaScriptJitSetting エンタープライズ ポリシーと、関連する JavaScriptJitAllowedForSites ポリシーおよび JavaScriptJitBlockedForSites ポリシーを使用して、引き続きこの機能を制御できます。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
この設定は Chrome 121 でリリースされます。これらのエンタープライズ ポリシーは Chrome 93 から利用できるようになりました。 - Android 版 Chrome 133
この設定は、Android 版 Chrome 133 の [サイト設定] で利用できます。エンタープライズ ポリシーの試験運用版のマークは削除されました。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
- initial_preferences による Chrome ウェルカム ページのトリガーを無効化
Chrome ウェルカム ページは、パソコン プラットフォームでトリガーされる初回起動時の動作と重複するため、
initial_preferences
から削除されました。initial_preferences
ファイルのfirst_run_tabs
プロパティにchrome://welcome
を含めても、何も起こらないようになりました。initial_preferences ファイルのコンテキストの詳細については、その他の設定の構成をご覧ください。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 133
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 以降、特別でないスキームの URL(
git://example.com/path
など)が Chrome ブラウザでサポートされます。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。Chrome 133 では、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、http://bit.ly/url-non-special をご覧ください。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134: 機能フラグを削除
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 LiveTranslateEnabled 自動字幕起こしの翻訳を有効にします。字幕は翻訳のために Google に送信されます。 WebRtcIPHandling このポリシーでは、WebRTC が最適な接続を検索する際に使用する IP アドレスとインターフェースを制限できます。 DefaultJavaScriptOptimizerSetting Chrome ブラウザで、より高度な JavaScript の最適化を有効にした V8 JavaScript エンジンを実行するかどうかを設定できます。 JavaScriptOptimizerBlockedForSites JavaScript の高度な最適化を無効にするサイトの URL パターンのリストを指定できます。 JavaScriptOptimizerAllowedForSites JavaScript の高度な最適化を有効にするサイトの URL パターンのリストを指定できます。 SafeBrowsingAllowlistDomains このポリシーを有効にすると、セーフ ブラウジングで指定ドメインが信頼されるようになります。 FilePickerChooseFromDriveSettings Google ドライブからファイルを直接選択できます。
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 CSSCustomStateDeprecatedSyntaxEnabled CSS カスタム ステータスの非推奨の構文を有効にするかどうかを制御します。
Chrome Enterprise Core の変更内容
- iOS での DownloadRestrictions ポリシーのサポート
DownloadRestrictions は、パソコン プラットフォームと Android で Chrome Enterprise Core を使用しているユーザーが利用できるユニバーサル ポリシーです。iOS で DownloadRestrictions ポリシーがサポートされるようになりました。これにより、管理者は iOS 版モバイル Chrome でのすべてのダウンロードをブロックできるようになります。
- iOS 版 Chrome 133
Chrome Enterprise Premium の変更内容
- Chrome 133 では、Chrome Enterprise Premium の更新はありません。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル
Chrome 134 以降、デベロッパーは Chrome DevTools の新しい [プライバシーとセキュリティ] パネルを使用して、サードパーティ Cookie が制限された場合にサイトがどのように動作するかをテストできるようになります。サードパーティ Cookie を一時的に制限し、サイトの動作を観察して、サイトのサードパーティ Cookie のステータスを確認できます。
この機能によって既存のエンタープライズ ポリシーが恒久的に変更されることはありませんが、サードパーティ Cookie 関連のエンタープライズ ポリシー(BlockThirdPartyCookies と CookiesAllowedForUrls)が一時的にオーバーライドされ、制限が厳しくなります。エンタープライズ ポリシーですでに BlockThirdPartyCookies を使用してサードパーティ Cookie がブロックされている場合、この機能は無効になります。
これまでの [セキュリティ] パネルは、新しい [プライバシーとセキュリティ ] パネルに置き換えられます。TLS 接続と証明書の情報は、引き続き [プライバシーとセキュリティ] パネルの [セキュリティ] タブで確認できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- Chrome 134 のリーディング モードでの読み上げ
リーディング モードは、テキストの多いウェブページを簡易表示するサイドパネル機能です。このモードに読み上げ機能が追加され、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるようになります。ユーザーはさまざまな自然な音声と速度を選択し、視覚的な要点を確認できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- AI 機能向けの強調表示の設定をポリシーで無効化
Chrome の設定に、企業ポリシーによって無効化される AI 機能が一覧表示されます。また、ポリシーによって無効になっている場合、他の設定と同様な [組織によって無効にされています] という通知が表示されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134
- blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション
ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による Blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみでパーティショニングされるトップレベル ナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始されたトップレベルの Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium が Safari の同様の動作と整合するようになり、これらの両方の変更が反映されるように関連する仕様が更新されました。
この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 134
- srcdoc iframe 用の Service Worker クライアントの作成と Service Worker コントローラの継承
現在、srcdoc コンテキスト ドキュメントは Service Worker クライアントではなく、これらの親ページの Service Worker が対応していません。このため、なんらかの差異が生じます(たとえば、Resource Timing はこれらのドキュメントによってロードされる URL を報告しますが、Service Worker はこれらをインターセプトしません)。Google の目的は、srcdoc iframes 用の Service Worker クライアントを作成してこれらの差異を修正し、これらのクライアントが親ページの Service Worker コントローラを継承できるようにすることです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- CSP でブロックされた Worker に対する例外スローに代わり、エラーイベントを呼び出し
コンテンツ セキュリティ ポリシー(CSP)でブロックされた場合、Chromium は現時点で「new Worker(url)」コンストラクタまたは「new SharedWorker(url)」コンストラクタから SecurityError 例外をスローします。CSP 仕様に従って、CSP チェックはフェッチの一環として実行され、オブジェクトが返された後にエラー イベントが呼び出されます。この更新の目的は、コンストラクタから例外をスローする代わりにエラー イベントを非同期的に呼び出して、Chromium の照合を仕様に沿って行うことです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- 標準外の getUserMedia 音声制約を削除
Blink は、制約が適切に標準化される以前から、getUserMedia に対する goog 接頭辞付きの非標準の制約を数多くサポートしています。
使用量は大幅に減少し、約 0.000001% から 0.0009% になりました(制約によります)。また、Chromium 音声キャプチャ スタックの変更のために、一部の制約はまったく機能しなくなっています。今後予定される変更に伴い、これらの機能はいずれも無効になります。
今回の変更によって大きな機能低下が発生することはないと想定しています。これらの制約を使用するアプリは引き続き機能しますが、(制約が渡されていない場合と同様に)デフォルト設定の音声が取得されます。標準制約への移行は簡単に行えます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降、MutationEventsEnabled という一時的なエンタープライズ ポリシーを使用して、サポートが終了した、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできます。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
Chrome 127 以降、または 2024 年 7 月 30 日頃より、ミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行しておいてください。さらに時間が必要な場合のために、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。この機能は Chrome 134 まで(2025 年 3 月 25 日まで)使用できます。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も同じ目的のため、Chrome 134 までご利用いただけます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: MutationEventsEnabled エンタープライズ ポリシーのサポートを終了します。
- パソコン版へのログイン時に、Chrome の設定やテーマをクロスデバイスで同期
Chrome デスクトップの新しい ID モデルのリリース以降、Google はユーザーのログイン時にアカウント設定、テーマ、サイトのショートカットを有効にする予定です(同期は不要になります)。
このために、これらのデータ タイプごとにローカルなアカウント ストレージを導入します。
これは次のことを意味します。
- Chrome にログインする、または同期が有効になっている Chrome デスクトップ ユーザーの場合、Google アカウントに同期されている設定、サイト ショートカット、テーマは、ローカルの設定、つまり、ログアウトした時点や同期を無効にした時点以降の設定とは別に保管されます。
- これにより、共有されるデータは従来よりも少なくなります。ユーザーがログインしたときや、同期をオンにしたときに、ローカル設定が自動的にアップロードされることはなく、同期をオフにした際にアカウント ストレージの設定がデバイスに残されることもありません。
-
既存の Chrome ポリシーの SyncDisabled と SyncTypesListDisabled は引き続き適用されるため、管理者は必要に応じて同期機能を制限したり、無効にしたりできます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで不合格となります。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の
file://
URL のホスト部分でスペースが使用されているので、これは困難です(詳細については、GitHub のディスカッションをご覧ください)。この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 135
- ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
予期しない問題が発生したため、ThirdPartyBlockingEnabled は Chrome 135 で削除されます。この削除についてフィードバックがある場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 132
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーのサポートを終了
- Windows 版 Chrome 135
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
- Windows 版 Chrome 132
- Intl Locale Info API のゲッターを非推奨にする
Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、Intl.Locale オブジェクトを拡張します。
Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、提案の Stage 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターを削除し、名前変更された関数をあらためてリリースする必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- SwiftShader フォールバックを削除
SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックは非推奨となり、SwiftShader にフォールバックせずに WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。この変更には主に 2 つの理由があります。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、--enable-unsafe-swiftshader コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。
非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。--enable-unsafe-swiftshader を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。
Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 135
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体( safebrowsing.googleapis.com)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135
この機能は段階的にリリースされます。
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
-
新しい Chrome Enterprise コンパニオン アプリ
Chrome Enterprise コンパニオン アプリは、Chrome Enterprise Core または Chrome Enterprise Premium に登録された Chrome ブラウザとともに自動的にインストールされる新しい管理バイナリです。これは、企業のユースケース、ポリシー、レポートをサポートすることを目的としています。
- Windows、macOS 版 Chrome 134
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- DLP ルールの UX をリファクタリング
Google は、Chrome 固有の DLP ルールのインターフェースをよりユーザー フレンドリーで効率的なものにすることを目指しています。これには、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様向けの既存および今後のセキュリティ機能により適切に対応できるよう、管理コンソールのルール作成ワークフローを再設計することが含まれます。
- Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 134
- スクリーンショットの防止
画面共有のブロックを Google Meet、Zoom、Teams、Slack などの会議アプリに拡張することで、既存のスクリーンショット防止機能を強化する予定です。ギャップとユーザー フィードバックに対処することによってデータ保護管理のリリースを成功に導いたうえで、機能強化を実施します。
- Windows、macOS 版 Chrome 134
- iOS と Android での URL フィルタリング
既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。
- Android、iOS 版 Chrome 135
ChromeOS 133 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
管理対象ユーザー向けの Office ファイル操作の強化 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS デバイスでクラウド ストレージを唯一のデータ ストレージ オプションに設定 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS でのバウンスキー | ✓ | ||
ウェルカム ツアーの強化 | ✓ | ||
キーボードの言語に関する ChromeOS ポリシー | ✓ | ✓ | |
スクリーンキャストの言語の更新 | ✓ | ||
Bluetooth マイクの超高解像音声を切り替える新しいボタン | ✓ | ||
ChromeOS LTS 132 リリース候補版 | ✓ | ||
キオスクの稼働状況の監視 | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
キオスクのハートビートの変更 | ✓ | ||
ChromeOS キオスクモードでの独立したウェブアプリ | ✓ | ||
卒業生のデータの移行 | ✓ | ||
バッテリーの長寿命化に関する ChromeOS ポリシー | ✓ | ||
スローキー | ✓ | ✓ | |
GIF のクイック インサート | ✓ | ||
AI 壁紙と背景 | ✓ | ||
ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了 | ✓ | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
ChromeOS 133 から、管理対象ユーザーは、Microsoft 365 の Office for the web と Google Workspace のどちらを使用していても、Microsoft Office ファイル(Word、PowerPoint、Excel)をシームレスに開いて編集できるようになりました。
Office for the web を使用する組織は、OneDrive を [ファイル] アプリに統合したり、Microsoft 365 PWA システムを統合してデスクトップのようなエクスペリエンスを実現したりできます。また、必要なすべてのアプリケーションで SSO を使用したり、事前構成用の高度なポリシー管理を利用したりすることもできます。
Google Workspace をご利用の場合、ローカル ファイルから Google Workspace への移行が最適化されます。
詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターの管理対象ユーザーの Office ファイルの操作を設定するをご覧ください。
Microsoft Office ファイルの操作に関する新しいポリシーには次のものがあります。
-
ChromeOS デバイスでクラウド ストレージを唯一のデータ ストレージ オプションに設定
ChromeOS 133 では、真のクラウド ファースト エクスペリエンスが導入されます。管理者はローカル ストレージをブロックすることで、すべてのファイルが Google Workspace または Microsoft OneDrive に保存されるようにすることができます。この機能は、データ損失を防ぎ、セキュリティ リスクを軽減し、訴訟のための記録保持の要件をサポートします。共有デバイスで特に有用です。
詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターの ChromeOS デバイスでクラウド ストレージを唯一のストレージ オプションとして使用するをご覧ください。
クラウド ストレージに関する新しいポリシーには次のものがあります。
-
バウンスキーとは、運動機能が制限されている方や手指の震えのある方がコンピュータをより簡単に使用できるように設計されたユーザー補助機能です。これは、短い時間間隔で繰り返されるキー入力を無視することで機能します。この間隔は、必要に応じてカスタマイズできます。これにより、意図しないキー操作による意図しない文字入力を防ぐことができます。
-
ChromeOS を初めて使用するユーザーには、デバイスのセットアップ直後にウェルカム ツアーが表示されるようになりました。インタラクティブな方法で基本を学び、新しい Chromebook をすぐに使い始めることができます。
-
ChromeOS 133 より、管理者は新しい AllowedInputMethodsForceEnabled ポリシーを使用して、AllowedInputMethods で以前に設定したキーボードの言語を自動的にインストールできるようになりました。このポリシーが設定されている場合、ユーザーはキーボードの新しい言語を追加したり、選択されている言語を削除したりすることはできません。
-
スクリーンキャストでは、50 を超える言語がサポートされるようになりました。スクリーンキャストを使用するには、ランチャー アイコンを押して「スクリーンキャスト」を検索します。対応言語の一覧については、ヘルプセンターの記事スクリーンキャスト アプリを使用して ChromeOS デバイスで録画、共有するをご覧ください。
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Bluetooth マイクの超高解像音声を切り替える新しいボタン
ChromeOS 133 では、Bluetooth マイクの超高解像音声を制御する切り替えボタンが追加されています。この切り替えボタンは音声設定ページに追加されますが、表示されるのはこの機能がサポートされており、選択した入力デバイスが Bluetooth ヘッドセットである場合のみです。
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ChromeOS LTS 132 リリース候補版が提供されるようになりました。詳しくは、ChromeOS 長期サポート(LTS)リリースノートをご覧ください。
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ChromeOS 133 では、キオスク デバイスの稼働状況監視のステータス更新の遅延が改善されています。理想的な条件下では、キオスク デバイスのステータス更新が約 1 分で報告されるようになりました。オフライン ステータスは 11 分以内に送信または更新されます。詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターのキオスクの稼働状況を確認するをご覧ください。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
昨夏にお客様に送信した MSA において、最終的に ChromeOS 126 へのアップデートが必要となる Kiosk Heartbeat API の移行についてお知らせしました。
ChromeOS 126 より前のバージョンを実行している場合は、デバイス フリートをアップデートする必要があります。このキオスクのハートビートの変更に伴い、ChromeOS 126 または ChromeOS LTS 126 へのアップデート、または現行の Stable 版の ChromeOS リリースへのアップデートが必要となります。
- 必要なご対応について
すべてのデバイスが LTS132 にアップデートされるまで、組織で DeviceChromeVariation を有効(値: 0)にしてください。
すべてのデバイスを LTS132 にアップデートした後は、DeviceChromeVariation が不要になり、任意の値に変更できます。
- DeviceChromeVariation を無効にした場合の影響
LTS バージョンが LTS132 より前のデバイスは、2025 年 4 月 7 日まで古いキオスク ハートビート インフラストラクチャを引き続き使用します。
2025 年 4 月 8 日からは、LTS のバージョンが ChromeOS LTS 132 より前のすべてのデバイスは、デバイスのハートビートの送信を停止します。
-
ChromeOS 134 では、ChromeOS キオスクモードで独立したウェブアプリがサポートされます。これは、システムとの深い統合と強力な機能にアクセスできる、より安全で汎用性の高いアプリ ソリューションです。管理者は、Chrome Enterprise の管理対象デバイス上にデプロイされるキオスクやデジタル サイネージ用の独立したウェブアプリを、管理コンソールを使用して構成できるようになります。
-
早ければ 2025 年 3 月より、卒業生や教育機関のその他の管理対象ユーザーがデータを移行する際に、新しいコンテンツ移行ツールで新しい Google データ エクスポート移行プロセスを利用できるようになる予定です。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できるようになります。
この新しいアプリケーションを使用すると、学校管理者はアイコンをシェルフに固定して、生徒や教職員の Chromebook に通知を送信し、コンテンツ移行の使用を促すアクションの提案を表示する日付を設定できます。
-
バッテリーの長寿命化に関する新しい ChromeOS ポリシー
ChromeOS 134 では、Chromebook の耐用期間を延ばすために、バッテリー充電の上限に関する新しいポリシーを導入し、より多くの最適化オプションを提供します。管理者は、充電の上限(デフォルトは 100%)を設定することで、バッテリーの劣化を最小限に抑え、長期的な信頼性を向上させることができます。この新しいポリシーは、多数のデバイスを管理する教育機関などの管理者と、Chromebook の耐用期間を延ばしたい個人ユーザーの双方にメリットがあります。このポリシーは自動的に適用されるため、ユーザーによる操作は必要ありません。
-
スローキーは、運動機能が制限されているユーザーがより正確に入力できるように設計されたユーザー補助機能です。この機能は、震え、関節炎、指先の麻痺などによりキー入力を正確に行うことが困難な方に特に便利です。スローキーは、キーが押されたまま一定時間経過しないと入力が認識されないよう遅延時間を設けることで機能します。これにより、意図しないキー入力を防ぐことができます。
-
クイック インサートがまもなく GIF の直接挿入に対応します。クイック インサートのメニューから離れることなく、メッセージやドキュメントに GIF をすばやく追加できるようになります。詳しくは、クイック インサートを使用してコンテンツを追加、作成するをご覧ください。
-
ChromeOS 135 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ通話の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して自分らしさを表現するキャンバスに Chromebook を変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings と GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
-
2016 年に、Google は Chrome アプリのサポート終了とウェブアプリへの移行を発表しました。さらに 2021 年には、ChromeOS Enterprise および Education をご利用のお客様と ChromeOS のデベロッパーに対する Chrome アプリのサポートを少なくとも 2025 年 1 月まで延長することを Chromium ブログでお知らせしました。ほとんどのお客様が Chrome アプリ(以前の(v1)パッケージ化アプリやホスト型アプリを含む)から移行されたことを踏まえ、Chrome アプリのサポート終了日について、以下の最新情報をお知らせいたします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。
- 管理コンソールから自動インストールされた Chrome アプリは引き続きサポートされます。
- 2026 年 7 月: キオスクモードで Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M150 を予定)。
- Chrome アプリをキオスクモードで使用する LTS チャンネルのデバイスは、2027 年 4 月までサポートされます。
- 2028 年 2 月: Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M168 を予定)。すべての Chrome アプリのサポートが終了します。
- LTS チャンネルのデバイスでは、2028 年 10 月まで Chrome アプリを引き続き使用できます。
- 例外は認められません。
これらのサポート終了のタイムラインは、自己ホスト型の Chrome アプリにも適用されます。
Chrome ウェブストアに新しい Chrome アプリを追加することはできませんが、既存の Chrome アプリは 2028 年 10 月まで更新できます。これをもって、ChromeOS でのサポートが終了します。この日を過ぎると、Chrome アプリは Chrome ウェブストアから削除されます。
自社で開発した社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドを参照してください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後数週間以内に、残りのすべての Chrome アプリ デベロッパーとすべての ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。
Chrome 132
Chrome 132 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
Google レンズで検索 | ✓ | ||
Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
macOS 上のプログレッシブ ウェブアプリ shim のアドホック コード署名 | ✓ | ||
一括アップロード | ✓ | ||
コネクタの免責条項ワークフローの更新 | ✓ | ||
DownloadRestrictions によるファイル形式の制限の厳格化 | ✓ | ||
デスクトップ ID モデルの更新 | ✓ | ||
通常は安全なユーザー向けの HTTPS 優先モード | ✓ | ||
iOS のパスキー | ✓ | ✓ | |
パスワード漏洩に関する切り替えボタンの配置変更 | ✓ | ||
Chrome バイナリから古いヘッドレスを削除 | ✓ | ||
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除 | ✓ | ||
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除 | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
Google レンズでの検索結果を翻訳 | ✓ | ||
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
接頭辞付きの HTMLVideoElement 全画面 API を削除 | ✓ | ||
アクティブでないドキュメントのポップオーバーまたはダイアログで例外をスロー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア | ✓ | ✓ | |
管理コンソールの新しい Chrome ユーザー管理機能 | ✓ | ||
Chrome DLP の貼り付けルールでソース条件をコピー | ✓ | ||
Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成 | ✓ | ||
Professional Chrome Enterprise Administrator 認定資格 | ✓ | ||
Chrome Enterprise のサーバールート証明書 | ✓ | ✓ | |
レガシー テクノロジー レポート | ✓ | ||
推奨ポリシー(ユーザーがポリシー値をオーバーライド可能) | ✓ | ✓ | |
管理対象ブラウザのリスト更新: 最新の Google アップデート アクティビティ | ✓ | ||
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
DLP ルールのファイル ダウンロード暗号化 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
Chrome 133 のリーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
省エネモードでのタブのフリーズ | ✓ | ||
Intl Locale Info のゲッターを非推奨にする | ✓ | ||
ポップオーバーのトリガー要素とアンカー要素の配置を改善 | ✓ | ||
初期設定の初回実行タブを介した Chrome ウェルカム ページのトリガーを削除 | ✓ | ||
標準外の getUserMedia 音声制約を削除 | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル | ✓ | ✓ | |
Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了 | ✓ | ||
V8 セキュリティ設定 | ✓ | ||
HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション | ✓ | ✓ | |
SafeBrowsing API v4 → SafeBrowsing API v5 への移行 | ✓ | ||
Blob URL のパーティショニング: 取得またはナビゲーション | ✓ | ||
SharedWorker スクリプトが blob スクリプト URL のコントローラを継承する | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
カスタム ロゴとラベルを使用して管理対象プロファイルをカスタマイズ | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
新しい Chrome Enterprise コンパニオン アプリ | ✓ | ✓ | |
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
スクリーンショットの防止 V2 | ✓ | ||
iOS / Android での URL フィルタリング | ✓ | ||
モバイル向けレポート コネクタ | ✓ | ||
DLP ルールの UX をリファクタリング | ✓ | ||
Connectors API | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- Google レンズで検索
強化されたこの機能が、Chrome 132 ですべてのプラットフォームにリリースされます。管理者は、LensOverlaySettings というポリシーを使用して、この機能のすべての要素を制御できます。検索を実行するために、画面のスクリーンショットが Google のサーバーに送信されますが、そのスクリーンショットが ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。ユーザーが閲覧しているドキュメントまたはウェブサイトに検索結果を関連付けるため、PDF のバイト列やウェブサイトの HTML が Google のサーバーに送信されますが、ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。
パソコン
Chrome 126 以降では、Google レンズを使用してパソコン版の画面に表示されている画像やテキストを検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、フォーカスしたアドレスバーの [Google レンズ] チップをクリックするか、画像を右クリックして [Google レンズで検索] を選択します。ユーザーは画面の任意の場所を選択してそのコンテンツを検索し、検索ボックスに質問を追加して検索を絞り込むことができます。Chrome 132 以降では、ウェブページ全体や PDF ドキュメント全体についても質問することができ、回答において現在表示されているドキュメントやウェブが参照されます。この機能を使用するには、前述の方法で Google レンズで検索を起動し、Chrome ウィンドウの右上にある検索ボックスにクエリを入力します。ブラウザ ウィンドウの右側に、検索結果が表示されたサイドパネルが開きます。
iOS
Chrome 131 以降では、iOS 版 Chrome の画面に表示されている画像やテキストを Google レンズを使用して検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、その他メニュー > [Google レンズで検索] をクリックします。ユーザーは画面の任意の場所をクリック、ハイライト表示、またはドラッグしてそのコンテンツを検索し、キーワードや質問を検索ボックスに追加して検索を絞り込むことができます。
展開の詳細
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- iOS 版 Chrome 131: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: Stable 版の 1% に対して強化機能をロールアウト
- Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化されました。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。
問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 132
Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- Windows 版 Chrome 132
- macOS 上のプログレッシブ ウェブアプリ shim のアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション shim のコード署名が、アプリケーションがインストールされたときに作成されるアドホック コード署名を使用するように変更されます。コード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA アプリ用の shim が macOS 上で一意の ID を持つようになります。これまで、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションとして認識されていました。
この更新により、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインで複数のプログレッシブ ウェブアプリを設定しようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
管理者は、使用しているエンドポイント セキュリティ ツールまたはバイナリ承認ツール(Santa など)との互換性をテストする必要があります。このテスト用に機能を有効にするには、
chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
を使用します。その後、プログレッシブ ウェブアプリをインストールして、期待どおりに起動することを確認できます。この機能と現在のセキュリティ ポリシーに互換性がない場合は、更新したエンドポイント セキュリティ ポリシーをデプロイする間、AdHocCodeSigningForPWAsEnabled ポリシーを使用してこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用するものであり、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新された時点で設定解除する必要があります。
- macOS 版 Chrome 129
企業が Santa などのエンドポイント セキュリティ ツールとの互換性をテストできるよう、フラグ(chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
)によって機能を有効にできるようになっています。現時点で互換性がない場合は、エンドポイントのセキュリティ設定を更新する間、エンタープライズ ポリシーでこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用します。 - macOS 版 Chrome 132
まず 1% のユーザーを対象に、この機能の Stable 版へのロールアウトが開始されます。
- macOS 版 Chrome 129
- 一括アップロード
Chrome 128 以降、ユーザーはログイン時にGoogle アカウントのパスワードと住所にアクセスできるようになりました(従来はお支払い方法のみ)。これらのデータタイプは、ローカルまたはアカウントに保存されます。Chrome 132 では、ユーザーがローカル データを Google アカウントにアップロードできるようになりました。まずパスワードと住所を対象とし、今後、他のデータタイプも対象とする予定です。
SyncTypesListDisabled ポリシーは、同期とデータのアップロードに同じように適用されます。したがって、パスワードまたは住所のいずれかが無効になっている場合、それらを一括アップロードすることはできません。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- コネクタ免責条項ワークフローの更新
Chrome Enterprise Core の利用規約が更新され、第三者データ共有に関するセクションが追加されました。今回の更新により、Chrome ブラウザの Enterprise コネクタの登録フローが改善されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- DownloadRestrictions によるファイル形式の制限の厳格化
DownloadRestrictions ポリシーを使用すると、組織内のダウンロードを制御できます。以下のいずれかから、ファイル形式の制限の適切なレベルを選択できます。
0 = 特別な制限なし。デフォルト。
オプション値が 1 の場合、以下を意味します。
1 = 不正なファイルのダウンロードと危険なファイル形式をブロックする。
2 = 不正なファイルのダウンロード、一般的でないファイルまたは望ましくないファイルのダウンロード、危険なファイル形式をブロックする。
3 = すべてのダウンロードをブロックする。
4 = 不正なファイルのダウンロードをブロックする。推奨設定。- Chrome ブラウザは、セーフ ブラウジング サーバーで不正と報告されたファイルと、すべての危険なファイル形式をブロックします。誤検出があった場合に大きな問題とならない組織部門、ブラウザ、ユーザーにのみ推奨される設定です。
オプション値が 2 の場合、以下を意味します。
- Chrome ブラウザは、セーフ ブラウジング サーバーで不正と判定されたファイル、一般的でない、または不要と判定されたファイル、およびすべての危険なファイル形式をブロックします。誤検出があった場合に大きな問題とならない組織部門、ブラウザ、ユーザーにのみ推奨される設定です。
危険なファイル形式のブロックは以前は Chrome で正確に適用されませんでしたが、現在はこの問題は修正されています。この結果として、Windows においては
.exe
ファイルや.msi
ファイルなどのユーザーに危険をおよぼす可能性のある特定のファイル形式に対するポリシーが以前より厳格化しています。誤検出が多数発生する場合は、このポリシーを未設定にするか、ポリシー値を 4 にすることもできます。- Windows 版 Chrome 132
- パソコン版 Chrome の Chrome ID モデルの更新
デバイスで Chrome 同期を設定しなくても、Chrome にログインするだけで Google アカウントにアクセスしてアイテムを保存できるようになりました。パソコン版のこの新しい ID モデルでは、ウェブでログインしてから明示的に Chrome にログインすることもできるようになります。
ユーザーがウェブ(Gmail)にログインすると、Chrome へのログインを求めるメッセージが表示されます。同意しない場合は Chrome にはログインできず、ウェブにのみログインできます。
- ユーザーが同意すると、プロファイル管理(ユーザーベースのポリシー)、お支払い(すでに利用可能)、パスワード、住所、ブックマーク*、拡張機能*、検索エンジンの設定*、テーマ*、PWA* が有効になります。
- ユーザーが同意しない場合でも、ログイン認証情報を使用してクリック 1 回で Chrome にログインできるようになります。
- 履歴、開いているタブ、タブグループの同期は、現時点では引き続き個別に有効にする必要があります。
- 認証情報が無効になる(ウェブからログアウトする、リモートでログアウトするなど)と、Chrome は [保留中](以前は [同期が一時停止されています])の状態になります。ユーザーの Google アカウントからデータを自動入力することはできなくなります。この状態のユーザーには、Chrome ツールバーに [本人確認を行ってください] プロンプトが表示されます。
* 今後の Chrome マイルストーンにおいて、これらのデータタイプは同期を有効にした時点ではなく、ログイン時に有効になります。
ウェブでのログイン インターセプトは、SigninInterceptionEnabled ポリシーを使用して制御できます。詳しくは、ユーザーに別のプロファイルの作成を要求するをご覧ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132 ロールアウトを開始
- 通常は安全なユーザー向けの HTTPS 優先モード
HTTPS 優先モード(HFM)は、サイトを HTTPS に自動的にアップグレードすることで、Chrome にデフォルトでの HTTPS エクスペリエンスを有効にします。サイトが HTTPS に対応していない場合、HFM は HTTP バージョンを読み込む前に警告を表示します。HFM は、ユーザーの明示的な承認のない HTTP URL 読み込みを防ぐことで、HTTPS のセキュリティ保証を大幅に強化します。
通常は安全なユーザー向けの HFM(この機能)は、通常は安全なブラウジング パターンを持つユーザーに対して HFM を自動的に有効にできるヒューリスティックです。「通常は安全なブラウジング パターン」か否かは、HTTPS アップグレードのフォールバック(HTTPS アップグレードが失敗した状態。ユーザーが HFM を手動で有効にしている場合は HFM インタースティシャル)と、プロフィールの年齢、サイト全体のエンゲージメント スコアといった他のいくつかの要素を追跡することで決定されます。
これらのシグナルからユーザーが主に安全なサイトにアクセスしていることが示唆される場合、ヒューリスティクスによって HFM 設定が自動的に有効になります。このヒューリスティクスによって発生した HFM インタースティシャルには、カスタム メッセージが表示されます。ユーザーは UI 設定をオフにするだけで HFM を無効にできます。これにより、ヒューリスティクスが再び有効になることはありません。
既存のエンタープライズ ポリシーである HttpsOnlyMode と HttpAllowlist を使用して、この機能の動作を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 132
- iOS のパスキー
パスキーは、パスワードに代わるより安全な方法です。フィッシングや推測の対象となるパスワードとは異なり、パスキーを使用すると、ユーザーは WebAuthn 標準で定義されている公開鍵暗号を使用してサイトやアプリを認証できます。
Google パスワード マネージャーのパスキーは、その他のプラットフォームの Chrome ですでに利用可能です。今回のリリースでは、Chrome の既存の認証情報プロバイダ拡張機能(他のアプリのパスワード)を強化することで、iOS プラットフォームでも利用可能になります。この拡張機能を使用すると、Google パスワード マネージャーのパスキーを使用して Chrome およびその他のブラウザでページにログインできるほか、ネイティブ アプリにもログインできます。
パスキーはユーザーの Google アカウントに保存され、ユーザーが Chrome にログインしている限りいつでも使用できます。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、PasswordManagerEnabled など関連エンタープライズ ポリシーはこれまでと同様に動作し、ユーザーが Google アカウントでパスワードを使用、保存できるかどうかの設定に使用できます。
- iOS 版 Chrome 132
- パスワード漏洩に関する切り替えボタンの配置変更
chrome://settings/security
にあった PasswordLeakDetectionEnabled の切り替えボタンを、[標準保護機能] 見出しの下から、ページの下部にある [詳細設定] セクションに移動しました。この機能により、ユーザーのセーフ ブラウジングのステータスに対する PasswordLeakDetectionEnabled の依存関係も解消されます。これまで、保護機能またはセーフ ブラウジングを無効にしている場合は、PasswordLeakDetectionEnabled 機能を使用できませんでした。ユーザーは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関係なく、PasswordLeakDetectionEnabled の切り替えボタンを自由に使用できるようになりました。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 132
- Chrome バイナリから古いヘッドレスを削除
`--headless=old` を指定して Chrome を実行しても、古いヘッドレス モードは起動されず、代わりに次のログメッセージが出力されるようになります。
古いヘッドレス モードは Chrome バイナリから削除されました。新しいヘッドレス モードまたは chrome-headless-shell(古いヘッドレス モードのスタンドアロン実装)を使用できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
予期しない問題が発生したため、ThirdPartyBlockingEnabled は Chrome 135 で削除されます。この削除についてフィードバックがある場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 132:
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーのサポートを終了
- Windows 版 Chrome 135:
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
- Windows 版 Chrome 132:
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、Chrome 132 で削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132:
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132:
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 では、特別でないスキームの URL(git://example.com/path など)がサポートされます。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。このたび、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、http://bit.ly/url-non-special をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134: 機能フラグを削除
- Google レンズでの検索結果を翻訳
拡張現実(AR)ベースの翻訳機能が Google レンズで検索機能に実装されます。LensOverlaySettings エンタープライズ ポリシーが導入されており、この機能を有効または無効にすることができます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
Chrome 131 では、翻訳機能が導入されました。Chrome 132 では、翻訳機能が拡張されてサポート対象の言語が追加されます。
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
リンクをクリックしたときの挙動が、常にインストール済み PWA でそのリンクが開く場合と、アドレスバーにチップが表示された新しいタブでそのリンクが開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
Stable 版のすべてのユーザーを対象に、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかでリリースされます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナをフォーカス可能にすることで、アクセシビリティが向上します。現在は、tabIndex を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。
スクロールバーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクロールバーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクローラー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(<textarea> など)に回帰が生じないようにするために必要です。
注: この機能の以前のロールアウト(Chrome 127 で開始、Chrome 130 で再開)は、ユーザー補助機能での回帰により停止されましたが、Chrome 132 でリリースされている現在の実装では修正済みです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- 接頭辞付きの HTMLVideoElement 全画面 API を削除
接頭辞付きの HTMLVideoElement 固有の全画面 API は、Chrome 38 以降のバージョンではサポートが終了しています。これらは、2018 年に Chrome 71 で接頭辞なしで初めてリリースされた Element.requestFullscreen() API に置き換えられました。2024 年現在、ほとんどのブラウザでは、接頭辞のない API が数年前からサポートされています。
この機能は、HTMLVideoElement から次の API が削除されたことを記録するものです。
- readonly 属性のブール値 webkitSupportsFullscreen;
- readonly 属性のブール値 webkitDisplayingFullscreen;
- void webkitEnterFullscreen();
- void webkitExitFullscreen();
// FullScreen の「S」が大文字と小文字で区別されることにご注意ください。
- void webkitEnterFullScreen();
- void webkitExitFullScreen();
これらのメソッドは、最新 API のエイリアスとしてのみ存在しており、年々使用されることが少なくなっています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- アクティブでないドキュメントのポップオーバーまたはダイアログで例外をスロー
これはデベロッパーに影響しないコーナーケースの変更です。これまで、非アクティブなドキュメント内に存在するポップオーバーまたはダイアログでの showPopover() または showModal() の呼び出しは、エラーを返さずに失敗していました。つまり、例外はスローされませんが、ドキュメントが非アクティブであるため、ポップオーバーやダイアログは表示されません。このような状況で、InvalidStateError がスローされるようになりました。詳しくは、GitHub で関連する仕様の pull リクエストをご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 CACertificates サーバー認証で信頼すべき TLS 証明書 CACertificateManagementAllowed すべての証明書の管理をユーザーに許可する サーバー認証で信頼性を疑うべき TLS 証明書 CAHintCertificates 信頼されていないか信頼性が疑われるものの、パス構築に使用できる、サーバー認証用の TLS 証明書 CACertificatesWithConstraints サーバー認証で信頼すべき制約のある TLS 証明書 PasswordManagerPasskeysEnabled パスワード マネージャーへのパスキーの保存を有効にする SharedWorkerBlobURLFixEnabled SharedWorker blob URL の動作を仕様に準拠させる TranslatorAPIAllowed Translator API の使用を許可する
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList すべてのサイトの Cookie を以前の動作に戻す NativeClientForceAllowed ネイティブ クライアント(NaCl)の実行を強制的に許可する PrefixedVideoFullscreenApiAvailability 非推奨の接頭辞が付いた動画全画面表示 API の使用を許可するかどうかを管理する
Chrome Enterprise Core の変更内容
- 企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア
管理者は、新しい設定を利用して管理対象ユーザー向けに Chrome ウェブストアをカスタマイズできるようになります。たとえば、次のことが可能です。
- 会社のロゴを追加する
- ヒーローバナーとカスタムのお知らせを追加する
- 拡張機能を選定してコレクションにまとめる
- 拡張機能のカテゴリを非表示にする
これらの設定は管理コンソール(詳細)で構成でき、ログインしているすべての管理対象ユーザー(管理対象の Google アカウントで Chrome ウェブストアにログインしているユーザー)が利用できます。
また、Chrome ウェブストアにログインするすべての管理対象ユーザーに対して次の変更が適用されます。
- アイテムを検索する際の「管理者によってブロックされた」アイテムの新しいタグ
- プライベート ドメインのアイテムの検索機能と高度なフィルタ機能
- 非公開アイテムとおすすめアイテムが [拡張機能] タブに移動
登録済みブラウザ(ログイン不要)は 2025 年後半にサポートされます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- 管理コンソールの新しい Chrome ユーザー管理機能
管理者は、ログインのあった Google アカウントの新しいプロファイル一覧機能とレポート機能により、組織内の Chrome ユーザー プロファイルをより詳細に把握できるようになりました。Google 管理コンソールのこの一元化されたビューでは、プロファイル情報、ブラウザのバージョン、適用されているポリシー、インストールされている拡張機能など、組織内のユーザー プロファイルに関する詳細なレポートをまとめて表示できます。詳しくは、Chrome ブラウザのプロファイルの詳細を表示するをご覧ください。
IT 管理者は、Chrome の新しい管理対象プロファイルのレポート ポリシーを有効にするだけで、管理対象プロファイルに関するレポート情報を確認できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- コピー元の条件を Chrome DLP の貼り付けルールに追加
この機能では、すべてのお客様を対象に、コピー元についての条件(コピー元の URL、コピーの URL のカテゴリ、コピー元の Chrome コンテキスト)が貼り付けトリガールールに追加されます。管理者は、OnBulkDataEntryEnterpriseConnector ポリシーを使用して貼り付けルールを作成できるようになりました。このルールでは、貼り付けられるデータまたはテキストのコピー元に一致するという条件を設定できます。
詳しくは、Chrome Enterprise Premium を使用して DLP を Chrome と統合するをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
今回のロールアウトでは、すべてのお客様を対象に、コピー元の URL、コピーの URL のカテゴリ、コピー元の Chrome コンテキスト)が貼り付けトリガールールに追加されます。管理者は、貼り付けるデータやテキストのコピー元に一致する条件を設定した貼り付けルール(ポリシー)を作成できるようになります。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成する、新しい生成 AI 機能を管理対象外ユーザーも利用できるようになりました。
これらの分析情報は、選択されたエラーや警告に対して、パーソナライズされた説明と修正案を提供します。最初の段階では、この機能は英語を使用する 18 歳以上のユーザーにのみ提供されます。管理者は、DevToolsGenAiSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
ヨーロッパ、ロシア、中国を除く全世界の管理対象外ユーザーがこの機能を利用できるようになります - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127
サポート対象の地域で Chrome Enterprise または Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーがこの機能を利用できるようになります。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
Chrome 131 では、管理対象ユーザーが新しい生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになります。Chrome DevTools の専用の AI アシスタンス パネルは、人間のオペレーターによるスタイル設定の問題の調査と修正をサポートし、CSS のデバッグを支援します。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
AI アシスタンス パネルで、以前からサポートされていたスタイルのデバッグに加えて、[パフォーマンス] パネル、[ソース] パネル、[ネットワーク] パネルのリソースを説明できるようになりました。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
- Professional Chrome Enterprise Administrator 認定資格
Chrome Enterprise Core を使用する組織向けに、新しい認定資格である Professional Chrome Enterprise Administrator をご用意しました。この認定資格は、Chrome Enterprise Core を使用してポリシーを実装し、制御を確立し、レポートを分析することに重点を置き、Chrome Enterprise ブラウザ環境の管理に関する専門知識を検証することを目的としています。
この認定資格は、アプリケーション、ポリシー、エンドポイント管理の経験が 1 年以上ある Chrome Enterprise 管理者を対象にしています。試験は所要時間が 2 時間で、約 70 問の多肢選択問題で構成されています。試験の内容は、ローカル ソリューションとクラウド ベースのソリューションの両方を使った、Chrome の管理、保守、トラブルシューティング、セキュリティ保護、サービス統合の知識を評価するものになっています。
2025 年 3 月までは $125 の受験費用が免除され、管理者の方は Professional Chrome Enterprise Administrator 認定資格試験を無料で受験していただけます。
- Android、iOS、ChromeOS 版 Chrome 132
- Chrome Enterprise のサーバールート証明書
Chrome 132 では、企業のお客様やパートナー様向けに、Chrome ブラウザ クラウド管理経由で完全管理対象ブラウザの Chrome Root Store に、あるいは管理対象デバイスまたは管理対象外デバイスの管理対象 Chrome プロファイルに、カスタムのサーバールート証明書またはトラスト アンカーをデプロイする機能が追加されました。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- レガシー テクノロジー レポート
IT 管理者は、サポート終了またはまもなくサポート終了となるテクノロジー(CSS プロパティの変更、TLS 1.0 や 1.1 などの古いセキュリティ プロトコルなど)を使用しているウェブサイト(社内外)を、レガシー テクノロジー レポートで把握できます。今回のリリースでは、すべての Chrome Enterprise Core で Google 管理コンソールで利用できるようになります。詳しくは、レガシー テクノロジーの使用状況の詳細を表示をご覧ください。
このレポートを使用することで、IT 管理者はデベロッパーと連携してサポート終了前に技術的な移行を事前に計画できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- 推奨ポリシー(ユーザーがポリシー値をオーバーライド可能)
推奨ポリシーとして設定できるポリシーとして、Google 管理コンソールにユーザーのオーバーライド設定が導入されます。これにより、IT 管理者はポリシー値を適用し、ユーザーによるポリシー値のオーバーライドを許可できるようになります。
Chrome 132: ShowHomeButton、HomepageIsNewTabPage、HomepageLocation、DownloadRestrictions、SafeBrowsingProtectionLevel、AlwaysOpenPdfExternally、BackgroundModeEnabled、MetricsReportingEnabled、WarnBeforeQuitting、PrintPreviewUseSystemDefaultPrinter、BatterySaverModeAvailability のポリシーがサポートされています。
Chrome 133 以降: ImportAutofillFormData、ImportBookmarks、ImportHistory、ImportSavedPasswords、ImportSearchEngine のポリシーがサポートされます。
Chrome Enterprise Premium の変更内容
- DLP ルールのファイル ダウンロードの暗号化
ダウンロードされたファイルのデータ損失防止(DLP)ルールがトリガーされると、ファイルが即座に暗号化されるようになりました。これにより、判定結果が返されたときにエンドユーザーがそのファイルにアクセスできなくなります。つまり、ユーザーはファイルの移動や名前変更を行うことによるルール回避を行えなくなりました。
この機能は、既存のポリシー OnFileDownloadedEnterpriseConnector によって制限されており、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様のみご利用いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで不合格となります。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の
file://
URL のホスト部分でスペースが使用されているので、これは困難です(GitHub のディスカッションをご覧ください)。この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 133
- Chrome 133 のリーディング モードでの読み上げ
リーディング モードは、テキストの多いウェブページを簡易表示するサイドパネル機能です。このモードに読み上げ機能が追加され、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるようになります。ユーザーはさまざまな自然な音声と速度を選択でき、読み上げられている部分がハイライト表示されます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
- 省エネモードでのタブのフリーズ
Chrome で省エネモードが有効になっている場合、非表示でサイレントの状態が 5 分を超え、CPU を大量に使用しているタブはフリーズされます。ただし、次のタブはフリーズされません。
- 音声またはビデオ会議機能が提供されているタブ(マイク、カメラ、画面 / ウィンドウ / タブのキャプチャ、またはオープンな RTCDataChannel かライブの MediaStreamTrack を含む RTCPeerConnection によって検出)。
- 外部デバイスを制御するタブ(Web USB、Web Bluetooth、Web HID、Web Serial の使用を介して検出)。
これにより、CPU 使用量を抑えてバッテリー駆動時間を延ばし、Chrome の動作を高速化できます。
この機能は、Chrome 131 でchrome://flags/#freezing-on-energy-saver
を使用してテストできます。chrome://flags/#freezing-on-energy-saver-testing
を使ってテストすることもできます。このテストでは、省エネモードが有効で、すべてのタブが CPU を大量に使用している状態をシミュレートします(タブがフリーズの対象かどうか、CPU を大量に使用した場合にフリーズされるかどうかを確認できます)。- 省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーで制御できます(省エネモードが無効になっている場合は、この変更は適用されません)。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
: この機能は、Chrome 133 で Stable 版の 1% のユーザーにまずリリースされます。
- Intl Locale Info のゲッターを非推奨にする
Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、Intl.Locale オブジェクトを拡張します。
Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、提案の Stage 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターを削除し、名前変更された関数をあらためてリリースする必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- ポップオーバーのトリガー要素とアンカー要素の配置を改善
この更新は、解決され、実装された、以下の関連する一連の変更を表しています。
1. ポップオーバー間のトリガー要素の関係を設定するための命令型の方法を追加します。
popover.showPopover({source})
2. トリガー要素の関係により、暗黙的なアンカー要素の参照が作成されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 133
- 初期設定の初回実行タブを介した Chrome ウェルカム ページのトリガーを削除
initial_preferences ファイルの first_run_tabs プロパティに
chrome://welcome
を含めても、何も起こらないようになりました。このページは、パソコン プラットフォームでトリガーされる初回起動時の動作と重複するため、削除されました。initial_preferences ファイルのコンテキストの詳細については、その他の設定の構成をご覧ください。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 133
- 標準外の getUserMedia 音声制約を削除
Blink は、制約が適切に標準化される以前から、getUserMedia に対する goog 接頭辞付きの非標準の制約を数多くサポートしています。
使用量は大幅に減少し、約 0.000001% から 0.0009% になりました(制約によります)。また、Chromium 音声キャプチャ スタックの変更のために、一部の制約はまったく機能しなくなっています。今後予定される変更に伴い、これらの機能はいずれも機能しなくなります。
今回の変更によって大きな機能低下が発生することはないと想定しています。これらの制約を使用するアプリは引き続き機能しますが、(制約が渡されていない場合と同様に)デフォルト設定の音声が取得されます。標準制約への移行は簡単に行えます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- SwiftShader フォールバックを削除
SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックは非推奨となり、SwiftShader にフォールバックせずに WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。この変更には主に 2 つの理由があります。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、--enable-unsafe-swiftshader コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。
非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。
--enable-unsafe-swiftshader
を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル
Chrome 133 以降、デベロッパーは Chrome DevTools の新しい [プライバシーとセキュリティ] パネルを使用して、サードパーティ Cookie が制限された場合にサイトがどのように動作するかをテストできるようになります。サードパーティ Cookie を一時的に制限し、サイトの動作を観察して、サイトのサードパーティ Cookie のステータスを確認できます。
この機能によって既存のエンタープライズ ポリシーが恒久的に変更されることはありませんが、サードパーティ Cookie 関連のエンタープライズ ポリシー(BlockThirdPartyCookies と CookiesAllowedForUrls)が一時的にオーバーライドされ、制限が厳しくなります。エンタープライズ ポリシーですでに BlockThirdPartyCookies を使用してサードパーティ Cookie がブロックされている場合、この機能は無効になります。
これまでの [セキュリティ] パネルは、新しい [プライバシーとセキュリティ ] パネルに置き換えられます。TLS 接続と証明書の情報は、引き続き [プライバシーとセキュリティ] パネルの [セキュリティ] タブで確認できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
- Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了
2025 年 2 月以降、Chrome 同期(Google アカウントでのデータの使用と保存)は、4 年以上前の Chrome バージョンをサポートしなくなります。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
この変更は古いバージョンの Chrome にのみ影響し、サーバーサイドでロールアウトされます。Chrome 133 は、変更が有効になるタイムラインを反映するためにのみ指定されています。
- V8 セキュリティ設定
Chrome の攻撃対象領域を減らすために、V8 JIT オプティマイザーを無効にする設定を
chrome://settings/security
に追加します。Web Assembly との互換性は維持されます。この動作は、引き続き DefaultJavaScriptJitSetting エンタープライズ ポリシーと、関連する JavaScriptJitAllowedForSites ポリシーおよび JavaScriptJitBlockedForSites ポリシーによって制御されます。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
この設定は Chrome 121 でリリースされます。これらのエンタープライズ ポリシーは Chrome 93 から利用できるようになりました。
- Android 版 Chrome 133
この設定は、Android 版 Chrome 133 の [サイト設定] で利用できます。エンタープライズ ポリシーの試験運用版のマークは削除されました。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
- HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション
Ask Before HTTP(ABH、以前の HTTPS のみモード / HTTP ファースト モード)は、ネットワークを通じて安全でない HTTP コンテンツを送信する前にユーザーの同意を求めるように Chrome に指示する設定です。HttpsOnlyMod ポリシーを使用すると、ABH を強制的に有効または無効にできます。
Chrome 129 では、ABH の新しい中間的なバリエーションである「バランスモード」が追加されます。このバリエーションは、ほとんどの場合(厳格な)ABH のように動作し、HTTPS 接続が不可能であることを Chrome が認識している場合(internal/ などの単一ラベル ホスト名に接続する場合など)には確認を表示しないことでユーザーの不便さを軽減することを意図しています。
この新しいバリエーションを強制的に有効にできるように、force_balanced_enabled ポリシー オプションを追加します。Chrome 129 より前のブラウザで force_balanced_enabled を設定すると、デフォルトの動作になり、ABH 設定にエンタープライズ制限は適用されません。
予期しない影響を回避するため、以前に force_enabled を設定している場合は、フリート全体が Chrome 129 以降にアップグレードされるまで force_balanced_enabled を設定しないことをおすすめします。force_enabled から force_balanced_enabled に移行していない場合は、この変更の影響を受けません。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 129
- Android 版 Chrome 133
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 134: 段階的にリリースされます。
- Blob URL のパーティショニング: 取得またはナビゲーション
ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による Blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみでパーティショニングされるナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始された Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium が Safari の同様の動作と整合するようになります。Google では、これらの両方の変更を反映するように仕様を更新する予定です。
この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。これは Chrome 134 で利用可能になります。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 134
- SharedWorker スクリプトが blob スクリプト URL のコントローラを継承する
Service Worker は、blob URL のコントローラを継承する必要があります。ただし、既存のコードでコントローラの継承が許可されるのは専用ワーカーのみで、共有ワーカーはコントローラを継承しません。
これは、Chromium の動作を仕様に適合させるための修正です。
この機能を制御するエンタープライズ ポリシー SharedWorkerBlobURLFixEnabled を利用できます。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 134
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified、DOMNodeInserted、DOMNodeRemoved、DOMNodeRemovedFromDocument、DOMNodeInsertedIntoDocument、DOMCharacterDataModified などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同じ目的のため Chrome 134 までご利用いただけます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、こちらからご報告ください。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: MutationEventsEnabled エンタープライズ ポリシーのサポートを終了します。
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
- カスタムロゴとラベルを使用して管理対象プロファイルをカスタマイズ
新しいツールバーとプロファイル メニューのカスタマイズにより、ユーザーは Chrome プロファイルが管理対象かどうか、仕事用デバイスか個人用デバイスかを簡単に識別できるようになります。これは、従業員が管理対象アカウントで自分のデバイスを使用している場合に特に便利です。
こうした状況に対応するため、以下の 3 つの新しいポリシーを追加します。
- EnterpriseCustomLabel: ツールバー要素に表示されるテキストを、組織のブランディングに合うようにカスタマイズします。
- EnterpriseLogoUrl: プロファイル メニューに会社のロゴを追加します。
- EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings: このポリシーを使用すると、Chrome ツールバーの管理対象プロファイルのデフォルト ラベルを無効にできます。
Chrome 133 では、これらのポリシーを使用して、管理対象プロファイルに表示されるロゴとラベルをカスタマイズできます。
Chrome 134 以降、アカウント アバターに重ねて表示されるプロファイルのラベルとアイコンのデフォルトの動作が更新されます。管理対象プロファイルには、プロファイル ディスクのほかに「仕事」または「学校」のラベルが表示されます。プロファイル メニューでは、建物のアイコンがアカウントのアバターに重なった状態で表示されます。展開されたプロファイル ディスクは、EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings. で無効にできます。
- macOS、Windows 版 Chrome 133
ツールバーのラベルとアイコン(プロファイル メニュー内)をカスタマイズするポリシー
- Chrome 134: 以下を含むデフォルトのロールアウトの開始:
- 1) ユーザー アバターの横のツールバーに表示される「仕事」または「学校」のラベル
- 2) プロファイル メニューのユーザーのアカウント写真に重ねて表示される建物のアイコン。このラベルは、EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings で無効にできます。1% から開始し、その後徐々にロールアウトしていきます。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
-
新しい Chrome Enterprise コンパニオン アプリ
Chrome Enterprise コンパニオン アプリ(CECA)は、Chrome Enterprise Core または Chrome Enterprise Premium に登録された Chrome ブラウザとともに自動的にインストールされる新しい管理バイナリです。これは、企業のユースケース、ポリシー、レポートをサポートすることを目的としています。
- Windows、macOS 版 Chrome 133
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- スクリーンショットの防止
画面共有のブロックを Google Meet、Zoom、Teams、Slack などの会議アプリに拡張することで、既存のスクリーンショット防止機能を強化する予定です。ギャップとユーザー フィードバックに対処することによってデータ保護管理のリリースを成功に導いたうえで、機能強化を実施します。
- Windows、macOS 版 Chrome 134
- iOS と Android での URL フィルタリング
既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。
- Android、iOS 版 Chrome 135
- モバイル向けレポート コネクタ
デスクトップ版と同等の機能を実現し、組織がモバイル デバイス上のセキュリティ イベント(安全でないサイトへのアクセスやデータ漏洩の試みなど)をモニタリングして対応できるようにすることに取り組んでいます。これにより、さまざまなプラットフォームで一貫したセキュリティとポリシーの適用が可能になります。
- Android、iOS 版 Chrome 135
ChromeOS 132 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア | ✓ | ||
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了 | ✓ | ||
オンボーディングの更新 | ✓ | ||
卒業生のデータの移行 | ✓ | ✓ | |
アプリの角丸加工 | ✓ | ||
ChromeOS のパスワード不要の認証 | ✓ | ||
ChromeOS でのフェイスナビ | ✓ | ✓ | |
タッチパッドをオフにする | ✓ | ||
パスワード マネージャーの生体認証 | ✓ | ||
[探索] からアプリの検索機能を削除 | ✓ | ||
アイドル状態のデバイスのリモート管理 | ✓ | ||
ChromeOS デバイスのおやすみ時間ポリシー | ✓ | ||
ロックされたデバイスでの管理情報の開示を改善 | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
AI 壁紙と背景 | ✓ | ||
ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了 | ✓ | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
管理者は、新しい設定を使用して、管理対象ユーザー向けに Chrome ウェブストアをカスタマイズできるようになりました。たとえば、以下のことができます。
- 会社のロゴを追加する
- ヒーローバナーとカスタムのお知らせを追加する
- 拡張機能コレクションをキュレートする
- カテゴリベースの制御を実装する
これらの設定は管理コンソールを使用して構成でき、ログインしているすべての管理対象ユーザー(管理対象の Google アカウントで Chrome ウェブストアにログインしているユーザー)が利用できます。詳しくは、企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストアをご覧ください。
また、Chrome ウェブストアにログインするすべての管理対象ユーザーに対して次の変更が適用されます。
- アイテムを検索する際の、管理者によってブロックされたアイテムの新しいタグ
- 限定公開ドメインのアイテムの検索機能と高度なフィルタ機能
- 限定公開アイテムとおすすめアイテムが [拡張機能] タブに移動
登録済みのブラウザ(ログイン不要)は 2025 年中にサポートされます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
-
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了
ChromeOS 132 は、管理対象外のデバイスまたは一般ユーザー向けデバイスで NaCl をサポートする最後のリリースです。その後、2025 年 7 月に管理対象デバイス向けの ChromeOS 138 がリリースされます。詳しくは、ChromeOS デバイス管理の概要をご覧ください。
2017 年に、Google は ネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了と WebAssembly への移行を発表しました。ほとんどのデベロッパーとユーザーが NaCl から移行したことを受け、NaCl のサポート終了日を以下の日付に確定いたしました。
- 2025 年 1 月: ChromeOS 132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)が無効になります。
- 管理対象外ユーザーと一般ユーザーにとって、ChromeOS 132 は NaCl をサポートする最後の ChromeOS リリースとなります。
- 管理対象環境(キオスク セッションを含む)において、企業や学校の ChromeOS デバイスを管理している管理者は、ChromeOS 138 リリースまで DeviceNativeClientForceAllowed NaCl 許可ポリシーによって NaCl の使用可能期間を延長できます。デバイス ポリシーを有効にするには、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターの ChromeOS デバイスのポリシーを設定するをご覧ください。
- 2025 年 7 月: ChromeOS 138 が NaCl をサポートする最後のバージョンとなります。
- 管理対象環境の場合、ChromeOS 138 は、企業や学校の ChromeOS デバイスを管理する管理者が利用できる長期サポート(LTS)の ChromeOS リリースです。
- LTS チャンネルに切り替えられ、NaCl 許可ポリシーが有効になっているデバイスについては、2026 年 4 月の LTS 最終更新まで NaCl を使用できます。
- 例外は認められません。
NaCl を使用する Chrome アプリの場合は、WebAssembly(WASM)に移行してください。移行を支援するため、WebAssembly 移行ガイドを公開しました。
今回の変更について詳しくは、またはサポートを必要とされる場合は、以下のいずれかをご参照ください。
- WebAssembly 移行ガイド。
- Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティ。
- リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターのChromeOS デバイスのポリシーを管理するをご覧ください。
- 2025 年 1 月: ChromeOS 132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)が無効になります。
-
デバイスの使用を開始した後、ユーザーが変更を希望する可能性がある設定項目は数多く存在します。たとえば、プリンタの設定、Bluetooth デバイスの接続、タッチパッドの向きの変更が該当します。この機能では、このような一般的な設定項目の多くをシンプルなタスクリストにまとめ、ユーザーが特定の設定を変更できる場所へのディープリンクを設定することで、これらの手順の多くを簡単に完了できるようにしています。
-
ChromeOS 132 以降、卒業生や教育機関のその他の管理対象ユーザーがデータを移行する際に、新しいコンテンツ移行ツールが最新の Google データ エクスポート移行プロセスを案内します。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できるようになります。
この新しいアプリケーションを使用すると、学校管理者はアイコンをシェルフに固定して、生徒や教職員の Chromebook に通知を送信し、コンテンツ移行の使用を促すアクションの提案を表示する日付を設定できます。
-
パスワード不要の ChromeOS 機能を使用すると、ユーザーは PIN またはローカル パスワードをプライマリ認証要素として使用し、デバイスにアクセスできます。つまり、デバイスに明示的に設定したパスワードや PIN を使用して ChromeOS デバイスにログインできるようになり、Gmail のパスワードとデバイスのパスワードを関連付ける必要がなくなります。
管理対象デバイスで PIN 機能を有効にすることはできません。
-
ChromeOS に AI を活用したフェイスナビが追加されました。顔とジェスチャーのトラッキングを使用して、Chromebook の操作、アプリの起動、さらにメールの作成も行えるようになりました。これらすべてをキーボードやマウスを使用せずに行うことができます。この組み込みテクノロジーは、Project Gameface に基づいて開発されており、運動障がいのあるユーザーがデバイスをより簡単に操作できるようにするとともに、すべてのユーザーがデバイスをより効率的に操作できるようにします。この機能について詳しくは、Google のブログ投稿をご覧ください。
-
Chromebook ユーザーはタッチパッドを無効にできるようになりました。このユーザー補助機能の改善は、スクリーン リーダーを使用しているユーザーや、誤ってクリックしてしまう可能性があるユーザーをサポートします。オフにするには、[設定] > [ユーザー補助] > [カーソルとタッチパッド] に移動します。
-
ChromeOS 132 では、使い方・ヒントアプリの Apps & Games モジュールが削除されます。ChromeOS デバイス向けの新しいアプリを探すには、https://discover.apps.chrome にアクセスしてください。
-
Chrome リモートデスクトップ(CRD)は ChromeOS デバイスをリモート コントロールできる機能で、主にデバイスがアイドル状態や未使用状態にある場合のトラブルシューティングに役立ちます。管理者は、ログイン画面で ChromeOS デバイスへの CRD 接続を開始できるようになりました。これにより、管理者はトラブルシューティングやテストのために、管理者自身の一連の認証情報を使用して管理対象デバイスにログインできます。
-
新しい DeviceRestrictionSchedule ポリシーを使用すると、ChromeOS 管理者は、指定した曜日の特定の時間帯に、指定した Chromebook へのユーザーのログインを禁止できます。この時間帯は、キオスクアプリも使用できません。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ChromeOS 134 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ通話の背景が ChromeOS に導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して Chromebook を自分らしさを表現するキャンバスに変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings、GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
-
2016 年に、Google は Chrome アプリのサポート終了とウェブアプリへの移行を発表しました。さらに 2021 年には、ChromeOS Enterprise および Education をご利用のお客様と ChromeOS のデベロッパーに対する Chrome アプリのサポートを少なくとも 2025 年 1 月まで延長することを Chromium ブログでお知らせしました。ほとんどのお客様が Chrome アプリ(以前の(v1)パッケージ化アプリやホスト型アプリを含む)から移行されたことを踏まえ、Chrome アプリのサポート終了日について、以下の最新情報をお知らせいたします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。
- 管理コンソールから自動インストールされた Chrome アプリは引き続きサポートされます。
- 2026 年 7 月: キオスクモードで Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M150 を予定)。
- Chrome アプリをキオスクモードで使用する LTS チャンネルのデバイスは、2027 年 4 月までサポートされます。
- 2028 年 2 月: Chrome アプリをサポートする最後の ChromeOS リリース(ChromeOS M168 を予定)。すべての Chrome アプリのサポートが終了します。
- LTS チャンネルのデバイスでは、2028 年 10 月まで Chrome アプリを引き続き使用できます。
- 例外は認められません。
これらのサポート終了のタイムラインは、自己ホスト型の Chrome アプリにも適用されます。
Chrome ウェブストアに新しい Chrome アプリを追加することはできませんが、既存の Chrome アプリは 2028 年 10 月まで更新できます。これをもって、ChromeOS でのサポートが終了します。この日を過ぎると、Chrome アプリは Chrome ウェブストアから削除されます。
自社で開発した社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドを参照してください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後数週間以内に、残りのすべての Chrome アプリ デベロッパーとすべての ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
- 2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。
Chrome 131
Chrome 131 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
iOS で Google レンズを使用して検索 | ✓ | ||
セーフ ブラウジングによる非同期のリアルタイム チェック | ✓ | ||
macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名 | ✓ | ||
iOS で Google ドライブから選択 | ✓ | ||
Chrome PDF ビューアの OCR | ✓ | ||
パソコンの NTP での iOS 版 Chrome のプロモーション | ✓ | ||
各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出 | ✓ | ||
Android 版 Chrome でサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダをサポート | ✓ | ✓ | |
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
高度なチェック機能を備えた PartitionAlloc(PA/AC) | ✓ | ||
ログインと同期の簡素化 | ✓ | ||
省エネモードでのタブのフリーズ | ✓ | ||
Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
CSS Anchor Positioning プロパティ「inset-area」のサポート終了 | ✓ | ||
<details> 要素と <summary> 要素の構造のスタイル設定を改善 | ✓ | ||
キーボード ロックとポインタロックの権限 | ✓ | ||
非標準の GPUAdapter requestAdapterInfo() メソッドの削除 | ✓ | ||
<select> パーサーの制限緩和 | ✓ | ||
clip-path、fill、stroke、marker-* プロパティの外部 SVG リソースをサポート | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
Google レンズでの検索結果を翻訳 | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
生成 AI のデフォルト動作ポリシー | ✓ | ||
SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合 | ✓ | ||
企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア | ✓ | ||
Android での DownloadRestrictions ポリシーのサポート | ✓ | ✓ | |
WebAudio レンダリングのアダプティブ バッファリングを強制するエンタープライズ ポリシー | ✓ | ||
Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成 | ✓ | ||
管理コンソールの推奨ポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome Enterprise データ管理: クリップボード | ✓ | ||
スクリーンショットの保護 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome 132 のリーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
Chrome バイナリから古いヘッドレスを削除 | ✓ | ||
すべての画面のキャプチャ | ✓ | ||
接頭辞付きの HTMLVideoElement 全画面 API を削除 | ✓ | ||
ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除 | ✓ | ||
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
アクティブでないドキュメントのポップオーバーまたはダイアログで例外をスロー | ✓ | ||
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
SwiftShader フォールバックを削除 | ✓ | ||
Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル | ✓ | ||
Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了 | ✓ | ||
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 | ✓ | ||
SafeBrowsing API v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
Blob URL のパーティショニング: 取得またはナビゲーション | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
DLP によるダウンロード ファイルへのアクセス防止 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- iOS で Google レンズを使用して検索
Chrome 126 以降では、画面に表示されている画像やテキストを Google レンズを使用して検索できるようになりました。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、フォーカスしたアドレスバーのチップ、右クリックメニュー(パソコン)、またはその他メニュー(パソコンとモバイルの両方)にある [Google レンズで検索] をクリックします。ユーザーは画面の任意の場所をクリック、ハイライト表示、またはドラッグしてそのコンテンツを検索し、キーワードや質問を検索ボックスに追加して検索を絞り込むことができます。管理者は LensOverlaySettings というポリシーを使用してこの機能を制御できます。検索を実行するために、画面のスクリーンショットが Google のサーバーに送信されますが、そのスクリーンショットが ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。iOS では、この機能は Chrome 131 で段階的にロールアウトされ、Chrome 132 で完全にリリースされる予定です。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: Stable 版の 1% に対して機能をロールアウト
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Stable 版の 100% に対してロールアウト
- iOS 版 Chrome 131: 機能のロールアウトを開始
- iOS 版 Chrome 132: Stable 版の 100% にロールアウト
- iOS でのセーフ ブラウジングによる非同期のリアルタイム チェック
現在、セーフ ブラウジングのチェックはページ読み込みのブロックパス上で行われるため、チェックが完了するまでユーザーはページを表示できません。Chrome の読み込み速度を向上させるため、Chrome 122 以降(iOS 版では Chrome 131 以降)、セーフ ブラウジングのリアルタイム チェックでページの読み込みがブロックされなくなります。
リスクを評価し、以下の緩和策を実施しました。
- マルウェアやゼロデイ攻撃の場合、ローカル ブロックリストのチェックが引き続き同期的に行われるため、悪意のあるペイロードは今後もセーフ ブラウジングによってブロックされます。
- フィッシング攻撃については、データを調べた結果、警告が表示された時点でユーザーがページに対して操作(パスワードの入力など)を行っている可能性は低いと判断しました。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122
- iOS 版 Chrome 131
- macOS 上の PWA shim のアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション shim のコード署名が、アプリケーションがインストールされたときに作成されるアドホック コード署名を使用するように変更されます。コード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA アプリ用の shim が macOS 上で一意の ID を持つようになります。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションとして認識されています。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
管理者は、使用しているエンドポイント セキュリティ ツールまたはバイナリ承認ツール(Santa など)との互換性をテストする必要があります。この機能をテスト用に有効にするには、
chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
フラグを使用します。その後、管理者は PWA をインストールして、期待どおりに起動することを確認できます。この機能と現在のセキュリティ ポリシーに互換性がない場合は、更新したエンドポイント セキュリティ ポリシーをデプロイする間、AdHocCodeSigningForPWAsEnabled ポリシーを使用してこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用するものであり、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新された時点で設定解除する必要があります。
- macOS 版 Chrome 129
企業が Santa などのエンドポイント セキュリティ ツールとの互換性をテストできるよう、フラグ(chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
)によって機能を有効にできるようになっています。現時点で互換性がない場合は、エンドポイントのセキュリティ設定を更新する間、エンタープライズ ポリシーを使ってこの機能を制御できます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用します。 - macOS 版 Chrome 131: Stable 版への機能のロールアウトが、1% のユーザーを対象に開始されます。
- macOS 版 Chrome 129
- Google ドライブから選択
Chrome 131 以降、iOS 版 Chrome ユーザーは、先にファイルをデバイスにダウンロードしなくても、Google ドライブからウェブページにファイルを直接アップロードできるようになりました。
- iOS 版 Chrome 131: 単一ファイルをアップロードするためのコア機能が含まれています。
- Chrome PDF ビューアの OCR
パソコン版 Chrome で、スキャンされた PDF のアクセシビリティが向上しました。Chrome は、デバイスの光学式文字認識(OCR)を使用してプライバシーを保護し(コンテンツは Google に送信されません)、スキャンした PDF を自動的に変換します。これにより、テキストの選択、Ctrl+F キーでの検索、コピー、貼り付けが可能になります。保護された PDF もこの機能の対象であり、ユーザーがアクセスできる PDF に対してのみ OCR が使用されます。このソリューションにより、Chrome ユーザーが特別な手順を行わなくても PDF のアクセシビリティが向上し、PDF を他のウェブ コンテンツと同様に利用できるようになります。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 131
- パソコンの NTP での iOS 版 Chrome のプロモーション
パソコンの新しいタブページに表示される iOS 版 Chrome のプロモーションです。このプロモーションは、iOS 版 Chrome の認知度を高め、簡単なインストール方法を提示することを目的としています。
この機能は、既存のポリシー PromotionsEnabled と NTPMiddleSlotAnnouncementVisible を使用して制御できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
- 各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
これまで、企業の認証情報において再利用されたパスワードは、企業プロファイルでのみ検出可能でした。パスワードの再利用を検出する機能により、管理対象ブラウザ上のすべてのプロファイル(シークレット モードを除く)で、企業の認証情報の再利用が検出されるようになりました。
管理対象の企業アカウントをより正確に反映するように、各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出基準を更新しました。また、画面上のメッセージが更新され、組織が会社のパスワードの再利用をモニタリングしていることがユーザーに明確に伝わるようになりました。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 123
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 131
管理対象の企業アカウントをより正確に反映するように、各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出基準を更新しました。また、組織が会社のパスワードの再利用をモニタリングしていることがユーザーに明確に伝わるように、UX メッセージも更新されました。
- Android 版 Chrome でサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダをサポート
これまで、Android 版 Chrome では、ユーザー補助 API を介してサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダを使用できました。
Chrome M131 では Android 自動入力の直接サポートが追加され、ユーザー補助 API を使用しなくても、これらのプロバイダが Android 版 Chrome で動作するようになります。これにより、Android 版 Chrome とサードパーティの自動入力プロバイダのパフォーマンスが改善されます。
この機能を利用するには、Android の設定でサードパーティ プロバイダを設定する必要があります。さらに、Chrome で [設定] > [自動入力サービス] を選択し、[別のサービスを使用して自動入力] を選択します。
両方の設定を変更しないと、パスワード、お支払い情報、住所情報の自動入力には、引き続き Google が使用されます。ユーザーがサードパーティの自動入力サービスを使用できるかどうかは、ThirdPartyPasswordManagersAllowed という新しいポリシーで制御できます。
- Android 版 Chrome 131
新しい設定は Chrome 131 以降で利用可能になります。ユーザーが新しい設定を使用すると、すぐに有効になります。新しい設定を使用しない場合は、引き続き Google またはユーザー補助を介したサードパーティ プロバイダ(インストールされている場合)が使用されます。
ユーザー補助 API は 2025 年初頭にサポート終了となり、その時点ですべてのユーザーに対して新しいポリシー設定が適用されます。
- Android 版 Chrome 131
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポート機能のサポートを終了します。この機能は、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化していました。収集されるデータには、アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどがあります。
このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了(リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストを除く) - Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストの SafeBrowsingExtendedReportingEnabled のサポート終了
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux 版 Chrome 131 以降では、Entrust が発行した、公的に信頼されている TLS サーバー認証(ウェブサイト)証明書に対するデフォルトの信頼状況が変更されます。iOS のポリシーでは、iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されません。
具体的には、Chrome Root Store に含まれる Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書は次のようになります。
- 2024 年 11 月 11 日より後に発行された場合、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 11 月 11 日までに発行された場合、この変更による影響はありません。
Chrome ユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的な信頼を伝える場合)、上述の SCT ベースの制約は上書きされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Google セキュリティ ブログをご覧ください。
詳しくは、Chrome Root Store に関するよくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
Chrome Root Store を使用する Chrome 131 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置の対象となるのは 2024 年 11 月 11 日より後に発行された証明書のみです。
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 以降、iOS 上の Chrome ブラウザでは、安全なページから安全でないページへのフォーム送信がブロックされます。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、平文でフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 131: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除予定
- 高度なチェック機能を備えた PartitionAlloc(PA/AC)
PartitionAlloc(PA)および関連するメモリ セキュリティのプロジェクトには、一連の高度な安全保護機能が含まれています。これらはパフォーマンスに影響する可能性があるため、デフォルトで無効(またはデバッグビルドでのみ利用可能)になっています。すべてのユーザーに対してこの機能をすぐに有効にすることはできませんが、特定の限定的な条件下で部分的に有効にすることは可能です。
このプロジェクトは、企業のお客様向けの高度な安全保護対策を実現することを目的としています。企業の管理者は、エンタープライズ ポリシーを使用して高度なセキュリティ対策を適用できます。企業では、パフォーマンスよりもセキュリティが優先される傾向にあります。パフォーマンスに影響があっても、高度なチェックがあったほうがいいと判断することが多いと思われます。
高度なチェック機能を備えた PA は、高度なメモリ セキュリティです。パフォーマンスの低下が予想されるため、この機能はデフォルトでオフになっています。企業のお客様は、エンタープライズ ポリシーでこの機能を有効にすることにより、高度なセキュリティを実現できます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 131
- ログインと同期の簡素化
Chrome 131 以降、Chrome 同期が有効になっている既存のユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになりました。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled で管理できます。Chrome へのログインは、これまでと同様に BrowserSignin を使用してオフにできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Android 版 Chrome 131
- 省エネモードでのタブのフリーズ
Chrome で省エネモードが有効になっている場合、非表示でサイレントの状態が 5 分以上続き、CPU を大量に使用しているタブがフリーズされるようになりました。ただし、次のタブはフリーズされません。
- 音声またはビデオ会議機能が提供されているタブ(マイク、カメラ、画面、ウィンドウ、タブキャプチャ、またはオープンな RTCDataChannel かライブの MediaStreamTrack を含む RTCPeerConnection によって検出)。
- 外部デバイスを制御するタブ(Web USB、Web Bluetooth、Web HID、Web Serial の使用を介して検出)。
これにより、CPU 使用量を抑えてバッテリー駆動時間を延ばし、Chrome の動作を速くすることができます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130
この機能は、about:flags
の#freezing-on-energy-saver
エントリを使用して Chrome 130 でテストできます。#freezing-on-energy-saver-testing
フラグを使ってテストすることもできます。このテストでは、省エネモードが有効で、すべてのタブが CPU を大量に使用している状態をシミュレートし、タブがフリーズの対象かどうか、そして、CPU を大量に使用した場合にフリーズされるかどうかを確認できます。省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーを使用して制御できます。省エネモードが無効になっている場合は、この変更は適用されません。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
この機能は、Chrome 131 で Stable 版の 1% のユーザーにまずロールアウトされ、段階的に Stable 版の全ユーザーに拡大されます。省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーで制御できます。省エネモードが無効になっている場合は、この変更は適用されません。
- Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正
ユーザーが古いバージョンの Google Play 開発者サービスを使用している場合は、デバイス上でパスワードを使用する機能が制限され、パスワード マネージャーが完全に動作しなくなる可能性があります。該当するユーザーは Google Play 開発者サービスをアップデートする必要があります。または、状態に応じて他のトラブルシューティング方法が案内されます。これは現在行われている移行の一部で、Google パスワード マネージャーを使用している Android ユーザーにのみ影響します。
- Android 版 Chrome 131
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、Chromium ブログ投稿と Google セキュリティ ブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124: 新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズム X25519Kyber768 が有効
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: 鍵カプセル化メカニズムを ML-KEM の最終標準バージョンに切り替え
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 141: エンタープライズ ポリシーを削除
- CSS Anchor Positioning プロパティ「inset-area」のサポート終了
CSS ワーキング グループ(CSSWG)により、「inset-area」プロパティが「position-area」に名称変更されました。詳しくは、GitHub で CSSWG のディスカッションをご覧ください。この機能の更新によって「inset-area」の同義語として導入された新しいプロパティ名「position-area」について、Chrome プラットフォーム ステータスで、「inset-area」プロパティのサポート終了と削除が行われたことが説明されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- <details> 要素と <summary> 要素の構造のスタイル設定を改善
<details>
要素と<summary>
要素の構造に関する CSS スタイル設定のサポートが拡大され、ウェブ上で開示ウィジェットやアコーディオン ウィジェットを作成する多くのケースでこれらの要素を使用できるようになりました。具体的には、これらの要素に display プロパティを設定できない制限が解除され、展開と折りたたみの部分のコンテナにスタイルを設定する::details-content
疑似要素が追加されました。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- キーボード ロックとポインタロックの権限
ウェブサイトからキーボード ロックまたはポインタロックをリクエストされたときに、ユーザーに権限プロンプトを表示し、ユーザー設定をコンテンツの設定として保存します。この設定は Permissions API を使用してクエリできます。これにより、API の不正使用を軽減できます。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 131
- 非標準の GPUAdapter requestAdapterInfo() メソッドの削除
WebGPU WG は、
requestAdapterInfo()
で権限プロンプトをトリガーすることは現実的ではないと判断し、そのオプションを削除して、GPUAdapter の info 属性に置き換えました。これにより、ウェブ デベロッパーは同じ GPUAdapterInfo 値を同期的に取得できるようになりました。詳細については、以前の Intent to Ship: WebGPU: GPUAdapter info attribute をご覧ください。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- <select> パーサーの制限緩和
HTML パーサーで
<select>
内に<option>
、<optgroup>
、<hr>
以外のタグを追加できるようになります。この変更は、カスタマイズ可能な
<select>
機能をサポートするためのものですが、単独でリリース可能であり、リスクも比較的少ないため、先行してリリースされます。この機能は、一時的なポリシー SelectParserRelaxationEnabled によって制限されます。現在は一時的な移行期間であり、このポリシーはマイルストーンの Chrome 136 で機能しなくなります。
詳しくは、Open UI のカスタマイズ可能な <select> の説明と、What Working Group の記事 HTML parser changes for customizable <select> をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- clip-path、fill、stroke、marker-* プロパティの外部 SVG リソースをサポート
クリップパス、マーカー、ペイント サーバー(fill プロパティと stroke プロパティ用)の外部参照が許可されます。たとえば
clip-path: url("resources.svg#myPath")
などです。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 では、特別でないスキームの URL(git://example.com/path など)がサポートされます。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。このたび、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、http://bit.ly/url-non-special をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 134: 機能フラグを削除
- Google レンズでの検索結果を翻訳
拡張現実(AR)翻訳機能が Google レンズで検索機能に実装されます。エンタープライズ ポリシーがすでに導入されており、企業は LensOverlaySettings を使用してこの機能をオンまたはオフにできます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 131
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 DownloadRestrictions ダウンロードの制限を許可する プラットフォームのトラストストアからユーザーが追加した TLS 証明書をサーバー認証に使用する SelectParserRelaxationEnabled HTML パーサーの <select> 要素に対する新しい動作を有効にするかどうかを制御する EnterpriseProfileBadgeToolbarSettings ツールバーでの企業プロフィール バッジの公開設定を管理する WebAudioOutputBufferingEnabled Web Audio のアダプティブ バッファリングを有効にする
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 ProfileLabel このポリシーでは、ログインしているプロフィールの識別に使用するラベルを管理します。このラベルは、ツールバーのプロフィール アイコンの横などさまざまな場所に表示され、ユーザーがプロフィールを識別する助けとなります。 ToolbarAvatarLabelSettings 管理対象アカウントのツールバーに表示されるアバターラベルを設定する BeforeunloadEventCancelByPreventDefaultEnabled beforeunload イベントによって生成されるキャンセル ダイアログの新しい動作を制御します。
Chrome Enterprise Core の変更内容
- 生成 AI のデフォルト動作ポリシー
131 以降の Chrome Enterprise Core では、Trusted Tester プログラムの一環として、複数の生成 AI ポリシーのデフォルトの動作を制御するポリシー GenAiDefaultSettings が導入されます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。このポリシーは、手動で設定した生成 AI 機能のポリシー値には影響しません。このポリシーは、次のポリシーのデフォルト設定を制御します。
- CreateThemesSettings
- DevToolsGenAiSettings
- HelpMeWriteSettings
- HistorySearchSettings
- TabOrganizerSettings
- TabCompareSettings
- GenAIVcBackgroundSettings
- GenAIWallpaperSettings
- HelpMeReadSettings
デフォルト設定の詳細については、Chrome: 生成 AI の機能とポリシーをご確認ください。
- Trusted Tester のみが利用できます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
Google は、管理対象のプロファイルとデバイスで Chrome 内の関連する Chronicle 拡張機能のテレメトリー データを収集して Google SecOps に送信することを開始します。Google SecOps はデータを分析して、リスクのあるアクティビティに関する分析情報とコンテキストを即時に提供します。このデータにはさらに追加のコンテキストが付加され、1 年間検索可能な状態で保持されます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 131
- 企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア
IT 管理者は、会社固有のブランディング、カスタム メッセージ、カスタマイズしたナビゲーションを使用して、管理対象エンドユーザー向けに Chrome ウェブストアをカスタマイズできるようになります。管理者は、ロゴ、バナー、推奨される拡張機能を使用してストアをカスタマイズし、関連性のないカテゴリを非表示にして、拡張機能を見つけやすくすることができます。
この機能は管理コンソールから設定できます。このマイルストーン 1 のカスタム設定は、ログインしているすべての管理対象ユーザー(管理対象の Google アカウントで Chrome ウェブストアにログインしているユーザー)が利用できます。マイルストーン 2 では、CEC 登録済みのブラウザでこの機能がサポートされます(ログイン不要)。利用可能になるのは 2025 年後半の予定です。
また、Chrome ウェブストアにログインするすべての管理対象ユーザーに対して次の変更が適用されます。
- 管理者によってブロックされたアイテムの新しいタグと、検索結果での非公開アイテムによるフィルタ
- 非公開アイテムとおすすめアイテムが [拡張機能] タブに移動する
- Linux、macOS、Windows、ChromeOS 版 Chrome 131 以降: マイルストーン 1 のロールアウト
- Android での DownloadRestrictions ポリシーのサポート
DownloadRestrictions は、パソコンで Chrome Enterprise Core を使用しているユーザーが利用できるユニバーサル ポリシーです。Android で DownloadRestrictions ポリシーがサポートされるようになりました。このポリシーを使用すると、管理者は Android 版モバイル Chrome でのすべてのダウンロードをブロックできます。
- Android 版 Chrome 131
- WebAudio レンダリングのアダプティブ バッファリングを強制するエンタープライズ ポリシー
Chromium の WebAudio 実装には、アダプティブ バッファリング メカニズムが含まれています。これは、特に AAudio バックエンドを使用する Android で発生する多数のグリッチの問題を解決するために追加されました。このメカニズムによりグリッチは大幅に減少した一方、オーディオ レイテンシも増加しました。Chrome では、Android を除くすべてのプラットフォームでアダプティブ バッファリング メカニズムを無効にし、レンダリングを同期的に実行するテストを実施しています。
Chrome 131 以降では、エンタープライズ ポリシー WebAudioOutputBufferingEnabled を使用して、WebAudio レンダリングにアダプティブ バッファリングを使用する以前の動作を強制的にデフォルト設定にできます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 131
- Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成する、新しい生成 AI(GenAI)機能を管理対象外ユーザーも利用できるようになりました。
これらの分析情報は、選択されたエラーや警告に対して、パーソナライズされた説明と修正案を提供します。最初の段階では、この機能は英語を使用する 18 歳以上のユーザーにのみ提供されます。管理者は、DevToolsGenAiSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
ヨーロッパ、ロシア、中国を除く全世界の管理対象外ユーザーがこの機能を利用できるようになります - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127
サポート対象の地域で Chrome Enterprise または Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーがこの機能を利用できるようになります。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
Chrome 131 では、管理対象ユーザーが新しい生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになります。Chrome DevTools の専用の AI アシスタンス パネルは、人間のオペレーターによるスタイル設定の問題の調査と修正をサポートし、CSS のデバッグを支援します。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
AI アシスタンス パネルで、以前からサポートされていたスタイルのデバッグに加えて、[パフォーマンス] パネル、[ソース] パネル、[ネットワーク] パネルのリソースを説明できるようになりました
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
- 管理コンソールの推奨ポリシー
11 月 1 日より、管理者は [ユーザーのオーバーライド] コントロールを使用して、一部の設定を推奨設定または必須設定として選択できるようになります。このコントロールは、推奨できるポリシーに対して段階的にロールアウトされます。最初は次のポリシーが対象となります。
- 終了前の警告
- システムのデフォルト プリンタ
- バッテリー セーバー モード
- ホームページ
- セーフ ブラウジングによる保護
- ダウンロードの制限- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
Chrome Enterprise Premium の変更内容
- Chrome Enterprise データ管理: クリップボード
Chrome ブラウザでのデータ漏洩からエンドユーザーを保護するために、管理者は Google 管理コンソールでデータ管理ルールを設定できます。データ管理は、Google 管理コンソールで設定するシンプルなルールです。管理者は Chrome ポリシーを設定して、機密データのコピーと貼り付け、スクリーンショットの撮影、画面共有など、機密情報に関わるユーザー操作を制御できます。
この機能は、DataControlsRules ポリシーを使用して制御できます。
Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムのメンバーの皆様にこの機能をお試しいただけます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: Trusted Tester プログラム
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: 機能のリリース
- スクリーンショットの保護
管理者は、機密データが含まれていると見なされる特定のウェブページのスクリーンショット撮影や画面共有をユーザーが行えないようにできます。特定の URL または URL のカテゴリに対するスクリーンショット撮影や画面共有をユーザーが行えないようにするには、データ損失防止(DLP)の URL フィルタリング ルールを作成します。この機能は、すべてのリアルタイム URL ルックアップを有効にする同じ EnterpriseRealTimeUrlCheckMode ポリシーで制御できます。
Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムのメンバーの皆様にこの機能をお試しいただけます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: Trusted Tester プログラム
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: 機能のリリース
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- Chrome 132 のリーディング モードでの読み上げ
リーディング モードは、テキストの多いウェブページを簡易表示するサイドパネル機能です。このモードに読み上げ機能が追加され、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるようになります。ユーザーはさまざまな自然な音声と速度を選択し、視覚的な要点を確認できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- Chrome バイナリから古いヘッドレスを削除
`--headless=old`
を指定して Chrome を実行しても、古いヘッドレス モードは起動されず、代わりに次のログメッセージが出力されるようになります。古いヘッドレス モードは Chrome バイナリから削除されました。新しいヘッドレス モードまたは
chrome-headless-shell
(古いヘッドレス モードのスタンドアロン実装)を使用できます。- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
- すべての画面のキャプチャ
この機能は、
getAllScreensMedia()
を使用して、現在デバイスに接続されているすべての画面をキャプチャします。getDisplayMedia()
を複数回呼び出すには、複数のユーザー操作が必要になり、毎回次の画面を選択する手間が生じます。また、すべての画面が選択されたことをアプリに対して保証することもできません。getAllScreensMedia()
はこれらをすべて改善します。この機能は、MultiScreenCaptureAllowedForUrls エンタープライズ ポリシーでのみ適用されます。また、録画を開始する前に、録画が開始される可能性があるという警告がユーザーに表示されます。この API は、MultiScreenCaptureAllowedForUrls 許可リストに指定されているオリジンでのみ機能します。指定されていないオリジンではアクセスできません。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 132
- 接頭辞付きの HTMLVideoElement 全画面 API を削除
接頭辞付きの HTMLVideoElement 固有の全画面 API は、M38 あたりから非推奨になりました。これらは、2018 年に M71 で接頭辞なしで初めてリリースされた
Element.requestFullscreen()
API に置き換えられました。2024 年現在、ほとんどのブラウザでは、接頭辞のない API が数年前からサポートされています。この機能では、
HTMLVideoElement
から次の API が削除されたことを特定しています。- readonly 属性のブール値
webkitSupportsFullscreen
;- readonly 属性のブール値
webkitDisplayingFullscreen
;- void
webkitEnterFullscreen
();- void
webkitExitFullscreen
();// FullScreen の「S」が大文字と小文字で区別されることにご注意ください。
- void
webkitEnterFullScreen
();- void
webkitExitFullScreen
();これらのメソッドは、最新 API のエイリアスのみになりました。年々使用されることが少なくなったためです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
予期しない問題が発生したため、ThirdPartyBlockingEnabled は Chrome 135 で削除されます。この削除についてフィードバックがある場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 132: ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーのサポートを終了
- Windows 版 Chrome 135: ThirdPartyBlockingEnabled ポリシーを削除
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナをフォーカス可能にすることで、アクセシビリティを改善する予定です。現在は、tabIndex を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクローラーがフォーカスされません。
スクローラーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツを Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクローラーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクローラー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(
<textarea>
など)に不具合が生じないようにするために必要です。注: この機能の以前のロールアウト(Chrome 127 で開始)は、ウェブの互換性の問題により停止されましたが、Chrome 130 でリリースされる現在の実装では修正済みです。
注: この機能の以前のロールアウト(Chrome 130 で開始)は、ユーザー補助機能の不具合により停止されましたが、Chrome 132 でリリースされる実装では修正済みです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- アクティブでないドキュメントのポップオーバーまたはダイアログで例外をスロー
これはデベロッパーに影響しないコーナーケースの変更です。コーナーケースとは、複数の一意の条件が同時に発生するケースです。以前は、非アクティブなドキュメント内に存在するポップオーバーまたはダイアログでの
showPopover()
またはshowModal()
の呼び出しは、エラーを返さずに失敗し、例外はスローされませんでした。ドキュメントが非アクティブであるため、ポップオーバーやダイアログも表示されませんでした。https://github.com/whatwg/html/pull/10705 仕様の pull リクエスト(PR)以降、このような状況でInvalidStateError
例外がスローされるようになりました。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 132
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121
リンクをクリックしたときに、常にインストール済み PWA で開く場合と、新しいタブでリンクが開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
Stable 版のすべてのユーザーを対象に、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかでリリースされます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスをタンパリングできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、タンパリングできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。
問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 132
Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- Windows 版 Chrome 132
- SwiftShader フォールバックを削除
SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックは非推奨となり、SwiftShader にフォールバックせずに WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。この変更には主に 2 つの理由があります。
- Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
- 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。
SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。
セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、
--enable-unsafe-swiftshader
コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。
--enable-unsafe-swiftshader
を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- Chrome DevTools の [プライバシーとセキュリティ] パネル
Chrome 133 以降、デベロッパーは Chrome DevTools の新しい [プライバシーとセキュリティ] パネルを使用して、サードパーティ Cookie が制限された場合にサイトがどのように動作するかをテストできるようになります。サードパーティ Cookie を一時的に制限し、サイトの動作を観察して、サイトのサードパーティ Cookie のステータスを確認できます。
この機能によって既存のエンタープライズ ポリシーが恒久的に変更されることはありませんが、サードパーティ Cookie 関連のエンタープライズ ポリシー(BlockThirdPartyCookies と CookiesAllowedForUrls)が一時的にオーバーライドされ、制限が厳しくなります。エンタープライズ ポリシーですでに BlockThirdPartyCookies を使用してサードパーティ Cookie がブロックされている場合、この機能は無効になります。
これまでの [セキュリティ] パネルは、新しい [プライバシーとセキュリティ ] パネルに置き換えられます。TLS 接続と証明書の情報は、引き続き [プライバシーとセキュリティ] パネルの [セキュリティ] タブで確認できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
- Chrome 同期で 4 年以上前の Chrome バージョンのサポートを終了
2025 年 2 月以降、Chrome 同期(Google アカウントでのデータの使用と保存)は、4 年以上前の Chrome バージョンをサポートしなくなります。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
この変更は古いバージョンの Chrome にのみ影響し、サーバーサイドでロールアウトされます。Chrome 133 は、変更が有効になるタイムラインを反映するためにのみ指定されています。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133
- file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止
仕様では、URL ホスト [1] にスペース文字を含めることはできませんが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。
このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 [2] および「URL」の重要分野 [3] に含まれる複数のテストで失敗します。
Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に削除したいと考えていますが、Windows の file:// URL のホスト部分でスペースが使用されているので(GitHub)[4]、これは困難です。
この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 133
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133: 段階的にリリースされます。
- Blob URL のパーティショニング: 取得またはナビゲーション
ストレージ パーティショニングの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、
has-cross-site-ancestor
ブール値)による Blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみでパーティショニングされるナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始された Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium が Safari の同様の動作と整合するようになります。Google では、これらの両方の変更を反映するように仕様を更新する予定です。この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティショニング関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 134
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified、DOMNodeInserted、DOMNodeRemoved、DOMNodeRemovedFromDocument、DOMNodeInsertedIntoDocument、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的のため Chrome 134 までご利用いただけます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、こちらからご報告ください。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: MutationEventsEnabled エンタープライズ ポリシーのサポートを終了します。
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除します。
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- DLP によるダウンロード ファイルへのアクセス防止
管理者がファイル ダウンロードの DLP ルールを設定すると、ダウンロードが完了した後にスキャンがトリガーされます。この機能により、Chrome Enterprise に登録されているユーザーは、詳細スキャンの結果が返されるまで、ダウンロードしたファイルのコンテンツにアクセスできません。
この機能は、既存のポリシー OnFileDownloadedEnterpriseConnector によって制限されており、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様のみご利用いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132
ChromeOS 131 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
ChromeOS Flex の自動登録 | ✓ | ||
ChromeOS Flex の強制再登録 | ✓ | ||
クイック アンサーのスタイルの更新 | ✓ | ||
ChromeOS のスプリット DNS | ✓ | ||
ChromeOS の「セキュリティで保護されたページに戻る」 | ✓ | ✓ | |
点滅による通知 | ✓ | ||
Microsoft SCEP SID の更新リマインダー | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
AI 壁紙と背景 | ✓ | ||
卒業生データの移行 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了 | ✓ | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
クイック インサートを使用すると、キーボードのキー(一部のモデル)またはキーボード ショートカットで、絵文字、記号、GIF、Google ドライブのリンク、簡単な計算や単位変換をすばやく挿入できます。
ChromeOS 130 では、新しいショートカットのランチャー+f キーをすべての ChromeOS デバイスで利用できます。新しいハードウェア キーを利用できるのは、最初は Samsung Galaxy Chromebook Plus のみですが、2025 年にはクイック インサート キーがさまざまなデバイスでリリースされる予定です。
-
ChromeOS のフォーカス機能は、気を散らす要素を最小限に抑えて生産性の高い作業環境を作れるように設計されています。フォーカス機能を使用すれば、集中する時間を簡単に設定、調整したり、サイレント モード(DND)を有効または無効にしたり、Google ToDo リストの整理や新規作成を行ったりできます。また、フォーカス モード用のサウンドや YouTube Music Premium(定期購入ベース)で、集中力を高めるのに役立つキュレートしたプレイリストを堪能することも可能です。フォーカス機能を使用するには、[クイック設定] > [フォーカス] に移動します。
-
トート内でスターを付けたファイルに加えて、スター付きのすべてのドライブ ファイルにシェルフから直接アクセスできます。シェルフはオフラインでも利用できるようになりました。ランチャーとトートのドライブの候補表示が改善され、最も重要で頻繁に使用するファイルに簡単にアクセスできるようになっています。
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ローカルとドライブのファイル候補で、最も必要なファイルにすばやくアクセスして固定できます。トートの新しい [候補] セクションには、固定してオフラインでアクセスすることでさらに便利に使えるファイルが提案されます。
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新しい「おかえりなさい」機能は、起動時にユーザーが作業を再開したり、新しいオプションを試したりするのに役立ちます。この機能を有効にすると、前のセッションのアプリとタブをプレビューして復元できるようになります。「おかえりなさい」機能では、天気、カレンダーの次の予定、他のデバイスで最近使ったタブ、関連する Google ドライブの候補などの役立つ情報も提供されます。
この機能を有効にするには、[設定] > [システム環境設定] > [起動] > [おかえりなさい] を選択し、デバイスで [毎回確認] が選択されていることを確認します。
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ビデオ通話コントロールでこの機能を有効にすると、Chromebook の内蔵マイクの音をプロ仕様のスタジオマイクのようにすることができます。スタジオ仕様マイクは既存のノイズ キャンセリングと反響除去の効果を備えており、高度なバランス調整、細かいディテールの再現、環境への適応によってさらに改善できます。ノイズ キャンセリングを有効にしている場合、このリリースからデフォルトでスタジオ仕様マイク強化機能を利用できます。以前のノイズ キャンセリングのみの効果に戻したいユーザーは、[設定] > [デバイス] > [音声] で該当する項目を選択できます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS 130 では、Google AI 搭載の新しいレコーダー アプリが導入されます。文字起こしを作成したうえで話し手を検出しラベル付けすることができ、録音したコンテンツの概要も提供します。録音機能にとどまらず、Google AI を活用した音声文字変換、コンテンツの要約、タイトルの提案にも対応したアプリです。
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組織が ChromeOS の管理対象ゲスト セッションで、Chrome Enterprise Premium の強力なスキャン機能およびコンテンツとコンテキストに基づく保護機能をローカル ファイルに対して利用できるようになりました。たとえば、社会保障番号が含まれているファイルが誤って配置されている場合、ユーザーがそのファイルを外部ドライブにコピーしようとすると、そのファイルは即座にブロックされ、機密情報が保護されます。
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キオスクアプリで複数の URL オリジンを使用する場合、IT 管理者は追加のオリジンを入力できるようになりました。指定したすべてのオリジンには自動的に権限が付与されます。このリストに含まれていない他のオリジンについては、権限が拒否されます。
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デザイン効果は、カメラ、バーチャル会議、ショート動画のサービスで長い間人気があり、一部の Google サービスでリリースされています。ChromeOS 130 では、この機能を Chromebook のビデオ通話コントロールに統合します。Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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今回のリリースでは、Chrome ブラウザのユーザーが OS レベルのプライバシー管理をより簡単に利用できるようにします。カメラやマイクを機能させるには OS レベルのプライバシー管理を有効にする必要があることについて、ユーザーに認識してもらうことが目的です。
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Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接キーボードの明るさを簡単に調整し、周囲光センサーを操作できるようになりました。この新機能により、必要に応じてキーボードの明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。Chromebook が RGB をサポートしている場合は、[設定] > [キーボード] に RGB カラー選択オプションへの直接リンクが表示されます。詳しくは、Chromebook でゲーム機能を使用するをご覧ください。
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Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接ディスプレイの明るさ調整と周囲光センサーの操作を簡単に行えるようになりました。この新機能では、[設定] で必要に応じて画面の明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。
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ChromeOS の文書読解サポートでは、AI を活用したソリューションによって任意のテキストから必要な情報をすばやく見つけることができます。空白の領域を右クリックすると、既存のコンテキスト メニューの上に文書読解サポートのカードが表示され、ブラウザとギャラリーで読んでいる内容の要点を簡単に把握できます。[文書読解サポート] パネルには、テキストの要約と、テキストに関する具体的な質問を入力できる自由形式の Q&A フィールドが表示されます。Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS ユーザーは、ピクチャー イン ピクチャー(PIP)ウィンドウをより柔軟に使用できるようになりました。PIP の「タック」機能を使用すると、PIP ウィンドウを一時的に画面の端に移動して、動画に簡単にアクセスできる状態を維持したまま、画面上の貴重なスペースを確保できます。また、ダブルタップ操作で PIP ウィンドウのサイズをすばやく調整し、2 つのサイズを切り替えて最適な視聴環境を実現できます。
-
ChromeOS と ARC++ のユーザー エクスペリエンスを改善するため、ARC++ の緊急でないバックグラウンド通知とエラー通知をシステムトレイに移動します。これにより、当該メッセージが不必要にフォアグラウンドにポップアップ表示されて、ユーザー ジャーニーが中断されることがなくなります。これらの通知をシステムトレイに移動することで、潜在的な問題についてユーザーに通知しつつ、Chromebook の使用が中断されないようにできます。ARC++ の詳細については、ChromeOS デベロッパー向けのブログ投稿をご覧ください。
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モバイル通信に対応した Chromebook の場合、管理者はアクセス ポイント名(APN)ポリシーによってカスタム APN の使用を制限できます。一般的なネットワーク設定で AllowAPNModification フラグを設定して制限することで、エンドユーザーによるカスタム APN の追加または使用を禁止できます。
-
Microsoft NPS for RADIUS を使用する SCEP デプロイの場合のみ。Chromebook ネットワーク接続に Microsoft NPS for RADIUS と SCEP 証明書を組み合わせて使用していない場合、この手順の残りの部分は無視してください。これは、教育機関よりも企業で一般的に使用される設定です。
Microsoft は、ネットワーク認証に NPS for RADIUS を使用する環境の SCEP 証明書に、新しい必須フィールドとしてセキュリティ識別子(SID)を追加するセキュリティ アップデートを発表しました。この追加は、秘密鍵を含む使用可能な証明書を 1 台の Windows デバイスからエクスポートして、他のデバイスで使用できるという、Windows デバイスのセキュリティ上の脆弱性に起因するものです。SID を追加すると、証明書が Active Directory 環境のデバイスまたはユーザーにリンクされるため、不明なデバイスやユーザーが証明書を使用できなくなります。Chromebook では秘密鍵を含む証明書のエクスポートが許可されていないうえに、TPM によって保護されているため、このようなセキュリティ上の問題はありません。ただし、この新しいフィールドがない証明書は、2025 年 2 月 11 日の厳格な適用期限を過ぎると、NPS for RADIUS サーバーでの認証に使用できなくなります。
必要なご対応について
デプロイ環境でネットワーク認証に SCEP 証明書と NPS for RADIUS の両方が使用されているかどうかをできるだけ早くご確認ください。この確認を行うには、イベント ビューアのドメイン コントローラ -> システムで、イベント ID 39 を探します。次のようにこのイベント ID が表示されている場合があります。
イベント ID 39 が表示された場合の対応:
- SCEP 用に Active Directory 環境で新しいオブジェクトを作成するか、既存のオブジェクトを再利用します。
- AD オブジェクトの SID を抽出します(例: PS> (Get-ADUser username).SID.value)。
- 現在の設定からすべての設定を複製した新しい SCEP プロファイルを作成し、ステップ 1 で新しく作成した AD オブジェクト(または既存の AD オブジェクト)の SID を追加します。
- [Subject Alternative name] セクションで [Custom] ラジオボタンをオンにします。[+] ボタンを使用して新しいサブジェクト代替名を追加し、プルダウンから [Uniform Resource Identifier] タイプを選択します。[string] の値は次のようになります。
tag:microsoft.com,2022-09-14:sid:S-1-2-3-4-5-6-8
S-1-2-3-4-5-6-8
は AD オブジェクトの SID です- この新しい証明書を、影響を受ける可能性のあるすべての Chromebook にデプロイします。
- すべてのデバイスが新しい証明書を取得したことが合理的に保証されるまで、少なくとも 1 か月間待ちます。
- ステップ 2 の新しい証明書に、古い証明書のすべてのポリシーのリンクを再設定します。
- 新しい証明書を使用して機能を確認します。
- 古いプロファイルを削除します。
近日提供予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更
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ChromeOS 131 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ通話の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して Chromebook を自分らしさを表現するキャンバスに変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings、GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS 131 以降、ChromeOS Flex の自動登録により、ChromeOS Flex デバイスを大規模にデプロイできるようになります。ChromeOS のゼロタッチ登録と同様に、自動登録では、組織の管理者が作成した登録トークンが ChromeOS Flex イメージに埋め込まれます。これにより、デバイスの初期設定時にデバイスを登録する組織と組織部門が決まります。
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ChromeOS 132 以降、卒業生や教育機関のその他の管理対象ユーザーがデータを移行する際に、新しいコンテンツ移行ツールが最新の Google データ エクスポート移行プロセスを案内します。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できるようになります。
この新しいアプリケーションを使用すると、学校管理者はアイコンをシェルフに固定して、生徒や教職員の Chromebook に通知を送信し、既存のデータ エクスポート移行プロセスの使用を促すアクションの提案を表示する日付を設定できます。
-
2016 年に、Google は Chrome アプリのサポート終了とウェブアプリへの移行を発表しました。さらに 2021 年には、ChromeOS Enterprise および Education のお客様と ChromeOS のデベロッパーに対する Chrome アプリのサポートを 2025 年 1 月まで延長することを Chromium ブログでお知らせしました。ほとんどのお客様が Chrome アプリ(以前の(v1)パッケージ化アプリやホスト型アプリを含む)から移行されたことを踏まえ、Chrome アプリのサポート終了日について、以下の最新情報をお知らせいたします。
2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。- 管理コンソールから自動インストールされた Chrome アプリは引き続きサポートされます。
- Chrome アプリをキオスクモードで使用する LTS チャンネルのデバイスは、2027 年 4 月までサポートされます。
- LTS チャンネルのデバイスでは、2028 年 10 月まで Chrome アプリを引き続き使用できます。
- 例外は認められません。
今後数週間以内に、残りのすべての Chrome アプリ デベロッパーとすべての ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
これらのサポート終了のタイムラインは、自己ホスト型の Chrome アプリにも適用されます。
Chrome ウェブストアに新しい Chrome アプリを追加することはできませんが、既存の Chrome アプリは 2028 年 10 月まで更新できます。これをもって、ChromeOS でのサポートが終了します。この日を過ぎると、Chrome アプリは Chrome ウェブストアから削除されます。
自社で開発した社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドを参照してください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
-
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了
2017 年に、Google はネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了と WebAssembly への移行を発表しました。ほとんどのお客様が NaCl から移行されたことを踏まえ、ChromeOS にいくつかの重要な変更が加わることをお知らせいたします。
- 2025 年 1 月: ChromeOS M132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)がデフォルトで無効になります。
- 管理対象外ユーザーと一般ユーザーにとって、M131 は NaCl をサポートする最後の ChromeOS リリースとなります。
- 管理対象ユーザーの環境において、すでに企業や学校の ChromeOS デバイスを管理している管理者は、NaCl 許可ポリシーによって M138 リリースまで NaCl の使用を継続できます。M132 以降、このポリシーはキオスク セッションでも使用できるようになります。
- 2025 年 7 月: ChromeOS M138 で、ChromeOS での NaCl テクノロジーのサポートが終了します。
- 管理対象環境の場合、M138 は、企業や学校の ChromeOS デバイスを管理する管理者が利用できる長期サポート(LTS)の ChromeOS リリースです。LTS チャンネルに切り替えられ、NaCl 許可ポリシーが有効になっているデバイスは、2026 年 4 月の LTS 最終更新まで NaCl を引き続き使用できます。
NaCl が組み込まれた自社開発の社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドと WebAssembly への移行ガイドをご覧ください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後数週間以内に、NaCl デベロッパーと影響を受ける ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
- 2025 年 1 月: ChromeOS M132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)がデフォルトで無効になります。
Chrome 130
Chrome 130 リリースの概要
Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
デスクトップ トースト | ✓ | ||
macOS で画面共有する際のプラットフォーム選択ツール | ✓ | ||
新しいアカウント メニュー | ✓ | ||
Android 版 PDF ビューア | ✓ | ||
省エネモードでのタブのフリーズ | ✓ | ||
共有 Brotli と共有 Zstandard を使用した圧縮辞書転送 | ✓ | ||
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
Android 版 Chrome でサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダをサポート | ✓ | ✓ | |
<meter> 要素のフォールバック スタイル | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
生成 AI のポリシーのデフォルトの変更 | ✓ | ||
[カスタム設定] でのユーザーレベルの設定のサポート | ✓ | ||
監査専用の URL ナビゲーション ルール | ✓ | ||
Chrome セキュリティ インサイト | ✓ | ✓ | |
拡張機能のリスクスコア: フェーズ 2 | ✓ | ✓ | |
Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome 130 では更新なし。 | |||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
AI を使って Chrome 履歴を検索して回答を受け取る | ✓ | ||
macOS 上の PWA shim のアドホック コード署名 | ✓ | ||
セーフ ブラウジングによる非同期のリアルタイム チェック | ✓ | ||
非標準の GPUAdapter requestAdapterInfo() メソッドの削除 | ✓ | ||
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正 | ✓ | ||
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
ログインと同期の簡素化 | ✓ | ✓ | |
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
CSS Anchor Positioning プロパティ「inset-area」のサポート終了 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
Chrome PDF ビューアの OCR | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
リーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
すべての画面のキャプチャ | ✓ | ||
SafeBrowsing API v4 から v5 への移行 | ✓ | ||
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ✓ | |
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
生成 AI のデフォルト動作ポリシー | ✓ | ||
Google SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合 | ✓ | ✓ | |
ログイン ユーザーに関する管理対象プロファイル リストとレポートの新機能 | |||
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーの削除 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome Enterprise データ管理: クリップボード | ✓ | ||
スクリーンショットの保護 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Early Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの変更内容
- デスクトップ トースト
Chrome 130 では新しいトースト パターンが導入され、ユーザー操作を視覚的に確認したり、フォローアップ アクションをすばやく行ったりできるようになります。たとえば、リーディング リストにアイテムを追加すると、追加されたことを確認するトーストが表示され、リーディング リストのサイドパネルへのクイックリンクが提供されます。トーストは、ウェブ コンテンツとブラウザの上部ツールバーに一部が重なる小さなチップとして表示されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: Chrome 130 の一連の初期機能で有効になります。以降のトーストは、このパターンを利用する他のチームによって個別にロールアウトされます。
- macOS で画面共有する際のプラットフォーム選択ツール
macOS X Sequoia 版 Chrome で画面共有を行う際、最新のプラットフォーム選択ツールを使用して、共有するウィンドウまたは画面を選択できるようになりました。この新しいプラットフォーム選択ツールにより、Chrome に画面録画の権限を割り当てる必要がなくなり、他の macOS アプリケーションの画面共有とも一致します。
新しい選択ツールは、macOS Sequoia の最初のアップデート(バージョン 15.1)がリリースされるまで有効になりません。このアップデートは、最初のバージョン 15.0 のリリースから 1 か月後に予定されています。それまでは、Chrome で新しい選択ツール API がまだ使用されていないことを示す警告ダイアログが表示されることがあります。
新しい画面共有選択ツールをテストするには:
- Chrome をバージョン 129 以降にアップデートします。
- macOS でターミナルを開きます。
- プロンプトで、
open -b com.google.Chrome --args -enable-features=UseSCContentSharingPicker
と入力します。 - このコマンドを実行するには、キーボードの Enter キーを押します。
この機能は
chrome://flags
で有効にすることもできます。- macOS 版 Chrome 130
- 新しいアカウント メニュー
一部のユーザーは、[新しいタブ] ページで自分のアバターをタップすると、新しい [アカウント] メニューにアクセスできるようになりました。新しい [アカウント] メニューでは、ログアウトやアカウントの切り替えを簡単に行えるほか、Chrome のアカウントに関連するエラーを解決できます。BrowserSignin や RestrictAccountsToPatterns などの既存のポリシーを使用して、ユーザーがログインまたは切り替えられるアカウントを決定できます。
- iOS 版 Chrome 130
- Android 版 PDF ビューア
この機能により、Chrome ブラウザの UI 内で PDF を表示できます。今回の変更が行われる前は、ユーザーが PDF ドキュメントを表示するのに多くの手順が必要でした。これらの手順で PDF ドキュメントを表示するためには、Chrome から移動する必要があります。この機能を使用すれば、PDF が Chrome でシームレスにレンダリングされます。引き続き PDF をダウンロードして、他のファーストパーティ製アプリまたはサードパーティ製アプリで開くことも可能です。
- Android 版 Chrome 130
- 省エネモードでのタブのフリーズ
省エネモードが有効になっている Chrome では、非表示でサイレントの状態が 5 分を超え、CPU を大量に使用しているタブがフリーズされるようになりました。ただし、次のタブはフリーズされません。
- 音声またはビデオ会議機能が提供されているタブ(マイク、カメラ、画面、ウィンドウ、タブキャプチャ、またはオープンな RTCDataChannel かライブの MediaStreamTrack を含む RTCPeerConnection によって検出)。
- 外部デバイスを制御するタブ(Web USB、Web Bluetooth、Web HID、Web Serial を使用して検出)。
これにより、CPU 使用量を抑えてバッテリー駆動時間を延ばし、Chrome の動作を速くすることができます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: この機能は、about:flags の
#freezing-on-energy-saver
エントリを使用して Chrome 130 でテストできます。#freezing-on-energy-saver-testing
を使ってテストすることもできます。このテストでは、省エネモードが有効で、すべてのタブが CPU を大量に使用している状態をシミュレートします(タブがフリーズの対象かどうか、CPU を大量に使用した場合にフリーズされるかどうかを確認できます)。省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーで制御できます(省エネモードが無効になっている場合は、この変更は適用されません)。 - ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: この機能は、Chrome 131 で Stable 版の 1% のユーザーにまずリリースされ、段階的に Stable 版の全ユーザーに拡大されます。省エネモードの利用可否は、BatterySaverModeAvailability ポリシーで制御できます(省エネモードが無効になっている場合は、この変更は適用されません)。
- 共有 Brotli と共有 Zstandard を使用した圧縮辞書転送
この機能により、Brotli または Zstandard を使ったコンテンツ エンコード圧縮レスポンスの外部辞書として、指定された以前のレスポンスを使用できるようになります。
企業では、HTTPS トラフィックをインターセプトする、未知のコンテンツ エンコードに弱いエンタープライズ ネットワーク インフラストラクチャとの互換性の問題が発生する可能性があります。エンタープライズ ポリシー CompressionDictionaryTransportEnabled を使用すると、圧縮辞書転送機能を無効にできます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
Chrome 130 では、シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナをフォーカス可能にすることで、アクセシビリティが向上しています。現在は、tabIndex を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。
スクローラーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツを Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになりました。この動作は、スクローラーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、次の例のようにスクローラー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素に不具合が生じないようにするために必要です。
<textarea>
注: この機能の以前のロールアウト(Chrome 127 で開始)は、ウェブの互換性の問題により停止されましたが、Chrome 130 でリリースされる実装では修正済みです。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 では、特別でないスキームの URL(
git://example.com/path
など)がサポートされます。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。このたび、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、http://bit.ly/url-non-special をご覧ください。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Android 版 Chrome でサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダをサポート
これまで、Android 版 Chrome では、ユーザー補助 API を介してサードパーティの自動入力プロバイダとパスワード プロバイダを使用できました。Chrome 130 では Android 自動入力の直接サポートが追加され、ユーザー補助 API を使用しなくても、これらのプロバイダが Android 版 Chrome で動作するようになります。これにより、Android 版 Chrome のパフォーマンスが改善されます。この機能を利用するには、Android の設定でサードパーティ プロバイダが設定されている必要があります。さらに、Chrome で [設定] > [自動入力サービス] を開き、[別のサービスを使用して自動入力] をオンにします。両方の設定を変更しないと、パスワード、お支払い情報、住所情報の自動入力に引き続き Google が使用されます。
- Android 版 Chrome 130: 新しい設定は Chrome 130 以降で利用可能になります。ユーザーが新しい設定を使用すると、すぐに有効になります。新しい設定を使用しない場合は、引き続き Google またはユーザー補助を介したサードパーティ プロバイダ(インストールされている場合)が使用されます。ユーザー補助 API のサポートは 2025 年初頭に非推奨となり、その時点ですべてのユーザーに対して新しい設定が適用されます。
- <meter> 要素のフォールバック スタイル
Chrome 130 では、
<meter>
要素に appearance: none が指定されている場合、単にページに表示されないのではなく、Safari や Firefox と一致する適切なフォールバック スタイルが適用されるようになりました。また、デベロッパーは<meter>
要素のスタイルをカスタマイズできるようになりました。Chrome 133 までは、
chrome://flags
で機能フラグMeterAppearanceNoneFallbackStyle
を使用してこの機能を制御できます。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Chrome ブラウザの新しいポリシー
ポリシー 説明 DataURLWhitespacePreservationEnabled すべてのメディアタイプで DataURL 空白文字を保持する CloudProfileReportingEnabled 管理対象プロファイルに対する Google Chrome クラウド レポートを有効にする
Chrome Enterprise Core の変更内容
- 生成 AI のポリシーのデフォルトの変更
130 以降では、Workspace for Education ユーザー向けの生成 AI ポリシーのデフォルト設定がオフからAI モデルの改善は行わずに許可するに変更されます。Chrome Enterprise Core に登録されているデバイスには、AI モデルのトレーニング用のデータ送信を防ぐために、このポリシーが自動的に適用されます。デフォルト設定が更新される既存のポリシーは次のとおりです。
- CreateThemesSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- DevToolsGenAiSettings(ほとんどの国で利用可能)
- HelpMeWriteSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- HistorySearchSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabOrganizerSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabCompareSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
デフォルト設定の詳細については、Chrome - 生成 AI の機能とポリシーをご覧ください。
- カスタム設定でのユーザーレベルの設定のサポート
[カスタム設定] は Chrome 127 で最近リリースされました。この機能により、IT 管理者は管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、JSON スクリプトを使って設定できます。10 月 15 日より、[カスタム設定] では、デバイスレベルのサポートに加えて、ユーザーレベルでの設定の適用がサポートされます。つまり、[カスタム設定] を使用すれば、ユーザーが管理対象の Google アカウントにログインするときにポリシーを適用できるようになります。
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows(2024 年 10 月 15 日以降): 機能のリリース
使用を開始するには、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] > [カスタム設定] に移動します。この機能にアクセスするには、Chrome Enterprise Core SKU が必要です。
- 監査専用の URL ナビゲーション ルール
この機能では、監査の操作を使用して Chrome の URL ナビゲーション ルールを作成できます。これらのルールにより、管理者はユーザーへの警告の表示を開始する前に、URL ナビゲーション ルールのドライランを実施できます。また、管理者は制限付きまたは機密性の高い URL へのユーザーのアクセスを無警告で監査することもできます。
URL 監査は、既存のリアルタイム URL チェック コネクタ ポリシー(EnterpriseRealTimeUrlCheckMode)の一部であり、組織部門またはグループごとに有効にできます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 130
- Chrome セキュリティ インサイト
Chrome セキュリティ インサイトを有効にして、Chrome アクティビティ向けに強化されたモニタリング機能で組織内部のリスクとデータ損失をモニタリングできるようになりました。この機能は、次のライセンスで利用できます。
- Chrome Enterprise Core
- Workspace Enterprise Standard
- Workspace Enterprise Plus
詳しくは、組織内部のリスクとデータ損失のモニタリングをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: Chrome Enterprise Core で機能を有効化
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: EDU のお客様(小中高を除く)に対して機能を有効化
- Chrome アプリと拡張機能の使用状況レポートのリスクスコア
この機能により、管理コンソールのブラウザ管理に新しい列が追加され、管理者の環境にインストールされている拡張機能のリスク評価が表示されます。IT 管理者はこの新しい列で、レポートの並べ替えとフィルタ機能を使用して、リスクスコア(低、中、高)で拡張機能をすばやく特定できます。
- 現在、Trusted Tester のみが利用できます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- Linux、macOS、Windows(10 月 15 日以降): 概要ビューにリスク評価が追加されます。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
- AI を使って Chrome 履歴を検索して回答を受け取る
Chrome 131 以降では、ユーザーが自身の閲覧履歴を検索し、ページの内容に基づいて生成された回答を受け取ることができるようになります。この機能は、最初は英語を使用する米国のユーザーにのみ提供されます。管理者は、HistorySearchSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。組織向けに以下のオプションがあります。
- 0 = ユーザーに対してこの機能を有効にし、AI モデルのトレーニングまたは改善に役立つ関連データを Google に送信します。関連データには、機能に応じてプロンプト、入力内容、出力内容、ソース資料などが含まれます。関連データは、AI モデルの改善のみを目的として、人間がレビューすることがあります。
- 1 = ユーザーに対してこの機能を有効にしますが、AI モデルのトレーニングや改善に役立つデータを Google に送信しません。
- 2 = 機能を完全に無効にします。
詳しくは、AI を使って Chrome の履歴を検索するをご覧ください。
● Linux、Mac、Windows 版 Chrome 131: 検索クエリに対する回答を生成します。
- macOS 上のプログレッシブ ウェブアプリ shim のアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション シムのコード署名が変更され、アドホック コード署名を使用するようになります。アドホック コード署名は、アプリケーションがインストールされるときに作成されるコード署名です。このコード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA シムで macOS に対して一意の ID が生成されます。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションのように認識されます。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
管理者は、使用しているエンドポイント セキュリティ ツールまたはバイナリ承認ツール(Santa など)との互換性をテストする必要があります。このテスト用に機能を有効にするには、
chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
を使用します。その後、プログレッシブ ウェブアプリをインストールして、期待どおりに起動することを確認できます。この機能と現在のセキュリティ ポリシーに互換性がない場合は、エンタープライズ ポリシー AdHocCodeSigningForPWAsEnabled を使用して、更新したエンドポイント セキュリティ ポリシーをデプロイする間、この機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用するものであり、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新された時点で設定解除する必要があります。
- macOS 版 Chrome 129: 企業が Santa(
https://santa.dev/
)などのエンドポイント セキュリティ ツールとの互換性をテストできるように、フラグ(chrome://flags/#use-adhoc-signing-for-web-app-shims
)によって機能が無効になっています。現時点で互換性がない場合は、エンドポイントのセキュリティ設定を更新する間、エンタープライズ ポリシーでこの機能を無効にできます。エンタープライズ ポリシーは、エンドポイント セキュリティ ポリシーが更新されるまでの間のみ、この機能を無効にするために使用します。 - macOS 版 Chrome 131: Stable 版への機能のリリースが、1% のユーザーに対するロールアウトから開始されます。
- macOS 版 Chrome 129: 企業が Santa(
- セーフ ブラウジングによる非同期のリアルタイム チェック
現在、セーフ ブラウジングのチェックはページ読み込みのブロックパス上で行われるため、チェックが完了するまでユーザーはページを表示できません。Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122 以降では、Chrome の読み込み速度を向上させるため、セーフ ブラウジングのリアルタイム チェックでページ読み込みがブロックされなくなります。リスクを評価し、以下の緩和策を実施しました。
- マルウェアやゼロデイ攻撃の場合、ローカル ブロックリストのチェックが引き続き同期的に行われるため、悪意のあるペイロードは今後もセーフ ブラウジングによってブロックされます。
- フィッシング攻撃については、データを調べた結果、警告が表示された時点でユーザーがページに対して操作(パスワードの入力など)を行っている可能性は低いと判断しました。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122
- iOS 版 Chrome 131
- 非標準の GPUAdapter requestAdapterInfo() メソッドの削除
WebGPU ワーキング グループは、
requestAdapterInfo()
で権限プロンプトをトリガーすることは現実的ではないと判断し、そのオプションを削除して、GPUAdapter の info 属性に置き換えました。つまり、ウェブ デベロッパーは同じGPUAdapterInfo
値を同期的に取得できます。詳細については、以前の Intent to Ship: WebGPU: GPUAdapter info attribute をご覧ください。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了(リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストを除く)
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストの SafeBrowsingExtendedReportingEnabled のサポート終了
- Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正
ユーザーが古いバージョンの Google Play 開発者サービスを使用している場合は、デバイス上でパスワードを使用する機能が制限され、パスワード マネージャーが完全に動作しなくなる可能性があります。該当するユーザーは Google Play 開発者サービスをアップデートする必要があります。または、状態に応じて他のトラブルシューティング方法が案内されます。これは現在行われている移行の一部で、Google パスワード マネージャーを使用している Android ユーザーにのみ影響します。
- Android 版 Chrome 131
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Chrome 127 では、公的に信頼されている TLS サーバー認証(Entrust が発行したウェブサイトや証明書)に対するデフォルトの信頼状況が変更されます。この変更は、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux で、Chrome 127 以降に適用されます。iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されていません。
具体的には、Chrome Root Store に含まれる Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書は次のようになります。
- 2024 年 10 月 31 日より後に発行された場合、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 10 月 31 日までに発行された場合、この変更による影響はありません。
Chrome を使用するユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的に信頼する場合)、上述の署名付き証明書タイムスタンプ(SCT)の制約はオーバーライドされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Sustaining Digital Certificate Security - Entrust Certificate Distrust をご覧ください。
Chrome Root Store について詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: Chrome Root Store を使用する Chrome 131 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置の対象となるのは 2024 年 11 月 11 日より後に発行された証明書のみです。
- ログインと同期の簡素化
Chrome 131 以降、Chrome 同期が有効になっている既存のユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになります。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled で管理できます。Chrome へのログインは、これまでと同様に BrowserSignin を使用して無効にできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Android 版 Chrome 131
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。 - Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: Stable 版のすべてのユーザーに、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかでリリースされます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
- CSS Anchor Positioning プロパティ「inset-area」のサポート終了
CSS ワーキング グループ(CSSWG)により、「inset-area」プロパティが「position-area」に名称変更されました。詳しくは、GitHub で CSSWG のディスカッションをご覧ください。この機能の更新によって「inset-area」の同義語として導入された新しいプロパティ名「position-area」について、Chrome プラットフォーム ステータスで、「inset-area」プロパティのサポート終了と削除が行われたことが説明されています。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 131
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、Chromium ブログ投稿と Google セキュリティ ブログ投稿をご覧ください。
- Windows、Mac、Linux 版 Chrome 124: 新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズム X25519Kyber768 が有効
- Windows、Mac、Linux 版 Chrome 131: ML-KEM の標準バージョンに切り替え
- Windows、Mac、Linux 版 Chrome 141: エンタープライズ ポリシー PostQuantumKeyAgreementEnabled を削除
- Chrome PDF ビューアの OCR
パソコン版 Chrome で、スキャンされた PDF のアクセシビリティが向上しました。Chrome は、デバイスの OCR を使用してプライバシーを保護し(コンテンツは Google に送信されません)、スキャンした PDF を自動的に変換します。これにより、テキストの選択、Ctrl+F、コピー、貼り付けが可能になります。保護された PDF もこの機能の対象であり、ユーザーがアクセスできる PDF のみが OCR されます。このソリューションにより、Chrome ユーザーが特別な手順を行わなくても PDF のアクセシビリティが向上し、PDF を他のウェブ コンテンツと同様に利用できるようになります。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 131
- iOS での安全でないフォームに対する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされるようになりました。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。このポリシーは Chrome 131 で削除される予定です。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 131: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスをタンパリングできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、タンパリングできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。問題が発生した場合は、Chromium バグトラッカーよりご報告ください。
- Windows 版 Chrome 132: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- リーディング モードでの読み上げ
リーディング モードは、テキストの多いウェブページを簡易表示するサイドパネル機能です。リーディング モードに読み上げ機能が追加され、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるようになります。ユーザーはさまざまな自然な音声と速度を選択し、視覚的な要点を確認できます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 132
- すべての画面のキャプチャ
この機能は、
getAllScreensMedia()
を使用して、現在デバイスに接続されているすべての画面をキャプチャします。getDisplayMedia()
を複数回呼び出すには、複数のユーザー操作が必要になり、毎回次の画面を選択する手間が生じます。また、すべての画面が選択されたことをアプリに対して保証することもできません。getAllScreensMedia()
はこれらをすべて改善します。この機能は、MultiScreenCaptureAllowedForUrls エンタープライズ ポリシーでのみ適用されます。また、録画を開始する前に、録画が開始される可能性があるという警告がユーザーに表示されます。この API は、MultiScreenCaptureAllowedForUrls 許可リストに指定されているオリジンでのみ機能します。指定されていないオリジンではアクセスできません。
- ChromeOS 版 Chrome 132
- SafeBrowsing API v4 から v5 への移行
Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。
管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して
https://safebrowsing.googleapis.com/v4*
へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com
)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。- Android、iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 133: 段階的にリリースされます。
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
ユーザーのプライベート ネットワークでウェブサイト A からウェブサイト B に移動する前に、この機能により次のことが行われます。
1. リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、B がプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
サブリソースとワーカー向けの機能はすでにありますが、これは特に移動リクエスト向けとなります。これらのチェックにより、ユーザーのプライベート ネットワークを保護できます。
この機能は警告専用モードなので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、DevTools コンソールに警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 133
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的のため Chrome 134 までご利用いただけます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、こちらからご報告ください。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135: MutationEventsEnabled エンタープライズ ポリシーのサポートを終了します。
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容
- 生成 AI のデフォルト動作ポリシー
131 以降の Chrome Enterprise Core では、Trusted Tester プログラムを通じて、複数の生成 AI ポリシーのデフォルトの動作を制御するポリシーが提供されます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。このポリシーは、手動で設定した生成 AI 機能のポリシー値には影響しません。このポリシーは、次のポリシーのデフォルト設定を制御します。
- DevToolsGenAiSettings
- HelpMeWriteSettings
- HistorySearchSettings
- TabOrganizerSettings
- TabCompareSettings
- Trusted Tester のみが利用できます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
Google は、管理対象のプロファイルとデバイスで Chrome 内の関連する Chronicle 拡張機能のテレメトリー データを収集して Google SecOps に送信することを開始します。Google SecOps はデータを分析して、リスクのあるアクティビティに関する即時分析とコンテキストを提供します。このデータはさらに拡充され、より多くのコンテキストが提供されます。また、1 年間、検索が可能です。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
- ログイン ユーザーに関する管理対象プロファイル リストとレポートの新機能
Chrome Enterprise Core では、管理コンソールに管理対象プロファイル リストとレポートの新機能が導入されます。この機能により、Google アカウントを使用して Chrome にログインする管理対象ユーザーのプロファイル リストが表示されます。管理対象プロファイルの詳細を表示するには、IT 管理者が新しい Chrome プロファイル レポート ポリシーを有効にする必要があります。レポートには、ブラウザのバージョン、適用されているポリシー(競合を含む)、インストールされている拡張機能など、管理対象プロファイルの詳細が含まれます。
- 現在、Android、Linux、macOS、Windows で Trusted Tester プログラムのメンバーが利用可能です。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130 以降
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除します。
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容
- Chrome Enterprise データ管理: クリップボード
Chrome ブラウザでのデータ漏洩からエンドユーザーを保護するために、管理者は Google 管理コンソールでデータ管理ルールを設定できます。データ管理は、Google 管理コンソールで設定するシンプルなルールです。管理者は Chrome ポリシーを設定して、機密データのコピーと貼り付け、スクリーンショットの撮影、画面共有など、機密情報に関わるユーザー操作を制御できます。
この機能は DataControlsRules ポリシーで制御できます。Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムのメンバーの皆様にこの機能をお試しいただけます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: Trusted Tester プログラム
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: 機能のリリース
- スクリーンショットの保護
管理者は、機密データが含まれていると見なされる特定のウェブページのスクリーンショット撮影や画面共有をユーザーが行えないようにできます。特定の URL または URL のカテゴリに対するスクリーンショット撮影や画面共有をユーザーが行えないようにするには、データ損失防止(DLP)の URL フィルタリング ルールを作成します。この機能は、すべてのリアルタイム URL ルックアップを有効にする同じ EnterpriseRealTimeUrlCheckMode ポリシーで制御できます。
Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムのメンバーの皆様にこの機能をお試しいただけます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: Trusted Tester プログラム
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: 機能のリリース
ChromeOS 130 リリースの概要
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
クイック インサート | ✓ | ||
設定とショートカットの変更 | ✓ | ||
ChromeOS のフォーカス | ✓ | ||
ドライブ ファイルへのアクセスの強化 | ✓ | ||
トートの新しい候補表示 | ✓ | ||
おかえりなさい | ✓ | ||
スタジオ仕様マイク | ✓ | ||
AI 搭載レコーダー アプリ | ✓ | ||
管理対象ゲスト セッションのコンテンツ スキャン | ✓ | ✓ | |
キオスクモードで追加の URL を許可 | ✓ | ✓ | |
デザイン効果 | ✓ | ||
プライバシー管理のアクセシビリティ改善 | ✓ | ||
キーボードの明るさ調整機能の強化 | ✓ | ||
ディスプレイの明るさ調節機能の強化 | ✓ | ||
ChromeOS の文書読解サポート | ✓ | ||
複数のカレンダーに対応 | ✓ | ||
ピクチャー イン ピクチャー ウィンドウ | ✓ | ||
ARC++ のユーザー エクスペリエンスの改善 | ✓ | ||
アクセス ポイント名を制御する新しいポリシー | ✓ | ||
Microsoft SCEP SID の更新 | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
AI 壁紙と背景 | ✓ | ||
ChromeOS Flex の自動登録 | ✓ | ||
卒業生データの移行 | ✓ | ✓ | |
ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了 | ✓ | ||
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
ChromeOS の更新内容
-
クイック インサートを使用すると、キーボードのキー(一部のモデル)またはキーボード ショートカットで、絵文字、記号、GIF、Google ドライブのリンク、簡単な計算や単位変換をすばやく挿入できます。
ChromeOS 130 では、新しいショートカットのランチャー+f キーをすべての ChromeOS デバイスで利用できます。新しいハードウェア キーを利用できるのは、最初は Samsung Galaxy Chromebook Plus のみですが、2025 年にはクイック インサート キーがさまざまなデバイスでリリースされる予定です。
-
ChromeOS のフォーカス機能は、気を散らす要素を最小限に抑えて生産性の高い作業環境を作れるように設計されています。フォーカス機能を使用すれば、集中する時間を簡単に設定、調整したり、サイレント モード(DND)を有効または無効にしたり、Google ToDo リストの整理や新規作成を行ったりできます。また、フォーカス モード用のサウンドや YouTube Music Premium(定期購入ベース)で、集中力を高めるのに役立つキュレートしたプレイリストを堪能することも可能です。フォーカス機能を使用するには、[クイック設定] > [フォーカス] に移動します。
-
トート内でスターを付けたファイルに加えて、スター付きのすべてのドライブ ファイルにシェルフから直接アクセスできます。シェルフはオフラインでも利用できるようになりました。ランチャーとトートのドライブの候補表示が改善され、最も重要で頻繁に使用するファイルに簡単にアクセスできるようになっています。
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ローカルとドライブのファイル候補で、最も必要なファイルにすばやくアクセスして固定できます。トートの新しい [候補] セクションには、固定してオフラインでアクセスすることでさらに便利に使えるファイルが提案されます。
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新しい「おかえりなさい」機能は、起動時にユーザーが作業を再開したり、新しいオプションを試したりするのに役立ちます。この機能を有効にすると、前のセッションのアプリとタブをプレビューして復元できるようになります。「おかえりなさい」機能では、天気、カレンダーの次の予定、他のデバイスで最近使ったタブ、関連する Google ドライブの候補などの役立つ情報も提供されます。
この機能を有効にするには、[設定] > [システム環境設定] > [起動] > [おかえりなさい] を選択し、デバイスで [毎回確認] が選択されていることを確認します。
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ビデオ通話コントロールでこの機能を有効にすると、Chromebook の内蔵マイクの音をプロ仕様のスタジオマイクのようにすることができます。スタジオ仕様マイクは既存のノイズ キャンセリングと反響除去の効果を備えており、高度なバランス調整、細かいディテールの再現、環境への適応によってさらに改善できます。ノイズ キャンセリングを有効にしている場合、このリリースからデフォルトでスタジオ仕様マイク強化機能を利用できます。以前のノイズ キャンセリングのみの効果に戻したいユーザーは、[設定] > [デバイス] > [音声] で該当する項目を選択できます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS 130 では、Google AI 搭載の新しいレコーダー アプリが導入されます。文字起こしを作成したうえで話し手を検出しラベル付けすることができ、録音したコンテンツの概要も提供します。録音機能にとどまらず、Google AI を活用した音声文字変換、コンテンツの要約、タイトルの提案にも対応したアプリです。
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組織が ChromeOS の管理対象ゲスト セッションで、Chrome Enterprise Premium の強力なスキャン機能およびコンテンツとコンテキストに基づく保護機能をローカル ファイルに対して利用できるようになりました。たとえば、社会保障番号が含まれているファイルが誤って配置されている場合、ユーザーがそのファイルを外部ドライブにコピーしようとすると、そのファイルは即座にブロックされ、機密情報が保護されます。
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キオスクアプリで複数の URL オリジンを使用する場合、IT 管理者は追加のオリジンを入力できるようになりました。指定したすべてのオリジンには自動的に権限が付与されます。このリストに含まれていない他のオリジンについては、権限が拒否されます。
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デザイン効果は、カメラ、バーチャル会議、ショート動画のサービスで長い間人気があり、一部の Google サービスでリリースされています。ChromeOS 130 では、この機能を Chromebook のビデオ通話コントロールに統合します。Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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今回のリリースでは、Chrome ブラウザのユーザーが OS レベルのプライバシー管理をより簡単に利用できるようにします。カメラやマイクを機能させるには OS レベルのプライバシー管理を有効にする必要があることについて、ユーザーに認識してもらうことが目的です。
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Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接キーボードの明るさを簡単に調整し、周囲光センサーを操作できるようになりました。この新機能により、必要に応じてキーボードの明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。Chromebook が RGB をサポートしている場合は、[設定] > [キーボード] に RGB カラー選択オプションへの直接リンクが表示されます。詳しくは、Chromebook でゲーム機能を使用するをご覧ください。
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Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接ディスプレイの明るさ調整と周囲光センサーの操作を簡単に行えるようになりました。この新機能では、[設定] で必要に応じて画面の明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。
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ChromeOS の文書読解サポートでは、AI を活用したソリューションによって任意のテキストから必要な情報をすばやく見つけることができます。空白の領域を右クリックすると、既存のコンテキスト メニューの上に文書読解サポートのカードが表示され、ブラウザとギャラリーで読んでいる内容の要点を簡単に把握できます。[文書読解サポート] パネルには、テキストの要約と、テキストに関する具体的な質問を入力できる自由形式の Q&A フィールドが表示されます。Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS ユーザーは、ピクチャー イン ピクチャー(PIP)ウィンドウをより柔軟に使用できるようになりました。PIP の「タック」機能を使用すると、PIP ウィンドウを一時的に画面の端に移動して、動画に簡単にアクセスできる状態を維持したまま、画面上の貴重なスペースを確保できます。また、ダブルタップ操作で PIP ウィンドウのサイズをすばやく調整し、2 つのサイズを切り替えて最適な視聴環境を実現できます。
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ChromeOS と ARC++ のユーザー エクスペリエンスを改善するため、ARC++ の緊急でないバックグラウンド通知とエラー通知をシステムトレイに移動します。これにより、当該メッセージが不必要にフォアグラウンドにポップアップ表示されて、ユーザー ジャーニーが中断されることがなくなります。これらの通知をシステムトレイに移動することで、潜在的な問題についてユーザーに通知しつつ、Chromebook の使用が中断されないようにできます。ARC++ の詳細については、ChromeOS デベロッパー向けのブログ投稿をご覧ください。
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モバイル通信に対応した Chromebook の場合、管理者はアクセス ポイント名(APN)ポリシーによってカスタム APN の使用を制限できます。一般的なネットワーク設定で AllowAPNModification フラグを設定して制限することで、エンドユーザーによるカスタム APN の追加または使用を禁止できます。
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Microsoft NPS for RADIUS を使用する SCEP デプロイの場合のみ。Chromebook ネットワーク接続に Microsoft NPS for RADIUS と SCEP 証明書を組み合わせて使用していない場合、この手順の残りの部分は無視してください。これは、教育機関よりも企業で一般的に使用される設定です。
Microsoft は、ネットワーク認証に NPS for RADIUS を使用する環境の SCEP 証明書に、新しい必須フィールドとしてセキュリティ識別子(SID)を追加するセキュリティ アップデートを発表しました。この追加は、秘密鍵を含む使用可能な証明書を 1 台の Windows デバイスからエクスポートして、他のデバイスで使用できるという、Windows デバイスのセキュリティ上の脆弱性に起因するものです。SID を追加すると、証明書が Active Directory 環境のデバイスまたはユーザーにリンクされるため、不明なデバイスやユーザーが証明書を使用できなくなります。Chromebook では秘密鍵を含む証明書のエクスポートが許可されていないうえに、TPM によって保護されているため、このようなセキュリティ上の問題はありません。ただし、この新しいフィールドがない証明書は、2025 年 2 月 11 日の厳格な適用期限を過ぎると、NPS for RADIUS サーバーでの認証に使用できなくなります。
必要なご対応について
デプロイ環境でネットワーク認証に SCEP 証明書と NPS for RADIUS の両方が使用されているかどうかをできるだけ早くご確認ください。この確認を行うには、イベント ビューアのドメイン コントローラ -> システムで、イベント ID 39 を探します。次のようにこのイベント ID が表示されている場合があります。
イベント ID 39 が表示された場合の対応:
- SCEP 用に Active Directory 環境で新しいオブジェクトを作成するか、既存のオブジェクトを再利用します。
- AD オブジェクトの SID を抽出します(例: PS> (Get-ADUser username).SID.value)。
- 現在の設定からすべての設定を複製した新しい SCEP プロファイルを作成し、ステップ 1 で新しく作成した AD オブジェクト(または既存の AD オブジェクト)の SID を追加します。
- [Subject Alternative name] セクションで [Custom] ラジオボタンをオンにします。[+] ボタンを使用して新しいサブジェクト代替名を追加し、プルダウンから [Uniform Resource Identifier] タイプを選択します。[string] の値は次のようになります。
tag:microsoft.com,2022-09-14:sid:S-1-2-3-4-5-6-8
S-1-2-3-4-5-6-8
は AD オブジェクトの SID です- この新しい証明書を、影響を受ける可能性のあるすべての Chromebook にデプロイします。
- すべてのデバイスが新しい証明書を取得したことが合理的に保証されるまで、少なくとも 1 か月間待ちます。
- ステップ 2 の新しい証明書に、古い証明書のすべてのポリシーのリンクを再設定します。
- 新しい証明書を使用して機能を確認します。
- 古いプロファイルを削除します。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている ChromeOS の変更
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ChromeOS 131 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ通話の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して Chromebook を自分らしさを表現するキャンバスに変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings、GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。この機能は、Chromebook Plus デバイスでのみご利用いただけます。
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ChromeOS 131 以降、ChromeOS Flex の自動登録により、ChromeOS Flex デバイスを大規模にデプロイできるようになります。ChromeOS のゼロタッチ登録と同様に、自動登録では、組織の管理者が作成した登録トークンが ChromeOS Flex イメージに埋め込まれます。これにより、デバイスの初期設定時にデバイスを登録する組織と組織部門が決まります。
-
ChromeOS 132 以降、卒業生や教育機関のその他の管理対象ユーザーがデータを移行する際に、新しいコンテンツ移行ツールが最新の Google データ エクスポート移行プロセスを案内します。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できるようになります。
この新しいアプリケーションを使用すると、学校管理者はアイコンをシェルフに固定して、生徒や教職員の Chromebook に通知を送信し、既存のデータ エクスポート移行プロセスの使用を促すアクションの提案を表示する日付を設定できます。
-
2016 年に、Google は Chrome アプリのサポート終了とウェブアプリへの移行を発表しました。さらに 2021 年には、ChromeOS Enterprise および Education のお客様と ChromeOS のデベロッパーに対する Chrome アプリのサポートを 2025 年 1 月まで延長することを Chromium ブログでお知らせしました。ほとんどのお客様が Chrome アプリ(以前の(v1)パッケージ化アプリやホスト型アプリを含む)から移行されたことを踏まえ、Chrome アプリのサポート終了日について、以下の最新情報をお知らせいたします。
2025 年 7 月: ユーザーがインストールした Chrome アプリのサポートが終了します(ChromeOS M138 を予定)。- 管理コンソールから自動インストールされた Chrome アプリは引き続きサポートされます。
- Chrome アプリをキオスクモードで使用する LTS チャンネルのデバイスは、2027 年 4 月までサポートされます。
- LTS チャンネルのデバイスでは、2028 年 10 月まで Chrome アプリを引き続き使用できます。
- 例外は認められません。
今後数週間以内に、残りのすべての Chrome アプリ デベロッパーとすべての ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
これらのサポート終了のタイムラインは、自己ホスト型の Chrome アプリにも適用されます。
Chrome ウェブストアに新しい Chrome アプリを追加することはできませんが、既存の Chrome アプリは 2028 年 10 月まで更新できます。これをもって、ChromeOS でのサポートが終了します。この日を過ぎると、Chrome アプリは Chrome ウェブストアから削除されます。
自社で開発した社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドを参照してください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
-
ChromeOS でのネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了
2017 年に、Google はネイティブ クライアント(NaCl)のサポート終了と WebAssembly への移行を発表しました。ほとんどのお客様が NaCl から移行されたことを踏まえ、ChromeOS にいくつかの重要な変更が加わることをお知らせいたします。
- 2025 年 1 月: ChromeOS M132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)がデフォルトで無効になります。
- 管理対象外ユーザーと一般ユーザーにとって、M131 は NaCl をサポートする最後の ChromeOS リリースとなります。
- 管理対象ユーザーの環境において、すでに企業や学校の ChromeOS デバイスを管理している管理者は、NaCl 許可ポリシーによって M138 リリースまで NaCl の使用を継続できます。M132 以降、このポリシーはキオスク セッションでも使用できるようになります。
- 2025 年 7 月: ChromeOS M138 で、ChromeOS での NaCl テクノロジーのサポートが終了します。
- 管理対象環境の場合、M138 は、企業や学校の ChromeOS デバイスを管理する管理者が利用できる長期サポート(LTS)の ChromeOS リリースです。LTS チャンネルに切り替えられ、NaCl 許可ポリシーが有効になっているデバイスは、2026 年 4 月の LTS 最終更新まで NaCl を引き続き使用できます。
NaCl が組み込まれた自社開発の社内向け Chrome アプリの移行についてお困りの場合は、Chrome アプリからの移行ガイドと WebAssembly への移行ガイドをご覧ください。Discord の ChromeOS デベロッパー コミュニティに参加することも、https://chromeos.dev/work-with-us のフォームからお問い合わせいただくこともできます。リリース日と更新情報については、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後数週間以内に、NaCl デベロッパーと影響を受ける ChromeOS 管理者に詳細情報をお送りします。
- 2025 年 1 月: ChromeOS M132 以降、ネイティブ クライアント(NaCl)がデフォルトで無効になります。
Chrome 129
Chrome ブラウザの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
タブ比較 | ✓ | ||
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了 | ✓ | ✓ | |
macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名 | ✓ | ||
Windows と macOS の証明書マネージャー | ✓ | ||
Chrome セキュリティ インサイト | ✓ | ✓ | |
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
Android のアクティブでないタブ | ✓ | ||
HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション | ✓ | ✓ | |
スクリーンショットの保護 | ✓ | ||
タブグループの同期 | ✓ | ||
Google Play 開発者サービスでデバイス上のパスワードに関する問題を修正 | ✓ | ||
DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了 | ✓ | ||
非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化のサポートを終了 | ✓ | ||
inset-area の名前を position-area に変更 | ✓ | ||
ログアウト時のローカル デバイスデータの消去(iOS) | ✓ | ||
ツールバーのカスタマイズ | ✓ | ||
ChromeOS での Google パスワード マネージャー パスキーの使用 | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー | ✓ | ||
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
管理対象ゲスト セッションでの Chrome Enterprise Premium のファイル転送に関する機能 | ✓ | ||
教育者への感謝の壁紙 | ✓ | ||
ディスプレイの明るさの調節 | ✓ | ||
周辺機器のウェルカム エクスペリエンス | ✓ | ||
管理対象アカウントについて、予備アカウントとしての同期を終了(Android) | ✓ | ✓ | |
リアルタイム翻訳 | ✓ | ||
キーボードの明るさの調整 | ✓ | ||
「選択して読み上げ」のキーボード ショートカット | ✓ | ||
認証要素としての PIN | ✓ | ||
ログイン画面の自動再読み込み | ✓ | ||
Google ドライブで CSE Workspace のファイル形式がサポート対象になった | ✓ | ||
バッテリー アイコンの更新 | ✓ | ||
管理コンソールの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
アプリと拡張機能の使用状況レポートの拡張機能リスクスコア | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
<meter> 要素のフォールバック スタイル | ✓ | ||
共有 Brotli と共有 Zstandard を使用した圧縮辞書転送 | ✓ | ||
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
ログインと同期の簡素化 | ✓ | ||
SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合 | ✓ |
✓ |
|
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD) | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
以前の同じサイトの動作に使用されていたポリシーを削除 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
生成 AI による壁紙とビデオ会議の背景 | ✓ | ||
ChromeOS XDR ウィンドウ イベント | ✓ | ||
今後予定されている管理コンソールの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能 | ✓ | ||
生成 AI のポリシーのデフォルトの変更 | ✓ | ||
生成 AI 制御ポリシー | ✓ | ||
カスタム構成ページでのユーザーレベルの設定のサポート | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの更新内容
- タブ比較
Chrome 129 より、タブ比較機能が導入されます(米国のみ)。この新機能では、複数のタブに表示されている商品の概要を AI が生成して 1 か所に表示します。この機能は TabCompareSettings ポリシーで制御できます。詳しくは、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターのタブの比較に関する記事をご覧ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome 129 では、macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- macOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
- macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション シムのコード署名が変更され、アドホック コード署名を使用するようになります。アドホック コード署名は、アプリケーションがインストールされるときに作成されるコード署名です。このコード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA シムで macOS に対して一意の ID が生成されます。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションのように認識されます。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
- macOS 版 Chrome 129
- Windows と macOS の証明書マネージャー
Chrome 129 以降では、Windows と macOS のセキュリティ設定からアクセスできる新しい証明書管理設定画面が追加されます。これは、Windows 証明書マネージャーと macOS キーチェーンへのそれぞれのリンクに代わるものです。ただし、これらのオペレーティング システムのサーフェスには、証明書管理の設定ページから引き続きアクセスできます。
証明書マネージャーには、Chrome が信頼する証明書と信頼しない証明書が表示されます。これには、Chrome Root Store の内容と、基盤となるオペレーティング システムからインポートされた証明書も含まれます。ユーザーは chrome://certificate-manager に移動して、このページに直接アクセスできます。
今後のリリースでは、Chrome に直接追加された証明書のユーザー管理とエンタープライズ管理が導入される予定です。
- macOS、Windows 版 Chrome 129
- Chrome セキュリティ インサイト
Chrome Enterprise Core と Google Workspace Enterprise Standard または Google Workspace Enterprise Plus の割り当て済みライセンスをお持ちの場合は、Chrome セキュリティ インサイトを有効にできるようになりました。これにより、Chrome アクティビティにおける組織内部のリスクとデータ損失をモニタリングできます。詳しくは、組織内部のリスクとデータ損失のモニタリングをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: Chrome Enterprise Core で機能を有効化
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: EDU のお客様(小中高を除く)に対して機能を有効化
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了 - リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストを除く
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: リアルタイムのクライアント セーフ ブラウジング レポート リクエストの SafeBrowsingExtendedReportingEnabled のサポート終了
- Android のアクティブでないタブ
Chrome 129 では、Android 版 Chrome のタブ切り替え機能に新しい [アクティブでないタブ] セクションが追加され、古いタブはその中に入れられます。Chrome ユーザーは、[アクティブでないタブ] セクションにアクセスして古いタブをすべて表示したり、新しい一括タブ機能を使用して閉じたりできます。これらのタブは、このセクションに 60 日間存在した後、削除されます。
- Android 版 Chrome 129: 1% に機能をロールアウト
- HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション
Ask Before HTTP(ABH)(以前は HTTPS のみモード / HTTP ファースト モードとも呼ばれていました)は、ネットワークを通じて安全でない HTTP コンテンツを送信する前にユーザーの同意を求めるように Chrome に指示する設定です。HttpsOnlyMode ポリシーを使用すると、ABH を強制的に有効または無効にできます。
Chrome 129 では、ABH の新しい中間的なバリエーションであるバランスモードが追加されます。このバリエーションは、ほとんどの場合(厳格な)ABH のように動作し、HTTPS 接続が不可能であることを Chrome が認識している場合(internal/ などの単一ラベル ホスト名に接続する場合など)には確認を表示しないことでユーザーの不便さを軽減することを意図しています。
この新しいバリエーションを強制的に有効にできるように、force_balanced_enabled ポリシー オプションを追加します。Chrome 129 より前のブラウザで force_balanced_enabled を設定すると、デフォルトの動作になり、ABH 設定にエンタープライズ制限は適用されません。
予期しない影響を回避するため、以前に force_enabled を設定している場合は、フリート全体が Chrome 129 以降にアップグレードされるまで force_balanced_enabled を設定しないことをおすすめします。force_enabled から force_balanced_enabled に移行していない場合は、この変更の影響を受けません。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 129
- スクリーンショットの保護
スクリーンショット保護を使用すると、管理者は、機密データが含まれていると見なされる特定のウェブページのスクリーンショットや画面共有をユーザーが行えないようにできます。この機能は、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様のみご利用いただけます。この機能は、すべてのリアルタイム URL ルックアップを有効にする同じ EnterpriseRealTimeUrlCheckMode Chrome Enterprise ポリシーで制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129
- タブグループの同期
iOS のタブグループが保存されるようになりました。タブグループを閉じても削除されなくなります。ユーザーがデバイス間でタブを同期している場合は、グループも同期されます。
- iOS 版 Chrome 129
- Google Play 開発者サービスでデバイス上のパスワードに関する問題を修正
ユーザーが古いバージョンの Google Play 開発者サービス(24w02 以前)を使用している場合は、デバイス上でパスワードを使用する機能が制限され、パスワード マネージャーが完全に動作しなくなる可能性があります。このようなユーザーは Play 開発者サービスをアップデートする必要があります。または、状態に応じて他のトラブルシューティング方法を案内してください。これは現在行われている移行の一部で、パスワード マネージャーを使用している Android ユーザーにのみ影響します。
- Android 版 Chrome 129
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots は DOMParser.parseFromString() 関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準に関する記事をご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化のサポート終了と shadowroot 属性のサポート終了についての記事もあわせてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 124 において setHTMLUnsafe() and parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準の includeShadowRoots 引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコードの例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコードの例:
document.parseHTMLUnsafe(html);
- Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 129
- 非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化のサポートを終了
2020 年にリリースされ、2023 年に更新されたプロトタイプ実装には、シャドウルートを含む DOM ツリーのシリアル化に使用できる getInnerHTML() というメソッドが含まれていました。このプロトタイプの一部は、宣言型 Shadow DOM の他の部分と同様に標準化されていませんでしたが、最近になって仕様に関し合意に達しました(詳細については GitHub をご覧ください)。合意の一環として、getInnerHTML API の形状が変更されました。
これにより、以前リリースされた getInnerHTML() メソッドが非推奨となります。Chrome 125 でリリースされた getHTML() が代替メソッドとなります。詳しくは、Chrome Platform Status で機能についての説明をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- inset-area の名前を position-area に変更
CSS Working Group(CSSWG)により、このプロパティの名前が「inset-area」から「position-area」に変更されました。詳しくは、GitHub の CSSWG のディスカッションをご覧ください。デベロッパーが新しい位置領域名に移行できるように、Chrome ではいくつかのマイルストーンで古いプロパティ名と新しいプロパティ名の両方がサポートされるようになります。Chrome 129 では、新しいプロパティ名「position-area」が「inset-area」の同義語として導入されます。また、「inset-area」の DevTrial は非推奨になります。
「inset-area」プロパティは現在、Chrome 131 で削除される予定です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- ログアウト時のローカル デバイスデータの消去(iOS)
Chrome 129 以降、管理対象外のブラウザで管理対象アカウントからログアウトすると、そのデバイスに保存されているローカルの閲覧データが削除されます。管理対象ユーザーには、ログアウト時に保存されていないデータが消去されることを説明する確認ダイアログが表示されます。消去されるのはログイン以降のデータのみです。それ以外の場合はすべてのデータが消去されます。ユーザーが Chrome 122 以降でログインした場合にのみ、ログインした時間を把握できます。
削除されるデータには次のものがあります。
- 閲覧履歴
- Cookie とサイトデータ
- パスワード
- サイトの設定
- 自動入力
- キャッシュに保存された画像とファイル
- iOS 版 Chrome 129
- ツールバーのカスタマイズ
Chrome 129 では、ツールバーのカスタマイズ機能が導入されます。これにより、パソコンのブラウザのユーザーは、新しいサイドパネルからツールバーへのアイコンの固定と固定解除を行えるようになります。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: 段階的にリリース
- ChromeOS での Google パスワード マネージャー パスキーの使用
パスキーはユーザーのセキュリティを強化しますが、これまでは複数のデバイス間の使用が難しくなることが難点でした。このたび、ユーザーはパスキーを Google パスワード マネージャーに保存し、デバイスやプラットフォーム間で使用できるようになりました。この機能は、Windows、macOS、Linux、Android ではすでにご利用いただけます。このたび、ChromeOS でも利用可能になりました。
- Windows、Android、macOS 版 Chrome 127
- Windows、Android、macOS、ChromeOS 版 Chrome 129
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー 説明 TabCompareSettings 「タブの比較」の設定 AdHocCodeSigningForPWAsEnabled プログレッシブ ウェブアプリの shim のアドホック コード署名
ChromeOS の更新内容
-
管理対象ゲスト セッションでの Chrome Enterprise Premium のファイル転送に関する機能
ChromeOS 129 では、組織は管理対象ゲスト セッションで、ChromeOS のローカル ファイルに対して、Chrome Enterprise Premium の強力なスキャン機能およびコンテンツとコンテキストに基づく保護機能を利用できるようになります。
たとえば、社会保障番号が含まれているファイルが誤って配置されている場合、ユーザーがそのファイルを外部ドライブにコピーしようとすると、そのファイルは即座にブロックされ、機密情報が保護されます。
-
Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接ディスプレイの明るさを簡単に調整し、周囲光センサーを操作できるようになりました。この新機能により、必要に応じて設定アプリで画面の明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。
-
周辺機器が正常に接続され、設定されていることを確認し、対応するコンパニオン アプリを見つけることは、周辺機器のユーザー ジャーニーにおける重要な手順です。このリリースでは、周辺機器が正常に接続されたことをユーザーに知らせ、設定して最大限に活用するよう促すことで、質の高いウェルカム エクスペリエンスを提供することを目指しています。
-
管理対象アカウントについて、予備アカウントとしての同期を終了(Android)
ChromeOS バージョン 129 以降、ChromeOS を使用する Android のデータ セキュリティが強化されます。セッション中に予備アカウントとして追加されたエンタープライズ アカウントは、ChromeOS を使用する Android 環境に自動的に追加されなくなります。この変更は、一般ユーザー向けアカウント、教育機関向けアカウント、以前に追加されたアカウントには影響しません。
-
Chromebook Plus デバイスにリアルタイム翻訳が導入されます。これにより、ユーザーは自動字幕起こし機能を使って、字幕を利用可能なコンテンツを任意の言語に翻訳できるようになります。英語を話すユーザーが、同じ言語を話さないユーザーと会話している場合、それぞれのユーザーの言語で自動字幕起こし機能がサポートされている限り、会話は英語に翻訳されます。これは映像にも対応しており、YouTube で映像を英語にリアルタイム翻訳するために使用できます。
-
Chromebook ユーザーは、設定アプリから直接キーボードの明るさを簡単に調整し、周囲光センサーを操作できるようになりました。この新機能により、必要に応じてキーボードの明るさを最適なレベルに設定したり、周囲光センサーをオンまたはオフにしたりできます。これらの更新により、デバイスの使いやすさが向上し、バッテリー駆動時間を管理しやすくなります。Chromebook が RGB をサポートしている場合は、キーボード設定ページに、Personalisation Hub の RGB カラー選択オプションへの直接リンクが表示されます。
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「選択して読み上げ」のキーボード ショートカット(検索+S キー)を初めて押した場合でも、「選択して読み上げ」が機能するようになりました。事前に [設定] で有効にする必要がなくなりました。キーボード ショートカットを初めて押したときに、選択して読み上げをオンにするかどうかを確認するダイアログが表示されます。
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バージョン 129 以降、ChromeOS ではサードパーティの ID プロバイダベースのログインのサポートが最適化されます。最も一般的なシナリオでは、管理者はログイン画面にサードパーティ ID プロバイダのログインを恒久的に表示することができます。多くの ID プロバイダでは、15 分などの特定の長さでタイムアウトし、ユーザーにエラーが表示されます。新しい DeviceAuthenticationFlowAutoReloadInterval ポリシーは、ログイン画面でサードパーティの ID プロバイダを繰り返し更新できるため、タイムアウトを回避でき、サードパーティの ID プロバイダのログインの信頼性が大幅に向上します。
-
Google ドライブで CSE Workspace のファイル形式がサポート対象になった
クライアントサイド暗号化(CSE)は、Google Workspace とドライブの機能です。お客様とユーザーは、お客様が指定した鍵でファイルを暗号化できるため、データが暗号化されます。Google のサーバーに平文で保存されることはありません。このリリースでは、ChromeOS のファイル アプリで基本的な CSE がサポートされます。これには、CSE ファイルを表示する、ブラウザで CSE ファイルを開く、Google Workspace 以外の CSE ファイルをサポート対象外として報告するなどがあります。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能
Chrome Enterprise Core では、新たに Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能が管理コンソールに導入されます。この機能を使用すると、新しい管理対象プロファイルのリストのページと詳細のページを表示できます。IT 管理者はこれらのページで、管理対象プロファイルに関するレポート情報(プロファイルの詳細、ブラウザのバージョン、適用されているポリシーなど)を確認できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130 以降
- 生成 AI のポリシーのデフォルトの変更
130 以降では、生成 AI のポリシーのデフォルト設定がオフから許可(AI モデルの改善は行わない)に変更されます。Chrome Enterprise Core に登録されているデバイスには、AI モデルのトレーニング用のデータ送信を防ぐために、このポリシーが自動的に適用されます。デフォルト設定が更新される既存のポリシーは次のとおりです。
- CreateThemesSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- DevToolsGenAiSettings(ほとんどの国で利用可能)
- HelpMeWriteSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- HistorySearchSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabOrganizerSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabCompareSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- 生成 AI 制御ポリシー
130 以降の Chrome Enterprise Core には、複数の生成 AI ポリシーの動作を制御するポリシーが含まれます。これは便利な機能で、管理者は一連のポリシーのデフォルトの動作(デフォルトでオフにするなど)を 1 か所で管理できます。このポリシーは、次のポリシーを制御します。
- DevToolsGenAiSettings
- HelpMeWriteSettings
- HistorySearchSettings
- TabOrganizerSettings
- TabCompareSettings
- GenAIVcBackgroundSettings(Chrome 130 でリリース)
- GenAIWallpaperSettings(Chrome 130 でリリース)
- カスタム設定ページでのユーザーレベルの設定のサポート
[カスタム設定] ページは Chrome 127 で最近リリースされました。IT 管理者は、管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、JSON スクリプトを使って設定できるようになります。10 月 1 日より、カスタム構成では、マシンレベルのサポートに加えて、ユーザーレベルでの設定の適用がサポートされます。つまり、ユーザーがカスタム設定ページを使用して管理対象の Google アカウントにログインするときに、ポリシーを適用できるようになります。
- 10 月 1 日以降の Android、iOS、Linux、macOS、Windows: ユーザー ポリシー向けの機能をリリース
使用を開始するには、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] > [レポート] で [カスタム設定] を選択します。Chrome Enterprise Core SKU が必要です。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの更新
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Chrome 127 では、公的に信頼されている TLS サーバー認証(Entrust が発行したウェブサイト証明書やそれを使用するウェブサイト)に対するデフォルトの信頼状況が変更されます。この変更は、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux で、Chrome 127 以降に適用されます。iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されていません。
具体的には、Chrome Root Store に含まれる Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書は次のようになります。
- 2024 年 10 月 31 日より後に発行された場合、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 10 月 31 日までに発行された場合、この変更による影響はありません。
Chrome を使用するユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的に信頼する場合)、上述の署名付き証明書タイムスタンプ(SCT)の制約はオーバーライドされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Sustaining Digital Certificate Security - Entrust Certificate Distrust をご覧ください。
Chrome Root Store について詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Chrome Root Store を使用する Chrome 127 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置は 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してのみ適用されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してブロック措置が適用されます。この措置は、Chrome 127、Chrome 128、Chrome 129 に対しても同様に適用されます。
- <meter> 要素のフォールバック スタイル
Chrome 130 以降、HTML5 の <meter> 要素に「appearance: none」が指定されている場合、ページから消えるのではなく、Safari や Firefox と一致する適切なフォールバック スタイルが適用されます。また、デベロッパーは <meter> 要素のスタイルをカスタマイズできるようになります。
Chrome 133 までは、一時的なポリシー MeterAppearanceNoneFallbackStyle を使用してこの機能を制御できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- 共有 Brotli と共有 Zstandard を使用した圧縮辞書転送
この機能では、Brotli または Zstandard で圧縮された HTTP レスポンスを外部辞書として、指定された以前のレスポンスを使用するためのサポートが追加されています。
企業では、エンタープライズ ネットワーク インフラストラクチャとの互換性の問題が発生する可能性があります。CompressionDictionaryTransportEnabled ポリシーを使用すると、圧縮辞書転送機能を無効にできます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナをフォーカス可能にすることで、アクセシビリティが向上します。現在は、tabIndex を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。
スクロールバーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクロールバーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクローラー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(<textarea> など)に回帰が生じないようにするために必要です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 では、特別でないスキームの URL(git://example.com/path など)が正しくサポートされるようになります。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。このたび、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、http://bit.ly/url-non-special をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- ログインと同期の簡素化
Chrome 131 以降、Chrome 同期が有効になっている既存のユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになります。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled で管理できます。Chrome へのログインは、これまでと同様に BrowserSignin を使用して無効にできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Android 版 Chrome 131
- Google SecOps を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
Google は、管理対象のプロファイルとデバイスで Chrome 内の関連する Chronicle 拡張機能のテレメトリー データを収集して Google SecOps に送信することを開始します。Google SecOps はデータを分析して、リスクのあるアクティビティに関する即時分析とコンテキストを提供します。このデータはさらに拡充され、より多くのコンテキストが提供されます。また、1 年間、検索が可能です。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。リンクをクリックすると、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。 - Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされています。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
7 月 22 日、Google はウェブ版プライバシー サンドボックスの新しい方向性を発表しました。サードパーティ Cookie のサポートを終了するのではなく、Chrome に新しい機能を導入します。この機能により、ユーザーはウェブブラウジング全体に適用される、十分な情報に基づく選択を行うことができます。また、この選択はいつでも調整することができます。Google は、この新しい方法について規制機関と協議しており、リリースに際しては業界とも連携していきます。
詳しくは、プライバシー サンドボックスの更新情報をご覧ください。
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされるようになりました。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。このポリシーは Chrome 130 で削除される予定です。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 130: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定です
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、ファイアウォールやプロキシ(TLS ミドルボックス)などの一部のエンタープライズ ネットワーク デバイスでは、Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2025 年の Chrome 141 までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
Chrome 131 以降、鍵カプセル化メカニズムが、Kyber のドラフト バージョンから ML-KEM の最終標準バージョンに切り替わります。あらゆる形式のポスト量子鍵交換(Kyber または ML-KEM)の使用は、引き続き PostQuantumKeyAgreementEnabled ポリシーによって制御されます。
詳しくは、Chromium ブログ投稿と Google セキュリティ ブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124
- Chrome 131
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ChromeOS 130 では、ChromeOS での脅威の広範な検出と対応(XDR)の一部として、ウィンドウ フォーカス イベントが利用可能になります。管理コンソールで XDR イベントを更新するだけで、管理対象フリート内のデバイスのフォーカス アクティビティにウィンドウを適用できるようになります。
-
ChromeOS 130 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ会議の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して Chromebook を自分らしさを表現するキャンバスに変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings、GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能
Chrome Enterprise Core では、新たに Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能が管理コンソールに導入されます。この機能を使用すると、新しい管理対象プロファイルのリストのページと詳細のページを表示できます。IT 管理者はこれらのページで、管理対象プロファイルに関するレポート情報(プロファイルの詳細、ブラウザのバージョン、適用されているポリシーなど)を確認できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130 以降
- 生成 AI のポリシーのデフォルトの変更
130 以降では、生成 AI のポリシーのデフォルト設定がオフから許可(AI モデルの改善は行わない)に変更されます。Chrome Enterprise Core に登録されているデバイスには、AI モデルのトレーニング用のデータ送信を防ぐために、このポリシーが自動的に適用されます。デフォルト設定が更新される既存のポリシーは次のとおりです。
- CreateThemesSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- DevToolsGenAiSettings(ほとんどの国で利用可能)
- HelpMeWriteSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- HistorySearchSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabOrganizerSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- TabCompareSettings(現時点では米国でのみ利用可能)
- 生成 AI 制御ポリシー
130 以降の Chrome Enterprise Core には、複数の生成 AI ポリシーの動作を制御するポリシーが含まれます。これは便利な機能で、管理者は一連のポリシーのデフォルトの動作(デフォルトでオフにするなど)を 1 か所で管理できます。このポリシーは、次のポリシーを制御します。
- DevToolsGenAiSettings
- HelpMeWriteSettings
- HistorySearchSettings
- TabOrganizerSettings
- TabCompareSettings
- GenAIVcBackgroundSettings(Chrome 130 でリリース)
- GenAIWallpaperSettings(Chrome 130 でリリース)
- カスタム設定ページでのユーザーレベルの設定のサポート
[カスタム設定] ページは Chrome 127 で最近リリースされました。IT 管理者は、管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、JSON スクリプトを使って設定できるようになります。10 月 1 日より、カスタム構成では、マシンレベルのサポートに加えて、ユーザーレベルでの設定の適用がサポートされます。つまり、ユーザーがカスタム設定ページを使用して管理対象の Google アカウントにログインするときに、ポリシーを適用できるようになります。
- 10 月 1 日以降の Android、iOS、Linux、macOS、Windows: ユーザー ポリシー向けの機能をリリース
使用を開始するには、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] > [レポート] で [カスタム設定] を選択します。Chrome Enterprise Core SKU が必要です。
Chrome 128
Chrome ブラウザの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
AI を使って Chrome の履歴を検索する | ✓ | ||
管理者によるサイト内検索の設定 | ✓ | ✓ | |
パスワード マネージャーで復号できないパスワードへの対応 | ✓ | ||
アクティブでないタブ | ✓ | ||
PromotionalTabsEnabled ポリシーが新しい PromotionsEnabled ポリシーに置き換えられる | ✓ | ||
Android 版 Chrome 安全チェックの刷新 | ✓ | ||
Rust を使用した JSON パーサー | ✓ | ||
iPad でのタブグループ | ✓ | ||
パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey の更新 | ✓ | ||
CHIPS の非推奨と WebView での再リリース | ✓ | ||
独立したウェブアプリ | ✓ | ||
position-try-options の名前を position-try-fallbacks に変更 | ✓ | ||
新しいタブページの Google カレンダー カード | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
ChromeOS でのスナップ グループ | ✓ | ||
データ処理者モード: EU 全域へのロールアウト | ✓ | ||
プライバシー管理: 位置情報 | ✓ | ||
ChromeOS のアプリ設定ページにプライバシー管理に関するリマインダーを表示 | ✓ | ✓ | |
集計された指標データを 1 年間保持する | ✓ | ||
ChromeOS カメラアプリの OCR | ✓ | ||
ChromeVox に合わせて拡大鏡を動かす | ✓ | ||
オート ゲイン コントロールがデフォルトで有効に | ✓ | ||
APN の管理 | ✓ | ||
ChromeOS での固定通知 | ✓ | ||
管理コンソールの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome プロファイルの分離 - 新しい導入ガイド | ✓ | ||
Chrome Enterprise データ管理: クリップボード | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
タブ比較 | ✓ | ||
macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名 | ✓ | ||
iOS でログアウト時にデバイスデータを消去する | ✓ | ||
HTML5 の <meter> 要素のフォールバック スタイル | ✓ | ||
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了 | ✓ | ✓ | |
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
Windows と macOS の証明書マネージャー | ✓ | ||
HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション | ✓ | ✓ | |
タブグループの同期 | ✓ | ||
Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正 | ✓ | ||
非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化の非推奨 | ✓ | ||
DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了 | ✓ | ||
inset-area の名前を position-area に変更 | ✓ | ||
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
特別でないスキームの URL のサポート | ✓ | ||
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD) | ✓ | ||
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合 | ✓ | ✓ | |
以前の同じサイトの動作に使用されていたポリシーを削除 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
「選択して読み上げ」のキーボード ショートカットの変更 | ✓ | ||
管理対象ゲスト セッションでの Chrome Enterprise Premium のファイル転送に関する機能 | ✓ | ||
ChromeOS XDR ウィンドウ イベント | ✓ | ||
生成 AI による壁紙とビデオ会議の背景 | ✓ | ||
今後予定されている管理コンソールの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能 | ✓ | ||
データ管理用の管理コンソール ウィジェット | ✓ | ||
生成 AI のポリシーのデフォルトの変更 | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの更新内容
- AI を使用して Chrome の履歴を検索する
Chrome 128 以降では、ページのタイトルや URL だけでなく、ページの内容に基づいて閲覧履歴を検索できるようになります。最初の段階では、この機能は米国内の英語を使用するユーザーにのみ提供されます。管理者は、HistorySearchSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。組織向けに以下のオプションがあります。
- 0 = ユーザーに対してこの機能を有効にし、AI モデルのトレーニングまたは改善に役立つ関連データを Google に送信します。関連データには、機能に応じてプロンプト、入力内容、出力内容、ソース資料などが含まれます。関連データは、AI モデルの改善のみを目的として、人間がレビューすることがあります。
- 1 = ユーザーに対してこの機能を有効にしますが、AI モデルのトレーニングや改善に役立つデータを Google に送信しません。
- 2 = 機能を完全に無効にします
詳しくは、AI を使って Chrome の履歴を検索するをご覧ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128
- 管理者によるサイト内検索の設定
サイト内検索のショートカットを使用すると、アドレスバーを特定のサイトの検索ボックスとして使用でき、そのサイトの URL に直接アクセスすることなく検索を行えます。アドレスバーを使用してウェブ全体を幅広く Google 検索するのと同じように使用できます。管理対象ユーザーに代わって管理者がサイト ショートカットを作成できるようになりました。最も重要なエンタープライズ サイトへのショートカットを設定できます。この機能は SiteSearchSettings ポリシーを使用して制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: Chrome 128 以降、Trusted Tester に登録している Chrome Browser Core のお客様向けに提供されます。その後数週間をかけて、Chrome Browser Enterprise のすべてのお客様に段階的に展開されます。
- パスワード マネージャーで復号できないパスワードへの対応
サードパーティ製ソフトウェアを使用して新しいデバイスに移行した場合などに、復号できないパスワードがデバイスに設定されることがあります。このようなパスワードに対応する新しいポリシー DeletingUndecryptablePasswordsEnabled を導入します。このポリシーを有効にすると、UserDataDir ポリシーが指定されていない限り、復号できないパスワードがユーザーのデバイスから削除されます。DeletingUndecryptablePasswordsEnabled がオフの場合は、復号できないパスワードが削除されることはありませんが、パスワード マネージャーの機能が損なわれます。
- iOS、Linux、Mac、Windows の Chrome 128
- アクティブでないタブ
Android 版 Chrome 128 では、タブ切り替え機能に新しい [アクティブでないタブ] セクションが追加され、古いタブはその中に入れられます。Chrome ユーザーは、[アクティブでないタブ] セクションにアクセスして古いタブをすべて表示したり、新しい一括タブ機能を使用して閉じたりできます。これらのタブは、60 日間使用されないと削除されます。
- Android 版 Chrome 128: 1% にロールアウト
- PromotionalTabsEnabled ポリシーが新しい PromotionsEnabled ポリシーに置き換えられる
Chrome 128 では、新しい OS レベルのプロモーション通知がユーザーに表示されます。1 つのポリシーでより多くのプロモーション機能を含めるため、新しいポリシー PromotionsEnabled が作成されました。これは、今後非推奨となる PromotionalTabsEnabled に代わるものです。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: Chrome 128 で PromotionsEnabled のリリースが開始されます。フラグはありません。
- Android 版 Chrome 安全チェックの刷新
Chrome 128 では、新しいプロアクティブな安全チェックが導入されます。この機能は、安全上の問題がないかブラウザを定期的にチェックし、注意が必要な問題があればユーザーに通知します。同時に、安全チェックページ(
chrome://settings/safetyCheck
)のデザインも刷新され、ユーザーがオンラインでの安全性を確保しやすいように Chrome の安全に関するプロアクティブな対策と各ユーザーに合わせた情報が表示されます。詳しくは、Chrome の安全性とセキュリティを管理するをご覧ください。- Android 版 Chrome 128
- Rust を使用した JSON パーサー
Chrome 128 以降、Chrome は C++ ではなく Rust を使用して JSON を解析します。これにより、JSON パーサーの安全性に関する脆弱性のリスクが排除され、セキュリティが強化されます。この変更がユーザーに影響を与えることはありません。Rust パーサーは非常に寛大ですが、現在 Chrome で受け入れられている一部の無効な JSON が受け入れられなくなるリスクがまれにあります。
Chrome が無効な JSON を受け入れない場合、クラッシュではなく、500 などのアプリケーション レベルのエラーが発生します。Chrome で一部の無効な JSON が受け入れられなくなった場合は、JSON を修正する必要があります。
- Chrome 128
- iPad でのタブグループ
iPad 版 Chrome で、タブグループの作成と管理ができるようになりました。これにより、ユーザーは情報を整理し、混乱を避け、タスクをより効率的に管理できます。
- iOS 版 Chrome 128
- パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey の更新
Chrome 128 では、パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のキー付けにクロスサイトの祖先ビットが追加されます。この変更により、パーティション キーとストレージ パーティションで使用されるパーティション キー値が統合されます。また、クロスサイトの埋め込みフレームがトップレベル サイトのパーティション化された Cookie にアクセスできないようにすることで、クリックジャッキング攻撃に対する保護が強化されます。
埋め込み iframe で問題が発生した場合は、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用するか、Partitioned 属性を指定せずに SameSite=None の Cookie を使用してください。続いて、Storage Access API(SAA)を呼び出して、埋め込み iframe がトップレベル ドメインと同じ Cookie にアクセスできるようにします。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 128
- CHIPS の非推奨と WebView での再リリース
WebViewClient は、デベロッパーがネットワーク アクティビティをインターセプトして HTTP ヘッダーなどを変更できるメソッド
shouldInterceptRequest
をサポートしています。この API は Cookie ヘッダーにアクセスできず、特定のリクエスト URL でどの Cookie が利用可能かをクエリする場合には Android CookieManager API に依存しています。しかし、パーティション化された Cookie は、トップレベル サイトと、Cookie を使用している URL のサイトの両方で 2 つのキーが設定されます。現在、CookieManager API では、デベロッパーがパーティション化された Cookie を正しくクエリする方法が提供されていません。このため、Java API によって返される値と、Cookie ヘッダーに実際に格納される WebView のフレームが一致しなくなります。WebView チームとこの件について話し合った結果、Cookie ヘッダーのサポートを
shouldInterceptRequest
に提供できるようになるまで、WebView で Cookies Having Independent Partitioned State(CHIPS)を無効にすることが、アプリの機能不全を最小限に抑える方法であると判断しました。shouldInterceptRequest
の変更は、次のターゲット SDK バージョン(API レベル 36)でリリースされます。WebView を使用し、パーティション化された Cookie に依存するウェブ コンテンツを読み込む Enterprise ワークフローでは、状態が消去されます。この変更によって CHIPS 以前の動作に戻された後、この機能が再びリリースされるまで、WebView アプリは、パーティション化されていないサードパーティ Cookie と、パーティション化された Cookie にアクセスできます。
- Android 版 Chrome 128
- 独立したウェブアプリ
独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。
独立したウェブアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、Chromium プロジェクトの説明にある 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。
この機能の最初のリリースでは、企業が管理する ChromeOS デバイスに対して、新しいポリシー IsolatedWebAppInstallForceList を使用することによって独立したウェブアプリをインストールできます。
- ChromeOS 版 Chrome 128
- position-try-options の名前を position-try-fallbacks に変更
CSS Working Group(CSSWG)により、このプロパティの名前が変更されました。fallbacks のほうがこのプロパティが制御する内容をより正確に表しているためです。option という言葉だと少しわかりにくいですが、これは「position-try」ブロック外のスタイルが最初にテストされ、その結果、そのスタイルが包含ブロック内に収まるレイアウトになると、どの options も使用されないためです。そのため、この動作を説明する言葉としては fallbacks の方が適切なのです。詳しくは、GitHub をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 128
- 新しいタブページの Google カレンダー カード
Enterprise ユーザーは、新しいカレンダー カードを使用して、[新しいタブ] ページから予定されている会議に直接アクセスできるようになりました。この効率的なエクスペリエンスにより、タブを切り替えたり、次の会議の検索に時間を費やしたりする必要がなくなり、最も重要なことに集中できるようになります。[新しいタブ] ページのカードは、NTPCardsVisible ポリシーで管理できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー 説明 DataControlsRules データ管理ルールのリストを設定する PromotionsEnabled プロモーション用コンテンツの表示を有効にする SiteSearchSettings ユーザーがアドレスバーでショートカットを使用してすばやく検索できるサイトのリストを指定する LensOverlaySettings レンズ オーバーレイ機能の設定 ExtensionDeveloperModeSettings 拡張機能ページでデベロッパー モードを使用できるかどうかを制御する QRCodeGeneratorEnabled QR コード生成ツールを有効にする PrintingLPACSandboxEnabled 印刷 LPAC サンドボックスを有効にする HistorySearchSettings AI を使用した履歴検索の設定 ChromeForTestingAllowed Chrome for Testing を許可する ProvisionManagedClientCertificateForUser 管理対象ユーザーまたはプロファイルのクライアント証明書のプロビジョニングを有効にする StandardizedBrowserZoomEnabled ブラウザの標準化されたズーム動作を有効にする DeletingUndecryptablePasswordsEnabled 復号できないパスワードの削除を有効にする EnterpriseCustomLabel カスタムの企業ラベルを設定する
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 RemoteAccessHostTokenUrl リモート アクセス クライアントが認証トークンを取得する URL RemoteAccessHostTokenValidationUrl リモート アクセス クライアントの認証トークンを検証するための URL EnterpriseBadgingTemporarySetting 企業バッジの公開設定を管理する RemoteAccessHostTokenValidationCertificateIssuer RemoteAccessHostTokenValidationUrl への接続用のクライアント証明書 EnforceLocalAnchorConstraintsEnabled 組み込みの証明書確認機能で、プラットフォームのトラストストアから読み込まれたトラスト アンカーに、エンコードされた制約を適用するかどうかを指定します。 CertificateTransparencyEnforcementDisabledForLegacyCas リストで指定されたレガシー認証局に対して Certificate Transparency(証明書の透明性)の適用を無効にする
ChromeOS の更新内容
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ChromeOS 128 では、スナップ グループを使用して ChromeOS 上のウィンドウをグループ化できます。スナップ グループは、2 つのウィンドウをペア設定して分割画面にする際に作成されます。分割画面を解除したり、同時にサイズを変更したり、グループとして両方を移動したりできます。
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EU 全体で、新しいデータ処理者モードの機能と ChromeOS の利用規約を Google 管理コンソールから利用できます。詳しくは、ChromeOS データ処理者モードの概要をご覧ください。
ChromeOS 管理者がデータ処理者モードを有効にできるようになりました。このモードは、Essential Services と呼ばれる、ChromeOS の一連の機能とサービスが対象となります。
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[設定] > [プライバシーとセキュリティ] > [プライバシー管理] ページに位置情報へのアクセスを制御する機能が追加され、ChromeOS デバイスのプライバシー管理がより簡単に行えるようになりました。ユーザーは必要に応じて位置情報へのアクセスを [許可]、[システム サービスでのみ許可]、[オフ] に設定できるようになりました。
以前に付与した権限に関係なく、ユーザーはすべてのアプリやウェブサイト、またはシステム全体による位置情報へのアクセスをブロックできます。また、必要に応じて簡単に有効にすることもできます。
新しいポリシー GoogleLocationServicesEnabled が追加されました。これにより、デバイスのユーザー セッションにおける位置情報の利用を制御できます。下記の非推奨のポリシーとは異なり、Android VM(Arc)だけでなくシステム全体に影響します。
非推奨のお知らせ(6 か月): ArcGoogleLocationServicesEnabled
Android VM(Arc)だけでなくシステム全体を対象とする GoogleLocationServicesEnabled ポリシーの追加に伴い、このポリシーは非推奨となります。また、DefaultGeolocationSetting の効果が変更され、システムの位置情報の設定に影響しないようになります。
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ChromeOS のアプリ設定ページにプライバシー管理に関するリマインダーを表示
ChromeOS でカメラとマイクを使用するには、2 つの異なる場所でプライバシー管理とアプリの権限の両方をオンにする必要があります。
よりスムーズなユーザー エクスペリエンスを実現するために、ユーザーがプライバシー管理の状態をより簡単に把握できるようにし、ChromeOS の [アプリ] 設定ページに操作可能なリマインダーを表示するようにしています。ChromeOS の [アプリ] 設定ページを表示するには、[設定] > [アプリ] > [アプリを管理する] をクリックし、目的のアプリを選択します。
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ChromeOS 128 以降では、経時的な変化をより正確に追跡するために、集計された指標データが 1 年間保持されます。指標データには、クラッシュ率などの Android アプリのパフォーマンス指標が含まれます。これらの指標は、ChromeOS デバイスでの Android アプリのパフォーマンスの改善に役立ちます。
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光学式文字認識(OCR)では、ML を活用したテキスト抽出サービスを統合することで、ChromeOS カメラアプリで撮影した画像からテキストを抽出できます。ChromeOS 128 は 77 言語に対応しており、横書き、縦書きの両方の文字列を検出することができます。これにより、画像内のテキストをコピーして検索したり、スクリーン リーダーで画像内のテキストを読み上げたり、画像から検索可能な PDF を作成したりできます。デフォルトでは、フォトモードでのテキスト検出は無効になっています。[設定] > [テキスト検出のプレビュー] で有効にできます。
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ChromeVox に合わせて動作する拡大鏡は、目の不自由な方やロービジョンの方向けに設計されています。ChromeVox を使用してテキストを読み上げると、拡大鏡がテキストを追って自動的に移動するため、どこを読んでいるか見失う心配がなくなります。この機能を試すには、設定で拡大鏡と ChromeVox の両方を有効にします。Ctrl+Alt+明るさを上げるキーと Ctrl+Alt+明るさを下げるキーを使って、好みのズームレベルにズームインします。拡大鏡の設定で、この動作を調整するための設定を使用できます。
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オート ゲイン コントロール(AGC)は、ビデオ通話アプリなどのアプリで、音声の品質を最適にするためにマイク音量を自動的に最適化する機能です。オート ゲイン コントロールが有効になっていて使用されているときには、クイック設定パネルにメッセージが表示され、マイク ゲイン スライダーがオーバーライドされていることをユーザーに知らせます。AGC は ChromeOS 128 でデフォルトで有効になっています。AGC をサポートするアプリでもマイク音量を手動で調整する場合は、[設定] > [デバイス] > [音声] に移動し、[アプリによるマイク音量の自動調整を許可する] の選択を解除します。
管理コンソールの更新内容
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組織内でのプロファイル分離を制御するための詳しい導入ガイドを作成しました。ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationDomainExceptionList のポリシーが対象です。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 128
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Chrome Enterprise データ管理: クリップボード
データ管理は、管理コンソールのシンプルなルールです。Chrome ポリシーを設定して、ファイルの添付、ダウンロード、コピーと貼り付け、印刷など、セキュリティに関わるユーザー操作を制御します。Chrome は、これらのルールをローカルで適用することで、これらの操作が行われたときにブロックするか、または警告を表示します。
Chrome 128 では、データ管理のクリップボード保護機能(コピーと貼り付けの操作に関する機能)がリリースされます。その他の保護機能は今後のリリースで計画されています。
この機能は DataControlsRules ポリシーで制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されている Chrome ブラウザの更新
- タブ比較
Chrome 129 より、タブ比較機能が導入されます(米国のみ)。この新機能では、複数のタブに表示されている商品の概要を AI が生成して 1 か所に表示します。この機能は TabCompareSettings ポリシーで制御できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129
- macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション シムのコード署名が変更され、アドホック コード署名を使用するようになります。アドホック コード署名は、アプリケーションがインストールされるときに作成されるコード署名です。このコード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA シムで macOS に対して一意の ID が生成されます。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションのように認識されます。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
- macOS 版 Chrome 129
- iOS でログアウト時にデバイスデータを消去する
Chrome 129 以降、管理対象外のブラウザで管理対象アカウントからログアウトすると、そのデバイスに保存されている閲覧データが削除されます。管理対象ユーザーには、ログアウト時にデータが消去されることを説明する確認ダイアログが表示されます。消去されるのはログイン以降のデータのみです。それ以外の場合はすべてのデータが消去されます。ユーザーが Chrome 122 以降でログインした場合にのみ、ログインした時間を把握できます。
削除されるデータには次のものがあります。
- 閲覧履歴
- Cookie とサイトデータ
- パスワード
- サイトの設定
- 自動入力
- キャッシュに保存された画像とファイル
- iOS 版 Chrome 129
- HTML5 の <meter> 要素のフォールバック スタイル
Chrome 129 以降、HTML5 の <meter> 要素に「appearance: none」が指定されている場合、ページから消えるのではなく、Safari や Firefox と一致する適切なフォールバック スタイルが適用されます。また、デベロッパーは <meter> 要素のスタイルをカスタマイズできるようになります。
Chrome 133 までは、一時的なポリシー MeterAppearanceNoneFallbackStyle を使用してこの機能を制御できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- macOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了
- Windows と MacOS の 証明書マネージャー
Chrome 129 以降では、Windows と MacOS のセキュリティ設定からアクセスできる新しい証明書管理設定画面が追加されます。これは、Windows 証明書マネージャーと macOS キーチェーンへのそれぞれのリンクに代わるものです。ただし、これらのオペレーティング システムのサーフェスには、証明書管理の設定ページから引き続きアクセスできます。
証明書マネージャーには、Chrome が信頼する証明書と信頼しない証明書が表示されます。これには、Chrome Root Store の内容と、基盤となるオペレーティング システムからインポートされた証明書も含まれます。ユーザーは
chrome://certificate-manager
に移動して、このページに直接アクセスできます。今後のリリースでは、Chrome に直接追加された証明書のユーザー管理とエンタープライズ管理が導入される予定です。
- macOS、Windows 版 Chrome 129
- HttpsOnlyMode ポリシーの新しいオプション
Ask Before HTTP(ABH)(以前は HTTPS のみモード / HTTP ファースト モードとも呼ばれていました)は、ネットワークを通じて安全でない HTTP コンテンツを送信する前にユーザーの同意を求めるように Chrome に指示する設定です。HttpsOnlyMode ポリシーを使用すると、ABH を強制的に有効または無効にできます。
Chrome 129 では、ABH の新しい中間的なバリエーションであるバランスモードが追加されます。このバリエーションは、ほとんどの場合(厳格な)ABH のように動作し、HTTPS 接続が不可能であることを Chrome が認識している場合(internal/ などの単一ラベル ホスト名に接続する場合など)には確認を表示しないことでユーザーの不便さを軽減することを意図しています。
この新しいバリエーションを強制的に有効にできるように、force_balanced_enabled ポリシー オプションを追加します。Chrome 129 より前のブラウザで force_balanced_enabled を設定すると、デフォルトの動作になり、ABH 設定にエンタープライズ制限は適用されません。
予期しない影響を回避するため、以前に force_enabled を設定している場合は、フリート全体が Chrome 129 以降にアップグレードされるまで force_balanced_enabled を設定しないことをおすすめします。force_enabled から force_balanced_enabled に移行していない場合は、この変更の影響を受けません。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 129
- タブグループの同期
iOS のタブグループが保存されるようになります。タブグループを閉じても削除されなくなります。ユーザーがデバイス間でタブを同期している場合は、グループも同期されます。
- iOS 版 Chrome 129
- Google Play 開発者サービスを更新してデバイス上のパスワードの問題を修正
ユーザーが古いバージョンの Google Play 開発者サービスを使用している場合は、デバイス上でパスワードを使用する機能が制限され、パスワード マネージャーが完全に動作しなくなる可能性があります。このようなユーザーは Google Play 開発者サービスをアップデートする必要があります。または、状態に応じて他のトラブルシューティング方法を案内してください。これは現在行われている移行の一部で、パスワード マネージャーを使用している Android ユーザーにのみ影響します。
- Android 版 Chrome 129
- 非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化の非推奨
2020 年にリリースされ、2023 年に更新されたプロトタイプ実装には、シャドウルートを含む DOM ツリーのシリアル化に使用できる
getInnerHTML()
というメソッドが含まれていました。このプロトタイプの一部は、宣言型 Shadow DOM の他の部分と同様に標準化されていませんでしたが、最近になって仕様に関し合意に達しました(詳細については GitHub をご覧ください)。合意の一環として、getInnerHTML
API の形状が変更されました。これにより、以前の
getInnerHTML()
メソッドは非推奨となります。Chrome 125 でリリースされたgetHTML()
が代替メソッドとなります。詳しくは、ChromeStatus の機能についての説明をご覧ください。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots
はDOMParser.parseFromString()
関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準についてのページをご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化と shadowroot 属性に関連するサポート終了についてのページも併せてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 124 において setHTMLUnsafe() と parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準のincludeShadowRoots
引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコードの例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコードの例:
document.parseHTMLUnsafe(html);
- Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 129
- inset-area の名前を position-area に変更
CSS Working Group(CSSWG)により、このプロパティの名前が「
inset-area
」から「position-area
」に変更されました。GitHub の CSSWG のディスカッションをご覧ください。Chrome では、両方のプロパティ名をサポートすることで、相互運用可能なソリューションをリリースすることにしました。まず、新しいプロパティ名「
position-area
」が「inset-area
」の同義語として導入されます。その後、適切な期間が経過すると、「inset-area
」が削除されます。この削除は、個別のインテントの元で行われます。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Chrome 127 では、公的に信頼されている TLS サーバー認証(Entrust が発行したウェブサイトや証明書)に対するデフォルトの信頼状況が変更されます。この変更は、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux で、Chrome 127 以降に適用されます。iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されていません。
具体的には、Chrome Root Store に含まれる Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書は次のようになります。
- 2024 年 10 月 31 日より後に発行された場合、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 10 月 31 日までに発行された場合、この変更による影響はありません。
Chrome を使用するユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的に信頼する場合)、上述の署名付き証明書タイムスタンプ(SCT)の制約はオーバーライドされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Sustaining Digital Certificate Security - Entrust Certificate Distrust をご覧ください。
Chrome Root Store について詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Chrome Root Store を使用する Chrome 127 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置は 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してのみ適用されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してブロック措置が適用されます。この措置は、Chrome 127、Chrome 128、Chrome 129 に対しても同様に適用されます。
- 特別でないスキームの URL のサポート
Chrome 130 では、特別でないスキームの URL が正しくサポートされるようになります。これまで、Chromium の URL パーサーは特別でない URL をサポートしていませんでした。このパーサーは、特別でない URL を「不透明なパス」であるかのように解析しますが、これは URL 標準に準拠していません。このたび、Chromium の URL パーサーは特別でない URL を、URL 標準に従って正しく解析するようになりました。詳しくは、特別でないスキームの URL のサポートをご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスをタンパリングできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、タンパリングできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。問題が発生した場合は、Chromium バグトラッカーよりご報告ください。
- Windows 版 Chrome 130: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポートを終了(3PCD)
7 月 22 日、Google はウェブ版プライバシー サンドボックスの新しい方向性を発表しました。サードパーティ Cookie のサポートを終了するのではなく、Chrome に新しい機能を導入します。この機能により、ユーザーはウェブブラウジング全体に適用される、十分な情報に基づく選択を行うことができます。また、この選択はいつでも調整することができます。Google は、この新しい方法について規制機関と協議しており、リリースに際しては業界とも連携していきます。
詳しくは、プライバシー サンドボックスの更新情報をご覧ください。
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされています。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
ユーザーのプライベート ネットワークでウェブサイト A からウェブサイト B に移動する前に、この機能により次のことが行われます。
1. リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、B がプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
サブリソースとワーカー向けの機能はすでにありますが、これは特に移動リクエスト向けとなります。これらのチェックにより、ユーザーのプライベート ネットワークを保護できます。
この機能は警告のみモードなので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、DevTools コンソールに警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされるようになりました。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。このポリシーは Chrome 130 で削除される予定です。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 130: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定です
- Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
Google は、Chrome 131 より、管理対象のプロファイルとデバイスで Chrome 内の関連する拡張機能のテレメトリー データを収集して Chronicle に送信することを開始します。データは Chronicle によって分析され、分析とリスクのあるアクティビティのコンテキストがすぐに提供されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 131
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、Chromium ブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124
- Android 版 Chrome 135
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
Chromebook で、何も設定せずに「選択して読み上げ」のキーボード ショートカット(検索 + s)を初めて押した場合でも、「選択して読み上げ」が機能するようになりました。ChromeOS 129 以降では、[設定] > [ユーザー補助機能] > [テキスト読み上げ] > [選択して読み上げ] でこの機能を事前に有効にする必要がありません。キーボード ショートカットを初めて押したときに、選択して読み上げをオンにするかどうかを確認するダイアログが表示されます。
-
管理対象ゲスト セッションでの Chrome Enterprise Premium のファイル転送に関する機能
ChromeOS 129 以降では、管理対象ゲスト セッションで、ChromeOS のローカル ファイルに対する Chrome Enterprise Premium の強力なスキャン機能およびコンテンツとコンテキストに基づく保護機能を利用できるようになります。
たとえば、社会保障番号が含まれているファイルが誤って配置されている場合、ユーザーがそのファイルを外部ドライブにコピーしようとすると、そのファイルは即座にブロックされ、機密情報が保護されます。
-
ChromeOS 130 では、ChromeOS での脅威の広範な検出と対応(XDR)の一部として、ウィンドウ フォーカス イベントが利用可能になります。管理コンソールで XDR イベントを更新するだけで、管理対象フリート内のデバイスのフォーカス アクティビティにウィンドウを適用できるようになります。
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ChromeOS 130 以降では、生成 AI による高解像度の壁紙とビデオ会議の背景が導入される予定です。この機能を使用すると、創造力を発揮して Chromebook を自分らしさを表現するキャンバスに変えることができます。さまざまなテンプレートから選択して数回クリックするだけで、Chromebook に自分らしさ、雰囲気、関心を加えることができます。
これらの機能を制御するために、GenAIVcBackgroundSettings、GenAIWallpaperSettings という 2 つの新しいポリシーが追加されます。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能
Chrome Enterprise Core では、新たに Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能が管理コンソールに導入されます。この機能を使用すると、新しい管理対象プロファイルのリストのページと詳細のページを表示できます。IT 管理者はこれらのページで、管理対象プロファイルに関するレポート情報(プロファイルの詳細、ブラウザのバージョン、適用されているポリシーなど)を確認できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130
- データ管理用の管理コンソール ウィジェット
管理コンソールの新しい設定ウィジェットを使用すると、特定の URL に対するデータ管理ポリシーを設定できます。
- Chrome 128(ChromeOS、Linux、Mac、Windows)
Chrome 127
Chrome ブラウザの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化 | ✓ | ||
Chrome プロファイルの分離 - ポリシーの改善 | ✓ | ||
iOS でのセーフ ブラウジング保護強化機能のプロモーション | ✓ | ||
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成 | ✓ | ||
シークレット モードの HTTPS 優先モード | ✓ | ||
2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行 | ✓ | ✓ | ✓ |
ブラウザ プロセスの ACG を構成するポリシー | ✓ | ||
Android でのログインと同期の簡素化 | ✓ | ||
ページに関する追加のセーフ ブラウジング テレメトリー | ✓ | ||
Android のパスワード管理機能を更新 | ✓ | ✓ | |
透かし | ✓ | ||
コンテンツを自動的に全画面表示するための設定 | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
ServiceWorker の静的ルーティング API での NOT 条件のサポート | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー | ✓ | ||
Chrome ブラウザの削除されたポリシー | ✓ | ||
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
ChromeOS でのファイル転送用の Chrome Enterprise Premium | ✓ | ||
ChromeOS のビデオ会議: DLC の機能の状況 | ✓ | ||
Bluetooth 音声テレフォニー | ✓ | ||
Backlight の OCR | ✓ | ||
ファームウェアの更新手順 | ✓ | ||
リーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
Classroom の Glanceables | ✓ | ||
PDF のページの削除と並べ替え | ✓ | ||
管理コンソールの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Google グループを使用して ChromeOS のユーザーとブラウザの設定を行う | ✓ | ||
グループベースのポリシー管理のために管理対象ブラウザをグループに追加する | ✓ | ||
ポリシータグを使用した、よく使われる設定や最近追加された設定のフィルタ | ✓ | ||
ChromeOS デバイスのリストと詳細を刷新 | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
独立したウェブアプリ | ✓ | ||
Rust を使用した JSON パーサー | ✓ | ||
iOS でログアウト時にデバイスデータを消去する | ✓ | ||
検索エンジンのアトリビューション タグ | ✓ | ||
iPad でのタブグループ | ✓ | ||
パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット | ✓ | ||
position-try-options の名前を position-try-fallbacks に変更 | ✓ | ||
macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名 | ✓ | ||
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了 | ✓ | ✓ | |
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化のサポートを終了 | ✓ | ||
DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了 | ✓ | ||
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
Chrome のサードパーティ Cookie へのアクセス | ✓ | ||
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
以前の同じサイトの動作に使用されていたポリシーを削除 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
スナップ グループ | ✓ | ||
データ処理者モード: EU 全域へのロールアウト | ✓ | ||
プライバシー ハブ: 位置情報 | ✓ | ||
今後予定されている管理コンソールの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能 | ✓ | ||
データ管理用の管理コンソール ウィジェット | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの更新内容
- Cookie を特定のアプリケーションにバインドして暗号化
Windows における Cookie のセキュリティを高めるため、Cookie の暗号化に使用される暗号鍵が Chrome のアプリケーション ID にバインドされ、より強固に保護されるようになります。この機能は、Chrome と同じ権限で実行中のマルウェアによるシステムからの Cookie 窃取を防ぐためのものです。権限の昇格や Chrome のプロセスへの侵入が可能な攻撃者から保護するものではありません。
アプリケーションにバインドされた暗号化により、暗号鍵がローカルマシンに強固にバインドされます。そのため、移動プロファイルで Chrome を使用している場合は、Cookie をワークステーション間で移行できるよう、このセキュリティ機能を無効にすることを検討してください。
アプリケーションにバインドされた暗号化は、エンタープライズ ポリシー ApplicationBoundEncryptionEnabled で無効にできます。
- Windows 版 Chrome 127
- Chrome プロファイルの分離 - ポリシーの改善
Chrome プロファイルは、個人用と仕事用の閲覧データを分離するユーザー フレンドリーな手段であり、エクスペリエンスの簡素化、データ侵害の防止、プライバシーとコンプライアンスの確保につながります。Google は、組織内でのプロファイル分離を制御するためのわかりやすいポリシーとして、ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationDomainExceptionList の 3 つを作成しました。これらのポリシーは、ManagedAccountsSigninRestriction と EnterpriseProfileCreationKeepBrowsingData に代わるものとなります。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 127
- iOS でのセーフ ブラウジング保護強化機能のプロモーション
Chrome 127 では、セーフ ブラウジング保護強化機能をまだ有効にしていないユーザーに対して、セーフ ブラウジングの警告ページにセーフ ブラウジング保護強化機能について紹介する情報バーが表示され、Chrome の設定ページにもセーフ ブラウジング保護強化機能のプロモーションが表示されます。SafeBrowsingProtectionLevel エンタープライズ ポリシーに値が設定されている場合、これらのプロモーションはユーザーに表示されません。
- iOS 版 Chrome 127
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Chrome 127 では、公的に信頼されている TLS サーバー認証(Entrust が発行したウェブサイト証明書やそれを使用するウェブサイト)に対するデフォルトの信頼状況が変更されます。この変更は、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux で、Chrome 127 以降に適用されます。iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されていません。
具体的には、Chrome Root Store に含まれる Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書は次のようになります。
- 2024 年 10 月 31 日より後に発行された場合、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 10 月 31 日までに発行された場合、この変更による影響はありません。
Chrome を使用するユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的に信頼する場合)、上述の署名付き証明書タイムスタンプ(SCT)の制約はオーバーライドされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Sustaining Digital Certificate Security - Entrust Certificate Distrust をご覧ください。
Chrome Root Store について詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Chrome Root Store を使用する Chrome 127 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置は 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してのみ適用されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してブロック措置が適用されます。この措置は、Chrome 127、Chrome 128、Chrome 129 に対しても同様に適用されます。
- DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
Chrome 127 では、この生成 AI 機能は、サポート対象の地域で Chrome Enterprise と Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーに提供されます。詳しくは、Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成をご覧ください。これらの分析情報は、選択されたエラーや警告に対して、パーソナライズされた説明と修正案を提供します。管理者は、DevToolsGenAiSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: この機能は、ヨーロッパ、ロシア、中国を除く全世界の管理対象外ユーザーに提供されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: この機能は、サポート対象の地域で Chrome Enterprise または Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーに提供されます。
- シークレット モードの HTTPS 優先モード
Chrome 127 以降、Chrome で HTTPS がデフォルトとなるのに伴い、HTTPS 優先モードがシークレット モードにおいてデフォルトで有効になります。ユーザーが安全ではない HTTP のサイトに移動しようとすると、警告が表示されます。既存のエンタープライズ ポリシーである HttpsOnlyMode と HttpAllowlist を使用して、この動作を制御できます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127
- 2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。2024 年 6 月より、Chrome 127 の非 Stable 版から、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。
ExtensionManifestV2Availability ポリシーを使用して、移行前に組織で Manifest V3 をテストできます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome Enterprise Core の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Windows、macOS、Linux 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
- ブラウザ プロセスの ACG を構成するポリシー
Chrome 127 では、DynamicCodeSettings という新しいポリシーを利用できます。このポリシーを「1」に設定すると、ブラウザ プロセスで Arbitrary Code Guard(ACG)がオンになります。ACG は、ブラウザ プロセス内から動的コードが生成されないようにして、悪質な疑いのあるコードによりブラウザ プロセスの動作が不正に変更されるのを防ぎます。
ACG をオンにすると、ブラウザ プロセス内で実行する必要があるサードパーティ ソフトウェアとの間で、互換性の問題が発生する可能性があります。
- Windows 版 Chrome 127
- Android でのログインと同期の簡素化
Chrome 127 では、ログインと同期が簡素化された統合バージョンの Android 版 Chrome がリリースされます。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでのリリースと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled を使用して無効にできます。Chrome へのログインは、引き続き BrowserSignin を使用して無効にできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
この変更は、iOS 版 Chrome 117 でリリースされたログインと同期の操作の簡略化と実質的に同じです。
- Android 版 Chrome 127
- ページに関する追加のセーフ ブラウジング テレメトリー
セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーが、バイブレーション API、キーボード API、ポインタロック API のいずれかをトリガーするページにアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されるようになりました。テレメトリーが送信され、ページが悪意のあるものと見なされた場合、ユーザーに対してセーフ ブラウジングの警告が表示され、キーボードまたはポインタがロックされていた場合はロックが解除されます。ユーザーがこの機能を利用できるようにするには、MetricsReportingEnabled を true、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを 2 に設定します。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 127
- Android のパスワード管理機能を更新
Android 版 Chrome では、Chrome にログインしているが Chrome 同期を有効にしていないユーザーが、Google アカウントでパスワードを使用、保存できるようになりました。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、PasswordManagerEnabled などの関連するポリシーはこれまでと同様に動作し、ユーザーが Google アカウントでパスワードを使用、保存できるかどうかの構成に使用できます。
- Android 版 Chrome 127
- 透かし
管理者はこの機能を使用することで、開いたときに特定のデータ損失防止(DLP)ルールがトリガーされるウェブページに対して、透かしを重ねることができます。これには、透かしとして表示させたい静的な文字列を設定できます。透かしは、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様のみにご利用いただけます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: 機能のリリース
- コンテンツを自動的に全画面表示するための設定
コンテンツを自動的に全画面表示するための新しい設定で、ユーザーの操作なしで Element.requestFullscreen() が許可されるようになり、全画面表示を終了しなくてもブラウザのダイアログの表示が許可されるようになります。
この設定はデフォルトでブロックされており、サイトでは権限のためのプロンプトが表示されません。新しい UI コントロールは、Chrome の設定ページ(chrome://settings/content/automaticFullScreen)と、サイト情報のふきだしに限定されています。ユーザーは独立したウェブアプリを許可でき、管理者はポリシー AutomaticFullscreenAllowedForUrls を使用してその他のオリジンを許可できます。
ウィンドウ管理の権限とポップアップのブロック解除(chrome://settings/content/popups)を組み合わせることで、さまざまな全画面表示機能を利用できるようになります。
- 1 回の操作で全画面表示のポップアップを別画面で表示する
- 1 回の操作で全画面表示のコンテンツを複数の画面で表示する
- 新しい画面で全画面表示のコンテンツを表示する(接続されている場合)
- 1 回の操作で全画面表示のウィンドウを画面間で入れ替える
- ユーザー ジェスチャーの有効期限が切れた、または終了した後に、全画面表示でコンテンツを表示する
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 127
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 では、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にするため、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled が導入されました。2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的のため Chrome 134 までご利用いただけます。
詳しくは、Chrome デベロッパー向けのブログ投稿をご覧ください。問題が見つかった場合は、Chromium Issue Tracker からご報告ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
Chrome 127 では、シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナをフォーカス可能にすることで、アクセシビリティが向上しています。
以前のリリースでは、tabIndex を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクローラーがフォーカスされませんでした。
スクローラーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになりました。この動作は、スクローラーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクローラー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(<textarea> など)に回帰が生じないようにするために必要です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- ServiceWorker の静的ルーティング API での not 条件のサポート
ServiceWorker の静的ルーティング API は、ネットワーク、ServiceWorker のフェッチ ハンドラ、またはキャッシュからの直接検索などにリクエストをルーティングするために使用される API です。各ルートは条件とソースで構成され、条件はリクエストとの照合に使用されます。
Chromium 実装の場合、or 条件のみがサポートされています。ただし、条件をより柔軟に記述するには、内部の逆接条件と一致する not 条件をサポートする必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー 説明 ポリシーで動的コードの設定を管理する CSSCustomStateDeprecatedSyntaxEnabled CSS カスタム ステータスの非推奨の :--foo 構文を有効にするかどうかを制御する KeyboardFocusableScrollersEnabled キーボード フォーカス可能なスクローラーを有効にする
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー 説明 BlockTruncatedCookies 不完全な Cookie をブロックする UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled User-Agent Client Hints の GREASE 更新機能を管理する
ChromeOS の更新内容
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ChromeOS 127 で、ダウンロード可能なコンテンツ(DLC)の動画コントロール パネルに視覚的な機能が追加されました。今回のリリースで追加されたのは、ノイズ キャンセリング、自動字幕起こし、ライトの調整、ぼかしのステータス インジケーターです。
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ChromeOS で、サポート対象の Bluetooth ヘッドセットの通話コントロール ボタン(応答、拒否、通話の終了、マイクのミュートなど)を使用できるようになりました。
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ChromeOS のギャラリーに PDF 用の OCR AI リーダーが導入されます。これは、文字で読むことができないドキュメントを読み上げるリーダーであり、スクリーン リーダーを使用するロービジョンの方や目の見えない方とのアクセシビリティの溝をさらに埋めるものです。ChromeOS は、機械学習モデルを活用して PDF ドキュメントを抽出、区分け、分割し、ギャラリー アプリにおける ChromeVox ユーザーのアクセシビリティを高めています。
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ChromeOS のファームウェア アップデート アプリで、アップデート中にユーザーの操作(周辺機器のプラグを抜き差しするなど)を必要とする周辺機器のアップデートがサポートされるようになりました。これらのいずれかのデバイスでアップデートが利用可能になると、わかりやすい手順ガイドがユーザーに表示されます。既存のほとんどの周辺機器に関しては、アップデート方法は変更されません。
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ChromeOS 127 以降、Google の高品質な音声を活用する読み上げ機能が Chrome のリーディング モードに追加されます。これにより、ユーザーがウェブ上のコンテンツを読む際にテキスト読み上げ機能を利用できるようになります。読み上げ機能の目的は、読むことが困難な方が長文を理解できるように支援することです。Chrome デスクトップのリーディング モードに新しく追加された読み上げ機能により、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるため、集中力と理解力が向上します。
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生徒は Chromebook のホーム画面で、次の Classroom の課題をワンクリックで簡単に確認し、アクセスできるようになりました。この新機能は、Google Classroom で有効なコースに登録されているアカウントで Chromebook にログインしているユーザーに対して表示されます。この機能は、アカウントにログインしている場合に Chromebook のシェルフにある日付チップをクリックすると表示されます。新しいパネルが表示され、次の課題、期限付きの課題、未提出の課題、提出済みの課題のリストを確認できます。
管理コンソールの更新内容
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Google グループを使用して ChromeOS のユーザーとブラウザの設定を行う
管理者は、Google グループを使用して管理コンソールと API で ChromeOS のユーザーとブラウザの設定を行うことができるようになりました。新規または既存の Google グループを使用して、組織内のユーザーとブラウザの設定ができます。管理者が所属組織部門を問わない特定の複数ユーザーに対してポリシーを設定する必要が生じた場合でも、組織部門を設定しなおさなくてもグループを使って柔軟に対応できるようになりました。詳しくは、グループベースのポリシーの管理をご覧ください。
現在のところ、ほとんどのユーザー設定にグループを使用できます。その他の設定の多くに対しては、今後数か月以内にグループが使えるようになる予定です。管理者が特定のグループを選択すると、利用可能な設定が自動的にフィルタされて表示されます。
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マネージド ブラウザをグループに追加してグループベースのポリシー管理する
管理者は、管理対象の Chrome ブラウザを Google グループに追加できるようになりました。これにより、ブラウザのグループに対してユーザーとブラウザのポリシーと拡張機能の設定を指定できるようになります。管理対象ブラウザは複数のグループに割り当てることができるため、IT 管理者はクラウド管理機能を使って Chrome ブラウザをより柔軟に管理できます。
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ポリシータグを使用した、よく使われる設定や最近追加された設定のフィルタ
管理コンソールに、最近追加された設定やよく使われる設定をフィルタするオプションが追加されました。これらの新しいフィルタを使用すると、最新の設定を確認したり、最もよく使われる設定や関連性の高い Chrome の設定を確認したりできます。
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管理コンソールの [デバイス] ページを刷新し、デバイスのフリートに関するプロアクティブかつ対処可能な通知を追加しました。
通知モジュール: 新しい通知モジュールでは、フリート内で現在発生している問題の概要を把握できるので、デバイスの問題の特定と対処が簡単になります。
一元化されたダッシュボード: [ダッシュボード] タブで、フリートに関するすべての情報やレポートを簡単に確認できます。
[デバイスリスト] ページの刷新: 新しいタブ([全般]、[OS]、[ハードウェア]、[ネットワーク]、[ポリシー])、デバイス固有の通知、読みやすさを重視した新しいカードデザインにより、デバイスに関する詳細な情報を確認できます。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- 独立したウェブアプリ
独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。
これらのアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、説明にある 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。
初回となるこのリリースでは、IWA は企業が管理する ChromeOS デバイスで管理者ポリシーを使用した場合のみインストールできます。
- ChromeOS 版 Chrome 128
- Rust を使用した JSON パーサー
Chrome 128 以降、Chrome は C++ ではなく Rust を使用して JSON を解析します。これにより、JSON パーサーの安全性に関する脆弱性のリスクが排除され、セキュリティが強化されます。この変更がユーザーに影響を与えることはありません。Rust を使用したパーサーも非常に寛大ですが、一部の無効な JSON(現在 Chrome で受け入れられているもの)が受け入れられなくなるリスクがまれにあります。
- Chrome 128 以降: Chrome は Rust を使用して JSON を解析します
- iOS でログアウト時にデバイスデータを消去する
Chrome 128 以降、管理対象外のブラウザで管理対象アカウントからログアウトすると、そのデバイスに保存されている閲覧データが削除されます。管理対象ユーザーには、ログアウト時にデータが消去されることを説明する確認ダイアログが表示されます。削除されるのはログイン以降のデータのみです。それ以外の場合はすべてのデータが削除されます。ユーザーが Chrome 122 以降でログインした場合にのみ、ログインした時間を把握できます。
削除されるデータには次のものがあります。
- 閲覧履歴
- Cookie とサイトデータ
- パスワード
- サイトの設定
- 自動入力
- キャッシュに保存された画像とファイル
- iOS 版 Chrome 128
- 検索エンジンのアトリビューション タグ
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は
chrome://settings/search
でこの設定を行うことができます)。この画面で選択した検索エンジンの URL には、検索エンジン選択画面で選択したトラフィックのアトリビューションのためにサードパーティの検索エンジンが使用するアトリビューション タグが追加されます。この変更は、Education をご利用の組織、あるいは指標または使用統計情報がオフになっている企業には適用されません。
エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対して既定の検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128
- iPad でのタブグループ
iPad 版 Chrome で、タブグループの作成と管理ができるようになりました。これにより、ユーザーは情報を整理し、混乱を避け、タスクをより効率的に管理できます。
- iOS 版 Chrome 128
- パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット
Chrome 128 では、パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のキー付けにクロスサイトの祖先ビットが追加されます。この変更により、パーティション キーとストレージ パーティションで使用されるパーティション キー値が統合されます。また、クロスサイトの埋め込みフレームがトップレベル サイトのパーティション化された Cookie にアクセスできないようにすることで、クリックジャッキング攻撃に対する保護が強化されます。
埋め込み iframe で問題が発生した場合は、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用するか、Partitioned 属性を指定せずに
SameSite=None
の Cookie を使用してください。続いて、Storage Access API(SAA)を呼び出して、埋め込み iframe がトップレベル ドメインと同じ Cookie にアクセスできるようにします。- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 128
- position-try-options の名前を position-try-fallbacks に変更
CSS Working Group(CSSWG)により、このプロパティの名前が変更されました。fallbacks のほうがこのプロパティが制御する内容をより正確に表すためです。option という言葉だと少しわかりにくいですが、これは「position-try」ブロック外のスタイルが最初にテストされ、その結果、そのスタイルが包含ブロック内に収まるレイアウトになると、どの options も使用されないためです。そのため、この動作を説明する言葉としては fallbacks の方が適切なのです。詳しくは、GitHub をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 128
- macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション シムのコード署名が、アプリケーションがインストールされたときに作成されるアドホック コード署名を使用するように変更されます。コード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA シムで macOS に対して一意の ID が生成されます。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションのように認識されます。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
- macOS 版 Chrome 129
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- macOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポートを終了
- 非標準の宣言型 Shadow DOM シリアル化のサポートを終了
2020 年にリリースされ、2023 年に更新されたプロトタイプ実装には、シャドウルートを含む DOM ツリーのシリアル化に使用できる getInnerHTML() というメソッドが含まれていました。このプロトタイプの一部は、宣言型 Shadow DOM の他の部分と同様に標準化されていませんでしたが、最近になって仕様に関し合意に達しました(詳細については、GitHub をご覧ください)。合意の一環として、getInnerHTML API の形状が変更されました。
これにより、以前リリースされた getInnerHTML() メソッドが非推奨となります。Chrome 125 でリリースされた getHTML() が代替メソッドとなります。詳しくは、Chrome Platform Status で機能についての説明をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots は DOMParser.parseFromString() 関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準に関する記事をご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化のサポート終了と shadowroot 属性のサポート終了についての記事もあわせてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 124 において setHTMLUnsafe() and parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準の includeShadowRoots 引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコードの例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコードの例:
document.parseHTMLUnsafe(html);- Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 129
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスをタンパリングできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、タンパリングできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。問題が発生した場合は、Chromium バグトラッカーよりご報告ください。
- Windows 版 Chrome 130: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポートを終了(3PCD)
Chrome の今後のリリースでは、サードパーティ Cookie を制限する予定です。現在、サードパーティ Cookie を使わない場合のサイトのユーザー エクスペリエンスを確認するため、Chrome ユーザーの 1% に対してデフォルトでサードパーティ Cookie を制限しています。ほとんどの企業は自動的にこのグループから除外されており、管理者は必要に応じて BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用してサードパーティ Cookie を再有効化できます。
エンドユーザーは必要に応じて、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティ Cookie を一時的に再有効化できます。詳しくは、サードパーティ Cookie を許可または制限するをご覧ください。バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合は、バウンス トラッキング防止機能が実行され、Cookie と同じポリシーで制御されます。広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、Google for Developers のプライバシー サンドボックスのセクションをご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: サードパーティ Cookie を制御する新しいエンタープライズ ポリシーが追加されます
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされています。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
ユーザーのプライベート ネットワークでウェブサイト A からウェブサイト B に移動する前に、この機能により次のことが行われます。
1. リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、B がプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
サブリソースとワーカー向けの機能はすでにありますが、これは特に移動リクエスト向けとなります。これらのチェックにより、ユーザーのプライベート ネットワークを保護できます。
この機能は警告のみモードなので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、DevTools コンソールに警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされるようになりました。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。このポリシーは Chrome 130 で削除される予定です。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 130: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定です
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、Chromium ブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124
- Android 版 Chrome 135
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ChromeOS 127 以降、スナップ グループ を使用して ChromeOS 上のウィンドウをグループ化できるようになります。スナップ グループは、ユーザーが 2 つのウィンドウをペア設定して分割画面にする際に作成されます。その後、分割画面を解除したり、同時にサイズを変更したり、グループとして移動したりできます。
-
ChromeOS 128 では、EU 全体において新しいデータ処理者モードの機能と ChromeOS の利用規約が Google 管理コンソールから利用できるようになります。詳しくは、ChromeOS データ処理者モードの概要をご覧ください。
ChromeOS 管理者は、データ処理者モードを有効にすることができます。このモードは、Essential Services と呼ばれる一連の ChromeOS 機能とサービスが対象となります。
Chrome 126
Chrome ブラウザの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
---|---|---|---|
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD) | ✓ | ||
スクリーン リーダーのユーザー向けに PDF からテキストを抽出 | ✓ | ||
メモリセーバーの積極性 | ✓ | ||
プロセス外の iframe PDF ビューア | ✓ | ||
デスクトップでのリアクティブなプリフェッチ | ✓ | ||
iPad でのタブグループ | ✓ | ||
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ | ✓ | ||
UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了 | ✓ | ✓ | |
navigator.cookieEnabled を仕様に合わせる | ✓ | ||
Google レンズで検索 | ✓ | ||
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー | ✓ | ||
ChromeOS の更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
自動更新の延長の有効化 | ✓ | ||
デジタルズームに超解像度を適用 | ✓ | ||
Android スマートフォンを使用した新しい Chromebook の設定 | ✓ | ||
インスタント アクセス ポイント | ✓ | ||
ファームウェアの更新の強化 | ✓ | ✓ | |
複数のサーフェスをキャプチャするウェブアプリ | ✓ | ||
管理対象ネットワークのキャプティブ ポータル | ✓ | ✓ | |
オーバースクロールの動作をオフにする | ✓ | ||
テキスト カーソルの点滅速度をオフにする | ✓ | ||
「選択して読み上げ」に追随して拡大鏡のフォーカスが移動 | ✓ | ||
監視対象ユーザーの拡張機能のインストール フロー | ✓ | ||
複数のカレンダーに対応 | ✓ | ||
キオスクのスリープとスリープ解除のタイミングを管理する新ポリシー | ✓ | ||
自動字幕起こしと音声入力の対応言語を拡大 | ✓ | ||
データ管理のレポートでのワイルドカード URL の表示 | ✓ | ||
管理コンソールの更新内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
IT 管理者向けのカスタム設定 | ✓ | ||
Chrome Enterprise Core のインタラクティブな設定ガイド | ✓ | ||
管理コンソールの新しいポリシー | ✓ | ||
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
Entrust 証明書の信頼停止 | ✓ | ||
Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化 | ✓ | ||
Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合 | ✓ | ||
DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成 | ✓ | ||
2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行 | ✓ | ✓ | ✓ |
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化 | ✓ | ||
Android でのログインと同期の簡素化 | ✓ | ||
キーボードおよびポインタのロック API をトリガーするページに関するテレメトリー | ✓ | ||
Android のパスワード管理機能を更新 | ✓ | ✓ | |
透かし | ✓ | ||
コンテンツを自動的に全画面表示するための設定 | ✓ | ||
パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット | ✓ | ||
ミューテーション イベントのサポートを終了 | ✓ | ||
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ | ✓ | ||
ServiceWorker の静的ルーティング API での NOT 条件のサポート | ✓ | ||
macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名 | ✓ | ||
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了 | ✓ | ||
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了 | ✓ | ✓ | |
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ | ✓ | ✓ | |
DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了 | ✓ | ||
iOS での安全でないフォームに関する警告 | ✓ | ||
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード | ✓ | ||
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除 | ✓ | ||
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化 | ✓ | ||
今後予定されている ChromeOS の変更 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
スナップ グループ | ✓ | ||
リーディング モードでの読み上げ | ✓ | ||
今後予定されている管理コンソールの変更内容 | セキュリティ / プライバシー | ユーザーの生産性向上 / アプリ | 管理 |
ポリシータグを使用した、よく使われる設定や最近追加された設定のフィルタ | ✓ | ||
Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能 | ✓ | ||
Chrome ブラウザ用のグループベースのポリシー | ✓ |
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
Chrome の今後のリリースでは、サードパーティ Cookie を制限する予定です。現在、サードパーティ Cookie を使わない場合のサイトのユーザー エクスペリエンスを確認するため、Chrome ユーザーの 1% に対してデフォルトでサードパーティ Cookie を制限しています。ほとんどの企業は自動的にこのグループから除外されており、管理者は必要に応じて BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用してサードパーティ Cookie を再有効化できます。
エンドユーザーは必要に応じて、アドレスバーの 目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティ Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合は、トラッキング防止機能が実行され、Cookie と同じポリシーで制御されます。広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie の廃止に向けた準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版の Chrome 120 以降
- スクリーン リーダーのユーザー向けに PDF からテキストを抽出
Chrome ブラウザに PDF 用の光学式文字認識(OCR)AI リーダーが導入されました。これは、文字で読むことができないドキュメントを読み上げることができる組み込み型 PDF スクリーン リーダーであり、ウェブ全体でロービジョンの方や目の見えない方とのアクセシビリティの溝をさらに埋めるものです。
この機能は、Google の OCR モデルを活用して PDF ドキュメントを抽出、区分け、分割し、アクセシビリティを高めています。また、ローカル マシン インテリジェンス ライブラリを追加予定です。このライブラリが Screen AI テクノロジーを使用してスクリーンショットやアクセシビリティ ツリーを分析し、テキスト(OCR)やページのメイン コンテンツなど、支援技術に役立つ情報を抽出します。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: ChromeOS 版はすでにリリースが完了しています。Linux、macOS、Windows 版は、50% の Canary、Dev、Beta 版から Stable 版に段階的に移行します。
- メモリセーバーの積極性
メモリセーバーは、使用されていないタブを無効にしてユーザーのデバイスのメモリを解放する機能です。管理者がメモリセーバー機能を制御できる既存のポリシーに HighEfficiencyModeEnabled があります。MemorySaverModeSavings という新しいポリシーを使用すると、タブを無効にするかどうかを判断する際のメモリセーバーの積極性を設定できます。無効にするタブを減らすには conservative オプションを、メモリを最大限に節約するには aggressive オプションを選択します。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版の Chrome 126: この機能はすべてのプラットフォームに段階的にリリースされます。
- プロセス外の iframe PDF ビューア
Chrome 126 では、一部のユーザーが PDF ビューアにプロセス外の iframe(OOPIF)アーキテクチャを使用できます。これは新しくよりシンプルな PDF ビューア アーキテクチャで、新機能の追加が容易になります。エンタープライズ ポリシー PdfViewerOutOfProcessIframeEnabled を使用すると、元の PDF ビューアー アーキテクチャに戻すことができます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126
- デスクトップでのリアクティブなプリフェッチ
この機能により、ナビゲーション中にサブリソースをプリフェッチして、ナビゲーションを高速化し、新しいページをより高速に読み込むことができます。プリフェッチされたサブリソースは Google が所有するサービスによって予測されます。ブラウザはナビゲート先のページの URL をこのサービスと共有して予測結果を取得します。この機能は UrlKeyedAnonymizedDataCollectionEnabled ポリシーを使用して制御できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126
- iPad でのタブグループ
iPad 版 Chrome で、タブグループの作成と管理ができるようになりました。これにより、ユーザーは情報を整理し、混乱を避け、タスクをより効率的に管理できます。
- iOS 版 Chrome 126
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを使用して Chrome と相互運用されていました。この変更により、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスが実現します。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
管理者は、Chrome 125 で導入された UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、新しいプロバイダを強制的に有効にする(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるようにする)か、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このように 1 年の猶予を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、Chrome 126 で UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーが削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除
- navigator.cookieEnabled を仕様に合わせる
現在、
navigator.cookieEnabled
は、ある状況下で「ユーザー エージェントが Cookie を処理しようとしている」かどうかを示します。サードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)の一環として Chrome で変更が行われることにより、navigator.cookieEnabled はパーティション分割されていない Cookie へのアクセスが可能かどうかを知らせるようになります。この結果、ほとんどのクロスサイト iframe で false が返されるようになります。navigator.cookieEnabled
の挙動を、従来のようにサイトに対して Cookie が有効か無効かのみを示すようにし、パーティション分割されていない Cookie へのアクセスが可能かどうかについてはクロスベンダー関数document.hasStorageAccess
を使用するようにする必要があります。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 126
- Google レンズで検索
Chrome 126 以降では、ユーザーは画面に表示されている画像やテキストを Google レンズを使用して検索できるようになります。この機能を使用するには、ウェブサイトにアクセスし、フォーカスしたアドレスバーのチップ、右クリックメニュー、またはその他メニューにある [Google レンズで検索] をクリックします。ユーザーは画面の任意の場所をクリック、ハイライト表示、またはドラッグしてそのコンテンツを検索し、キーワードや質問を検索ボックスに追加して検索を絞り込むことができます。管理者は LensOverlaySettings というポリシーを使用してこの機能を制御できます。検索を実行するために、画面のスクリーンショットが Google のサーバーに送信されますが、そのスクリーンショットが ID やアカウントと関連付けられたり、人間によって閲覧されたり、その内容に関するデータが記録されたりすることはありません。
この機能は Chrome 126 で段階的にリリースされ、Chrome 127 で完全にリリースされる予定です。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: Stable 版の 1% に対し機能をリリースし、LensOverlaySettings が利用可能になる予定です
- Chrome 127 のマイルストーン: Stable 版の 100% にリリース
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー 説明 LensOverlaySettings レンズ オーバーレイ機能の設定 MemorySaverModeSavings メモリセーバー モードの節約設定を変更する ProvisionManagedClientCertificateForUser 管理対象ユーザーまたはプロファイルのクライアント証明書のプロビジョニングを有効にする
PdfViewerOutOfProcessIframeEnabled プロセス外の iframe PDF ビューアを使用する
ChromeOS の更新内容
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ChromeOS では、セキュリティ、安定性、パフォーマンスの向上を目的として、OS のアップデートが 10 年間提供されます。ほとんどのデバイスには、これらの更新プログラムが自動的に適用されます。一部の古いデバイスでは、ユーザーと管理者が自動更新期限の延長を有効にすることで、10 年間のサポートを受けられるようになりました。
詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
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内蔵カメラアプリが、光学ズームモーターを搭載していないカメラ(内蔵カメラを含む)でのズームに対応できるようになりました。一部の高性能 Chromebook では、AI ベースの超解像度が適用されて画質がさらに向上する場合があります。
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Android スマートフォンを使った新しい Chromebook の設定
Android スマートフォンを使用して新しい Chromebook を設定できるようになりました。スマートフォンと Chromebook の間に安全な接続を確立することで、パスワードを手動で入力することなく、Wi-Fi と Google アカウントのログイン情報を自動的に転送できます。この機能は管理対象外ユーザーのみが利用できます。
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ChromeOS 126 は、さまざまな追加の周辺機器のファームウェアの更新に対応しています。これにより、新しいファームウェアの更新を提供するのに必要なオーバーヘッドと時間が大幅に削減されます。
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ウェブアプリで一度に複数のサーフェスをキャプチャできるようになりました。この機能に、新しく API getAllScreensMedia() が追加されました。これによりデベロッパーは一度に複数のサーフェスをリクエストできます(getDisplayMedia() でリクエストできるサーフェスは 1 つだけです)。この API は、管理対象のセッションについてのみキャプチャ リクエストを自動的に承認し、デバイス所有者が明示的に設定する必要があるポリシーによって保護されます。ユーザーが常にキャプチャを認識できるように、わかりやすい使用状況インジケーターが表示されます。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
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管理対象のネットワークではキャプティブ ポータルの検出が常に無効になっているため、管理者が ChromeOS デバイスをキャプティブ ポータル ネットワークに自動接続するように設定したり、キャプティブ ポータルの存在を検出したりすることはできません。キャプティブ ポータル ネットワークを管理対象にした場合、ユーザーは手動でブラウザを開き、HTTP サイトに接続する必要があります(これによりポータルのログインページにリダイレクトされることがあります)。管理者がポータルを自動検出できるように、新しいポリシー CaptivePortalAuthenticationIgnoresProxy が追加されました。
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スワイプ操作でページ間を移動する機能のオン / オフを切り替えるための新しい設定が利用可能になりました。この機能は、オーバースクロールまたはページのオーバースクロールとも呼ばれます。この設定は、設定 > [ユーザー補助機能] > [カーソルとタッチパッド] > [スワイプ操作でページ間を移動する] にあります。
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設定 > [ユーザー補助機能] > [キーボードとテキスト入力] > [テキスト カーソルの点滅速度] で、テキスト カーソルの点滅をオフにする新しい設定を利用できます。光過敏性発作を起こす可能性があるお客様や、認知的差異を持つお客様は、テキスト カーソルの点滅をオフにすることをおすすめします。
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ロービジョンの方向けに、「選択して読み上げ」に追随して拡大鏡が移動する機能が用意されています。より大きな文字でテキストを読みたい方にも便利です。「選択して読み上げ」を使用してテキストを読み上げると、拡大鏡がテキストを追って自動的に移動するため、どこを読んでいるか見失う心配がなくなります。この機能を試すには、設定で拡大鏡と「選択して読み上げ」の両方を有効にします。Ctrl+Alt+明るさを上げるキーと Ctrl+Alt+明るさを下げるキーを使って、好みのズームレベルにズームインします。読み上げるテキストを選択して、「選択して読み上げ」の再生ボタンを押すか、検索+S キーを押します。拡大鏡の設定で、この動作を調整するための設定を使用できます。
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ファミリー リンクで管理される管理対象のアカウントについて、保護者がより詳細に管理できるように、サイト、拡張機能、およびアプリの権限に関する保護者による使用制限を分離します。保護者は、アプリの権限と拡張機能の権限の 2 つのオプションから選択できるようになりました。管理対象のアカウントへの影響は、保護者が承認の有無にかかわらず拡張機能のインストールを許可できるようになることです。これまでは、保護者は拡張機能をブロックすることはできましたが、承認なしで許可する方法はありませんでした。
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キオスクのスリープとスリープ解除のタイミングを管理する新ポリシー
ChromeOS 126 では新しいキオスク デバイス ポリシーが導入され、管理者はデバイスのスリープとスリープ解除のタイミングをスケジュール設定できるようになります。詳しくは、キオスクの設定をご覧ください。
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ChromeOS 126 では自動字幕起こしの対応言語が 1 言語から 6 言語に、音声入力の対応言語が 1 言語から 18 言語に拡大されます。また、新しい音声認識モデルの使用により、バッテリー節約効果が向上します。
ChromeOS では、ギャラリーアプリ、YouTube、Google Meet、Zoom、ソーシャル メディア サイトで再生する動画で自動字幕起こしを使用できます。自動字幕起こしに使用する言語を確認または変更するには、設定 > [音声、字幕] > [自動字幕起こし] > [言語を管理] を選択します。自動字幕起こしについて詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
音声入力は Google ドキュメントで利用できるほか、タスクバーで音声入力を有効にし、マイクボタンをクリックすれば、その他のテキスト入力ツールでも使用できます。音声入力に使用する言語を確認または変更するには、設定 > [ユーザー補助機能] > [キーボードとテキスト入力] > [音声入力] > [言語] を選択します。音声入力について詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
-
ChromeOS のデータ管理のルールを使用すると、管理者はソース URL とリンク先 URL をワイルドカード(*)として定義できます。ChromeOS のデータ管理イベントは Chrome 監査レポートに記録されており、管理コンソールまたは Chrome のレポート コネクタを介してその他のプラットフォームから確認することができます。ログイベントの確認の際に、ワイルドカードではなく、ルールをトリガーした URL が表示されるようになりました。
管理コンソールの更新内容
-
IT 管理者は、管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、[カスタム設定] ページで JSON スクリプトを使って設定できるようになります。これにより、あらゆる Chrome ポリシーが Chrome Enterprise Core で設定可能になります([設定] ページまたは [カスタム設定] ページを使用)。またこのページでは、管理コンソールがまだ対応していない拡張機能のインストール モード(「normal_installed」など)を設定することも可能です。この機能は、マシンレベルで登録されたブラウザで利用できます。
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 機能のリリース
-
Chrome Enterprise Core のインタラクティブな設定ガイド
ブラウザ管理のためのインタラクティブな設定ガイドが、Chrome Enterprise チームにより提供されています。このガイドは管理コンソールにあり、管理者は見てみたい機能を選び、実践的なトレーニングを Chrome 設定ガイドで直接受けられます。このガイドは、次の方法の確認などにご利用いただけます。
- テスト用の組織部門を作成する
- レポート機能を有効にする
- ブラウザを登録する
- ブラウザ ポリシーを適用する
- 拡張機能の設定を構成する
- 管理者ユーザーを作成する
これらのガイドは、新しく管理者になった方や、さまざまな新しい方法について知りたい管理者の方向けのガイドです。
- Chrome 126 以降: 機能のリリース
- 管理コンソールの新しいポリシー
ポリシー名 ページ サポートされるプラットフォーム カテゴリ / 項目 DeviceExtendedAutoUpdateEnabled デバイス ChromeOS デバイスの更新設定 LocalUserFilesAllowed ユーザーとブラウザ ChromeOS ユーザー エクスペリエンス ScreenCaptureLocation ユーザーとブラウザ ChromeOS ユーザー エクスペリエンス
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- Entrust 証明書の信頼停止
継続的なコンプライアンス違反に対応するため、Windows、macOS、ChromeOS、Android、Linux 版 Chrome 127 以降では、公的に信頼されている TLS サーバー認証、つまり Entrust が発行したウェブサイトの証明書をデフォルトで信頼する方法が変更されます。iOS のポリシーでは、iOS 版 Chrome での Chrome Root Store の使用は許可されていません。
詳細は以下のとおりです。
- Chrome Root Store に含まれる、発行された Entrust ルート CA 証明書を確認する TLS 証明書:
- 2024 年 10 月 31 日より後は、デフォルトでは信頼されなくなります。
- 2024 年 10 月 31 日まで、この変更による影響はありません。
Chrome ユーザーまたは企業が、Chrome Root Store を使用する Chrome のプラットフォームとバージョンで対象となる Entrust 証明書のいずれかを明示的に信頼する場合(たとえば、Windows グループ ポリシー オブジェクトを通じて明示的な信頼を伝える場合)、上述の SCT ベースの制約は上書きされ、証明書は現在と同じように機能します。
詳しい情報とテストリソースについては、Sustaining Digital Certificate Security - Entrust Certificate Distrust をご覧ください。
Chrome Root Store について詳しくは、よくある質問をご覧ください。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: Chrome Root Store を使用する Chrome 127 以降のすべてのバージョンでブロック措置が適用されますが、このブロック措置は 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してのみ適用されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130: 2024 年 10 月 31 日より後に発行された証明書に対してブロック措置が適用されます。この措置は、Chrome 127、Chrome 128、Chrome 129 に対しても同様に適用されます。
- Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化
Windows における Cookie のセキュリティを高めるため、Cookie の暗号化に使用される暗号鍵が Chrome のアプリケーション ID に結び付けられ、より強固に保護されるようになります。この機能は、マルウェアによるシステムからの Cookie 窃取を防ぐためのものです。権限の昇格や Chrome のプロセスへの侵入が可能な攻撃者から保護するものではありません。
アプリケーションにバインドされた暗号化は、エンタープライズ ポリシー ApplicationBoundEncryptionEnabled で無効にできます。
- Windows 版 Chrome 127
- Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
関連する拡張機能のテレメトリー情報(管理対象プロファイルとデバイス)を Chrome から収集し、Chronicle に送信する予定です。データは Chronicle によって分析され、分析情報とリスクのあるアクティビティのコンテキストが提供されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127
- DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
Chrome 125 では、管理対象外ユーザーも新しい生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになりました。詳しくは、Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報の生成についてのページをご覧ください。これらの分析情報は、選択されたエラーや警告に対して、パーソナライズされた説明と修正案を提供します。最初の段階では、この機能は英語を使用する 18 歳以上のユーザーにのみ提供されます。管理者は、DevToolsGenAiSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: この機能は、ヨーロッパ、ロシア、中国を除く全世界の管理対象外ユーザーに提供されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: この機能は、サポート対象の地域で Chrome Enterprise または Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーに提供されます。
- 2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行
Manifest V3 を利用できるよう拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。2024 年 6 月より、Chrome 127 の非 Stable 版から、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability は、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の影響を受けません。
Chrome Enterprise Core の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインについてのページで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿って、ご利用の環境でサンドボックスをテストできます。問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 127: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- Android でのログインと同期の簡素化
ログインと同期が簡素化された統合バージョンの Android 版 Chrome がリリースされます。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled を使用して無効にできます。Chrome へのログインは、これまでと同様に BrowserSignin を使用して無効にできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
この変更は、iOS 版 Chrome 117 でリリースされたログインと同期の操作の簡略化と実質的に同じです。
- Android 版 Chrome 127
- キーボードおよびポインタのロック API をトリガーするページに関するテレメトリー
セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーが、キーボード ロック API またはポインタロック API をトリガーするページにアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されます。
テレメトリーが送信され、ページが悪意のあるものと見なされた場合、ユーザーに対してセーフ ブラウジングの警告が表示され、キーボードまたはポインタがロックされていた場合はロックが解除されます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 127
- Android のパスワード管理機能を更新
Android 版 Chrome では、Chrome にログインしているが Chrome 同期を有効にしていないユーザーが、Google アカウントでパスワードを使用、保存できるようになります。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、PasswordManagerEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでと同様に動作し、ユーザーが Google アカウントでパスワードを使用、保存できるかどうかの設定に使用できます。- Android 版 Chrome 127
- 透かし
管理者はこの機能を使用することで、開いたときに特定の DLP ルールがトリガーされるウェブページに対して、透かしを重ねることができます。これには、透かしとして表示させたい静的な文字列を設定できます。透かしは、Chrome Enterprise Premium のお客様にご利用いただけます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: 機能のリリース
- コンテンツを自動的に全画面表示するための設定
コンテンツを自動的に全画面表示するための新しい設定で、ユーザー ジェスチャーなしで
Element.requestFullscreen()
が許可されるようになり、全画面表示を終了しなくてもブラウザのダイアログの表示が許可されるようになります。この設定はデフォルトでブロックされており、サイトでは権限のためのプロンプトが表示されません。新しい UI コントロールは、Chrome の設定ページ(
chrome://settings/content/automaticFullScreen
)と、サイト情報のふきだしに限定されています。ユーザーは独立したウェブアプリを許可でき、管理者はポリシー AutomaticFullscreenAllowedForUrls を使用してその他のオリジンを許可できます。ウィンドウ管理の権限とポップアップのブロック解除(
chrome://settings/content/popups
)を組み合わせることで、さまざまな全画面表示機能を利用できるようになります。- 1 回の操作で全画面表示のポップアップを別画面で表示する
- 1 回の操作で全画面表示のコンテンツを複数の画面で表示する
- 新しい画面で全画面表示のコンテンツを表示する(接続されている場合)
- 1 回の操作で全画面表示のウィンドウを画面間で入れ替える
- ユーザー ジェスチャーの有効期限が切れた、または終了した後に、全画面表示でコンテンツを表示する
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 127
- パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット
Chrome 127 では、パーティション化された Cookie の
CookiePartitionKey
のキー付けにクロスサイトの祖先ビットが追加されます。この変更により、パーティション キーとストレージ パーティションで使用されるパーティション キー値が統合されます。また、クロスサイトの埋め込みフレームがトップレベル サイトのパーティション化された Cookie にアクセスできないようにすることで、クリックジャッキング攻撃に対する保護が強化されます。埋め込み iframe で問題が発生した場合は、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用するか、Partitioned 属性を指定せずに
SameSite=None
の Cookie を使用してください。続いて、Storage Access API(SAA)を呼び出して、埋め込み iframe がトップレベル ドメインと同じ Cookie にアクセスできるようにします。- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 127
- ミューテーション イベントのサポートを終了
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的のため Chrome 134 までご利用いただけます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。問題が発生した場合は、こちらからご報告ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナがフォーカス可能になることで、アクセシビリティが大幅に向上します。現在は、
tabIndex
を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。スクロールバーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクロールバーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクロールバー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(
<textarea>
など)に回帰が生じないようにするために必要です。- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- ServiceWorker の静的ルーティング API での not 条件のサポート
ServiceWorker の静的ルーティング API は、ネットワーク、ServiceWorker のフェッチ ハンドラ、またはキャッシュからの直接検索などにリクエストをルーティングするために使用される API です。各ルートは条件とソースで構成され、条件はリクエストとの照合に使用されます。
Chromium 実装の場合、or 条件のみがサポートされています。ただし、条件をより柔軟に記述するには、内部の逆接条件と一致する not 条件をサポートする必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- macOS 上の PWA シムのアドホック コード署名
macOS にプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)をインストールするときに作成されるアプリケーション シムのコード署名が、アプリケーションがインストールされたときに作成されるアドホック コード署名を使用するように変更されます。コード署名は、アプリケーションの ID の一部として macOS によって使用されます。このようなアドホック署名により、各 PWA シムで macOS に対して一意の ID が生成されます。現在、すべての PWA は macOS で同じアプリケーションのように認識されます。
これにより、macOS の [ログイン時に開く] 設定ペインに複数の PWA を含めようとしたときに発生する問題が解消され、macOS 上の PWA でユーザー通知を処理するための将来的な改善が可能になります。
- macOS 版 Chrome 128
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルについてのページをご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- macOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリのユーザー エクスペリエンス向上のため、Chrome ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。 - Linux、macOS、Windows 版 Chrome 129: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされています。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots
はDOMParser.parseFromString()
関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準についてのページをご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化と shadowroot 属性に関連するサポート終了についてのページも併せてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 129 において setHTMLUnsafe() および parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準のincludeShadowRoots
引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコードの例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコードの例:
document.parseHTMLUnsafe(html);
- Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 129
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされます。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled というポリシーを使用します。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 130: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定です
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
ユーザーのプライベート ネットワークでウェブサイト A からウェブサイト B に移動する前に、この機能により次のことが行われます。
1. リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、B がプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
サブリソースとワーカー向けの機能はすでにありますが、これは特に移動リクエスト向けとなります。
これらのチェックにより、ユーザーのプライベート ネットワークを保護できます。この機能は警告のみモードなので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、DevTools に警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を以前の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 132: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124
- Android 版 Chrome 135
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ChromeOS 127 以降、スナップ グループ を使用して ChromeOS 上のウィンドウをグループ化できるようになります。スナップ グループは、ユーザーが 2 つのウィンドウをペア設定して分割画面にする際に作成されます。その後、分割画面を解除したり、同時にサイズを変更したり、グループとして移動したりできます。
-
ChromeOS 127 以降、Google の高品質な音声を活用する読み上げ機能が Chrome のリーディング モードに追加されます。これにより、ユーザーがウェブ上のコンテンツを読む際にテキスト読み上げ機能を利用できるようになります。読み上げ機能の目的は、読むことが困難な方が長文を理解できるように支援することです。Chrome デスクトップのリーディング モードに新しく追加された読み上げ機能により、ユーザーは自分が読んでいるテキストを音声で聞くことができるため、集中力と理解力が向上します。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- ポリシータグを使用した、よく使われる設定や最近追加された設定のフィルタ
管理コンソールに、最近追加された設定やよく使われる設定をフィルタするオプションがまもなく追加されます。これらの新しいフィルターを使用すると、最新の設定を確認したり、最もよく使われる設定や関連性の高い Chrome の設定を確認したりできます。
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 機能のリリース
- Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能

Chrome Enterprise Core では、新たに Chrome ブラウザの管理対象プロファイルのレポート機能が管理コンソールに導入されます。この機能を使用すると、新しい管理対象プロファイルのリストのページと詳細のページを表示できます。IT 管理者はこれらのページで、管理対象プロファイルに関するレポート情報(プロファイルの詳細、ブラウザのバージョン、適用されているポリシーなど)を確認できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: Early Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130 以降: 機能のリリース
- Chrome ブラウザ用のグループベースのポリシー
管理者は Google グループを使用して、管理対象の Chrome ブラウザをグループに追加し、ユーザーとブラウザのポリシーおよび拡張機能の設定を一連のブラウザに設定できるようになります。管理対象ブラウザは複数のグループに割り当てることができるため、IT 管理者はクラウド管理機能を使って Chrome ブラウザをより柔軟に管理できます。
- Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 機能のリリース
Chrome 125
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーを対象とした自動詳細ファイル スキャン
✓
パソコン版 Chrome で Windows ARM64 をサポート
✓
Chrome アップデータに関する変更
✓
Chrome セキュリティ インサイト
✓
✓
✓
Chrome の帯域幅に関する更新
✓
拡張機能の安全チェック
✓
iOS での安全でないフォームに関する警告
✓
Edge 向けの従来のブラウザのサポートを Manifest V3 にアップグレード
✓
ベース URL の継承に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
✓
ユーザーの明示的な同意のないダウンロード レポートの送信
✓
✓
タブグリッドでのタブグループ
✓
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
✓
Google Play 開発者サービスを更新してアカウント パスワードの問題を修正
✓
Storage Access API(SAA)が Cookie 以外のストレージにも対応
✓
相互運用可能な mousemove のデフォルト アクション
✓
権限と権限ポリシー記述子の window-placement エイリアスを削除
✓
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
✓
Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
常時接続 VPN と SAML の修正
✓
ChromeOS での Passpoint の設定
✓
ChromeOS の Bluetooth 音声テレフォニー
✓
識別子を使用してプライベート IP を DoH に追加
✓
動画の再生速度をコントロールするためのギャラリー上の UI
✓
ChromeOS でアニメーションを減らすための切り替え機能
✓
キャプティブ ポータルのログイン ウィンドウ
✓
PWA のインストール ダイアログ
✓
Bluetooth HID 接続解除時のユーザーに対する警告
✓
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome Enterprise Core での非アクティブなブラウザの削除
✓
✓
ChromeOS デバイスの登録とトークン生成に関する変更
✓
ZTE の事前プロビジョニング トークンの新しい機能
✓
トークン管理機能の拡張
✓
✓
管理対象ゲスト セッションでの URL キーによる匿名化データの収集
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
✓
スクリーン リーダーのユーザー向けに PDF からテキストを抽出
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
✓
iPad でのタブグループ
✓
キーボードおよびポインタのロック API をトリガーするページに関するテレメトリー
✓
Android のパスワード管理機能を更新
✓
✓
透かし
✓
navigator.cookieEnabled を仕様に合わせる
✓
コンテンツを自動的に全画面表示するための設定
✓
キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
✓
パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット
✓
Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化
✓
Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
✓
2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行
✓
✓
✓
Android でのログインと同期の簡素化
✓
ミューテーション イベントのサポートを終了
✓
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
✓
PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
✓
✓
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
✓
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
✓
✓
DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
✓
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
キオスクのスリープとスリープ解除のタイミングを管理する新ポリシー
✓
データ管理のレポートでのワイルドカード URL の表示
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ポリシーを同等に管理: IT 管理者向けのカスタム設定
✓
Chrome Enterprise Core のインタラクティブな設定ガイド
✓
レガシー テクノロジー レポート
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
Chrome の今後のリリースでは、サードパーティ Cookie を制限する予定です。現在、サードパーティ Cookie を使わない場合のサイトのユーザー エクスペリエンスを確認するため、Chrome ユーザーの 1% に対してデフォルトでサードパーティ Cookie を制限しています。ほとんどの企業は自動的にこのグループから除外されており、管理者は必要に応じて BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用してサードパーティ Cookie を再有効化できます。
エンドユーザーは必要に応じて、アドレスバーの 目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティ Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合は、トラッキング防止機能が実行され、Cookie と同じポリシーで制御されます。広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie の廃止に向けた準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーを対象とした自動詳細ファイル スキャン
Chrome 91 から、セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーを対象に、ダウンロードしたファイルの詳細スキャンが実行されるようになりました。当時は、ファイルの自動詳細スキャンを実行するファイルごとにユーザーの同意が必要でしたが、Chrome 125 以降ではその必要がなくなります。セーフ ブラウジング保護強化機能による保護機能の向上の一環として、詳細スキャンは自動的に実行されるようになります。この機能を無効にしたい場合、管理者は SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーでユーザーのセーフ ブラウジング保護強化モードを無効にするか、SafeBrowsingDeepScanningEnabled で詳細スキャンを無効にすることができます。
- Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: 機能のリリース
- パソコン版 Chrome の Windows ARM64 のサポート
Chrome の Windows ARM64 のサポートがリリースされました。Enterprise インストーラは近日公開されます。ARM64 版は google.com/chrome からダウンロードできます。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。現在のところ、ARM64 デバイスで実行されているその他のバージョンの Chrome の自動アップグレードは予定されていません。ARM64 デバイスをお使いの場合は、Chrome を再インストールしてください。
- Windows 版 Chrome 125: 5 月中旬に新しい Enterprise インストーラがリリースされる予定です。
- Chrome アップデータに関する変更
Google では現在、Google アップデートの新しいバージョンをリリースするための作業を進めています。この変更に伴い、Windows 上の GoogleUpdate.exe
の場所が変更され、ファイル名も updater.exe
に変わります。なお、移行が完了するまでは、以前のパスが引き続き保持されます。GoogleUpdate.exe
も updater.exe
を参照するように変更されます。
* 以前: %PROGRAMFILES(X86)%\Google\Update\GoogleUpdate.exe
* 現在: %PROGRAMFILES(X86)%\Google\GoogleUpdater\<VERSION>\updater.exe
- Windows 版 Chrome 125: これらの変更が Windows 上で行われます
- Chrome セキュリティ インサイト
Chrome Enterprise Core(Chrome ブラウザ クラウド管理)および Google Workspace Enterprise Standard または Google Workspace Enterprise Plus の割り当て済みライセンスをお持ちの場合は、Chrome セキュリティ インサイトを有効にできるようになりました。このツールを使用すると、Chrome アクティビティにおける組織内部のリスクとデータ損失をモニタリングできます。詳しくは、組織内部のリスクとデータ損失のモニタリングをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
- Chrome の帯域幅に関する更新
Chrome の特定のコンポーネントを更新するための新しいメカニズムが導入されます。このメカニズムにより、フリート内で使用される帯域幅が増加する可能性があります。この機能は GenAILocalFoundationalModelSettings ポリシーで制御できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
- 拡張機能の安全チェック
拡張機能の安全チェックを使用すると、マルウェアが含まれた拡張機能、ポリシー違反の拡張機能、公開が停止されてから一定期間が経過している拡張機能に関する情報が、ユーザーに通知されます。ユーザーは、インターフェースでこれらの拡張機能を確認したうえで、フラグの付いたそれぞれの拡張機能を維持するか削除するかを決められます。
この機能の利便性を向上させ、スコープを拡大するために、Chrome 125 では新しいトリガーが追加されます。これにより、ユーザーはリスクが高い可能性のあるその他の拡張機能も確認できるようになります。ユーザーが確認できるようフラグが付けられるようになったのは、次の 2 種類の拡張機能です。
- Chrome ウェブストアからインストールされたものではない拡張機能
- 正規ではない方法でインストールされたことでストアのポリシーに違反し、望ましくないソフトウェアとみなされた拡張機能
自動インストールされた拡張機能、ポリシーによりインストールされた拡張機能、ポリシーによりブロックされた / バージョンが固定された拡張機能は無視され、これらのトリガーの条件によってフラグを付けられることはありません。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: リリースの際に、
chrome://extensions/
ページに掲載されている拡張機能の安全チェックに 2 つの新しいトリガーが追加されます。
- iOS での安全でないフォームに関する警告
Chrome 125 では、安全なページから iOS 上の安全でないページへのフォーム送信はブロックされます。安全でないフォームの送信が Chrome で検出されると、ユーザーに送信の確認を求める警告が表示されます。これは、ユーザーによる明示的な承認がないまま、書式なしテキストのフォームデータが漏洩することを防ぐためのものです。この機能を制御するには、InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーを使用します。
- iOS 版 Chrome 125: 機能のリリース
- iOS 版 Chrome 130: InsecureFormsWarningsEnabled ポリシーは削除される予定です
- Edge 向けの従来のブラウザのサポートを Manifest V3 にアップグレード
Edge 向けの従来のブラウザのサポートが、Manifest V3 にアップグレードされます。このメジャー アップデートにはバグが含まれる可能性があるため、今すぐ拡張機能のベータ版をお試しいただけます。ご自身の環境でテストすることをおすすめします。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: Microsoft Edge アドオン ストアは段階的な展開をサポートしていないため、一括で展開されます。リリース予定日は 5 月 30 日で、Chrome 125 のライフサイクルに組み込まれるまでに約 2 週間かかります。
- ベース URL の継承に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
Chrome 114 で NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed が導入され、互換性の問題が検出された場合にユーザーまたは Google Chrome のバリエーションによって NewBaseUrlInheritanceBehavior が有効化されるのを防げるようになりました。Chrome 125 では、この一時的な NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- ユーザーの明示的な同意のないダウンロード レポートの送信
クライアント セーフ ブラウジング レポートは、Chrome で警告が表示された場合にセーフ ブラウジングに送信されるテレメトリー レポートです。このたび、ユーザーがダウンロードの警告を破棄したり無視したりした場合にも、ダウンロード レポートが送信されるようになりました。カスタム警告の初期の試験運用では、ダウンロードに関する警告の多くは明示的に破棄または無視されず、警告のレポートも送信されなかったため、セーフ ブラウジングでこれらの警告の有効性を視認できませんでした。この機能では、ダウンロードが自動的に破棄されたりブラウザが閉じられたりした場合にレポートを送信することで、テレメトリーのギャップをなくすことを目的としています。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125
- タブグリッドでのタブグループ
iPhone 版 Chrome で、タブグリッド上でタブグループを作成、管理できるようになりました。これにより、ユーザーは情報を整理し、余分なタブの表示を減らして、タスクをより効率的に管理できます。
- iOS 版 Chrome 125
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
Chrome 125 以降、管理者は UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、新しいプロバイダを強制的に有効にする(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるようにする)か、新しいプロバイダを無効にするかを選択できるようになりました。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このように 1 年の猶予を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
- Google Play 開発者サービスを更新してアカウント パスワードの問題を修正
古いバージョンの Google Play 開発者サービスでは、Google アカウントに保存されたパスワードにアクセスできない場合があります。このため、アクセス パスワードに再度アクセスできるよう、Google Play 開発者サービスをアップデートするよう知らせる警告がパスワード管理画面に表示されるようになりました。これは現在行われている移行の一部で、Google パスワード マネージャーを使用している Android ユーザーにのみ影響します。
- Android 版 Chrome 125
- Storage Access API(SAA)が Cookie 以外のストレージにも対応
Chrome で Storage Access API が拡張され、サードパーティのコンテキストでパーティション分割されていない Cookie と Cookie 以外のストレージにアクセスできるようになります。現在の API では Cookie へのアクセスのみが提供されるため、Cookie 以外のストレージとは異なるユースケースに対応します。API は次のように使用できます(埋め込み iframe で実行される JavaScript です)。
// rSA を介して新しいストレージ ハンドルをリクエストする(これによりユーザーにプロンプトが表示される)
let handle = await document.requestStorageAccess({all: true});
// クロスサイト ローカル ストレージを書き込む
handle.localStorage.setItem("userid", "1234");
// 1P コンテキストと共有される indexedDB を開くか作成する
let messageDB = handle.defaultBucket.indexedDB.open("messages");
上位レベルの祖先が rSAFor
を正常に呼び出したときに、iframe がストレージ ハンドルを取得する際にも、同じフローが使用されます。ただし、この場合は storage-access
権限がすでに付与されているため、rSA
呼び出しにユーザー ジェスチャーやプロンプトの表示は必要ありません。そのため、非表示の iframe でもストレージへのアクセスが可能です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 125
- 相互運用可能な mousemove のデフォルト アクション
mousemove
をキャンセルしても、テキスト選択やドラッグ&ドロップを防止できなくなりました。Chrome では、mousemove
イベントをキャンセルすることで、テキスト選択など他の API の動作を防ぐことができました(過去にはドラッグ&ドロップも防止できました)。ただし、この振る舞いは他の主要ブラウザにはなく、W3 の UI イベントの仕様にもそぐわないものでした。
この機能によって、テキスト選択が mousemove
のデフォルト アクションではなくなります。テキスト選択は selectstart
イベントを、ドラッグ&ドロップは dragstart
イベントをキャンセルすることで引き続き防止できます。この振る舞いは仕様に準拠しており、完全に相互運用可能です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 125
- 権限と権限ポリシー記述子の window-placement エイリアスを削除
Chrome 125 で、権限と権限ポリシー記述子の window-placement エイリアスが削除されます。window-placement のすべてのインスタンスが window-management に置き換えられました。これにより、関連する API 機能がより的確に記述されます。この対応は、Window Management API の機能強化と、Multi-Screen Window Placement API からの名前変更に続くものです。詳しくは、Chrome Platform Status をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 125
- デフォルトの検索エンジン選択画面
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は chrome://settings/search
でこの設定を行うことができます)。
エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対してデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
これらのポリシーと関連する最小単位グループについて詳しくは、こちらをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: すべての対象ユーザーにリリースされます。
- Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成
Chrome 125 では、管理対象外ユーザーも新しい生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになります。詳しくは、Chrome DevTools Console の警告とエラーに対する分析情報を生成をご覧ください。これらの分析情報は、選択されたエラーや警告に対して、パーソナライズされた説明と修正案を提供します。最初の段階では、この機能は英語を使用する 18 歳以上のユーザーにのみ提供されます。管理者は、DevToolsGenAiSettings ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: この機能は、ヨーロッパ、ロシア、中国を除く全世界の管理対象外ユーザーに提供されます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127: この機能は、サポート対象の地域で Chrome Enterprise または Chrome Education をご利用の管理対象ユーザーに提供されます。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
ProfileLabel
ログインしているプロフィールの識別に使用するラベルを管理する
EnterpriseLogoUrl
企業ロゴの URL: プロフィール企業バッジとして使用される画像の URL
EnterpriseBadgingTemporarySetting
企業バッジの公開設定を管理する
ApplicationBoundEncryptionEnabled
アプリケーションにバインドされた暗号化を有効にする
UiAutomationProviderEnabled
Windows でブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にする
ToolbarAvatarLabelSettings
管理対象アカウントのツールバーに表示されるアバターラベルを設定する
ChromeOS の更新内容
-
VPN を、VPN を経由せずにインターネットに到達するユーザー トラフィックのない常時接続 strict モードで使用し、さらに SAML 認証を使用する Enterprise のお客様に対するサポート改善のため、新しいポリシー AlwaysOnVpnPreConnectUrlAllowlist を追加しました。管理者は、このポリシーを使って、ユーザーがアクセスできる URL を VPN 接続前に指定できます。これにより、SAML サービスがアクセス可能になり、システム ブラウザ経由で VPN に対してユーザーを認証できるようになります。
-
ChromeOS の [設定] で、Wi-Fi Passpoint の確認と管理ができるようになりました。Passpoint の詳細に関するページで、インストール済みの Passpoint サブスクリプションを確認、削除できます。
-
ChromeOS で、サポート対象の Bluetooth ヘッドセットの通話コントロール ボタン(応答、拒否、通話の終了、マイクのミュートなど)を使用できるようになりました。
-
識別子に関するポリシーにより、セキュア DNS の URI テンプレートにネットワーク識別子が追加されました。これにより、管理者は、DNS の URI テンプレートに新しいプレースホルダを設定できるようになりました。このプレースホルダは、ユーザーが管理対象のネットワークに接続する際に、デバイスのローカル IP アドレスで置き換えられます。
-
ChromeOS でアニメーションを減らすための切り替え機能 
ChromeOS で、アニメーションを減らすことができるようになりました。この設定は、[ユーザー補助機能] > [表示と拡大 ] > [アニメーションを減らす] にあります。アニメーションで映像酔いする、注意散漫になる、またはその他の不快感を覚える場合は、この設定を利用すればそれらの症状を軽減できます。
-
ChromeOS 125 では、専用ウィンドウを使うことでキャプティブ ポータルでのログインが簡単になります。URL が表示されたタブのないウィンドウがポップアップしますが、この URL を変更することはできません。

-
ChromeOS 125 では、ウェブアプリのインストール時にダイアログが表示されるようになります。この機能により、ウェブアプリのインストール手順が一新されます。これは、ウェブアプリのインストールの流れがよりわかりやすく操作しやすい、信頼のおけるインターフェースを導入するための試みの一部となります。
管理コンソールの更新内容
-
Chrome Enterprise Core での非アクティブなブラウザの削除 
2024 年 4 月から 2024 年 6 月までの間に、ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの展開が開始されました。これにより、管理コンソールに登録されているブラウザのうち、非アクティブな期間がこのポリシーで定められている期間よりも長いものが自動的に削除されるようになりました。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 540 日に設定されます。つまり、540 日を超える期間非アクティブであった登録済みブラウザはすべて、デフォルトでアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間の設定範囲は、最長 730 日、最短 28 日です(詳細)。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
-
2024 年 4 月よりゼロタッチ登録のエクスペリエンスが強化され、新しい登録エントリー ポイント、トークン作成ガイド、SKU とパートナーの権限を指定する機能が加わり、トークンの管理機能も向上しました。
-
トークンの事前プロビジョニングに、次の機能が追加されました。
- Chrome Enterprise Upgrade と Kiosk & Signage Upgrade のいずれかを使用したゼロタッチ登録の事前プロビジョニング トークンの作成を許可することによる Kiosk & Signage Upgrade のサポート
- 事前プロビジョニング パートナーによるカスタム フィールド(アセット ID、場所、ユーザー)の指定
- 組織部門に対する複数のトークン
-
[登録トークン] のページに次の機能が追加されました。
- 簡単にアクセスできるよう、左のナビゲーション パネルにこのページを追加
- ステータス、作成したユーザー、アノテーション、アップグレードのタイプでトークンをフィルタできるように
- 管理者がトークンとお客様 ID をワンクリックでコピーできる新しいボタンを追加
- トークンに関するその他の情報が表示される列を追加

-
管理対象ゲスト セッションでの URL キーによる匿名化データの収集 
URL キーによる匿名化データの収集に関するポリシー UrlKeyedAnonymizedDataCollectionEnabled を、管理コンソールで利用できるようになりました。このポリシーは 6 月 1 日から適用されますが、それまでは無効です。
- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
DevToolsGenAiSettings
ユーザーとブラウザ
Chrome
ChromeOS
生成 AI
UiAutomationProviderEnabled
ユーザーとブラウザ
Chrome
ユーザー補助機能
ContextualGoogleIntegrationsEnabled
ユーザーとブラウザ
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
ContextualGoogleIntegrationsConfiguration
ユーザーとブラウザ
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
ApplicationBoundEncryptionEnabled
ユーザーとブラウザ
Chrome
セキュリティ
DeviceExtensionsSystemLogEnabled
デバイス
ChromeOS
ユーザーとデバイスをレポート
EnterpriseBadgingTemporarySetting
ユーザーとブラウザ
Chrome
全般
EnterpriseLogoUrl
ユーザーとブラウザ
Chrome
全般
ToolbarAvatarLabelSettings
ユーザーとブラウザ
Chrome
全般
ProfileLabel
ユーザーとブラウザ
Chrome
全般
DeviceDlcPredownloadList
デバイス
ChromeOS
その他の設定
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了

- スクリーン リーダーのユーザー向けに PDF からテキストを抽出
Chrome ブラウザに PDF 用の光学式文字認識(OCR)AI リーダーが導入されます。これは、文字で読むことができないドキュメントを読み上げることができる初のブラウザ組み込み型 PDF スクリーン リーダーであり、ウェブ全体でロービジョンの方や目の見えない方とのアクセシビリティの溝をさらに埋めるものです。
この機能は、Google の OCR モデルを活用して PDF ドキュメントを抽出、区分け、分割し、アクセシビリティを高めています。また、ローカル マシン インテリジェンス ライブラリを追加予定です。このライブラリが Screen AI テクノロジーを使用してスクリーンショットやアクセシビリティ ツリーを分析し、テキスト(OCR)やページのメイン コンテンツなど、支援技術に役立つ情報を抽出します。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126

- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 125: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了して最終的に削除します。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 125: ポリシーを削除
- iPad でのタブグループ
iPad 版 Chrome で、タブグループの作成と管理ができるようになりました。これにより、ユーザーは情報を整理し、混乱を避け、タスクをより効率的に管理できます。
- Android 版 Chrome 126
- キーボードおよびポインタのロック API をトリガーするページに関するテレメトリー
セーフ ブラウジング保護強化機能のユーザーが、キーボード ロック API またはポインタロック API をトリガーするページにアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されます。テレメトリーが送信され、ページが悪意のあるものと見なされた場合、ユーザーに対してセーフ ブラウジングの警告が表示され、キーボードまたはポインタがロックされていた場合はロックが解除されます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 126
- Android のパスワード管理機能を更新
Android 版 Chrome では、Chrome にログインしているが Chrome 同期を有効にしていないユーザーが、Google アカウントでパスワードを使用および保存できるようになります。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、PasswordManagerEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでと同様に動作し、ユーザーが Google アカウントでパスワードを使用および保存できるかどうかの設定に使用できます。
- Android 版 Chrome 126
- 透かし
管理者はこの機能を使用することで、開いたときに特定の DLP ルールがトリガーされるウェブページに対して、透かしを重ねることができます。これには、透かしとして表示させたい静的な文字列を設定できます。透かしは、Chrome Enterprise Premium のお客様にご利用いただけます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース
- navigator.cookieEnabled を仕様に合わせる
現在、navigator.cookieEnabled
は、ある状況下で「ユーザー エージェントが Cookie を処理しようとしている」かどうかを示します。サードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)の一部として Chrome で変更が行われることにより、navigator.cookieEnabled はパーティション分割されていない Cookie へのアクセスが可能かどうかを知らせるようになります。この結果、ほとんどのクロスサイト iframe で false が返されるようになります。以前のようにサイトに対して Cookie が有効または無効にされた場合に示されるよう navigator.cookieEnabled
の振る舞いを復元し、パーティション分割されていない Cookie へのアクセスが可能かどうかを示すクロスベンダー関数 document.hasStorageAccess
に依存する必要があります。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 126
- コンテンツを自動的に全画面表示するための設定
コンテンツを自動的に全画面表示するための新しい設定で、ユーザーの操作なしで Element.requestFullscreen()
が許可されるようになり、全画面表示を終了しなくてもブラウザのダイアログの表示が許可されるようになります。
この設定はデフォルトでブロックされており、サイトでは権限のためのプロンプトが表示されません。新しい UI コントロールは、Chrome の設定ページ(chrome://settings/content/automaticFullScreen
)と、サイト情報のふきだしに限定されています。ユーザーは独立したウェブアプリを許可でき、管理者はポリシー AutomaticFullscreenAllowedForUrls を使用してその他のオリジンを許可できます。
ウィンドウ管理の権限とポップアップのブロック解除(chrome://settings/content/popups
)を組み合わせることで、さまざまな全画面表示機能を利用できるようになります。
- 1 回の操作で全画面表示のポップアップを別画面で表示する
- 1 回の操作で全画面表示のコンテンツを複数の画面で表示する
- 新しい画面で全画面表示のコンテンツを表示する(接続されている場合)
- 1 回の操作で全画面表示のウィンドウを画面間で入れ替える
- ユーザー操作の有効期限が切れた、または終了した後に、全画面表示でコンテンツを表示する
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット
Chrome 125 では、パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のキー付けにクロスサイトの祖先ビットが追加されます。この変更により、パーティション キーとストレージ パーティションで使用されるパーティション キー値が統合されます。また、クロスサイトの埋め込みフレームがトップレベル サイトのパーティション化された Cookie にアクセスできないようにすることで、クリックジャッキング攻撃に対する保護が強化されます。
埋め込み iframe で問題が発生した場合は、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用するか、Partitioned 属性を指定せずに SameSite=None の Cookie を使用してください。続いて、Storage Access API(SAA)を呼び出すか、クロスオリジン リソース シェアリング(CORS)を使用して、埋め込み iframe がトップレベル ドメインと同じ Cookie にアクセスできるようにします。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 126
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナがフォーカス可能になることで、アクセシビリティが大幅に向上します。現在は、tabIndex
を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。
スクロールバーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクロールバーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクロールバー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(<textarea>
など)に回帰が生じないようにするために必要です。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化
Windows における Cookie のセキュリティを高めるため、Cookie の暗号化に使用される暗号鍵が Chrome のアプリケーション ID に結び付けられ、より強固に保護されるようになります。この機能は、マルウェアによるシステムからの Cookie 窃取を防ぐためのものです。権限の昇格や Chrome のプロセスへの侵入が可能な攻撃者から保護するものではありません。
アプリケーションにバインドされた暗号化は、エンタープライズ ポリシー ApplicationBoundEncryptionEnabled で無効にできます。
- Windows 版 Chrome 127
- Chronicle を使用した Chrome 拡張機能のテレメトリー情報の統合
関連する拡張機能のテレメトリー情報(管理対象プロファイルとデバイス)を Chrome から収集し、Chronicle に送信します。データは Chronicle によって分析され、分析とリスクのあるアクティビティのコンテキストがすぐに提供されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127
- 2025 年 6 月までに Manifest V3 を利用するようすべての拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome Enterprise Core の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
- Android でのログインと同期の簡素化
ログインと同期が簡素化された統合バージョンの Android 版 Chrome がリリースされます。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、SyncTypesListDisabled を使用して無効にできます。Chrome へのログインは、これまでと同様に BrowserSignin を使用して無効にできます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
この変更は、iOS 版 Chrome 117 でリリースされたログインと同期の操作の簡略化と実質的に同じです。
- Android 版 Chrome 127
- サポート終了の予告: ミューテーション イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
2024 年 7 月 30 日頃より、Chrome 127 でミューテーション イベントのサポートがデフォルトで無効になります。サイトの中断を避けるため、その前にコードを移行してください。さらに時間が必要な場合のため、いくつかのオプションが用意されています。
- ミューテーション イベント デプリケーション トライアルを利用して、限られた時間のみ一部のサイトで機能を再有効化できます。デプリケーション トライアルは Chrome 134 までご利用いただけますが、2025 年 3 月 25 日に終了します。
- エンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled も、同様の目的のため Chrome 134 で利用できます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 127
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされます。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。

- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これにより、Chrome と、ML-KEM もサポートするサーバーとのネットワーク トラフィックが、将来的に量子コンピュータによって復号されることを防ぎます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。CSNA 2.0 では、ポスト量子暗号が必要です。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Windows、macOS、Linux 版 Chrome 124
- Android 版 Chrome 128
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- macOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots
は DOMParser.parseFromString()
関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準に関する記事をご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化と shadowroot 属性の関連のサポート終了についての記事も併せてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 124 において setHTMLUnsafe() および parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準の includeShadowRoots
引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコード例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコード例:
document.parseHTMLUnsafe(html);
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 129
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
ユーザーのプライベート ネットワークでウェブサイト A からウェブサイト B に移動する前に、この機能により次のことが行われます。
1. リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、B がプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
サブリソースとワーカー向けの機能はすでにありますが、これは特に移動リクエスト向けとなります。以上のチェックは、ユーザーのプライベート ネットワークを保護するために行われます。この機能は警告のみモードなので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、DevTools に警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 130
今後予定されている ChromeOS の変更
-
キオスクのスリープとスリープ解除のタイミングを管理する新ポリシー
ChromeOS 126 以降に新しいキオスク デバイス ポリシーを導入予定です。管理者はこのポリシーを使って、デバイスのスリープとスリープ解除のタイミングを設定できるようになります。詳しくは、キオスクの設定をご覧ください。
-
ChromeOS のデータ管理のルールを使用すると、管理者はソース URL とリンク先 URL をワイルドカード(*)として定義できます。ChromeOS のデータ管理イベントは Chrome 監査レポートに記録されており、Google 管理コンソールまたは Chrome のレポート コネクタを介してその他のプラットフォームから確認することができます。ログイベントの確認の際に、ワイルドカードではなく、ルールをトリガーした URL が表示されるようになりました。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- ポリシーを同等に管理: IT 管理者向けのカスタム設定
IT 管理者は、管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、[カスタム設定] ページで JSON スクリプトを使って設定できるようになります。これにより、あらゆる Chrome ポリシーが管理コンソールの [Chrome Enterprise Core] で設定可能になります([設定] ページまたは [カスタム設定] ページを使用)。またページでは、管理コンソールがまだ対応していない拡張機能のインストール モード(「normal_installed」など)を設定することも可能です。
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 126 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 機能のリリース
- Chrome Enterprise Core のインタラクティブな設定ガイド
ブラウザ管理のためのインタラクティブな設定ガイドが、Chrome Enterprise チームにより提供されます。このガイドは管理コンソールにあり、管理者は見てみたい機能を選び、実践的なトレーニングを Chrome 設定ガイドで直接受けられます。このガイドは、次の方法の確認などにご利用いただけます。
- テスト用の組織部門を作成する
- レポート機能を有効にする
次のガイドは、新しく管理者になった方や、さまざまな新しい方法について知りたい管理者の方向けのガイドです。
- ブラウザを登録する
- ブラウザ ポリシーを適用する
- 拡張機能の設定を構成する
- 管理者ユーザーを作成する
- Chrome 125 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Chrome 126 以降: 機能のリリース
- レガシー テクノロジー レポート

Chrome 127 以降、管理コンソールからレガシー テクノロジー レポートを参照できるようになります。このレポートを利用することで、サポート終了予定のテクノロジー(例: サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)を事前に把握できます。この情報により、該当の機能が削除される前に、IT 管理者はデベロッパーと連携して必要な技術移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらより Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 管理コンソールからレガシー テクノロジー レポートを参照できるようになります。

Chrome 124
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome Enterprise Premium プロダクトのリリース
Chrome Enterprise Premium がリリースされました。エンドポイントの堅牢なセキュリティ、プライバシー、制御を実現する一元化されたソリューションです(設定ガイド)。IT チームとセキュリティ チームは、ネットワークの状況をより的確に理解し、高度な保護機能を簡単にデプロイできます。詳細
- Chrome ブラウザ クラウド管理が Chrome Enterprise Core に
Chrome Enterprise のクラウド管理は、オペレーティング システムやデバイス、場所を問わず、Chrome 全体のブラウザ ポリシー、設定、アプリ、拡張機能を設定および管理できる一元的なツールです。詳細
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: 機能のリリース
- 透かしの表示(Trusted Tester)
管理者は Chrome Enterprise Premium の透かしの表示機能を使用することで、開いたときに特定のデータ損失防止(DLP)ルールがトリガーされるウェブページに対して、透かしを重ねることができます。透かしとして表示させたい静的な文字列を指定できます。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらより Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: 機能のリリース
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
以前お知らせしたとおり、Chrome 120 では、テストを推進するため Chrome ユーザーの 1% に対してサードパーティ Cookie がデフォルトで制限されるようになりました。今後のリリースにより、2024 年第 3 四半期にはこの制限を全ユーザーまで拡大する予定です。全ユーザーへの対象拡大は、英国競争・市場庁(CMA)が掲げる競争上の懸念事項(残っているものがある場合)に漏れなく対応することが前提となります。1% のテストグループの一部のブラウザには、新しいトラッキング防止機能のユーザー コントロールも表示されます。これらの変更は、chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout
を有効にすることで、Chrome 120 以降でお試しいただけます。
このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。3PCD の一環としてバウンス トラッキング防止機能も導入されるため、サードパーティ Cookie がブロックされているテストグループのユーザーにはバウンス トラッキング対策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトの状態が削除されます。ほとんどの企業ユーザーはこの 1% のテストグループから自動的に除外されますが、管理者が事前に BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して管理対象ブラウザでサードパーティ Cookie を再び有効にして、テスト前にオプトアウトしておくことをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
Google は、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つレガシー テクノロジー レポートをリリースします。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを False に設定することで、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、この設定を行うと、ユーザーは対応する設定を Chrome で変更できなくなります。代わりに、サービスが中断されることのないよう、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにするという方法もあります。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合に、これらの防止機能が実行されます。そのため、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie のサポート終了への準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- Web MIDI API の権限プロンプト
Web MIDI API は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)デバイスに接続して動作します。クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(Chromium のバグ)。この問題に対処するため、Audio Working Group は一般的な Web MIDI API アクセスに明示的な権限を設けることを決定しました。これまでは、明示的な権限は Chrome での Web MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージの送受信が権限プロンプトで制限される場合を含む)でのみ必要でした。今後、権限の範囲を通常の Web MIDI API の使用に拡大する予定です。
Chrome 124 では、Web MIDI API へのアクセスには必ずユーザー権限が必要です。この変更を管理するポリシーは提供されていません。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 124
- 2 つの Chrome 拡張機能が Manifest V3 にアップグレード
まもなく、User-Agent Switcher と Chrome レポートの 2 つの拡張機能が Manifest V3 を使用するように更新されます。
このメジャー アップデートにはバグが含まれる可能性があるため、今すぐ拡張機能のベータ版をお試しいただけます。ご自身の環境でテストすることをおすすめします。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- User-Agent Switcher for Chrome - ベータ版
User-Agent Switcher の URL パーサーが変更されたため、既存のユーザー エージェントの置換が新しいバージョンで機能することを確認してください。
- Chrome 124: 2024 年 4 月 30 日頃に Stable 版に対し、両方の拡張機能のアップデートが配信されます。
- Chrome インストーラ / アップデータに関する変更
Google では現在、Google アップデートの新しいバージョンをリリースするための作業を進めています。この変更に伴い、Windows 上の GoogleUpdate.exe の配置場所が変更され、ファイル名も updater.exe に変わります。なお、移行が完了するまでは、以前のパスが引き続き保持されます。GoogleUpdate.exe も updater.exe を参照するように変更されます。
* 以前: C:\Program Files (x86)\Google\Update\GoogleUpdate.exe
* 現在: C:\Program Files (x86)\Google\GoogleUpdater\<バージョン>\updater.exe
- Windows 版 Chrome 124: これらの変更が Windows 上で行われます。
- Android のブックマークとリーディング リストの改善
Android 版 Chrome 124 では、ブックマーク マネージャーから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できます。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks、ShoppingListEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを構成できます。
- Android 版 Chrome 124: 機能のリリース。
- デフォルトの検索エンジン選択画面
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は chrome://settings/search でこの設定を行うことができます)。
エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対して既定の検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 120: 1% のユーザーに対し、Chrome 120 で選択画面が表示されるようになる可能性があります。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124 以降: すべての対象ユーザーにリリースされます。
- スロットリングに使用されるエンタープライズ ポリシーのサポート終了
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーによってオーバーライドされる根本的なコード変更(同一プロセス、クロスオリジンの display:none iframe のスロットリング)は、2023 年前半以降の Stable チャンネルのリリースで有効になっています。既知の問題はすでに解決されているため、ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーは Chrome 124 で削除する予定です。スロットリングの問題(とその解決策)に関するディスカッションについては、こちらの Chromium の問題レポートをご覧ください。
- Chrome 124: ポリシーを削除しました。
- パソコン版 Chrome で Windows ARM64 をサポート
Chrome では、Windows ARM64 のサポートをリリースしています。Google は、Enterprise インストーラの公開に取り組んでいます。Canary チャンネルと Beta チャンネルのテストおよびバグ報告は引き続き行えます。これは全般的な安定性やお客様からのフィードバックに応じて変更される可能性があります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows(ARM)版 Chrome 124: 新しい Enterprise インストーラが 4 月下旬または 5 月上旬にリリースされる予定です。
- GREASE に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは Chrome 126 で廃止されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除しました。
- Web SQL のサポート終了と削除
正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は Web SQL の完全削除を計画しています。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 101: Chrome 101 で WebSQLAccess ポリシーが追加されました。このポリシーが有効な場合は、WebSQL を使用できます。ただし、このポリシーを利用できるのは Chrome 123 までです。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するにはデプリケーション トライアル トークンが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーまたはデプリケーション トライアル トークンを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Android 版 Chrome 124: Chrome 124 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーとデプリケーション トライアルが使用できなくなります。
- Chrome の帯域幅に関する更新
Chrome の特定のコンポーネントを更新するための新しいメカニズムがリリースされます。このメカニズムにより、フリート内で使用される帯域幅が増加する可能性があります。この機能は GenAILocalFoundationalModelSettings ポリシーで制御できます。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 124
- フォーム コントロールで縦書きモードの方向値の指定が可能に
CSS プロパティ「writing-mode」を使用すると要素を縦方向に配置できますが、ユーザーが値の変化の方向を設定することはできません。この機能により、フォーム コントロール要素(メーター、進行状況、範囲)の入力タイプに縦書きモードを設定し、フォーム コントロールの値の方向を選択できるようになります。方向が rtl の場合、値は下から上にレンダリングされます。方向が ltr の場合、値は上から下にレンダリングされます。詳細については、こちらのChrome for Developers のブログ投稿をご覧ください。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 124
- TLS handshake と RSA 鍵の使用を制御するエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 114 では、TLS handshake プロセス中に以前の安全でないハッシュの使用を制御する InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled を導入しました。Chrome 116 では、一部のサーバー証明書のチェックを制御する RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled を導入しました。Chrome 124 では、InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーと RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシーの両方が削除されます。
Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーと RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシーが削除されます。
- シャドウルートのクローン作成の可否を制御する属性
シャドウルートのクローン作成の可否を制御する属性を使用することで、(cloneNode()
などの標準のプラットフォーム クローン作成コマンドを使用して)シャドウルートのクローン作成の可否を個別に制御できます。命令型シャドウルートは、attachShadow({clonable:true})
へのパラメータで制御できるようになりました。宣言型シャドウルートは、新しい属性 <template shadowrootmode=open shadowrootclonable>
で制御できます。
次に当てはまる場合、破損が発生する可能性があります。
a) 宣言型シャドウ DOM を使用している
b) DSD が含まれるテンプレートのクローンを作成している
c) それらのクローンにクローン作成したシャドウルートが含まれていることを想定している
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124
- Android のローカル パスワードの保存先が Play 開発者サービスに
Chrome におけるローカル パスワード(同期不可能なパスワード)の保存仕様が変わります。これらのパスワードは、以前は Chrome プロファイルに保存されていました。今後は、現行の Google アカウント パスワードの保存仕様と同様に、Google Play 開発者サービスのローカル パスワード ストレージに保存されるようになります。これに伴い、Google Play 開発者サービスから提供されるローカル パスワード用管理 UI も変更されます。Chrome ポリシーの PasswordManagerEnabled は引き続き有効ですが、Chrome バイナリ以外の動作は制御しません。つまり、新しいパスワード管理 UI では、ユーザーが手動でパスワードを読み込みまたは追加できます。
- Android 版 Chrome 123: ローカル パスワードのないユーザーにこの機能が適用されます。
- Android 版 Chrome 124: すべてのローカル パスワードが Google Play 開発者サービスに移行されます。
- X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
Chrome 124 以降、すべてのデスクトップ プラットフォームで、NIST 標準(ML-KEM)に基づく新しいポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムである X25519Kyber768 がデフォルトで有効になります。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber(ML-KEM)鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyAgreementEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。このポリシーは 2024 年末までご利用いただけます。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。この暗号は TLS 1.3 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 124
- ドライブとフォトへの保存
ファイルやドキュメントの画像をウェブからドライブに、あるいは画像を Google フォトに直接保存できます。その際、ファイルの保存先となるアカウントを変更できるようになりました。これらの機能を制御するための関連ポリシーは、ContextMenuPhotoSharingSettings と DownloadManagerSaveToDriveSettings です。
- iOS 版 Chrome 124

- Device Bound Session Credentials を google.com プロトタイプに実装
Device Bound Session Credentials プロジェクトは、ウェブにおいて、盗難や再利用の恐れがある長期間有効な Bearer 認証情報(Cookie など)を使用するのではなく、短期間しか有効でない、あるいは暗号化された状態でデバイスに紐づけられた認証情報を使用することを意図したものです。この機能は、ユーザーの認証情報の窃取(そのユーザーのデバイスでマルウェアが実行されたことが原因となることが多い)を防ぐことを目的としています。
現在は、google.com ウェブサイトを対象とした概念実証版がリリースされています。将来的に、他のウェブサイトやウェブブラウザに対してもこのアプローチを標準化する予定です(GitHub)。
企業の管理者は、ブール値 BoundSessionCredentialsEnabled のポリシーを使用して、この機能のステータスを管理できます。
- Windows 版 Chrome 124: google.com での Cookie の紐づけを、Chrome Stable の全対象ユーザーの 1% にロールアウトする計画です。このマイルストーンでは、一時的な BoundSessionCredentialsEnabled ポリシーが導入されます。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
MutationEventsEnabled
非推奨または削除済みのミューテーション イベントを再度有効にする
BoundSessionCredentialsEnabled
Google 認証情報をデバイスにバインドする
AutomaticFullscreenAllowedForUrls
自動全画面表示を許可するサイトを指定する
AutomaticFullscreenBlockedForUrls
自動全画面表示をブロックするサイトを指定する
CloudProfileReportingEnabled
管理対象プロファイルに対する Google Chrome クラウド レポートを有効にする
PrefixedVideoFullscreenApiAvailability
非推奨の接頭辞が付いた動画全画面表示 API の使用を許可するかどうかを管理する
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー
ポリシー
説明
WebSQLAccess
WebSQL を強制的に有効にする
InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled
TLS handshake で安全でないハッシュを有効にする
RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled
ローカル トラスト アンカーから発行されたサーバー証明書の RSA 鍵用途を確認する
GetDisplayMediaSetSelectAllScreensAllowedForUrls
マルチ スクリーン キャプチャの自動選択を有効にする
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed
非表示のクロスオリジン iframe のスロットリングを有効にできるようにする
ChromeOS の更新内容
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Chrome アプリの WebView で WebHID 機能が利用可能になり、仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI)や Zoom がヒューマン インターフェース デバイス(HID)に接続できるようになりました。
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ChromeOS 124 に新たな Quality of Service(QoS)機能が導入され、混雑した Wi-Fi ネットワークにおけるビデオ会議とゲーム アプリケーションのトラフィックの優先度がより適切に管理されるようになりました。これによりバッファリングが減るため、動画の再生がスムーズになります。なお、このたびの初回リリースでは、管理対象ユーザーの方にはこの機能をご利用いただけません。
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ChromeOS アップデートのサイズを最適化するために、ユーザーがログインして、ドライバを必要とするスキャナを接続したときに、必要なドライバがダウンロードされるようになりました。ドライバのダウンロードは自動的に行われ、ユーザーの応答が必要なプロンプトは表示されません。外部ドライバのインストール中とインストール完了時に通知が表示されます。
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マウスカーソルのサイズを引き上げました。カーソルのサイズを調整するには、設定の [ユーザー補助] > [カーソルとタッチパッド] に移動し、スライダーで目的のサイズに設定します。この機能は、ロービジョンの方、生徒にプレゼンテーション形式の授業についてきてもらうことを望む教師の方、ビデオ通話でプレゼンテーションを行う方にとって有用であるほか、単にマウスカーソルを大きく表示したい場合にも便利です。

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ChromeOS でマウスのファスト ペアリングが可能になりました。ファスト ペアリング対応のマウスを ChromeOS デバイスに近づけると、ペア設定するためのプロンプトがワンクリックで表示されます。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
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ChromeOS 124 以降では、ExtensionInstallForcelist ポリシーが管理対象ゲストのセッションとログイン画面用の拡張機能のロールバックに対応しています。新バージョンのロールアウトに問題があった場合、管理者はこのポリシーを使って拡張機能をロールバックできます。
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携帯通信会社が購入補助を適用したデバイスをユーザーに提供するにあたり、ChromeOS に対してキャリアロックを設定できるようになりました。携帯電話として使えるあらゆるデバイスに対して、承認した SIM プロファイル(eSIM および物理的な SIM の両方)への接続のみを許可するようにロックをかけられます。ロックされたデバイスはキャリアロック サーバーに登録されます。契約の終了時には、携帯通信会社によってロックが解除され、ユーザーのデバイスに通知が届きます。キャリアロックされたデバイスでは、不正な SIM プロファイルの使用だけでなく、デベロッパー モードもブロックされます。
管理コンソールの更新内容
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Chrome Enterprise Core での非アクティブなブラウザの削除 
2024 年 4 月から 2024 年 5 月までの間に、Chrome Enterprise Core におけるブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの展開が開始されます。これにより、管理コンソールに登録されているブラウザのうち、非アクティブな期間がこのポリシーで定められている期間よりも長いものが自動的に削除されるようになります。このポリシーのリリース時は、非アクティブな期間がデフォルトで 540 日に設定されます。つまり、540 日を超える期間非アクティブであった登録済みブラウザはすべて、デフォルトでアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間の設定範囲は、最長 730 日、最短 28 日です(詳細)。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
-
[アプリの詳細] ページに、新しいフィルタ [すべてのユーザーとブラウザ] が加わりました。このフィルタを使用することで、IT 管理者は、特定の拡張機能やアプリがインストールされているすべての管理対象ブラウザと管理対象ユーザーを簡単に確認できます。

- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
AutomaticFullscreenAllowedForUrls
ユーザーとブラウザ
MGS
Android
Chrome
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
AutomaticFullscreenBlockedForUrls
ユーザーとブラウザ
MGS
Android
Chrome
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
MutationEventsEnabled
ユーザーとブラウザ
MGS
Android
Chrome
ChromeOS
Android WebView
以前のサイトの互換性
PrefixedVideoFullscreenApiAvailability
ユーザーとブラウザ
MGS
Android
Chrome
ChromeOS
Fuschia
以前のサイトの互換性
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ
Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになります。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性シムを通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。
Chrome 125 以降、管理者は UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、新しいプロバイダを強制的に有効にする(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるようにする)か、新しいプロバイダを無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性シムから Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。
- Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
- Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するために必要に応じて中断を挟みながら、Stable 版の全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にすることができます。
- Windows 版 Chrome 137: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。
- キーボードでフォーカス可能なスクロール コンテナ
シーケンシャル フォーカス ナビゲーションを使ってスクロール コンテナがフォーカス可能になることで、アクセシビリティが大幅に向上します。現在は、tabIndex
を明示的に 0 以上に設定していない限り、Tab キーでスクロールバーがフォーカスされません。
スクロールバーがデフォルトでフォーカス可能になることで、マウスを使用できない(あるいは使用したくない)ユーザーが、クリップされたコンテンツをキーボードの Tab キーと矢印キーを使用してフォーカスできるようになります。この動作は、スクロールバーにキーボード フォーカス可能な子要素が含まれていない場合にのみ有効になります。このロジックは、スクロールバー内にすでに存在する可能性があるフォーカス可能な要素(<textarea>
など)に回帰が生じないようにするために必要です。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 125
- 相互運用可能な mousemove のデフォルト アクション
Chrome では、テキスト選択などの他の API の動作を防ぐために、mousemove
イベントをキャンセルすることができました(過去にはドラッグ&ドロップも防止できました)。この振る舞いは他の主要なブラウザにはなく、UI の仕様にそぐわないものです(イベント仕様)。
この機能により、テキスト選択が mousemove のデフォルト アクションではなくなります。テキスト選択は selectstart
イベントを、ドラッグ&ドロップは dragstart
イベントをキャンセルすることで引き続き防止できます。この振る舞いは仕様に準拠しており、完全に相互運用可能です。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 125
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 125: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- キーボードおよびポインタのロック API をトリガーするページに関するテレメトリー
セーフ ブラウジング保護強化機能のユーザーが、キーボード ロック API またはポインタロック API をトリガーするページにアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されます。
テレメトリーが送信され、ページが悪意のあるものと見なされた場合、ユーザーに対してセーフ ブラウジングの警告が表示され、キーボードまたはポインタがロックされていた場合はロックが解除されます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 125
- Storage Access API(SAA)が Cookie 以外のストレージにも対応
Storage Access API が拡張され(下位互換性あり)、サードパーティのコンテキストでパーティション分割されていない(Cookie と Cookie 以外の)ストレージにアクセスできるようになります。API の仕組みは、おおよそ次のようになります(埋め込み iframe で実行される JavaScript です)。
// rSA を介して新しいストレージ ハンドルをリクエストする(これによりユーザーにプロンプトが表示される)
let handle = await document.requestStorageAccess({all: true});
// クロスサイト ローカル ストレージを書き込む
handle.localStorage.setItem("userid", "1234");
// 1P コンテキストと共有される indexedDB を開くか作成する
let messageDB = handle.defaultBucket.indexedDB.open("messages");
上位レベルの祖先が rSAFor
を正常に呼び出したときに、iframe がストレージ ハンドルを取得する際にも、同じフローが使用されます。ただし、この場合は storage-access
権限がすでに付与されているため、rSA
呼び出しにユーザー操作やプロンプトの表示は必要ありません。そのため、非表示の iframe でもストレージへのアクセスが可能です。
- 権限と権限ポリシー記述子の window-placement エイリアスを削除
Chrome 124 では、権限と権限ポリシー記述子の window-placement
エイリアスが削除されます。window-placement
のすべてのインスタンスが window-management
に置き換えられました。これにより、関連する API 機能がより的確に記述されます。この対応は、Multi-Screen Window Placement API の機能強化に続くものです。詳しくは、Chrome Platform Status をご覧ください。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 125
- パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey のためのクロスサイト祖先チェーン用ビット
Chrome 125 では、パーティション化された Cookie の CookiePartitionKey
のキー付けにクロスサイトの祖先ビットが追加されます。この変更により、パーティション キーとストレージ パーティションで使用されるパーティション キー値が統合されます。また、クロスサイトの埋め込みフレームがトップレベル サイトのパーティション化された Cookie にアクセスできないようにすることで、クリックジャッキング攻撃に対する保護が強化されます。
埋め込み iframe で問題が発生した場合は、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用するか、Partitioned 属性を指定せずに SameSite=None
の Cookie を使用してください。続いて、Storage Access API(SAA)を呼び出すか、クロスオリジン リソース シェアリング(CORS)を使用して、埋め込み iframe がトップレベル ドメインと同じ Cookie にアクセスできるようにします。
- Windows、MacOS、Linux 版 Chrome 126
- スクリーン リーダーのユーザー向けに PDF からテキストを抽出
Chrome ブラウザに PDF 用の光学式文字認識(OCR)AI リーダーが導入されます。これは、文字で読むことができないドキュメントを読み上げることができる初のブラウザ組み込み型 PDF スクリーン リーダーであり、ウェブ全体でロービジョンの方や目の見えない方とのアクセシビリティの溝をさらに埋めるものです。
この機能は、Google の OCR モデルを活用して PDF ドキュメントを抽出、区分け、分割し、アクセシビリティを高めています。また、ローカル マシン インテリジェンス ライブラリを追加予定です。このライブラリが Screen AI テクノロジーを使用してスクリーンショットやアクセシビリティ ツリーを分析し、テキスト(OCR)やページのメイン コンテンツなど、支援技術に役立つ情報を抽出します。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126

- セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了
セーフ ブラウジングの詳細レポートは、Google セーフ ブラウジングの保護に使用されるテレメトリー情報を参加ユーザーから収集することで、すべてのユーザーのセキュリティを強化する機能です。アクセスしたウェブページの URL、限定的なシステム情報、一部のページ コンテンツなどのデータが収集されます。このたび、この機能に代わる保護強化機能モードが導入されました。ユーザーの皆様にはぜひ保護強化機能に切り替えていただき、Chrome の中でも最も強固なセキュリティを導入しつつ、全ユーザーに対するセキュリティを維持していただくことをおすすめします。詳しくは、セーフ ブラウジングの保護レベルに関する記事をご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: セーフ ブラウジングの詳細レポートのサポート終了

- ベース URL の継承に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
Chrome 114 で NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed が導入され、互換性の問題が検出された場合にユーザーまたは Google Chrome のバリエーションによって NewBaseUrlInheritanceBehavior が有効化されるのを防げるようになりました。Chrome 125 では、この一時的な NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 125: NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- Cookie を特定のアプリケーションに紐づけて暗号化
Windows における Cookie のセキュリティを高めるため、Cookie の暗号化に使用される暗号鍵が Chrome のアプリケーション ID に結び付けられ、より強固に保護されるようになります。この機能は、マルウェアによるシステムからの Cookie 窃取を防ぐためのものです。権限の昇格や Chrome のプロセスへの侵入が可能な攻撃者から保護するものではありません。
新たに加わるエンタープライズ ポリシー ApplicationBoundEncryptionEnabled を利用することで、特定のアプリケーションに紐づけた暗号化を無効化できます。
- Windows 版 Chrome 125
- サポート終了の予告: ミューテーション イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページ パフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除されたミューテーション イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 でミューテーション イベントを利用できなくなります。
- PWA におけるユーザーリンクのキャプチャ
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: リンクをクリックしたときの挙動が、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合とに分かれます。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127 以降: Stable 版のすべてのユーザーにリリースされます。デフォルトのステータスは、オン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のどちらかになります。

- 2025 年 6 月までに Manifest V3 を利用するようすべての拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome Enterprise Core の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- Chrome による MacOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による MacOS 10.15 のサポートを終了します。MacOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期限を経過しています。引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。MacOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で MacOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- MacOS 版 Chrome 129: MacOS 10.15 のサポートを終了
- DOMParser での includeShadowRoots 引数のサポートを終了
includeShadowRoots
は DOMParser.parseFromString()
関数に渡される引数ですが、標準化されたものではありませんでした。この引数は、宣言型 Shadow DOM を含む HTML コンテンツを命令型で解析できるようにするために、宣言型 Shadow DOM の初回リリースの一環として Chrome 90 で導入されたものです。2023 年に再開された標準に関する議論により、DSD API の形式が変更され、この機能も含めて命令型での解析機能にも変更が加わりました。詳しくは、関連する標準に関する記事をご覧ください。また、Shadow DOM のシリアル化と shadowroot 属性の関連のサポート終了についての記事も併せてご覧ください。
この API の標準化されたバージョンが、Chrome 124 において setHTMLUnsafe() および parseHTMLUnsafe() という形でリリースされるため、非標準の includeShadowRoots
引数はサポートを終了して削除する必要があります。これに伴い、この引数を使用しているすべてのコードの変更が必要になります。
以前のコード例:
(new DOMParser()).parseFromString(html,'text/html',{includeShadowRoots: true});
新しいコード例:
document.parseHTMLUnsafe(html);
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 129
今後予定されている ChromeOS の変更
-
ChromeOS 125 以降、ChromeOS の [設定] で Wi-Fi Passpoint を確認、管理できるようになります。Passpoint の詳細ページにて、インストール済みの Passpoint サブスクリプションを確認、削除できます。
-
キオスクのスリープとスリープ解除のタイミングを管理する新ポリシー
ChromeOS 125 以降に新しいキオスク デバイス ポリシーを導入予定です。管理者はこのポリシーを使って、デバイスのスリープとスリープ解除のタイミングを設定できるようになります。詳しくは、キオスクの設定をご覧ください。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- ポリシーを同等に管理: IT 管理者向けのカスタム設定
IT 管理者は、管理コンソールにまだ登録されていない Chrome ポリシーを、[カスタム設定] ページで JSON スクリプトを使って設定できるようになります。これにより、あらゆる Chrome ポリシーが管理コンソールの [Chrome Enterprise Core] で設定可能になります([設定] ページまたは [カスタム設定] ページを使用)。またページでは、管理コンソールがまだ対応していない拡張機能のインストール モード(「normal_installed」など)を設定することも可能です。
- Android、iOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 125 以降: Trusted Tester の方によるご利用が可能
- Android、iOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 126 以降: 機能のリリース
- レガシー テクノロジー レポート

Chrome 127 以降、管理コンソールからレガシー テクノロジー レポートを参照できるようになります。このレポートを利用することで、サポート終了予定のテクノロジー(例: サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)を事前に把握できます。この情報により、該当の機能が削除される前に、IT 管理者はデベロッパーと連携して必要な技術移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらより Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127 以降: 管理コンソールからレガシー テクノロジー レポートを参照できるようになります。

Chrome 123
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
生成 AI 機能
✓
タブの再開
✓
✓
Android、iOS 版 Chrome: 異なるデバイスでの再開
✓
任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
✓
JavaScript JIT 設定ポリシーの動作の変更
✓
Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
✓
✓
iOS の新しいアイドル タイムアウト ポリシー
✓
各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
✓
権限プロンプトと通知権限の許可のテレメトリー
✓
ServiceWorker の静的ルーティング API
✓
移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
✓
Play 開発者サービスに保存されているローカル パスワード
✓
Zstd コンテンツのエンコード
✓
強制ログインフローの刷新
✓
Google アップデートの変更
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
✓
キーボード ショートカットのカスタマイズ
✓
マウスボタンのカスタマイズ
✓
分割画面の高速セットアップ
✓
ChromeOS のテザリング アクセス ポイント
✓
Android でのアプリ別の言語設定
✓
テキスト読み上げ用の新しい自然な音声
✓
ノルウェーとベルギーでのデータ処理者モードのロールアウト
✓
アプリごとのプライバシー設定
✓
新規企業のお客様向けの Android セキュリティの強化
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
設定ページのエクスペリエンスの強化
✓
ChromeOS デバイスのリモートログ収集
✓
Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
✓
Chrome 障害レポート
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、macOS、Linux
✓
Web MIDI API の権限プロンプト
✓
3 つの Chrome 拡張機能が Manifest V3 にアップグレード
✓
✓
Android のブックマークとリーディング リストの改善
✓
スロットリングに使用されるエンタープライズ ポリシーのサポート終了
✓
パソコン版 Chrome で Windows ARM64 をサポート
✓
GREASE に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
フォーム コントロールが縦書きモードの方向の値をサポート
✓
TLS handshake に使用されるエンタープライズ ポリシーと RSA 鍵の使用を削除
✓
シャドウルートのクローン作成が可能な属性
✓
ベース URL の継承に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
✓
サポート終了の予告: ミューテーション イベント
✓
以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
✓
2025 年 6 月までに Manifest V3 を利用するようすべての拡張機能の更新が必要
✓
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
スクリーン キャプチャでの GIF の録画
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
レガシー テクノロジー レポート
✓
ポリシーの同等性: IT 管理者向けのカスタム構成
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
以前お知らせしたとおり、Chrome 120 では、テストを推進するため Chrome ユーザーの 1% に対してサードパーティ Cookie がデフォルトで制限されるようになりました。今後のリリースにより、2024 年第 3 四半期にはこの制限を全ユーザーまで拡大する予定です。全ユーザーへの対象拡大は、英国競争・市場庁(CMA)が掲げる競争上の懸念事項(残っているものがある場合)に漏れなく対応することが前提となります。1% のテストグループの一部のブラウザには、新しいトラッキング防止機能のユーザー コントロールも表示されます。これらの変更は、chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout
を有効にすることで、Chrome 120 以降でお試しいただけます。
このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。3PCD の一環としてバウンス トラッキング防止機能も導入されるため、サードパーティ Cookie がブロックされているテストグループのユーザーにはバウンス トラッキング対策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトの状態が削除されます。ほとんどの企業ユーザーはこの 1% のテストグループから自動的に除外されますが、管理者が事前に BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して管理対象ブラウザでサードパーティ Cookie を再び有効にして、テスト前にオプトアウトしておくことをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
Google は、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つレガシー テクノロジー レポートをリリースします。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることは可能です。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプセンターの記事をご覧ください。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合に、これらの防止機能が実行されます。そのため、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie のサポート終了への準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- 生成 AI 機能
Chrome 122 では、Chrome ブラウザにログインしている管理対象ユーザーは、タブの整理機能、テーマの作成、文書作成サポート(ChromeOS は非対応)の 3 つの生成 AI 機能をご利用いただけるようになりました。これら 3 つの機能は、最初は英語を使用する 18 歳以上の米国のユーザーにのみ提供されます。管理者は、TabOrganizerSettings ポリシー、CreateThemesSettings ポリシー、HelpMeWriteSettings ポリシーを使用してこれらの機能を制御できます。
Chrome 123 以降、これらの機能は段階的にリリースされる予定です。管理者がポリシーを有効に設定した場合、一部のユーザーは試験運用版 AI を有効にしなくてもこれらの機能を使用できるようになります。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122: 生成 AI 機能(タブの整理機能、テーマの作成)を米国の管理対象ユーザーにご利用いただけるようになります。ユーザーは試験運用版 AI を有効にする必要があります。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: 機能(タブの整理機能、テーマの作成)を米国の管理対象ユーザーにご利用いただけるようになります。ユーザーによっては、この機能がデフォルトで有効になっています。それ以外のユーザーは、引き続き試験運用版 AI の設定ページから手動で有効にできます。いずれの場合も、機能がポリシーで無効になっている場合はご利用いただけません。
- タブの再開
Chrome 123 では、[新しいタブ] ページに新しいカードが導入され、他のデバイスで使用したタブの候補を使用して引き続き作業できるようになります。管理者は、NTPCardsVisible ポリシーを使用して、この機能と [新しいタブ] ページの他のカードを管理できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123

- Android、iOS 版 Chrome: 異なるデバイスでの再開
ユーザーが他のデバイスで開始したタスクを再開できるように、Chrome の [新しいタブ] ページ、または Android 版 Chrome および iOS 版 Chrome のホームページに、異なるデバイスで使用したタブの候補が表示されるようになりました。
- Android、iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロファイルで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになりました。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- JavaScript JIT 設定ポリシーの動作の変更
Chrome 122 以降では、DefaultJavaScriptJitSetting ポリシーを有効にし、JavaScript JIT を無効にした場合に、WebAssembly が完全に無効にされなくなりました。V8 最適化 JIT は、引き続きこのポリシーの設定で無効になります。これにより、Chrome でウェブ コンテンツをより安全な設定でレンダリングできるようになります。
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期での Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- iOS の新しいアイドル タイムアウト ポリシー
Chrome が一定時間アイドル状態になった際に特定のアクションを実行する企業向けの機能が iOS デバイスに対して利用できるようになりました。管理者は IdleTimeout ポリシーを使用してタイムアウト期間を設定したり、IdleTimeoutActions ポリシーを使用してタイムアウト時のアクションを指定したりできます。この設定はプラットフォーム ポリシーとして利用可能になり、今後、ユーザー プロファイルごとに利用可能になる予定です。
- iOS 版 Chrome 123: iOS で利用可能なポリシー
- 各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
これまで、企業の認証情報において再利用されたパスワードは、企業プロファイルでのみ検出可能でした。Chrome 123 では、パスワードの再利用を検出する機能により、管理対象ブラウザ上のすべてのプロファイル(シークレット モードを除く)で、企業の認証情報の再利用が検出されるようになります。
- Chrome 123: この機能は、MetricsReportingEnabled を有効にしている企業を対象にリリースされます。
- 権限プロンプトと通知権限の許可のテレメトリー
保護強化機能が有効になっている場合に、通知権限の許可を要求するページにユーザーがアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されることがあります。テレメトリーが送信され、ページが危険であると判断された場合は、セーフ ブラウジングの警告がユーザーに表示されます。
保護強化機能またはセーフ ブラウジングの詳細レポートが有効になっている場合、ブロックリストに登録されたページの通知権限をユーザーが許可すると、このイベントはセーフ ブラウジングに送信されます。
これらの機能は SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーと SafeBrowsingExtendedReportingEnabled ポリシーで制御できます。
- Chrome 123 Android、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia: この機能は、MetricsReportingEnabled を有効にしている企業を対象にリリースされます。
- ServiceWorker の静的ルーティング API
この API を使用することで、デベロッパーはルーティングを構成し、ServiceWorker のシンプルな動作をオフロードできます。条件が一致すれば、ServiceWorker を起動したり JavaScript を実行したりせずにナビゲーションが行われるため、ウェブページは ServiceWorker のインターセプトによるパフォーマンス低下を回避できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 123
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
Chrome では、ウェブサイトからユーザーのプライベート ネットワーク内のリンク先サイトへの移動が行われる前に、次の処理が行われます。
1. 元の移動リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、リンク先サイトがプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
以上のチェックは、ユーザーのプライベート ネットワークを保護するために行われます。この機能は警告のみモードで動作するので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、Chrome DevTools の [コンソール] に警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。これらの変更については、移動リクエストのプライベート ネットワーク アクセス(PNA)をご覧ください。また、PNA の仕様についてのページで詳細をご確認ください。
- Android(WebView を除く)、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 警告専用モード。
- Android(WebView を除く)、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 130 以降: リクエストは失敗します。
- Play 開発者サービスに保存されているローカル パスワード
Chrome でローカルの(同期できない)パスワードの保存方法が変更されます。以前は Chrome プロファイルに保存されていました。今後は、Google アカウントのパスワードが保存される方法と同様に、Google Play サービスのローカル パスワード ストレージに移行されます。また、Google Play 開発者サービスから提供される管理 UI も変更されます。Chrome ポリシーの PasswordManagerEnabled は引き続き有効ですが、Chrome バイナリ以外の動作は制御しません。つまり、新しいパスワード管理 UI では、ユーザーが手動でパスワードを読み込みまたは追加できます。
- Android 版 Chrome 123: ローカル パスワードのないユーザーにこの機能が適用されます
- Android 版 Chrome 124: すべてのローカル パスワードが Google Play 開発者サービスに移行されます。
- Zstd コンテンツのエンコード
Chrome に、データ圧縮メカニズムとして Zstandard(zstd)のサポートが追加されます。ブラウザで zstd コンテンツのエンコードをサポートすることで、サイトがサーバーで圧縮に費やす時間と CPU または電力を削減できるため、サーバー費用の削減につながります。一時的なエンタープライズ ポリシー ZstdContentEncodingEnabled を使用すると、zstd コンテンツのエンコード機能を無効にできます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 123: zstd のサポートが追加されました。
- ログインを必須にするフローの刷新
BrowserSignin ポリシーが [ブラウザを使用するにはログインを必須とする] に設定されている場合、ユーザーはプロファイル選択ツールを使用して標準のログイン手順で Chrome ブラウザにログインできるようになりました。
以前のログインを必須にするフローでは、Chrome の一般的なスタイルや標準に準拠していない UI ダイアログが使用されていました。今回の変更により、これらのフローが通常のログインフローと整合するようになりました。また、操作ボタン付きの通常のダイアログにログインエラーを表示することで、エラー処理を改善しました。
- Mac、Windows 版 Chrome 123: 完全リリース

- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
WebAnnotations
ウェブページで書式なしテキストのエンティティの検出を許可する(iOS のみ)
IdleTimeout
アイドル時の動作を行うまでの待機時間(iOS でも利用可能になりました)
IdleTimeoutActions
パソコンがアイドル状態のときに行う動作(iOS でも利用可能になりました)
ChromeForTestingAllowed
Chrome for Testing を許可する
RemoteAccessHostAllowPinAuthentication
リモート アクセスホストに PIN 認証方式とペア設定認証方式を許可する
RemoteAccessHostAllowUrlForwarding
リモート アクセスのユーザーがローカルのクライアント ブラウザでホスト側の URL を開けるようにする
DownloadManagerSaveToDriveSettings
Google ドライブにファイルを直接保存することを許可する
ChromeOS の更新内容
- ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
ChromeOS 123 では、ChromeOS Flex が Floss Bluetooth スタックにアップグレードされます。このアップグレードに伴い、リストされているデバイスでは Bluetooth 機能がサポートされなくなります。これらのデバイスで Bluetooth 機能が重要な場合は、デバイスを LTS チャンネルに移行して Bluetooth 機能の使用を 2024 年 10 月まで延長することをおすすめします。
- HP ProBook 4530s
- Lenovo ThinkPad T420
- HP EliteBook 8460p
- Apple iMac 11,2
- Lenovo ThinkPad x220
- Dell Vostro 3550
- HP 3115m
- HP EliteBook 2560p
- HP ProBook 6465b
- Lenovo ThinkPad L420
ChromeOS 123 にアップデートした後にデバイスが Bluetooth に接続できない場合は、Chrome フラグ [Use Floss instead of BlueZ] を [Disabled] に切り替えます。

- キーボード ショートカットのカスタマイズ
ショートカットを使用すると生産性が向上しますが、人によって好みが違います。ChromeOS 123 では、ショートカットのカスタマイズ機能により、好みのキーの組み合わせを割り当ててショートカットをカスタマイズできるようになります。片手で簡単に使えるようにする、覚えやすくする、使い慣れたものと同じようにするなど、この機能を使えば日々のワークフローを簡素化できます。

- マウスボタンのカスタマイズ
Chromebook でマウスボタンをカスタマイズすると、ユーザーはボタンをクリックするだけでクイック操作を完了できます。マウスに 3 つ以上のボタンがある場合、それらのボタンをスクリーンショットの撮影、ミュートとミュート解除、絵文字の挿入などの操作に割り当てることができます。キーの組み合わせを選択して、キーボード ショートカットで実行する操作をボタンに割り当てることもできます。

- 分割画面の高速セットアップ
Chromebook には、より生産性を高められるよう画面上のウィンドウの位置を調整するさまざまな方法がありますが、その一つに分割画面機能があります。分割画面の高速セットアップは、その名のとおり、開いている全ウィンドウの概要を画面の片側に表示させ、ウィンドウをすばやくレイアウトできるようにするための機能です。分割画面の高速セットアップ機能を使うと、1 つのウィンドウを画面の片側にスナップ(またはロック)し、全ウィンドウの [概要] またはシェルフ(画面の下または横に表示されるアプリの列)からすでに開いている別のウィンドウを選択して、もう片側にスナップできます。

- ChromeOS のテザリング アクセス ポイント
ChromeOS でアクセス ポイントを利用できるようになりました。インターネット接続がなくても、Chromebook のモバイル ネットワークをアクセス ポイントとして他のデバイスと共有できます。[ネットワーク設定] を開いて [アクセス ポイント] を切り替え、最初のアクセス ポイントを有効にします。ChromeOS 123 では、米国の T-Mobile のみがサポートされていますが、今後のリリースで他のネットワークを追加できるよう取り組んでいます。
- ノルウェーでのデータ処理者モードのリリース
2023 年 8 月、オランダで ChromeOS のデータ処理者モードがリリースされました。これにより、組織は Google に送信され、Google で処理されるデータの透明性と管理性を高めることができます。この分野に対する関心が最近高まったことを受け、Google はノルウェーを皮切りに、データ処理者モードをその他の国でもご利用いただけるようにしていきます。このサービスは、管理コンソールの [デバイス] > [Chrome] > [コンプライアンス] から利用できます。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
- アプリごとのプライバシー設定
ChromeOS 123 では、アプリの権限とプライバシー管理を統合することで、Chromebook のプライバシー管理を簡単に行えるようになります。これにより、プライバシー センサーへのアクセスを必要とするアプリと、プライバシー管理の状態がアプリの権限に与える影響が表示され、ユーザーへの透明性が向上します。マイクとカメラのアプリごとの権限が導入されていますが、ユーザーはプライバシー設定のみにアクセスして、これらのセンサーへのアクセスを必要とするアプリを確認したり、アプリの権限を変更したりでき、プライバシー管理とアプリ設定の 2 つの場所にアクセスする必要はありません。
- Enterprise をご利用のお客様向けの Android セキュリティの強化
ChromeOS 123 では、Enterprise をご利用のお客様向けにアプリのデフォルトのセキュリティ レベルが強化されます。新規の Enterprise ドメインの ChromeOS では、関連付けられていない ChromeOS ユーザーの Android アプリがデフォルトで無効になります。関連付けられていない ChromeOS ユーザーとは、管理対象外のデバイス、またはユーザーとは異なるドメインで管理されているデバイスを使用しているユーザーのことです。
この変更による既存の Enterprise ドメインへの影響はありません。Education をご利用の新規または既存のお客様には影響しません。
Enterprise をご利用でデフォルト設定の変更を希望されるお客様は、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
管理コンソールの更新内容
- 設定ページのエクスペリエンスの強化
2024 年 3 月以降、すべての管理者に対して [設定] ページのエクスペリエンスがアップデートされます。つまり、従来の [設定] ページのエクスペリエンスはご利用いただけなくなります。ほとんどの方にはすでに更新されたエクスペリエンスをご利用いただいています。これにより、管理者は従来のビューにはアクセスできなくなりますが、新しいビューでは引き続き同じ機能をご利用いただけます。

- ChromeOS デバイスのリモートログ収集
管理対象の ChromeOS デバイスに問題が発生した場合は、管理コンソールの [デバイスの詳細] ページで、追加のログを取得することでトラブルシューティングを行うことができます。次のユースケースでは、ログをリモートで収集できます。
- キオスク デバイス
- 関連付けられているログイン ユーザーと関連付けられていないログイン ユーザー
- 管理対象ゲスト セッション
- ログイン画面とロック画面
詳細については、ヘルプセンター記事の ChromeOS デバイスのリモートログ収集をご覧ください。

- Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除

ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーが、管理コンソールで早期アクセスにより利用できるようになりました。デフォルトの 18 か月では不適切であると考えられる場合は、IT 管理者が実際の削除が開始される数週間前にポリシーの値(非アクティブな期間)を明示的に設定できます。
2024 年 4 月から 2024 年 5 月まで、ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーが展開され、ポリシーによって決定された非アクティブな期間よりも長い期間非アクティブな状態であった管理コンソールに登録されているブラウザが自動的に削除されます。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 540 日に設定されます。つまり、540 日を超える期間非アクティブであった登録済みブラウザはすべて、デフォルトでアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
- Chrome 障害レポート
Chrome 123 では、新しい Chrome 障害レポートページを使用して、管理コンソールで障害イベントを可視化できます。このレポートには、Chrome の障害イベントを Chrome のバージョン別にグループ化し、時系列で示す動的なグラフが表示されます。[OS プラットフォーム]、[Chrome チャネル]、[日付] の各フィールドでは、追加のフィルタを使用できます。このレポートは、組織内で発生する可能性のある Chrome の問題を事前に特定するために活用できます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: Trusted Tester プログラム
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 機能のリリース

- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
GlanceablesEnabled
ユーザー
ChromeOS 123 以降
ユーザー エクスペリエンス
ShortcutCustomizationAllowed
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
DeleteKeyModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
HomeAndEndKeysModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
InsertKeyModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
PageUpAndPageDownKeysModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
F11KeyModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
F12KeyModifier
ユーザー、MGS
ChromeOS 123 以降
ユーザー補助機能
ChromeForTestingAllowed
ユーザー
ChromeOS 123 以降
ユーザー エクスペリエンス
DownloadManagerSaveToDriveSettings
ユーザー
ChromeOS 123 以降
ユーザー エクスペリエンス
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- デフォルトの検索エンジン選択画面
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は chrome://settings/search でこの設定を行うことができます)。
エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対して既定の検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome(本年内): すべての対象ユーザーにリリースされます。
- PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、MacOS、Linux
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をより簡易に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、対象のリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
現在の実装には問題がいくつか見つかったため、当初お知らせしたとおり、Chrome 123 ではこの機能をリリースしません。リンク キャプチャは今年中にリリースする予定です(バグ)。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときに、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合があります。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa)が用意されています。
- 2024 年における今後のマイルストーン(Linux、MacOS、Windows 版): デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかの動作を、Stable の 100% にリリースします。

- Web MIDI API の権限プロンプト
Web MIDI API は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)デバイスに接続して動作します。クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(Chromium のバグ)。この問題に対処するため、Audio Working Group は一般的な Web MIDI API アクセスに明示的な権限を設けることを決定しました。これまでは、明示的な権限は Chrome での Web MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージの送受信が権限プロンプトで制限される場合を含む)でのみ必要でした。今後、権限の範囲を通常の Web MIDI API の使用に拡大する予定です。
Chrome 124 では、Web MIDI API へのアクセスには必ずユーザー権限が必要になります。この変更を管理するポリシーは提供されません。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 124
- 3 つの Chrome 拡張機能が Manifest V3 にアップグレードされます
まもなく、Edge 向けの従来のブラウザのサポート、User-Agent Switcher、Chrome レポートの 3 つの拡張機能が Manifest V3 を使用するように更新されます。
このメジャー アップデートにはバグが含まれる可能性があるため、今すぐ拡張機能のベータ版をお試しいただけます。ご自身の環境でテストすることをおすすめします。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
User-Agent Switcher の URL パーサーが変更されたため、既存のユーザー エージェントの置換が新しいバージョンで機能することを確認してください。
- Chrome 124: 3 つの拡張機能すべてに、2024 年 4 月 30 日頃に安定版へのアップデートが配信されます。
- Android のブックマークとリーディング リストの改善
Android 版 Chrome 124 では、ブックマーク マネージャーから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できるようになります。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks、ShoppingListEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを構成できます。
- Android 版 Chrome 124: 機能のリリース。
- スロットリングに使用されるエンタープライズ ポリシーのサポート終了
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーによってオーバーライドされる根本的なコード変更(同一プロセス、クロスオリジンの display:none iframe のスロットリング)は、2023 年前半以降の Stable チャンネルのリリースで有効になっています。既知の問題はすでに解決されているため、ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーは Chrome 124 までに削除する予定です。スロットリングの問題(とその解決策)に関するディスカッションについては、こちらの Chromium バグをご覧ください。
- Chrome 124: ポリシーを削除しました。
- パソコン版 Chrome で Windows ARM64 をサポート
Chrome では、Windows ARM64 のサポートをリリースしています。Google は、Enterprise インストーラの公開に取り組んでいます。Canary チャンネルのテストとバグの報告は引き続き行えます。これは全般的な安定性やお客様からのフィードバックに応じて変更される可能性があります。問題が発生した場合は、こちらからバグをご報告ください。
- Windows(ARM)版 Chrome 124: 新しい Enterprise インストーラが利用可能になりました。
- GREASE に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除しました。
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 124: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化しました。
- WebSQL のサポート終了と削除
正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は WebSQL の完全削除を計画しています。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 101: Chrome 101 で WebSQLAccess ポリシーが追加されました。このポリシーが有効な場合は、WebSQL を使用できます。ただし、このポリシーを利用できるのは Chrome 123 までです。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するにはデプリケーション トライアル トークンが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーまたはデプリケーション トライアル トークンを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Android 版 Chrome 124: Chrome 124 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーとデプリケーション トライアルが使用できなくなります。
- フォーム コントロールが縦書きモードの方向の値をサポート
CSS プロパティ「writing-mode」を使用すると、要素を縦方向に配置できますが、ユーザーは値の変化の方向を設定することはできません。この機能により、フォーム コントロール要素(メーター、進行状況、範囲)の入力タイプに縦書きモードを設定し、フォーム コントロールの値の方向を選択できるようになります。方向が rtl の場合、値は下から上にレンダリングされます。方向が ltr の場合、値は上から下にレンダリングされます。詳細については、こちらのChrome for Developers のブログ投稿をご覧ください。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 124
- TLS handshake に使用されるエンタープライズ ポリシーと RSA 鍵の使用を削除
Chrome 114 では、TLS handshake プロセス中に従来の安全でないハッシュの使用を制御する InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled を導入しました。Chrome 116 では、ローカル トラスト アンカーから発行されたサーバー証明書の RSA 鍵の使用を確認する RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled を導入しました。Chrome 124 では、InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーと RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシーの両方が削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーと RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシーが削除されます。
- Shadow ルートのクローン可能な属性
シャドウルートのクローン作成が可能な属性を使用すると、(cloneNode()
などの標準のプラットフォーム クローン作成コマンドを使用して)シャドウルートのクローン作成の可否を個別に制御できます。attachShadow({clonable:true})
のためのパラメータで命令型シャドウルートを制御できるようになりました。宣言型シャドウルートは、新しい属性 <template shadowrootmode=open shadowrootclonable>
で制御できます。
次の場合は、不具合が発生する可能性があります。
- 宣言型 Shadow DOM を使用している
- DSD が含まれるテンプレートのクローンを作成している
- それらのクローンにクローン作成したシャドウルートが含まれていることを想定している
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124
- ベース URL の継承に使用されるエンタープライズ ポリシーの削除
Chrome 114 では NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed を導入し、互換性の問題が検出された場合にユーザーまたは Google Chrome のバリエーションによって NewBaseUrlInheritanceBehavior を有効にできないようにしました。Chrome 125 では、一時的な NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 125: NewBaseUrlInheritanceBehaviorAllowed ポリシーが削除されます。
- サポート終了の予告: ミューテーション イベント
DOMSubtreeModified、DOMNodeInserted、DOMNodeRemoved、DOMNodeRemovedFromDocument、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型ミューテーション イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古いミューテーション イベントの使用を削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 124 以降では、一時的なエンタープライズ ポリシー MutationEventsEnabled を使用して、非推奨化された、または削除された変更イベントを再度有効にできるようになります。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 でミューテーション イベントを利用できなくなります。
- 以前の同じサイトの動作に使用されていたエンタープライズ ポリシーを削除
Chrome 79 で LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入し、指定したドメインにおける Cookie の SameSite 動作を従来の動作に戻しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- 2025 年 6 月までに Manifest V3 を利用するようすべての拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome ブラウザ クラウド管理の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
- Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了
Chrome による macOS 10.15 のサポートを終了します。macOS 10.15 は、すでに Apple でのサポート期間を経過しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.15 で Chrome を使用している場合、Chrome 129 で macOS 10.15 のサポートが終了することを知らせる情報バーが引き続き表示されます。
- MacOS 版 Chrome 129: macOS 10.15 のサポートを終了
今後予定されている ChromeOS の変更
- スクリーン キャプチャでの GIF の録画

ChromeOS 124 以降、スクリーン キャプチャで画面を .GIF 形式で録画できるようになります。これにより録画や共有が簡単になるほか、チャット、スライド、ドキュメントなどで再生することも可能になります。
今後予定されている管理コンソールの変更
- レガシー テクノロジー レポート

Chrome 124 以降、レガシー テクノロジー レポートを管理コンソールで利用できるようになります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(例: サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを事前に生成できるようになります。この情報を参考に、IT 管理者がデベロッパーと協力して、サポートが終了する機能が削除される前に、必要な技術の移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124 以降: 管理コンソールでレガシー テクノロジー レポートが利用可能になります。

- ポリシーの同等性: IT 管理者向けのカスタム構成
IT 管理者は [カスタム構成] ページで、JSON スクリプトを使用して管理コンソールにまだ存在しない Chromium ポリシーを構成できます。これにより、管理コンソールの Chrome ブラウザ クラウド管理で、[設定] ページまたは [カスタム構成] ページを使用して、すべての Chrome ポリシーを構成できるようになりました。
- Android、iOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 124 以降: Trusted Tester のアクセス
- Android、iOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 125 以降: 機能のリリース
Chrome 122
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
生成 AI 機能
✓
iOS でのログインと同期の簡素化
✓
✓
PPAPI 動画デコード用の SharedImages
✓
Chrome ブラウザ(Enterprise)の新しいダウンロード URL
✓
新しい V8 セキュリティ設定
✓
読み上げ
✓
エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed の削除
✓
サーバーサイドの非同期セーフ ブラウジングのチェック
✓
Chrome のダウンロード ページでのダウンロード警告の改善
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
自動入力: セキュリティ コードの更新
✓
一元化されたパスワード マネージャーの登録解除の削除
✓
iOS 版 Chrome: 下部のアドレスバー
✓
DefaultSearchProvider ポリシーの変更
✓
JavaScript JIT 設定ポリシーの動作の変更
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
BCE によるコンテンツ スキャン
✓
バッテリー セーバー
✓
SAML 再認証フローの強化
✓
バッジベースの認証
✓
スクリーンキャストを使った録画の編集
✓
IKEv2 VPN のサポート
✓
✓
シークレット モードの必須拡張機能
✓
✓
ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、macOS、Linux
✓
タブの再開
✓
Android 版または iOS 版 Chrome: 異なるデバイスでの再開
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任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
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Web MIDI API の権限プロンプト
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Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
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Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
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WebSQL のサポート終了と削除
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iOS 用の IdleTimeout ポリシーと IdleTimeoutActions ポリシー
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各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
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権限プロンプトと通知権限の許可のテレメトリー
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ServiceWorker の静的ルーティング API
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移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
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Android のブックマークとリーディング リストの改善
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エンタープライズ ポリシー ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed のサポート終了
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UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
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サポート終了の予告: 変更イベント
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LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
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Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
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今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
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キーボード ショートカットのカスタマイズ
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スクリーン キャプチャでの GIF の録画
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分割画面の高速セットアップ
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今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
設定ページのエクスペリエンスの強化
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Chrome 障害レポート
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レガシー テクノロジー レポート
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Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
以前お知らせしたとおり、Chrome 120 では、テストを容易にするため Chrome ユーザーの 1% に対してサードパーティ Cookie がデフォルトで制限されるようになりました。今後のリリースにより、2024 年第 3 四半期にはこの制限を全ユーザーまで拡大する予定です。全ユーザーへの対象拡大は、英国競争・市場庁(CMA)が掲げる競争上の懸念事項(残っているものがある場合)に漏れなく対応することが前提となります。1% のテストグループの一部のブラウザには、新しいトラッキング防止機能のユーザー コントロールも表示されます。これらの機能は、chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout
を有効にすることで、Chrome 120 以降でお試しいただけます。
このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。3PCD の一環としてバウンス トラッキング防止機能も導入されるため、サードパーティ Cookie がブロックされているテストグループのユーザーにはバウンス トラッキング対策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトの状態が削除されます。ほとんどの企業ユーザーはこの 1% のテストグループから自動的に除外されますが、管理者が事前に BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して管理対象ブラウザでサードパーティ Cookie を再び有効にして、テスト前にオプトアウトしておくことをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
Google は、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つレガシー テクノロジー レポートをリリースします。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることは可能です。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合に、これらの防止機能が実行されます。そのため、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルまたはファーストパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie のサポート終了への準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- 生成 AI 機能
Chrome 122 以降、Chrome ブラウザにログインしている管理対象ユーザーも、次の 3 つの生成 AI(GenAI)機能を利用できるようになります。
- タブの整理機能: 開いているウェブサイトの URL とタイトルに基づいて、Chrome が自動的にタブグループを提案します。この機能を使用するには、タブを右クリックして [類似のタブを整理] を選択します。
- AI を使用したテーマの作成機能: ユーザーは生成 AI を使用して独自の Chrome テーマ(色と壁紙画像の組み合わせ)を作成できます。この機能を使用するには、新しいタブを開いて右下の [Chrome をカスタマイズ] をクリックします。次に、サイドパネルで [テーマを変更] > [AI を使用して作成] を選択します。事前設定されているテーマ、ムード、スタイル、色から選択できます。
-
AI を使用したウェブでの文書作成支援: この機能を使うと、ユーザーはより自信を持って文章を作成できるほか、ウェブ上の自由形式のテキスト欄で文章を簡単に書き始めることができます。この機能を使用するには、テキスト欄を右クリックして [文書生成サポート](ChromeOS では利用不可)を選択します。
これら 3 つの機能は、最初は英語を使用する米国のユーザーにのみ提供されます。管理者は、TabOrganizerSettings ポリシー、CreateThemesSettings ポリシー、HelpMeWriteSettings ポリシーを使用してこれらの機能を制御できます。各機能について、組織は以下のいずれかを選択できます。
- 0 = 機能を有効にして、AI モデルを改善するためにデータを送信します
- 1 = 機能を有効にしますが、AI モデルを改善するためのデータを送信しません
- 2 = 機能を完全に無効にします
- iOS でのログインと同期の簡素化
Chrome 122 以降、Chrome 同期が有効になっている既存の iOS ユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになりました。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた機能は、完全に(SyncDisabled)または部分的に(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Chrome 117: Chrome 同期をその時点で有効にしていなかったユーザーに対し、Chrome 同期機能は個別の機能として表示されなくなります。
- Chrome Chrome 122: Chrome 同期を有効にしていたユーザーが同等の状態に移行され、Chrome 同期機能は個別の機能として表示されなくなります。
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages
Chrome 122 で、PPAPI プラグインの VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御するために使用されていた PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーが削除されます。このポリシーは Chrome 119 で一時的に導入されました。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
- Chrome ブラウザ(Enterprise)の新しいダウンロード URL
2 月 8 日より、Chrome Enterprise(Windows 版および macOS 版)の主なダウンロード ページが次のように変更されます。
- Windows 版: https://chromeenterprise.google/download/?modal-id=download-chrome-demo#windows-download
- macOS 版: https://chromeenterprise.google/download/?modal-id=download-chrome-demo#mac-download
自動化を活用して Chrome をダウンロードしている企業は、サービスの中断を避けるために、これらの URL の変更を検出するようにスクリプトを変更する必要があります。
- 新しい V8 セキュリティ設定
Chrome 122 に、Chrome の攻撃対象領域を減らすために V8 JIT オプティマイザーを無効にする新しい設定が chrome://settings/security
に追加されます。この動作は、引き続き DefaultJavaScriptJitSetting エンタープライズ ポリシーと、関連する JavaScriptJitAllowedForSites ポリシーおよび JavaScriptJitBlockedForSites ポリシーによって制御されます。この設定は [サイトの設定] に統合されています。これらのエンタープライズ ポリシーは Chrome 93 から利用できるようになりました。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
- 読み上げ
Android 版 Chrome のユーザーは、テキスト読み上げ技術を使用した読み上げ機能でウェブページの内容を音声で聴くことができます。この機能にオーバーフロー メニューからアクセスして、音声コントロールを使って再生を操作できるようになりました。
読み上げ機能は、ページの URL を Google サーバーに送信して再生できるようにします。読み上げ機能を使用するユーザーは、設定メニュー項目の [検索とブラウジングを改善する] を有効にする必要があります。
ListenToThisPageEnabled ポリシーを true に設定すると、対象のウェブページをテキスト読み上げで読み上げることができます。これは、サーバー側のコンテンツ抽出と音声合成によって行われます。false に設定するとこの機能が無効になります。このポリシーがデフォルトに設定されているか、または未設定のままの場合、読み上げは有効になります。
- Android 版 Chrome 122: 機能のリリース
- エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed の削除
Chrome 122 で、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed が削除されます。このポリシーは、Chrome アプリの WebView 使用に関する変更に伴い発生する可能性がある障害に企業が対処する時間を確保できるよう、Chrome 116 で導入されました。
- Linux、macOS、Windows、ChromeOS 版 Chrome 122: エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を削除
- サーバーサイドの非同期セーフ ブラウジングのチェック
現在、セーフ ブラウジングのチェックはページ読み込みのブロックパス上で行われるため、チェックが完了するまでユーザーはページを表示できません。Chrome の読み込み速度を向上させるため、Chrome 122 以降では、サーバーサイドのセーフ ブラウジング リストによるチェックでページの読み込みがブロックされなくなります。
リスクを評価し、以下の緩和策を実施しました。
1)ブラウザを直接的な脆弱性利用型不正プログラムから保護するために、ローカルリストのチェックは引き続き同期的に行って、ローカルリストのチェックが完了するまで悪意のあるペイロードが実行されないようにします。
2)フィッシング攻撃から保護するために、データを調べた結果、警告が表示された時点でユーザーがページに対して重大な操作(パスワードの入力など)をしていた可能性は低いと判断しました。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース
- Chrome のダウンロード ページのダウンロード警告を改善
マルウェアのダウンロードに伴う影響を減らすため、パソコンでのダウンロード警告文やパターンをクリーンアップして、明確で一貫性を持たせる取り組みを進めています。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122: 機能のリリース

- アンロード イベントのスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザのバックフォワード キャッシュと、デスクトップ プラットフォームの Firefox にとっての主要なブロッカーです。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。
アンロード イベントから移行するために時間が必要なケースに対しては、権限に関するポリシー API とエンタープライズ ポリシー ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled という形で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 119: ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled ポリシーが導入されます
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 122~132: デプリケーション トライアル(サポート終了の全般的なリリースのスコープは、デプリケーション トライアルの準備が整うまで限定的となります)
- こちらで提案されているように、上位 50 件のサイトのユーザー 1% について、Chrome 122 のアンロード ハンドラが段階的にスキップされるようになります。
- 自動入力: セキュリティ コードの更新
Chrome 122 では、支払いの自動入力でローカルカードとサーバーカードのセキュリティ コードを保存することにより、ユーザー エクスペリエンスが向上します。セキュリティ コードは、ユーザーが保存に同意した場合にのみ保存されます。ユーザーはいつでも Chrome の設定でセキュリティ コードの保存機能を無効にできます。
- Android、macOS 版 Chrome 122: 機能のリリース
- 一元化されたパスワード マネージャーの登録解除の削除
Android 版 Chrome 122 で、一元化されたパスワード マネージャーからの登録解除機能を削除します。Google Play 開発者サービスでエラーが表示された場合、ユーザーはエラーが解消されるまでパスワード マネージャーの機能(パスワードの保存または更新、パスワード生成)を使用できません。一部のエラーでは、問題を解決するための操作ボタン付きのエラー メッセージが表示されます。その他の問題は一時的なもの(Google Play 開発者サービス アップデート時の問題など)と考えられます。
- Android 版 Chrome 122: 機能のリリース

- iOS 版 Chrome: iPhone の下部のアドレスバー
先日、iPhone のアドレスバーを上部と下部どちらに表示させるかを選択できるカスタマイズ可能なアドレスバーをリリースしました。アドレスバーの位置を選択するための画面が初回起動時の動作に追加されました。
- iOS 版 Chrome 122: 機能のリリース

- DefaultSearchProvider ポリシーの変更
Chrome 122 では、DefaultSearchProvider* ポリシーに変更が加えられます。Chrome では検索エンジンから提供されるファビコン画像が使用されるようになったため、すべてのプラットフォームで DefaultSearchProviderIconURL を削除しました。DefaultSearchProviderKeyword と DefaultSearchProviderNewTabURL は、Linux、macOS、Windows と同様に、iOS と Android ではサポートされません(サポートは引き続き行われます)。サポートされている一連のプラットフォームを修正し、この変更を反映させました。
- JavaScript JIT 設定ポリシーの動作の変更
Chrome 122 で DefaultJavaScriptJitSetting ポリシーを有効にし、JavaScript JIT を無効にした場合に、WebAssembly が完全に無効にされなくなりました。DefaultJavaScriptJitSetting ポリシーを設定することで、V8 最適化 JIT が引き続き無効になります。これにより、Chrome でウェブ コンテンツをより安全な設定でレンダリングできるようになります。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
InsecureFormsWarningsEnabled
安全でないフォームに関する警告を有効にする(iOS で利用可能)
ListenToThisPageEnabled
ウェブページの読み上げ(テキスト抽出とテキスト読み上げ合成)を有効にする
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー

ポリシー
説明
PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed
Pepper に共有画像を動画のデコードに使用することを許可する
ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed
Chrome アプリの WebView の制限が緩やかな動作を復元する
DefaultSearchProviderIconURL
デフォルトの検索プロバイダ アイコン(すべてのプラットフォームで削除)
DefaultSearchProviderKeyword
デフォルトの検索プロバイダのキーワード(Android と iOS でのみ削除)
DefaultSearchProviderNewTabURL
デフォルトの検索プロバイダの新しいタブページ URL(Android と iOS でのみ削除)
ChromeOS の更新内容
- BCE によるコンテンツ スキャン

ChromeOS のデータ管理とは、管理者が適用する一連の制御のことです。ChromeOS のデータ損失防止(DLP)レイヤを使用して、エンドポイントにあるユーザーのデータが漏洩しないよう保護します。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。BeyondCorp Enterprise(BCE)は、継続的かつリアルタイムのエンドツーエンドの保護を実現します。BCE によるコンテンツ スキャンは、BeyondCorp Enterprise からのシグナルに基づいて、ファイル転送におけるデータ管理の制限を評価して適用するための新しい方法です。
- バッテリー セーバー
ChromeOS 122 以降、バッテリー セーバーを利用して、ディスプレイとキーボード バックライトの輝度を下げる、ディスプレイのリフレッシュ レートと使用可能なコンピューティング バジェットを調整する、さらに、エネルギー消費量の多い特定のバックグラウンド機能をオフにしてデバイスのバッテリー寿命を延ばすことができるようになります。この機能は、作業が終わるまであと数分必要であるにもかかわらず充電器が手元にない場合に役立ちます。有効にした場合、電池残量が 20% になるとバッテリー セーバーが自動的にオンになります。この機能は BatterySaverModeAvailability エンタープライズ ポリシーで制御できます。

- SAML 再認証フローの強化

お客様のログイン エクスペリエンスを最適化するために、SAML シングル サインオンの実装に内部的な変更を行いました。SAML 設定が正しく行われていない場合、この変更が影響します。
特に、ポリシー LoginAuthenticationBehavior を [デフォルトで SAML IdP にリダイレクトする] に設定した場合は、シングル サインオン ポリシーを [SAML を有効にする] に設定する必要があります。こうしない場合、SAML ベースの IdP は読み込まれなくなります。
- バッジベースの認証
ChromeOS 122 以降、特定のサードパーティの ID 管理プロバイダ(IdP)が ChromeOS デバイスでバッジ認証を使用できるようになりました。ユーザーはバッジをタップしてセッションを開始し、別のバッジをタップしてセッションを退出できます。これは、小売業、接客業、製造業など、さまざまな業界の現場スタッフ向けのソリューションです。
ChromeOS 122 では、まず Ilex Card Management System から始め、今後数か月以内にリーダーと認証パートナーをさらに追加する予定です。詳しくは、バッジベースの認証を設定するをご覧ください。
- スクリーンキャストを使った録画の編集
ChromeOS のスクリーンキャストを使用すると、文字起こし付きの画面録画を作成して共有できます。ChromeOS 122 以降では、スクリーンキャストを一文ずつトリミングする、段落の区切りを追加あるいは削除する、録画のセグメントをミュート状態にする、セクションにタイトルをつけるといった編集を行って、長い録画を見やすくできます。
- IKEv2 VPN のサポート
ChromeOS 122 に、管理コンソールに Internet Key Exchange Protocol Version 2(IKEv2)VPN プロトコルの新しいオプションが追加されました。

- シークレット モードの必須拡張機能
管理者は、ユーザーがシークレット モードを使用するにあたって有効化が必要な拡張機能を指定できるようになりました。管理コンソール > [アプリと拡張機能] に、個々の拡張機能に適用できる新しい切り替えボタンがあります。これにより、シークレット モードの使用が必要なデバッグやマルチアカウントのユースケースを持つ企業において、管理対象のフリート全体でシークレット モードを安全に有効にしておくことができます。シークレット モードを使用する場合、ユーザーは必要なすべてのエンタープライズ拡張機能で [シークレット モードでの実行を許可する] をオンにする必要があります。

- ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
ChromeOS でまもなくメディア プレーヤーのボタンが大きくなり、壁紙に合わせた色で表示されるようになります。メディア プレーヤーは、クイック設定で動画や音声(Spotify、YouTube など)を再生しているときに表示されます。固定アイコンをクリックして、メディア プレーヤーをシェルフに移動できるようになります。キャスト中のメディアを操作できるだけでなく、ローカル ネットワーク上のスピーカーや画面にウェブメディアをキャストできるようにもなります。

管理コンソールの更新内容
- Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
2024 年 3 月以降、ブラウザを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーにより、このポリシーで定められた非アクティブな期間を超えてサーバーに接続していない管理対象ブラウザのブラウザデータは、管理コンソールで自動的に削除されます。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 540 日に設定されます。540 日以上利用のなかった登録済みブラウザはすべて、このポリシーのリリース後すぐにアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
- Chrome 122 以降: ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの UI は、管理コンソールで早期アクセスで利用できるようになります。デフォルトの 18 か月では不適切であると考える場合は、IT 管理者が、実際の削除が開始される数週間前にポリシーの値(非アクティブな期間)を明示的に設定できます。
- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
AlwaysOnVpnPreConnectUrlAllowlist
ユーザー、MGS
ChromeOS 122 以降
ネットワーク
DeviceSwitchFunctionKeysBehaviorEnabled
デバイス
ChromeOS 122 以降
その他の設定
MicrosoftOneDriveAccountRestrictions
ユーザー
ChromeOS 122 以降
コンテンツ
ユーザー
ChromeOS 122 以降
コンテンツ
MicrosoftOfficeCloudUpload
ユーザー
ChromeOS 122 以降
コンテンツ
MicrosoftOneDriveMount
ユーザー
ChromeOS 122 以降
コンテンツ
QuickOfficeForceFileDownloadEnabled
ユーザー
ChromeOS 122 以降
コンテンツ
HelpMeWriteSettings
ユーザー
Chrome / ChromeOS 121 以降
生成 AI
CreateThemesSettings
ユーザー
Chrome / ChromeOS 121 以降
生成 AI
TabOrganizerSettings
ユーザー
Chrome / ChromeOS 121 以降
生成 AI
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- デフォルトの検索エンジン選択画面
デジタル市場法(DMA)を遵守する一環として、ユーザーが Chrome 内でデフォルトの検索エンジンを選択するための画面を導入します。この画面のプロンプトでデフォルトの検索エンジンの設定を選択できるようになります(現在は chrome://settings/search
でこの設定を行うことができます)。
エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl を使用して管理者が企業ユーザーの検索設定を指定するよう選択した企業では、引き続きこれらのポリシーにより企業の検索設定が制御されます。管理者がポリシーで企業ユーザーの検索設定を制御していない場合、企業ユーザーに対して既定の検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが Chrome に表示されることがあります。
詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows 版 Chrome(今年のうち): すべての対象ユーザーにリリースされます。
- PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、macOS、Linux
リンクからインストール済みのウェブアプリに自動的に移動できるようになります。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をよりシームレスに移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、そのリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときに、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合があります。この機能を制御するフラグ(chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa)が用意されています。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: Chrome 121 でのテストの結果を踏まえ、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかの動作を、Stable の 100% にリリースします。

- タブの再開

Chrome 123 で、[新しいタブ] ページに新しいカードが導入されます。これにより、他のデバイスで使用したタブの候補から引き続き作業できるようになります。管理者は、NTPCardsVisible ポリシーを使用してこの機能を制御できます。
- ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123

- Android、iOS 版 Chrome: 異なるデバイスでの再開
ユーザーが他のデバイスで開始したタスクを再開できるように、Chrome の [新しいタブ] ページ、または Android 版 Chrome および iOS 版 Chrome のホームページに、異なるデバイスで使用したタブの候補が表示されるようになります。このコンポーネントは、起動時に表示される既存の [引き続き閲覧] または [もっと見る] カード内、Android 版 Chrome および iOS 版 Chrome の Magic Stack 内に表示されます。
- Android、iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロフィールで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになります。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- Web MIDI API の権限プロンプト
Web MIDI API は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)デバイスに接続して動作します。クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(Chromium のバグ)。この問題に対処するため、Audio Working Group は一般的な Web MIDI API アクセスに明示的な権限を設けることを決定しました。これまでは、明示的な権限は Chrome での Web MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージの送受信が権限プロンプトで制限される場合を含む)でのみ必要でした。今後、権限の範囲を通常の Web MIDI API の使用に拡大する予定です。
Chrome 123 では、Web MIDI API へのアクセスには必ずユーザー権限が必要になります。この変更を管理するポリシーは提供されません。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 123
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼度を高めるため、Windows においてすでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 123: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期での Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- WebSQL のサポート終了と削除
正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は WebSQL の完全削除を計画しています。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 101: Chrome 101 で WebSQLAccess ポリシーが追加されました。このポリシーが有効な場合は、WebSQL を使用できます。ただし、このポリシーを利用できるのは Chrome 123 までです。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するにはデプリケーション トライアル トークンが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーまたはデプリケーション トライアル トークンを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Android 版 Chrome 123: Chrome 123 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーとデプリケーション トライアルが使用できなくなります。
- iOS 用の IdleTimeout ポリシーと IdleTimeoutActions ポリシー
Chrome が一定時間アイドル状態になった際に特定のアクションを実行する企業向けの機能が iOS デバイスに対して利用できるようになりました。管理者は IdleTimeout ポリシーを使用してタイムアウト期間を設定したり、IdleTimeoutActions ポリシーを使用してタイムアウト時のアクションを指定したりできます。この設定はプラットフォーム ポリシーとして利用可能になり、今後プロファイルごとに利用可能になる予定です。
- iOS 版 Chrome 123: iOS で利用可能なポリシー
- 各種プロファイルでのパスワードの再利用の検出
これまで、企業の認証情報において再利用されたパスワードは、企業プロファイルでのみ検出可能でした。Chrome 123 では、パスワードの再利用を検出する機能により、管理対象ブラウザ上のすべてのプロファイル(シークレット モードを除く)で、企業の認証情報の再利用が検出されるようになります。
- Chrome 123: 機能のリリース
- 権限プロンプトと通知権限の許可のテレメトリー
保護強化機能が有効になっている場合に、通知権限の許可を要求するページにユーザーがアクセスすると、そのページの属性がセーフ ブラウジングに送信されることがあります。テレメトリーが送信され、ページが危険であると判断された場合は、セーフ ブラウジングの警告がユーザーに表示されます。
保護強化機能またはセーフ ブラウジングの詳細レポートが有効になっている場合、ブロックリストに登録されたページの通知権限をユーザーが許可すると、このイベントはセーフ ブラウジングに送信されます。
これらの機能は SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーと SafeBrowsingExtendedReportingEnabled ポリシーで制御できます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 123
- ServiceWorker の静的ルーティング API
この API を使用することで、デベロッパーはルーティングを構成し、ServiceWorker のシンプルな動作をオフロードできます。条件が一致すれば、ServiceWorker を起動したり JavaScript を実行したりせずにナビゲーションが行われるため、ウェブページは ServiceWorker のインターセプトによるパフォーマンス低下を回避できます。
- Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 123
- 移動リクエストでのプライベート ネットワーク アクセスのチェック: 警告専用モード
Chrome では、ウェブサイトからユーザーのプライベート ネットワーク内のリンク先サイトへの移動が行われる前に、次の処理が行われます。
1. 元の移動リクエストが安全なコンテキストから開始されたかどうかを確認します。
2. プリフライト リクエストを送信し、リンク先サイトがプライベート ネットワークへのアクセスを許可するヘッダーを返すかどうかを確認します。
以上のチェックは、ユーザーのプライベート ネットワークを保護するために行われます。この機能は警告のみモードで動作するので、チェックのいずれかが失敗してもリクエストは失敗しません。代わりに、Chrome DevTools の [コンソール] に警告が表示されます。これは、デベロッパーが今後適用されるエラー措置に備えるのに役立ちます。これらの変更については、移動リクエストのプライベート ネットワーク アクセス(PNA)をご覧ください。また、PNA の仕様についてのページで詳細をご確認ください。
- Android(WebView を除く)、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123
- Android のブックマークとリーディング リストの改善
Android 版 Chrome 124 では、ブックマーク マネージャーから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できるようになります。BrowserSignin、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks、ShoppingListEnabled などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを設定できます。
- Android 版 Chrome 124: 機能のリリース
- エンタープライズ ポリシー ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed のサポート終了
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーによってオーバーライドされる根本的なコード変更(同一プロセス、クロスオリジンの display:none iframe のスロットリング)は、2023 年前半以降の Stable チャンネルのリリースで有効になっています。既知の問題はすでに解決されているため、ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーは Chrome 124 までに削除する予定です。スロットリングの問題とその解決策については、https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=958475 をご覧ください。
- Chrome 124: ポリシーの削除
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- Manifest V3 を利用するよう 2025 年 6 月までに拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、アプリと拡張機能の使用方法に関するページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されているマニフェスト バージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS Flex の Bluetooth の移行

ChromeOS 123 では、ChromeOS Flex が Floss Bluetooth スタックにアップグレードされます。このアップグレードに伴い、以下のデバイスでは Bluetooth 機能がサポートされなくなります。これらのデバイスで Bluetooth 機能が重要な場合は、デバイスを LTS チャンネルに移行して Bluetooth 機能の使用を 2024 年 10 月まで延長することをおすすめします。
- HP ProBook 4530s
- Lenovo ThinkPad T420
- HP EliteBook 8460p
- Apple iMac 11,2
- Lenovo ThinkPad x220
- Dell Vostro 3550
- HP 3115m
- HP EliteBook 2560p
- HP ProBook 6465b
- Lenovo ThinkPad L420
ChromeOS 123 にアップデートした後にデバイスが Bluetooth に接続できない場合は、Chrome フラグ [Use Floss instead of BlueZ] を [Disabled] に切り替えます。

- キーボード ショートカットのカスタマイズ

ショートカットを使用すると生産性が向上しますが、人によって好みが違います。ChromeOS 123 以降、ショートカットのカスタマイズ機能により、好みのキーの組み合わせを割り当ててショートカットをカスタマイズできるようになります。片手で簡単に使えるようにする、覚えやすくする、使い慣れたものと同じようにするなど、この機能を使えば日々のワークフローを簡素化できます。
- スクリーン キャプチャでの GIF の録画

ChromeOS 124 以降、スクリーン キャプチャで画面を .GIF 形式で録画できるようになります。これにより録画や共有が簡単になるほか、チャット、スライド、ドキュメントなどで再生することも可能になります。
- 分割画面の高速セットアップ

Chromebook には、より生産性を高められるよう画面上のウィンドウの位置を調整するさまざまな方法がありますが、その一つに分割画面機能があります。分割画面の高速セットアップは、その名のとおり、開いている全ウィンドウの概要を画面の片側に表示させ、ウィンドウをすばやくレイアウトできるようにするための機能です。分割画面の高速セットアップ機能を使うと、1 つのウィンドウを画面の片側に「スナップ」(または「ロック」)し、全ウィンドウの概要またはシェルフ(画面の下または横に表示されるアプリの列)からすでに開いている別のウィンドウを選択して、もう片側にスナップできます。
リリース日とアップデートについては、ChromeOS のリリース スケジュールをご覧ください。
今後予定されている管理コンソールの変更内容
- 設定ページのエクスペリエンスの強化
2024 年 3 月以降、すべての管理者に対して [設定] ページのエクスペリエンスがアップデートされます。つまり、従来の [設定] ページのエクスペリエンスはご利用いただけなくなります。ほとんどの方にはすでに更新されたエクスペリエンスをご利用いただいています。これにより、管理者は従来のビューにはアクセスできなくなりますが、新しいビューでは引き続き同じ機能をご利用いただけます。
- Chrome 障害レポート

Chrome 123 以降、新しい Chrome 障害レポートページを使用して、管理コンソールで障害イベントを可視化できるようになります。このレポートには、Chrome の障害イベントを Chrome のバージョン別にグループ化し、時系列で示す動的なグラフが表示されます。[OS プラットフォーム]、[Chrome チャネル]、[日付] の各フィールドでは、追加のフィルタを使用できます。このレポートは、組織内で発生する可能性のある Chrome の問題を事前に特定するのに役立ちます。
この機能は、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 121: Trusted Tester プログラム
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123: 機能のリリース

- レガシー テクノロジー レポート

Chrome 123 以降、レガシー テクノロジー レポートを管理コンソールで利用できるようになります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(たとえば、サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを事前に生成できるようになります。この情報を参考に、IT 管理者がデベロッパーと協力して、サポートが終了する機能が削除される前に、必要な技術の移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、macOS、Windows 版 Chrome 123 以降

Chrome 121
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
FirstPartySets エンタープライズ ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更
✓
✓
タブ整理機能
✓
AI によるテーマ作成
✓
標準のセーフ ブラウジング ユーザー向けの安全に暗号化されたアーカイブ
✓
PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、MacOS、Linux
✓
サイドパネル ナビゲーション: 固定または固定解除
✓
自動入力: サーバーカードとローカルカードへの表示
✓
自動入力: カードの確認に関する変更
✓
CSS ハイライトの継承
✓
iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシー
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS Flex デバイスのサポートの終了
✓
キーボードを使用した音声入力の有効化
✓
ChromeVox のユーザー補助サービス
✓
アシスタントのオンボーディング メッセージの廃止
✓
ChromeOS の新しいトラックパッド ジェスチャー
✓
DLP イベントルールの ID と名前をセキュリティ調査ツールに統合
✓
Enterprise DataControls(DLP)ファイルの制限
✓
フチなし印刷
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
イーサネット アダプターを使用した、デバイスの IP アドレスの構成
✓
✓
アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
✓
Chrome 障害レポート
✓
特定の Android Wi-Fi 証明書に関する修正
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
AI を使用したウェブでの文書作成支援
✓
ログインと同期の簡素化
✓
✓
Web MIDI API の権限プロンプト
✓
PPAPI 動画デコード用の SharedImages
✓
V8 セキュリティ設定
✓
読み上げ
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed の削除
✓
サーバーサイドの非同期セーフ ブラウジングのチェック
✓
Chrome のダウンロード ページでのダウンロード警告の改善
✓
任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
✓
Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
✓
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
エンタープライズ ポリシー ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed のサポート終了
✓
UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
✓
サポート終了の予告: 変更イベント
✓
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
✓
ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
✓
MGS での管理者によるアプリの無効化
✓
バッテリー セーバー
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
✓
レガシー テクノロジー レポート
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
かねてよりご案内しておりましたとおり、Chrome 121 では、テストを円滑にするため、Chrome ユーザーの 1% に対してサードパーティ Cookie がデフォルトで制限されています。2024 年第 3 四半期からは、すべてのユーザーにこの制限を拡大する予定です。全ユーザーへの対象拡大は、英国競争・市場庁(CMA)が掲げる競争上の懸念事項(残っているものがある場合)に漏れなく対応することが前提となります。1% のテストグループの一部のブラウザに、新しいトラッキング防止機能のユーザー コントロールも表示されます。これらの機能は、chrome://flags/#test-third-party-cookie-phaseout
を有効にすることで、Chrome 121 以降でお試しいただけます。
このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。3PCD の一環としてバウンス トラッキング防止機能も導入されるため、サードパーティ Cookie がブロックされているテストグループのユーザーに対してはバウンス トラッキング対策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトについては状態がクリアされます。ほとんどの企業ユーザーはこの 1% のテストグループから自動的に除外されますが、管理者には BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して管理対象ブラウザでサードパーティ Cookie を再び有効にして、テストよりも前にオプトアウトすることをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
Google は、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つレガシー テクノロジー レポートをリリースします。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。または、サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることも可能です。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、アドレスバーの目のアイコンを使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。目的の構成に合わせてこれらの設定を切り替える方法について詳しくは、こちらのヘルプ記事をご覧ください。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用が許可されていない場合に、これらの防止機能が実行されます。そのため、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、サードパーティ Cookie のサポート終了への準備に関する最新のランディング ページをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版の Chrome 120 以降
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- FirstPartySets ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更
FirstPartySetsEnabled エンタープライズ ポリシーと FirstPartySetsOverrides エンタープライズ ポリシーの名前が、それぞれ RelatedWebsiteSetsEnabled と RelatedWebsiteSetsOverrides に変更されます。ポリシーの動作に変更はありません。今後は、新しいポリシー RelatedWebsiteSetsEnabled と RelatedWebsiteSetsOverrides を使用してください。名前の変更について詳しくは、https://developer.chrome.com/blog/related-website-sets/ をご覧ください。
- タブの整理機能
[タブの整理機能] は、Chrome で開いたウェブサイトの URL とタイトルに基づいて、タブグループを自動的に提案して作成する生成 AI 機能です。この機能を使用するには、タブを右クリックして [類似のタブを整理] を選択します。
Chrome 121 以降では、米国の一部のログイン ユーザーが Chrome の設定で [タブの整理機能] をオンにできるようになります。この機能を利用できるのは、最初は管理対象外ユーザーに限られます。Chrome 121 では、管理対象の Chrome Enterprise ユーザーと Chrome Education ユーザーは、この機能にアクセスできません。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。[タブの整理機能] の詳細については、今後数週間以内に Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターでお知らせします。
管理対象ユーザーにこの機能が展開される前に、管理者は TabOrganizerSettings ポリシーを使用して [タブの整理機能] を制御できます。組織向けに以下のオプションがあります。
0 = 機能を有効にしてデータを送信し、AI モデルの改善に役立てます
1 = 機能を有効にしますが、AI モデルの改善に役立てるデータを送信しません
2 = 機能を完全に無効にします
- AI でテーマを作成する
Chrome で [AI でテーマを作成する] を利用すると、ユーザーが生成 AI を使用して Chrome 独自のテーマ(色と壁紙画像の組み合わせ)を作成できます。この機能を使用するには、新しいタブを開き、右下の [Chrome をカスタマイズ] をクリックします。サイドパネルで [テーマを変更] > [AI を使用して作成] を選択します。事前設定されているテーマ、ムード、スタイル、色から選択できます。
Chrome 121 以降では、米国の一部のログイン ユーザーが Chrome の設定で AI を使用してテーマを作成できるようになります。この機能を利用できるのは、最初は管理対象外ユーザーに限られます。Chrome 121 では、管理対象の Chrome Enterprise ユーザーと Chrome Education ユーザーは、この機能にアクセスできません。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。今後数週間以内に、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターで AI でテーマを作成について詳しくお伝えする予定です。
この機能が管理対象ユーザーに展開される前に、管理者は CreateThemesSettings ポリシーを使用して [AI でテーマを作成する] を制御できます。組織向けに以下のオプションがあります。
0 = 機能を有効にしてデータを送信し、AI モデルの改善に役立てます
1 = 機能を有効にしますが、AI モデルの改善に役立てるデータを送信しません
2 = 機能を完全に無効にします
- 標準のセーフ ブラウジング ユーザー向けの安全に暗号化されたアーカイブ
一部の暗号化されたアーカイブのダウンロードでは、Chrome で標準のセーフ ブラウジング ユーザーに対してパスワードの入力を求めるメッセージが表示されます(パスワードは Google と共有されず、メタデータの取得後に消去されます)。これにより、ダウンロードに関する追加のメタデータ(ダウンロードに含まれているファイルのハッシュや実行可能ファイルのシグネチャなど)が収集されて、品質判定の向上のために Google に送信されます。パスワードはローカルに保持され、Google と共有されません。この機能は SafeBrowsingDeepScanningEnabled ポリシーで制御できます。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121
- PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、MacOS、Linux
リンクを使用して、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動できます。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をよりシームレスに移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、そのリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときに、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合があります。この機能を制御するフラグ(
chrome://flags/#enable-user-link-capturing-pwa
)が用意されています。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 123: Chrome 121 でのテストの結果を踏まえ、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかで、Stable の 100% にリリースします。

- サイドパネル ナビゲーション: 固定または固定解除
Chrome 121 以降では、サイドパネルのアイコンを削除して、サイドパネル ナビゲーションを進化させ、ツールバーの固定によるカスタマイズを可能にします。これにより、一連のパネルに効率良く直接アクセスできるようになります。サイドパネルのほとんどの機能は Chrome メニュー(
)から開けます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 121

- 自動入力: サーバーカードとローカルカードへの表示
自動入力を使用すると、ユーザーはカード情報を支払いフォームにシームレスに入力できます。自動入力可能なクレジット カードまたはデビットカードは Chrome クライアントに保存されます。カードには、サーバーカードとローカルカードの 2 種類があります。サーバーカードにはカード番号の下 4 桁と有効期限のみが表示されるのに対し、ローカルカードではカードのすべての桁と有効期限が表示されます。
同じカードのローカルカードとサーバーカードが同じクライアントに保存されている場合があります。その場合、通常 Chrome はサーバーカードを重複排除し、ローカルカードのみを自動入力用に使用します。今回の変更では、それとは逆に、代わりにサーバーカードがユーザーに提供されるようになりました。 つまり、カードが重複しているユーザーにも GPay サーバーカードのセキュリティとユーザビリティを提供でき、どのデバイスでもより一貫したエクスペリエンスを実現できるようになります。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 121
- 自動入力: セキュリティ コードの更新
Chrome 121 では、ユーザー エクスペリエンスを向上させるために、セキュリティ コードを使用してカードの確認とマスク解除を行うのではなく、Google の業界最先端の確認方法を使用して、支払い情報の自動入力でカード情報のマスク解除ができるようになりました。カードをマスク解除するためのセキュリティ レイヤを追加したい場合は、デバイスのロック解除を有効にするよう選択できます。
- Android、MacOS 版 Chrome 121
- CSS ハイライトの継承
CSS ハイライトの継承を使用すると、::selection
や ::highlight
などの CSS ハイライト疑似クラスは、要素チェーンではなく疑似ハイライト チェーンを介してプロパティを継承します。その結果、ハイライトのプロパティを継承するより直感的なモデルが得られます。具体的には、サポートされているプロパティの値がカスケードによって指定されていない場合、その指定値は、その元の要素の親要素に対応するハイライト擬似要素から継承されて決定されます。詳しくは、ハイライト擬似要素の仕様をご覧ください。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 121
- iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシー
管理者は iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシーを使用して、ユーザーのすべてのデバイスにポリシーと設定を適用できます。個人のデバイスも含め、いずれのデバイスでも、ユーザーが管理対象アカウントで Chrome ブラウザにログインすると、設定が適用されます。
Chrome 120 でリリースを開始しましたが、影響を与えないバグによりロールバックしました。Chrome 121 以降、管理対象のエンドユーザーには、ログインしようとしているアカウントが組織によって管理されていることを示す管理通知が表示されるようになります。管理者は管理コンソールの [iOS 版 Chrome] の設定でこの機能を有効にできます。詳しくは、ユーザーまたはブラウザに Chrome のポリシーを設定するをご覧ください。
- iOS 版 Chrome 120: 5% に対してリリースを開始しましたが、影響を与えないバグによりロールバックしました
- iOS 版 Chrome 121: 段階的にリリースを開始し、M122 までに 100% を目指します

- アンロード イベントのスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザのバックフォワード キャッシュと、デスクトップ プラットフォームの Firefox にとっての主要なブロッカーです。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。
アンロード イベントから移行するために時間が必要なケースに対し、権限に関するポリシー API とエンタープライズ ポリシー ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled の形で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 119: ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled ポリシーが導入されます
- ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121~131: デプリケーション トライアル(サポート終了の全般的なリリースのスコープは、デプリケーション トライアルの準備が整うまで限定的となります)
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
AllowChromeDataInBackups
Google Chrome データのバックアップを許可する
CloudUserPolicyMerge
ユーザーのクラウド ポリシーとマシンレベルのポリシーとの統合を可能にする(iOS で利用可能に)
ProfileReauthPrompt
プロファイルに対する再認証をユーザーに求める
HelpMeWriteSettings
文書作成サポート機能を許可する
TabOrganizerSettings
タブの整理機能を許可する
CreateThemesSettings
AI でテーマを作成する
- Chrome ブラウザの削除されたポリシー

ポリシー
説明
ChromeRootStoreEnabled
サーバー証明書の確認に Chrome Root Store と組み込みの証明書確認機能を使用するかどうかを指定する
ContextAwareAccessSignalsAllowlist
URL のリストに対して Chrome Enterprise デバイスの信頼コネクタ認証フローを有効にする
WebRtcAllowLegacyTLSProtocols
WebRTC でレガシー TLS / DTLS へのダウングレードを許可する
OffsetParentNewSpecBehaviorEnabled
HTMLElement.offsetParent の新しい動作を管理する
SendMouseEventsDisabledFormControlsEnabled
無効化されたフォーム コントロールでのイベントのディスパッチに関する新しい動作を管理する
AttestationEnabledForDevice
デバイスのリモート認証を有効にする
ChromeOS の更新内容
- ChromeOS Flex デバイスのサポート終了

2024 年 1 月 1 日以降、2023 年にサポートが終了する予定のデバイスはサポートされなくなります。非認定のデバイスは下記のとおりです。サポートが終了するデバイスの一覧については、Google の認定モデルリストをご覧ください。
- HP Compaq 6005 Pro
- HP Compaq Elite 8100
- Lenovo ThinkCentre M77
- HP ProBook 6550b
- HP 630
- Dell OptiPlex 980
これらのデバイスへの ChromeOS Flex のアップデートの配布は引き続き行われますが、Flex チームによるアップデートのテストやメンテナンスは行われなくなります。新しい機能とセキュリティ強化のメリットを活用するには、新しい ChromeOS Flex 認定モデルまたは ChromeOS デバイスにアップグレードすることをおすすめします。サポートされているデバイスについて詳しくは、ヘルプセンターをご覧ください。
- キーボードを使用した音声入力の有効化

音声入力ボタンのある Logitech キーボード、検索+D ショートカットを使用しているその他のキーボードで、音声入力のユーザー補助機能がオフの場合にオンになるようになりました。音声入力がすでにオンになっている場合は、キー(またはショートカット)を押すと音声入力が有効になります。音声入力を有効にする際に、音声入力を有効にしようとしていること、特定の音声ファイルがダウンロードされる可能性があること、音声入力機能を有効にした場合の使用方法を知らせるダイアログが表示されます。

- ChromeVox ユーザー補助サービス

Chromebook でアプリ ストリーミングを利用しているユーザーは、ChromeVox を使用して Android アプリのストリーミングを操作できるるようになりました。Android アプリのストリーミングのユーザー補助ツリーはアプリと同時にストリーミングされ、ChromeOS のスクリーン リーダー機能を使用して操作できます。
- アシスタントのオンボーディング メッセージを廃止
ChromeOS 121 では、ChromeOS で初めてアシスタントを起動したときに新規ユーザーに提示されるウェルカム メッセージやオンボーディング メッセージが削除されます。これはサポート終了となります。
管理コンソールの更新内容
- デバイスの IP アドレスの構成とイーサネット アダプター

管理コンソールの設定、[デバイスで IP アドレスを設定できるようにする(Chrome OS のみ)] と [ユーザーにこれらの値の変更を許可する]([DNS 設定] 内)がイーサネット アダプターにも適用されるようになりました。

- アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome Web Store から削除された拡張機能をハイライト表示

Chrome 121 では、アプリと拡張機能の使用状況レポートに新しい情報が追加されました。これにより、新しい [通知] 列、および拡張機能のステータスを一覧表示する [Chrome Web Store] 列で、拡張機能が最近 Chrome Web Store から削除されたかどうかを特定できます。[アプリの詳細] ページで、Chrome Web Store から拡張機能が削除された理由を確認できます。IT 管理者はこの機能によって、非公開の拡張機能を無効にするポリシーを使用した場合の影響を確認できます。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 120: Trusted Tester プログラム
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: 機能のリリース
拡張機能とアプリの使用状況レポート:
アプリの詳細ページ:
- Chrome 障害レポート

Chrome 122 以降、新しい Chrome 障害レポートページを使用して、管理コンソールで障害イベントを可視化できるようになります。このレポートには、Chrome の障害イベントを Chrome のバージョン別にグループ化し、時系列で示す動的なグラフが表示されます。[OS プラットフォーム]、[Chrome チャネル]、[日付] の各フィールドでは、追加のフィルタを使用できます。このレポートは、組織内で発生する可能性のある Chrome の問題を事前に特定するのに役立ちます。
この機能は、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 121: Trusted Tester プログラム
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース

- 特定の Android Wi-Fi 証明書に関する修正(2024 年 2 月上旬)

Android 13 以降、企業認証(802.1X)を使用する特定の Wi-Fi 構成では、セキュリティ強化のために DomainSuffixMatch という新しい必須フィールドが追加されました。フリートを Android 13 に更新する前に、ネットワーク設定の新しいフィールドである [サーバー認証局] を編集して、[サーバー証明書のドメイン サフィックスの一致] を少なくとも 1 つ追加する必要があります。デバイスは、リモートエンドから提示されたサーバー証明書の Subject CommonName または DNS Name SubjectAlternativeName(SAN)が、指定されたサフィックスと一致する場合にのみ Wi-Fi ネットワークに接続します。

- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
AllowChromeDataInBackups
ユーザーとブラウザ
Chrome(iOS)
その他の設定
OopPrintDriversAllowed
ユーザーとブラウザ
Chrome(Linux、MacOS、Windows)
印刷
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- デフォルトの検索エンジン選択画面
Chrome 120 以降、企業のエンドユーザーに対して、Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されることがあります。
DMA コンプライアンスの構築の一環として、一部のユーザーに Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されます。このメッセージは、デフォルトの検索エンジンの設定(現在は chrome://settings/search)を制御します。エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl が IT 管理者によって設定されている場合は、これまでどおりにこの設定が制御されます。詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122: すべての対象ユーザーにリリースされます。
- AI を使用したウェブでの文書作成支援
Chrome 122 では、ユーザーがウェブで文書を作成できるように、生成 AI を活用した試験運用版の機能をロールアウトする予定です。このツールを使用することで、ユーザーが自信を持って文章を作成でき、ウェブ上の自由形式のテキスト フィールドで文章作成プロセスを始動することができます。
Chrome 122 以降では、米国の一部のログイン ユーザーが、Chrome の設定で文書作成サポート機能をオンにできるようになります。Chrome 122 では、この機能を利用できるのは、最初は管理対象外ユーザーに限られます。管理対象の Chrome Enterprise ユーザーと Chrome Education ユーザーは、この機能にアクセスできません。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。文書作成サポートの詳細については、今後数週間以内に、Chrome Enterprise および Chrome Education ヘルプセンターで詳しく説明する予定です。
管理者は、HelpMeWriteSettings ポリシーを使用して文書作成サポートを制御できるようになります。組織向けに以下のオプションがあります。
0 = 機能を有効にしてデータを送信し、AI モデルの改善に役立てます
1 = 機能を有効にしますが、AI モデルの改善に役立てるデータを送信しません
2 = 機能を完全に無効にします
- ログインと同期の簡素化
Chrome 122 以降、Chrome 同期が有効になっている既存のユーザーは、Chrome のログインと同期が簡素化された統合バージョンを利用できるようになります。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、完全に(SyncDisabled)または一部(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Chrome 117: その時点で Chrome 同期が有効になっていなかったユーザーの Chrome 同期機能を廃止します。
- Chrome 122: Chrome 同期を有効にしているユーザーを同等の状態に移行して、Chrome 同期機能を廃止します。
- Web MIDI API の権限プロンプト
クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(バグ)。この問題に対処するため、Audio WG は一般的な MIDI API アクセスに明示的な権限を付与することを決定しました。当初、明示的な権限が必要となるのは、権限プロンプトの背後でアクセスを制限する、Chrome の MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージ)の場合だけでした。今後、権限の範囲を通常の MIDI API の使用に拡大する予定です。
現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。この実装により、SysEx をサポートしていない Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。そこで DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に構成できるようにします。
- Windows、MacOS、Linux、Android 版 Chrome 122
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages
Chrome 119 に新しい PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーが導入され、PPAPI プラグインの中で VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御できるようになります。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
- V8 セキュリティ設定
Chrome の攻撃対象領域を減らすために、V8 JIT オプティマイザーを無効にする設定を chrome://settings/security に追加します。この動作は、引き続き DefaultJavaScriptJitSetting エンタープライズ ポリシーと、関連する JavaScriptJitAllowedForSites ポリシーおよび JavaScriptJitBlockedForSites ポリシーによって制御されます。この設定は [サイトの設定] に統合されています。この設定は Chrome 122 でリリースされます。エンタープライズ ポリシーは Chrome 93 から利用できるようになりました。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122
- 読み上げ
読み上げ機能では、Android 版 Chrome のユーザーがテキスト読み上げ技術を使用してウェブページを読み上げることができるようになります。ユーザーはオーバーフロー メニューからこの機能にアクセスし、音声コントロールを使って再生を操作できます。
読み上げ機能によってページの URL が Google サーバーに送信されて再生が行われます。読み上げ機能を使用するユーザーは、設定メニュー項目の [検索とブラウジングを改善する] を有効にする必要があります。
ListenToThisPageEnabled ポリシーを true に設定すると、対象のウェブページをテキスト読み上げで読み上げることができます。これは、サーバー側のコンテンツ抽出と音声合成によって行われます。false に設定するとこの機能が無効になります。このポリシーがデフォルトに設定されているか、または未設定のままの場合、読み上げは有効になります。
- Android 版 Chrome 122: 機能のリリース
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 122: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed の削除
Chrome 116 では、Chrome アプリの WebView の使用に次の制約があります。
WebView の NewWindow イベントを使用して別のアプリ ウィンドウ内の WebView 要素にアタッチすると、元の WebView で window.open 呼び出しによって返されるウィンドウ参照が無効になります。これらの変更に関連して発生する可能性のある障害に対処する時間的猶予を与えるために、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed が提供されました。このポリシーは Chrome 122 で廃止されます。
- Linux、MacOS、Windows、ChromeOS 版 Chrome 122: エンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を削除
- サーバーサイドの非同期セーフ ブラウジングのチェック
現在、セーフ ブラウジングのチェックはページ読み込みのブロックパス上で行われるため、チェックが完了するまでユーザーはページを表示できません。Chrome の読み込み速度を向上させるため、Chrome 122 以降では、サーバーサイドのセーフ ブラウジング リストによるチェックでページの読み込みがブロックされなくなります。
リスクを評価し、以下の緩和策を実施しました。
- ブラウザを直接的な脆弱性利用型不正プログラムから保護するために、ローカルリストのチェックは引き続き同期に行って、ローカルリストのチェックが完了するまで悪意のあるペイロードが実行されないようにします。
- フィッシング攻撃から保護するために、データを調べた結果、警告が表示された時点でユーザーがページに対して重大な操作(パスワードの入力など)をしていた可能性は低いと判断しました。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース
- Chrome のダウンロード ページのダウンロードの警告を改善
マルウェアのダウンロードに伴う影響を減らすため、パソコン ダウンロードの警告文やパターンをクリーンアップして、明確で一貫性を持たせる取り組みを進めています。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 122: 機能のリリース

- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロフィールで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになります。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 123: 機能のリリース
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期では Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- WebSQL のサポート終了と削除
WebSQL は完全に削除される予定です。正式な代替機能として WASM を介した SQLite があります。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 101: Chrome 101 で WebSQLAccess ポリシーが追加されました。このポリシーが有効な場合は、WebSQL を使用できます。ただし、このポリシーを利用できるのは Chrome 123 までです。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するにはデプリケーション トライアル トークンが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーまたはデプリケーション トライアル トークンを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows、Android 版 Chrome 123: Chrome 123 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーとデプリケーション トライアルが使用できなくなります。
- エンタープライズ ポリシー ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed のサポート終了
ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーによってオーバーライドされる根本的なコード変更(同一プロセス、クロスオリジンの display:none iframes のスロットリング)は、2023 年前半以降の Stable チャンネルのリリースで有効になっています。既知の問題はすでに解決されているため、ThrottleNonVisibleCrossOriginIframesAllowed エンタープライズ ポリシーは Chrome 124 までに削除する予定です。スロットリングの問題とその解決策については、https://bugs.chromium.org/p/chromium/issues/detail?id=958475 をご覧ください。
- Chrome 124: ThrottleNonvisibleCrossOriginiframesAllowed を削除
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポートを終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 124: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 126: ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- Manifest V3 を利用するよう 2025 年 6 月までに拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、アプリと拡張機能の使用方法に関するページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されているマニフェスト バージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS Flex の Bluetooth の移行

ChromeOS Flex は、ChromeOS 122 の Floss Bluetooth スタックにアップグレードされます。このアップグレードの一環として、以下のデバイスでは Bluetooth 機能がサポートされなくなります。これらのデバイスで Bluetooth 機能が重要な場合は、デバイスを LTS チャンネルに移行して、Bluetooth 機能を 2024 年 10 月まで拡張することをおすすめします。
- HP ProBook 4530s
- Lenovo ThinkPad T420
- HP EliteBook 8460p
- Apple iMac 11,2
- Lenovo ThinkPad x220
- Dell Vostro 3550
- HP 3115m
- HP EliteBook 2560p
- HP ProBook 6465b
- Lenovo ThinkPad L420
- ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新

ChromeOS でまもなくメディア プレーヤーのボタンが大きくなり、壁紙と同じ色で表示されるようになります。メディア プレーヤーは、クイック設定で動画や音声(Spotify、YouTube など)を再生しているときに表示されます。固定アイコンをクリックして、メディア プレーヤーをシェルフに移動できるようになります。キャスト中のメディアを操作できるだけでなく、ローカル ネットワーク上のスピーカーや画面にウェブ メディアをキャストできるようにもなります。

- MGS での管理者によるアプリの無効化

管理対象ゲスト セッション(MGS)には、これまでユーザーが利用できる一連のアプリ(「使い方・ヒント」アプリ、ギャラリー アプリ、ターミナル アプリ)が含まれていました。管理者はまもなく、SystemFeaturesDisableList ポリシーを使用してこれらのアプリを無効にし、企業全体でこれらのアプリをブロックしたり非表示にしたりできるようになります。
今後予定されている管理コンソールの変更
- Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
Chrome 124 以降、ブラウザを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーにより、このポリシーで定められた非アクティブな期間を超えてサーバーに接続していない管理対象ブラウザのブラウザデータは、管理コンソールで自動的に削除されます。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 540 日に設定されます。540 日以上利用のなかった登録済みブラウザはすべて、このポリシーのリリース後すぐにアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。ブラウザの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
ポリシーの設定値を小さくすると、現在登録されているブラウザに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのブラウザが非アクティブとみなされ、不可逆的に削除されます。削除されたブラウザが、次回の再起動時に自動的に再登録されるように、このポリシーの値を小さくする前にデバイス トークンの管理ポリシーの値を [トークンを削除] に設定してください。なお、これらのブラウザの登録トークンが再起動時に有効である必要があります。
- Chrome 122 以降: ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの UI は、管理コンソールで早期アクセスで利用できるようになります。デフォルトの 18 か月では不適切であると考える場合は、IT 管理者が、実際の削除が開始される数週間前にポリシーの値(非アクティブな期間)を明示的に設定できます。
- レガシー テクノロジー レポート
Chrome 122 以降、レガシー テクノロジー レポートを管理コンソールで利用できるようになります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(たとえば、サードパーティ Cookie、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 やサードパーティ Cookie などの古いセキュリティ プロトコル)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを事前に生成できるようになります。この情報を参考に、IT 管理者がデベロッパーと協力して、サポートが終了する機能が削除される前に、必要な技術の移行を計画できるようになります。
この機能は現在、Trusted Tester プログラムでリリースされています。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、MacOS、Windows 版 Chrome 122 以降

Chrome 120
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
FirstPartySets エンタープライズ ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更
✓
✓
Chrome Web Store: UX の改善
✓
デスクトップの安全チェックを刷新
✓
パソコン版 Chrome でのレスポンシブなツールバー
✓
Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了
✓
荷物追跡(iOS のみ)
✓
text の -webkit-background-clip のプレフィックスを削除し、エイリアスに変更
✓
iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシー
✓
Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
✓
SVGUseElement のデータ URL からの移行
✓
✓
パスワード マネージャー: パスワードの共有
✓
✓
複数のポリシーから推奨サポートを削除
✓
iOS で Google フォトに画像を保存
✓
CSPEE における同一オリジンの包括的な適用を削除
✓
CloseWatcher、<dialog>、popover="" のクローズ リクエスト
✓
Theora のサポート終了と削除
✓
管理対象外デバイスのシグナルに関する同意
✓
印刷インタラクションをサービス プロセスに移動
✓
URL ベースの権限候補サービス
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
マウスのスクロール アクセラレーション用の新しいコントロール
✓
Alt+クリック動作の改善
✓
XDR 認証イベント
✓
ピンチ操作で PIP のサイズを変更
✓
絵文字選択ツールのデザインを一新
✓
キーボード ショートカット - F11 キーと F12 キーを有効化
✓
以前の ChromeOS メディア コンテナとコーデックのサポートを終了
✓
ChromeOS 仮想デスクボタン
✓
アプリ管理のアプリの詳細
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
生成 AI の機能
✓
標準のセーフ ブラウジング ユーザー向けの安全に暗号化されたアーカイブ
✓
Web MIDI API の権限プロンプト
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、Mac、Linux
✓
サイドパネル ナビゲーション: 固定 / 固定解除
✓
PPAPI 動画デコード用の SharedImages
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
✓
UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
✓
Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
✓
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
✓
サポート終了の予告: 変更イベント
✓
Manifest V3 を利用するよう 2025 年 6 月までに拡張機能の更新が必要
✓
✓
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS Flex デバイスのサポートの終了
✓
ChromeOS Flex の Bluetooth の移行
✓
スクリーンセーバーの表示時間の設定
✓
ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
✓
DLP イベントをセキュリティ調査ツールに統合
✓
ChromeOS のデータ管理のファイル制限
✓
固定されたアプリの通知機能の改善
✓
ChromeOS の新しい同期オプション
✓
✓
MGS での管理者によるアプリの無効化
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除
✓
アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
✓
レガシー テクノロジー レポート
✓
Chrome 障害レポート
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- デフォルトの検索エンジン選択画面

Chrome 120 以降、企業のエンドユーザーに対して、Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されることがあります。
DMA コンプライアンスの構築の一環として、一部のユーザーに Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されます。このメッセージは、デフォルトの検索エンジンの設定(現在は chrome://settings/search
)を制御します。エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl が IT 管理者によって設定されている場合は、これまでどおりにこの設定が制御されます。詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 で選択画面が表示されるようになるのは、ユーザーの 1% です。Chrome 122 までには、該当するユーザーの 100% に表示されるようになります。
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)

Chrome 120(2024 年 1 月)以降では、CMA とのコラボレーションによる Chrome 主導のテスト の一環として、Chrome トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie をグローバルに無効にします。このテスト期間を設けることで、サイトがサードパーティ Cookie(3PC)を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。バウンス トラッキング防止機能 も 3PCD の一部であるため、このグループ内でサードパーティ Cookie がブロックされているユーザーに対しては、バウンス トラッキングの緩和策が適用され、バウンス トラッカーとして分類されるサイトについては状態がクリアされます。ほとんどの企業ユーザーは、このテストグループから自動的に除外されます。ただし、管理者が BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用してサードパーティの Cookie を再び有効にし、テスト前に管理対象ブラウザを無効にすることをおすすめします。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
今後、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つツール(レガシー テクノロジー レポートなど)を増やしていく予定です。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。または、サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることも可能です。
このテストグループの対象で、どのエンタープライズ管理ポリシーも適用されていない企業エンドユーザーは、必要に応じ、ユーザー バイパス コントロール(アドレスバーの「目のアイコン」)を使用して、特定のサイトで 90 日間、サードパーティの Cookie を一時的に再有効化できます。エンタープライズ管理ポリシーはユーザー バイパス コントロールをオーバーライドします。たとえば、BlockThirdPartyCookies ポリシーを true に設定すると、すべてのサイトでサードパーティの Cookie が無効になり、ユーザーはこのユーザー バイパス コントロールを使用できなくなります。
バウンス トラッキング防止機能にも Cookie と同じポリシーが適用され、バウンス先のサイトでサードパーティ Cookie の使用や受信が許可されていない場合に実行されます。したがって、BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定するか、サイトに CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定することで、バウンス トラッキング対策によってサイトの状態が削除されることを防止できます。
広告以外のユースケースで、クロスサイトのコンテキストで使用されるエンタープライズ向け SaaS 統合の場合、サードパーティ Cookie デプリケーション トライアルに登録して、一定期間サードパーティ Cookie に継続してアクセスできます。
ヒューリスティック機能は、ユーザーの行動に基づく限られた状況下で、サードパーティ Cookie への一時的なアクセスを許可します。これにより、ID プロバイダのポップアップやリダイレクトなど、確立されたパターンでのサードパーティ Cookie のサポート終了によるサイトのサービス中断が軽減されます。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、「モード B: サードパーティ Cookie の 1% のサポート終了」に関するブログのセクションおよびサードパーティ Cookie の廃止に備えるブログをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- FirstPartySets ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更

FirstPartySetsEnabled エンタープライズ ポリシーと FirstPartySetsOverrides エンタープライズ ポリシーの名前が、それぞれ RelatedWebsiteSetsEnabled と RelatedWebsiteSetsOverrides に変更されます。ポリシーの動作に変更はありません。今後は、新しいポリシー RelatedWebsiteSetsEnabled と RelatedWebsiteSetsOverrides を使用してください。名前の変更について詳しくは、https://developer.chrome.com/blog/related-website-sets/ をご覧ください。
- Android、Chrome OS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120
- Chrome ウェブストア: UX の改善

Chrome ウェブストアのデザインが一新され、拡張機能の検索と管理のプロセスが簡単になりました。新しくなった最新のインターフェースに加え、AI を活用した拡張機能やエディターのおすすめ拡張機能など、拡張機能の新しいカテゴリがストアに導入されました。こうした機能強化は、今後数か月かけて段階的にリリースしていく予定です。
ユーザーは、プロフィールのアバターの横にあるその他アイコンをクリックして [元のストアに戻す] を選択すると、一時的に元のストア レイアウトに戻すことができます。この一時的なオプションは 2024 年 1 月に無効になり、管理者が一元的に管理することはできなくなります。
企業は、新しい Chrome ストアの UX から、引き続きエンタープライズ ポリシーにアクセスできます。
刷新された Chrome ウェブストアには、お客様のドメイン固有の拡張機能専用のセクションも用意されます。非公開の拡張機能の公開について詳しくは、エンタープライズ向け公開オプションをご覧ください。
なお、ExtensionSettings には、新しいデザインの Chrome ストアの UX で blocked_install_message
が正しく表示されないという既知の問題があり、現在修正に取り組んでおります。
- パソコンでの安全チェックを刷新

Chrome 120 より、安全上の問題がないかブラウザを定期的にチェックし、注意が必要な問題があれば通知する、プロアクティブな新しい安全チェックのリリースが開始されます。このリリースでは、ユーザーがオンラインでの安全性を確保しやすいように、Chrome の安全に関するプロアクティブな対策と、各ユーザーに合わせた情報が表示される新しいページも導入されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120

- パソコン版 Chrome のレスポンシブなツールバー

さまざまなデバイスや入力モード(マウス、タップなど)でパソコン版 Chrome を使用する際、ツールバーの表示がウィンドウ サイズの変更にシームレスに応答するようになりました。たとえば、ユーザーが手動でウィンドウを選択してサイズ変更した場合や、オーバーフロー メニューに加えて OS 固有のウィンドウ管理ツールを使用した場合です。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了

Chrome 119 をもって Android Nougat のサポートを終了します。影響を受けるユーザーには、オペレーティング システムのアップグレードを知らせるメッセージが表示されます。
Chrome 120 については、Android Nougat を運用するユーザーに対するサポートも提供も行われません。
- Android 版 Chrome 120: Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了
- 荷物追跡(iOS のみ)

新しい荷物追跡機能を有効にすると、配送予定日と配送状況が [新しいタブ] ページの新しいカードに表示されます。この機能が対応するのは、en-US ロケールのユーザーに対し、FedEx と USPS で配送された荷物に限られます。必要に応じて、ParcelTrackingEnabled という新しいポリシーを使用してこの機能を無効にできます。
- iOS 版 Chrome 120: 機能のリリース

- text の -webkit-background-clip のプレフィックスを削除し、エイリアスに変更

Chrome では、background-clip: text
のプレフィックスのないバージョンを使用して、-webkit-background-clip
を background-clip
のエイリアスにできます。また、サフィックスが付いていないキーワード(content、padding、border)のサポートを終了します。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 120
- iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシー

管理者は iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシーを使用して、ユーザーのすべてのデバイスにポリシーと設定を適用できます。個人のデバイスも含め、いずれのデバイスでも、ユーザーが管理対象アカウントで Chrome ブラウザにログインすると、設定が適用されます。
Chrome 120 以降、iOS に一貫性を持たせるために、管理対象のエンドユーザーには、ログインしようとしているアカウントが組織によって管理されていることを示す管理通知が表示されるようになります。Chrome 121 では、管理者は管理コンソールの [iOS 版 Chrome] の設定でこの機能を有効にできます。詳しくは、ユーザーまたはブラウザに Chrome のポリシーを設定するをご覧ください。
- iOS 版 Chrome 120: この機能は段階的にリリースされます。

- Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー

次の 3 つの新しいポリシーを使用して、企業プロファイルを構成できるようになりました: ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationDomainExceptionList。これらのポリシーは、ManagedAccountsSigninRestriction および EnterpriseProfileCreationKeepBrowsingData よりも優先されます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- SVGUseElement のデータ URL からの移行

SVG 仕様が先日更新され、SVGUseElement
の data: URL
に対するサポートが削除されました。Webkit が SVGUseElement
の data: URL
をサポートしないことにより、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
SVGUseElement
に data: URL
を割り当てると、クロスサイト スクリプティング(XSS)や Trusted Types のバイパスにつながることがあります。
移行に時間が必要な場合、Chrome 128 までは DataUrlInSvgUseEnabled ポリシーを使用して、SVGUseElement
の data: URL
のサポートを再度有効にすることができます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120:
SVGUseElement
の data: URL
のサポートを終了
- パスワード マネージャー: パスワードの共有

パスワード マネージャーを使用して、Google アカウントで Google ファミリー グループのメンバーとして設定されているユーザーとパスワードを共有できます。一度に共有できるパスワードは 1 つのみです。パスワードを一括共有することはできません。送信者が共有したパスワードを更新または取り消すことはできません。
企業の管理者は、PasswordSharingEnabled ポリシーを使用して、すべてのユーザーの共有機能を無効にできます。
- iOS、Chrome OS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120
- 複数のポリシーから推奨サポートを削除

一部のポリシーを「推奨」として適用できます。この場合、管理者が初期値を設定し、ユーザーはそれを後で変更できます。Chrome 119 では、ユーザーが設定できない複数のポリシーから推奨サポートが削除されました。
今回の影響を受けるポリシーの中で、以前に「推奨」として設定したものについては、それらを引き続き有効にするには、「必須」として設定する必要があります。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: PrintPdfAsImageDefault エンタープライズ ポリシーから推奨サポートが削除されます。
- Android、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: 以下のエンタープライズ ポリシーから推奨サポートが削除されます。
- PasswordDismissCompromisedAlertEnabled
- iOS で Google フォトに画像を保存する

ログインしたユーザーが Chrome で画像を長押しすると、画像を Google フォトに直接保存できます。デバイスにログインしている任意のアカウントに保存することもできます。この機能は、ContextMenuPhotoSharingSettings ポリシーを使用してオンにできます。
- iOS 版 Chrome 119: Google フォトに画像を直接保存できます。
- iOS 版 Chrome 120: この機能を管理するための新しいポリシー ContextMenuPhotoSharingSettings が導入されます。

- CSPEE における同一オリジンの包括的な適用を削除

Chrome 120 では、同一オリジンの iframe に対する特別な処理が CSP Embedded Enforcement から削除されます。
これにより、クロスオリジンの iframe と同一オリジンの iframe に対する CSP Embedded Enforcement の動作が整合する状態になります。詳しくは、Chrome のステータスをご覧ください。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 120
- CloseWatcher、<dialog>、popover="" のクローズ リクエスト

クローズ リクエストは、現在開いているアイテムをユーザーが閉じるための新しいコンセプトです。パソコンの場合は Esc キー、Android の場合は「戻る」ジェスチャーまたはボタンを使用します。クローズ リクエストの Chromium への統合には、次の 2 つの変更が伴います。
- CloseWatcher。クローズ リクエストを直接リッスンして応答するための新しい API です。
- 新しいクローズ リクエスト フレームワークを使用するように
<dialog>
と popover=""
をアップグレードして、Android の [戻る] ボタンに応答できるようにします。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 120
- Theora サポートの終了と削除

新しいセキュリティ リスクにより、Chrome 120 より、パソコン版 Chrome での Theora 動画コーデックのサポートを終了し、削除します。Theora の使用率は低いため(現在では正確でないことが少なくない)、ほとんどのユーザーにとってサポートの価値はありません。Ogg コンテナは引き続きサポートされます。Chrome 120 より、Theora のサポートを終了するテスト対象を増やしていく予定です。特定の動画の再生で問題が発生した場合は、必要に応じて Chrome 123 まで、chrome://flags/#theora-video-codec
にてサポートを再開できます。詳しくは、Chrome のステータスをご覧ください。
- ChromeOS、Lacros、Windows、Mac、Linux 版 Chrome 120
- 管理対象外デバイスのシグナルに関する同意

Chrome がユーザーのデバイスからデバイスのシグナルを収集することを許可するかどうかについて、ユーザーの同意を得るための新しい同意ポップアップ ダイアログが導入されます。
このダイアログは、次の条件を満たすユーザーにのみ表示されます。
- 管理対象ユーザーである
- ユーザーが利用しているデバイスが管理対象外である
- ユーザーの管理者がデバイス トラスト サービスを有効にしている
- ユーザーの管理者がこの機能とそれに対応するポリシーを無効にしていない
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120

- 印刷インタラクションをサービス プロセスに移動

Chrome 120 では、一部のユーザーにおいてオペレーティング システムとの印刷インタラクションが別のサービス プロセスで実行されています。これらのインタラクションをブラウザのプロセスから切り離すことで、ブラウザの安定性が向上します。また、[印刷プレビュー] ユーザー インターフェースの応答性も向上します。エンタープライズ ポリシー OopPrintDriversAllowed を使用すると、ブラウザ プロセスからプラットフォーム印刷の操作に戻すことができます。
- URL ベースの権限候補サービス

Chrome では権限候補サービスをアップグレードします。これまでは Chrome サーバーに対する権限候補サービスのリクエストには URL が含まれませんでしたが、今後は URL ベースのシグナルが候補サービスに追加されるようになります。管理者はこれまで SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを 1 または 0 に設定するか、未設定にすることで、Chrome への送信リクエストを無効にすることができました。このアップグレード後、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーでは権限候補サービスの有効化または無効化ができなくなります。
権限候補サービスへのアクセスは、URL キーによる匿名化データの収集に関する既存のポリシー UrlKeyedAnonymizedDataCollectionEnabled によって制御されるようになりました。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: Stable の 1% を対象にテスト
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
ExtensionInstallTypeBlocklist
拡張機能のインストール タイプの拒否リスト
RelatedWebsiteSetsOverrides
関連ウェブサイト セットをオーバーライドする
RelatedWebsiteSetsEnabled
関連ウェブサイト セットを有効にする
DataUrlInSvgUseEnabled
SVGUseElement のデータ URL サポート
ContextMenuPhotoSharingSettings
Google フォトに画像を直接保存することを許可する(iOS で利用可能)
NativeHostsExecutablesLaunchDirectly
Windows の実行可能なネイティブ メッセージング ホストを強制的に直接起動する
IPv6ReachabilityOverrideEnabled
IPv6 ネットワーク到達性チェックのオーバーライドを有効にする
PasswordSharingEnabled
他のユーザーとのユーザー認証情報の共有を有効にする
PrivateNetworkAccessRestrictionsEnabled
より限定されたプライベート ネットワーク エンドポイントに対するリクエストに制限を適用するかどうかを指定する
ChromeOS の更新内容
- マウスのスクロール アクセラレーション用の新しいコントロール

ChromeOS 120 に、マウスのスクロール アクセラレーションの無効化、スクロール速度の調整を行える新しいコントロールが追加されました。
- Alt+クリック動作の改善

キーボードとタッチパッドを使用して右クリック動作を設定できます。また、[キーボードのキーをカスタマイズ] サブページで、Home、End、PageUp などのキーの操作も設定できます。
- XDR 認証イベント

認証イベント(ログインとログアウト、ロックとロック解除)を ChromeOS の広範な検出と対応(XDR)で有効にできるようになりました。リリースが完了すると、XDR システムはこれらのイベントを使用して、デバイスのセキュリティ対策に関する分析情報を出力できるようになります。
- ピンチ操作で PIP のサイズを変更

ピクチャー イン ピクチャー(PIP)ウィンドウをピンチ操作でサイズ変更できるようになりました。2 本の指をウィンドウの上に置き、つまむように指を合わせたり広げたりするだけで、画面に対して最適なサイズにできます。
- キーボード ショートカット - F11 キーと F12 キーを有効化

ほとんどの ChromeOS キーボードには、多くのアプリケーションで想定されている F11 キーと F12 キーがありません。この提案により、[設定] の [キーボード キーの再マッピング] セクションで F11 キーと F12 キーを再マッピングするオプションが追加されました。
- 従来の ChromeOS メディア コンテナとコーデックのサポートを終了

MPEG4 Part 2 動画コーデックと AVI コンテナのサポートは、ChromeOS 120 で終了します。この機能が必要なユーザーは、ChromeOS 125 までの間は chrome://flags/#cros-legacy-media-formats
を使用してサポートを一時的に再度有効にできます。ただし、それ以降はサポートが削除されます。
- ChromeOS 仮想デスクボタン(Bento ボタン)

Bento ボタンは、仮想デスクを利用するすべてのユーザーが使用できるシェルフボタンです。このボタンを使用すると、デスクの可視化、デスクの切り替え、デスクの作成、デスクの注文などのデスク操作にすばやくアクセスできるようになります。以前にデスクを保存したことがあるユーザーは、デスク ライブラリにもアクセスできます。
- アプリ管理のアプリの詳細ページ

設定に、インストール済みのアプリに関する詳細情報が表示されるようになりました。[設定] > [アプリ] > [アプリの管理] に移動し、アプリを選択すると、アプリのストレージ使用量、バージョン番号、インストール方法に関する情報が表示されます。
- ChromeOS Flex デバイスのサポート終了

2024 年 1 月 1 日以降、2023 年にサポートが終了する予定のデバイスはサポートされなくなります。非認定のデバイスは下記のとおりです。サポートが終了するデバイスの一覧については、Google の認定モデルリストをご覧ください。
- HP Compaq 6005 Pro HP
- Compaq Elite 8100
- Lenovo ThinkCentre M77
- HP ProBook 6550b
- HP 630
- Dell OptiPlex 980
これらのデバイスへの ChromeOS Flex のアップデートの配布は引き続き行われますが、Flex チームによるアップデートのテストやメンテナンスは行われなくなります。新機能とセキュリティ強化のメリットを活かせるよう、新しい ChromeOS デバイスにアップグレードすることをおすすめします。
管理コンソールの更新内容
- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
PowerManagementIdleSettings(画面を暗くする、画面をオフにする、アイドル時の動作)
ユーザー、MGS
ChromeOS
電源とシャットダウン - アイドル設定
ScreenLockDelays
ユーザー、MGS
ChromeOS
電源とシャットダウン - アイドル設定
LidCloseAction
ユーザー、MGS
ChromeOS
電源とシャットダウン - アイドル設定
ChromeOsLockOnIdleSuspend(カバーを閉じた際のロック画面)
ユーザー、MGS
ChromeOS
電源とシャットダウン - アイドル設定
NativeHostsExecutablesLaunchDirectly
ユーザー
Chrome ブラウザ
その他の設定
ExtensionInstallTypeBlocklist
追加のアプリ設定
Chrome ブラウザ
追加のアプリ設定
ContextMenuPhotoSharingSettings
ユーザー
Chrome for iOS
コンテンツの設定
PrivateNetworkAccessRestrictionsEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS、Chrome ブラウザ、Chrome for Android
ネットワーク設定
DeviceFlexHwDataForProductImprovementEnabled
デバイス
ChromeOS
その他の設定
IPv6ReachabilityOverrideEnabled
ユーザー
ChromeOS、Chrome ブラウザ、Chrome for Android
ネットワーク設定
DataUrlInSvgUseEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS、Chrome ブラウザ、Chrome for Android
セキュリティ
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- 生成 AI 機能
Chrome 115 では、検索サイドパネルに Google 初の生成 AI(GenAI)統合が導入されました。Chrome 121 以降では、追加の生成 AI 機能が Chrome に展開される予定です。生成 AI 機能を使用する選択は、新しい chrome://settings
ページで行えるようになります。これらの機能を制御するためのエンタープライズ ポリシーは、ロールアウト時に利用できるようになります。詳細については、今後のマイルストーンでお知らせします。
- (最短)ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121
- 標準のセーフ ブラウジング ユーザー向けの安全に暗号化されたアーカイブ
標準のセーフ ブラウジング ユーザーは、暗号化されたアーカイブのダウンロードでパスワードの入力を求められる場合があります。この機能は、ダウンロードに関する追加のメタデータ(ダウンロードに含まれているファイルのハッシュや実行可能ファイルのシグネチャなど)を収集するために使用されます。収集された情報は、品質判定の向上のために Google に送信されます。パスワードはローカルに保持されます。この機能は SafeBrowsingDeepScanningEnabled ポリシーで制御できます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121
- Web MIDI API の権限プロンプト
クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(バグ)。この問題に対処するため、Audio WG は一般的な MIDI API アクセスに明示的な権限を付与することを決定しました。当初、明示的な権限が必要となるのは、権限プロンプトの背後でアクセスを制限する、Chrome の MIDI の高度な使用(システム専用(SysEx)メッセージ)の場合だけでした。今後、権限の範囲を通常の MIDI API の使用に拡大する予定です。
現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。この実装により、SysEx をサポートしていない Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。そこで DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に構成できるようにします。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 121
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 121: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- PWA でのユーザーリンク キャプチャ - Windows、Mac、Linux
リンクを使用すると、インストール済みのウェブアプリに自動的に移動します。インストール済みウェブアプリに関するユーザーの期待に応えるため、Chrome では、ブラウザとインストール済みウェブアプリ間をよりシームレスに移動できるようになります。インストール済みウェブアプリで処理できるリンクをユーザーがクリックすると、Chrome のアドレスバーにチップが追加され、アプリへの切り替えが提案されます。チップをクリックすると、アプリが直接起動するか、そのリンクをサポートするアプリがグリッド表示されます。ユーザーによっては、リンクをクリックすることで、アプリが常に自動的に開きます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121: ユーザーに応じて、リンクをクリックしたときに、そのリンクが常にインストール済み PWA で開く場合と、リンクが新しいタブで開き、アドレスバーのチップをクリックしたときにアプリが起動する場合があります。これは、デフォルトでリンクから起動することをユーザーが好むかどうかを判断するためのテストです。テストは、Canary / Dev / Beta と Stable の 1% で実施されます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: Chrome 121 でのテストの結果を踏まえ、デフォルトでオン(リンクのクリック時に常にアプリを起動)またはデフォルトでオフ(常にタブで開き、ユーザーがアドレスバーでチップをクリックしたときにのみ起動)のいずれかで、Stable の 100% にリリースします。
- サイドパネル ナビゲーション: 固定 / 固定解除
Chrome 121 以降では、サイドパネルのアイコンを削除して、サイドパネル ナビゲーションを進化させ、ツールバーの固定によるカスタマイズを可能にします。これにより、一連のパネルに直接効率的にアクセスできるようになります。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 121
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages
Chrome 119 に新しい PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーが導入され、PPAPI プラグインの中で VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御できるようになります。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
- アンロード イベントをスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザとデスクトップ プラットフォームの Firefox でバック / フォワード キャッシュの主要なブロッカーとなっています。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、多くの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。
アンロード イベントから移行するために時間が必要なケースに対し、権限に関するポリシー API とエンタープライズ ポリシー ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled の形で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled ポリシーが導入されます
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121~131: デプリケーション トライアル(サポート終了の全般的なロールアウトのスコープは、デプリケーション トライアルの準備が整うまで限定的となります)
- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロフィールで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになります。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 122: 機能のリリース
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポートを終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 125: ポリシーを削除
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期では Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、Chrome OS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- WebSQL のサポート終了と削除
WebSQL は完全に削除される予定です。正式な代替機能として WASM を介した SQLite があります。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するには WebSQLAccess ポリシーが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: Chrome 123 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーが使用できなくなります。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 128: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- Manifest V3 を利用するよう 2025 年 6 月までに拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
2024 年 6 月より、ブラウザで実行されている Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。また、このポリシーが有効になっているマシンは、翌年(2025 年 6 月)にポリシーが削除されるまで Manifest V2 拡張機能の無効化の対象となります。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: ユーザー デバイスで Manifest V2 拡張機能を段階的に無効にします。組織で Manifest V2 拡張機能を引き続き使用できるのは、ExtensionManifestV2Availability エンタープライズ ポリシーが有効になっているユーザーのみです。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 139: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS Flex デバイスのサポート終了

2024 年 1 月 1 日以降、2023 年にサポートが終了する予定のデバイスはサポートされなくなります。対象となるデバイスは下記のとおりです。サポートが終了するデバイスの一覧については、Google の認定済みデバイスリストをご覧ください。
- HP Compaq 6005 Pro
- HP Compaq Elite 8100
- Lenovo ThinkCentre M77
- HP ProBook 6550b
- HP 630
- Dell OptiPlex 980
これらのデバイスへの ChromeOS Flex のアップデートの配布は引き続き行われますが、Flex チームによるアップデートのテストやメンテナンスは行われなくなります。
新機能とセキュリティ強化のメリットを活かせるよう、新しい ChromeOS デバイスにアップグレードすることをおすすめします。
- ChromeOS Flex の Bluetooth の移行

ChromeOS Flex は、ChromeOS 121 の Floss Bluetooth スタックにアップグレードされます。このアップグレードに伴い、以下のデバイスは Bluetooth 機能をサポートしなくなります。
- HP ProBook 4530s
- Lenovo ThinkPad T420
- HP EliteBook 8460p
- Apple iMac 11,2
- Lenovo ThinkPad x220
- Dell Vostro 3550
- HP 3115m
- HP EliteBook 2560p
- HP ProBook 6465b
- Lenovo ThinkPad L420
- スクリーンセーバーの表示時間の設定

ChromeOS 120 以降、充電中のスクリーンセーバーの表示時間を設定できるようになります。デバイスの充電中(バッテリー駆動中でない場合)にスクリーンセーバーを表示する時間を選択できます。これは、新しいエンタープライズ ポリシーを使用して制御できます。デフォルトの設定は [ずっと] で、プルダウン オプションから表示時間を選択できます。
- ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新

ChromeOS 121 以降、メディア プレーヤーのボタンが大きくなり、壁紙と同じ色で表示されるようになります。メディア プレーヤーは、クイック設定で動画や音声(Spotify、YouTube など)を再生しているときに表示されます。固定アイコンをクリックして、メディア プレーヤーをシェルフに移動できるようになります。キャスト中のメディアを操作できるだけでなく、ローカル ネットワーク上のスピーカーや画面にウェブ メディアをキャストできるようにもなります。

- DLP イベントルールの ID と名前をセキュリティ調査ツールに統合

データ損失防止(DLP)用の ChromeOS データ管理イベントにフィールドが追加され、管理者により充実したセキュリティ調査ツールの分析情報が提示されるようになります。
- ChromeOSデータ管理のファイル制限

ChromeOS 121 では、DLP 用の ChromeOS データ管理により、IT チームとセキュリティ チームが重要なビジネスデータや顧客データを保護できるようになります。この機能は、コピーして貼り付け、スクリーン キャプチャ、画面共有、印刷などのイベントで利用できます。IT 管理者は、データソース、リンク先、ユーザーに基づくルールを使用して、情報保護戦略を作成できます。
ChromeOS デバイス上のファイルに対してユーザーが行える操作を、ソースとリンク先に基づくルールによって管理する新機能が追加されます。
- 固定されたアプリの通知機能の改善

ChromeOS 121 以降、固定されたアプリの通知と他の通知を視覚的に区別できるようになります。固定サイズのバブル内に収まるように、視覚的な仕様、ボタン、通知テキストが変更されます。これにより、固定されたアプリの通知の表示が通常の通知と明確に区別され、目的の違いがはっきり示されます(ユーザーに瞬時のイベントではなく進行中のプロセスを通知)。
- 新しい ChromeOS 同期オプション

ChromeOS でまもなくデバイスのセットアップが更新され、アプリ、設定、Wi-Fi ネットワーク、壁紙の同期設定をユーザーがカスタマイズできるようになります。
- MGS での管理者によるアプリの無効化

管理対象ゲスト セッション(MGS)には、これまでユーザーが利用できる一連のアプリ(「使い方・ヒント」アプリ、ギャラリー アプリ、ターミナル アプリ)が含まれていました。管理者はまもなく、SystemFeaturesDisableList ポリシーを使用してこれらのアプリを無効にし、企業全体でこれらのアプリをブロックしたり非表示にしたりできるようになります。
今後予定されている管理コンソールの変更
- Chrome ブラウザ クラウド管理での非アクティブなブラウザの削除

Chrome 123 以降、ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーが管理コンソールに追加されます。このポリシーで定められた非アクティブな期間を超えてサーバーに接続していないブラウザは、自動的に削除されるようになります。このポリシーがリリースされると、非アクティブな期間はデフォルトで 18 か月に設定されます。18 か月以上利用のなかった登録済みブラウザはすべて、このポリシーのリリース後すぐにアカウントから削除されます。ブラウザの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。
注: この期間を大幅に短くすると、より多くの登録済みブラウザが非アクティブとみなされて削除されるため、この設定は慎重に行ってください。この影響を最小限に抑えるためには、デバイス トークンの管理ポリシーの値を前もって「トークンを削除」に設定します。こうしておくと、削除されたブラウザは、次回ブラウザを再起動したときに自動的に Chrome ブラウザ クラウド管理に再登録されます(登録トークンがまだ有効な場合)。デバイス トークンの管理ポリシーは、こちらで確認できます。
- Chrome 121 以降: ブラウザのデータを削除するまでの非アクティブな期間に関するポリシーの UI は、管理コンソールで早期アクセスで利用できるようになります。デフォルトの 18 か月では不適切であると考える場合は、IT 管理者が、実際の削除が開始される数週間前にポリシーの値(非アクティブな期間)を明示的に設定できます。
- アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示

Chrome 121 以降、アプリと拡張機能の使用状況レポートに新しい情報が追加されます。これにより、新しい [通知] 列、および拡張機能のステータスを一覧表示する [Chrome ウェブストア] 列で、拡張機能が最近 Chrome ウェブストアから削除されたかどうかを特定できるようになります。[アプリの詳細] ページで、Chrome ウェブストアから拡張機能が削除された理由を確認できます。IT 管理者はこの機能によって、非公開の拡張機能を無効にするポリシーを使用した場合の影響を確認できます。
この機能は、Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムのメンバーの皆様にお試しいただけます。Trusted Tester プログラムにはこちらからご登録いただけます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: Trusted Tester プログラム
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121: 機能のリリース
アプリと拡張機能の使用状況レポート
アプリの詳細ページ:

- レガシー テクノロジー レポート

Chrome 121 以降、レガシー テクノロジー レポートを管理コンソールで利用できるようになります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(たとえば、SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 などの古いセキュリティ プロトコル、サードパーティ Cookie など)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを、事前に生成できるようになります。この情報を参考に、IT 管理者がデベロッパーと協力して、サポート終了前に、必要な技術の移行を計画できるようになります。
この機能は Chrome 120 以降、Trusted Tester プログラムでリリースされる予定です。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121 以降

- Chrome 障害レポート

Chrome 122 以降、新しい Chrome 障害レポートページを使用して、管理コンソールで障害イベントを可視化できるようになります。このレポートには、Chrome の障害イベントを Chrome のバージョン別にグループ化し、時系列で示す動的なグラフが表示されます。[OS プラットフォーム]、[Chrome チャネル]、[日付] の各フィールドでは、追加のフィルタを使用できます。このレポートは、組織内で発生する可能性のある Chrome の問題を事前に特定するのに役立ちます。
この機能は Chrome 121 以降、Trusted Tester プログラムでリリースされる予定です。この機能のテストへの参加をご希望の場合は、こちらで Chrome Enterprise Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 121: Trusted Tester プログラム
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122: 機能のリリース

Chrome 119
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome リリース スケジュールの変更
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
ネイティブ クライアントのサポートの更新
✓
Sanitizer API を削除
✓
保存、取り消し、同期可能なタブグループ
✓
宣言型 Shadow DOM の非標準 shadowroot 属性のサポート終了
✓
データを破棄する際の Chrome の UI 文字列を消去から削除に変更
✓
DevTools の内部エラーが Chrome の内部クラッシュ レポートに報告される
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
PPAPI 動画デコード用の SharedImages
✓
クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーを削除
✓
権限候補サービス専用の設定
✓
ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索
✓
複数のポリシーから推奨サポートを削除
✓
URL ホストの句読点の標準への準拠
✓
iOS で Google フォトに画像を保存
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
プライバシー ハブ
✓
ChromeOS 管理テンプレート
✓
Chromebook Plus でのドライブのオフライン使用
✓
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
デフォルトの検索エンジン選択画面
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FirstPartySets エンタープライズ ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更
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デスクトップの安全チェックを刷新
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パソコン版 Chrome でのレスポンシブなツールバー
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Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了
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Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了
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荷物追跡(iOS のみ)
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Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
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他のデバイスで最後に使用したタブから再開するためのバナーを表示
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任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
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text の -webkit-background-clip のプレフィックスを削除し、エイリアスに変更
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iOS 向けの Chrome ユーザー ポリシー
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Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
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SVGUseElement のデータ URL からの移行
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パスワード マネージャー: パスワードの共有
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Web MIDI API の権限プロンプト
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Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
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アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
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レガシー テクノロジー レポート
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UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
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Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
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サポート終了の予告: 変更イベント
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Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
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今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
スクリーンセーバーの表示時間の設定
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マウスのスクロール アクセラレーション用の新しいコントロール
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Alt+クリック動作の改善
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ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新
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固定されたアプリの通知機能の改善
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ChromeOS の新しい同期オプション
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MGS での管理者によるアプリの無効化
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Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome リリース スケジュールの変更

Chrome 119 以降のすべてのリリースは 1 週間前倒しで行われます。たとえば、Chrome 119 は 11 月 1 日ではなく 10 月 25 日に Stable 版としてリリースされます。Chrome 119 以降、Beta 版のリリースも 1 週間早まる予定です。
詳しくは、Chrome のリリース スケジュールをご覧ください。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- WebSQL のサポート終了と削除

WebSQL は完全に削除される予定です。正式な代替機能として WASM を介した SQLite があります。これを利用してユーザーのセキュリティを維持できます。
Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは極めて困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で WebSQL のデプリケーション トライアルが開始されます。トライアル期間は Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するには WebSQLAccess ポリシーが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーを使用してアクセスできます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: Chrome 123 以降、WebSQL の使用を許可する WebSQLAccess ポリシーが使用できなくなります。
- ネイティブ クライアントのサポートの更新

Chrome 119 で、ネイティブ クライアントの使用を許可するための一時的なエンタープライズ ポリシーである NativeClientForceAllowed が削除されます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: Windows、macOS、Linux の拡張機能からネイティブ クライアント NaCl のサポートが削除されます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: NativeClientForceAllowed ポリシーが削除されます。
- Sanitizer API の削除

現在の Sanitizer API が定着しないように、現在の実装を削除する予定です。提案される仕様が再び安定したら、Sanitizer API を再実装する予定です。
Sanitizer API の目的は、簡単に使用できて常に安全が確保された、ブラウザで管理される HTML サニタイザーをプラットフォームに組み込むことです。Sanitizer API の初期バージョンは、その時点の仕様ドラフトに基づいて Chrome 105 でリリースされました。しかし、同時に標準に関する議論が進み、提案される API の形は大きく変化しました。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- 保存、取り消し、同期可能なタブグループ

ユーザーがタブグループを保存できるようになったことで、グループ内のタブを閉じて再度開くことや、それらのタブをデバイス間で同期することが可能になりました。タブグループの同期を無効にするには、SyncTypesListDisabled ポリシーを使用します。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- 宣言型 Shadow DOM の非標準 shadowroot 属性のサポート終了
宣言型の Shadow DOM を有効にする標準トラックの shadowrootmode
属性が Chrome 111 でリリースされました(ChromeStatus)。非標準の古い shadowroot
属性は非推奨になりました。非推奨期間中は、どちらの属性も機能しますが、shadowroot 属性では新しいストリーミング動作が有効にならないのに対して、shadowrootmode
ではコンテンツのストリーミングが許可されます。簡単な移行パスとしては、shadowroot
を shadowrootmode
に置き換えます。
古い Shadowroot
属性は Chrome 112 で非推奨になり、Chrome 119 で削除(サポートを終了)されます。Chrome 119 は 2023 年 10 月 31 日に Stable に移行します。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- データを破棄する際の Chrome の UI 文字列を消去から削除に変更
Chrome では、データの破棄を意味する場合に消去ではなく削除を表すように設定テキストが更新されます。この変更により、データへの影響に関するユーザーの理解が深まることが期待されます。データを破棄しようとするユーザーにとって、データが 1 つのビューから消去されるだけで他の場所からはアクセス可能なのではなく、実質的に削除されるという確信を持てるようになります。
- Android、iOS、ChromeOS、Mac、Windows 版 Chrome 119: これらの変更が適用される最短マイルストーンは 119 です。
- DevTools の内部エラーが Chrome の内部クラッシュ レポートに報告される

Chrome の安定性を高めるため、DevTools の内部エラーが Chrome の既存のクラッシュ レポート パイプラインを通じて報告されるようになりました。これにより、Chrome DevTools の安定性を確認できます。管理者は MetricsReportingEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、これらのエラーを含むすべてのクラッシュ レポートを管理できます。
- ChromeOS、Linux 版 Chrome 119
- アンロード イベントをスキップ

アンロード イベント リスナーの存在は、デスクトップ プラットフォームの Chromium ベースのブラウザと Firefox でバックフォワード キャッシュの主要な障害となっています。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。
アンロード イベントから移行するために時間が必要なケースに対し、権限に関するポリシー API とエンタープライズ ポリシー ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled の形で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120~131: デプリケーション トライアル(サポート終了の全般的なロールアウトのスコープは、デプリケーション トライアルの準備が整うまで限定的となります)
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages

Chrome 119 に新しい PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーが導入され、PPAPI プラグインの中で VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御できるようになります。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
-
クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーを削除
Fetch 標準が更新され、クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーが削除されました。Chrome 119 でこの仕様変更が実装されます。Chrome 119 より前では、クロスオリジン リダイレクト(たとえば、foo.test
から bar.test
へのリダイレクト)が Authorization ヘッダーを伴って発生した場合、Chrome は Authorization ヘッダーを保持し、bar.test
はヘッダーを受信できました。Chrome 119 以降では、クロスオリジン リダイレクトが発生すると Authorization ヘッダーが削除されます。つまり、bar.test
は Authorization ヘッダーを受け取らなくなります。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- 権限候補サービスの専用設定

通知と位置情報の権限に関する設定ページに、権限候補サービスを明示的に有効にするオプションが追加されました。権限候補サービスは既存の機能ですが、専用の設定はありませんでした。これまでは、標準のセーフ ブラウジング設定に関連付けられていました。ユーザーは次の 4 つのステータスから選択できるようになりました。
- 通知 / 位置情報の権限プロンプトを常に表示する
- 不要な通知 / 位置情報リクエストを権限候補サービスによって静音化する(新機能)
- 通知権限リクエストを常に静音化する
- 通知 / 位置情報の権限のリクエストを常にブロックする
管理者は既存のポリシーを使用して、グローバルで、または特定のサイトで、通知 / 位置情報のリクエストを常に許可またはブロックできます。
- DefaultNotificationsSetting
- NotificationsAllowedForUrls と NotificationsBlockedForUrls
- DefaultGeolocationSetting
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119

- ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索

標準のセーフ ブラウジング保護設定を使用しているユーザーに対して、安全でない URL のローカルリスト(更新頻度が低い)と比較するのではなく、アクセスした URL の保護がリアルタイムで行われるようになりました。具体的には、URL の部分ハッシュを Oblivious HTTP を介してプロキシ経由で Google セーフ ブラウジングに送信し、ユーザーの IP アドレスが部分ハッシュにリンクしないようにします。この変更により、ユーザーのプライバシーを維持しながらセキュリティを強化できます。必要に応じて、SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed ポリシーを使用してこの機能を無効にできます。
- Android、iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- 複数のポリシーから推奨サポートを削除

一部のポリシーを「推奨」として適用できます。この場合、管理者が初期値を設定し、エンドユーザーはそれを後で変更できます。Chrome 119 より、エンドユーザーが現在設定できない複数のポリシーから推奨サポートが削除されます。
今回の影響を受けるポリシーの中で、以前に「推奨」として設定したものについては、それらを引き続き有効にするには、「必須」として設定する必要があります。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: PrintPdfAsImageDefault エンタープライズ ポリシーから推奨サポートが削除されます。
- Android、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: 以下のエンタープライズ ポリシーから推奨サポートが削除されます。
- URL ホストの句読点の標準への準拠

Chrome 119 では、引き続き Chrome における URL ホストの句読点の処理を標準に準拠する取り組みを進めています。Chrome 119 における変更の概要は次のとおりです。
表記:
- 'ESC': 許可、ただし Chrome ではエスケープされます。これは標準に準拠していない動作です。
- '-': 許可。
- '0': 禁止。禁止されている文字がホストに含まれている場合、URL は無効になります。
警告:
- スペースとアスタリスクは、まだ標準に準拠していません。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
SafeBrowsingDeepScanningEnabled
セーフ ブラウジングを有効にしているユーザーに対してダウンロードの詳細スキャンを許可する
SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed
セーフ ブラウジングのプロキシ リアルタイム チェックを許可する(Android でも利用可能)
ChromeOS の更新内容
- プライバシー ハブ

オペレーティング システム全体のカメラとマイクの設定を、[設定] > [セキュリティとプライバシー] > [プライバシー管理] の 1 か所で管理できるようになりました。これにより、ミュート状態を万全にする必要がある場合に、ユーザーは 1 回クリックするだけで、1 つの場所からカメラやマイクをすべて完全にオフにできます。
- ChromeOS Admin テンプレート

管理者はアプリ起動の自動化を使用して、アプリケーション、ウィンドウ、ツールを、システム起動時に自動的に起動する、あるいはユーザーが 1 日を通じてオンデマンドで起動するグループとして整理することができます。アプリ起動の自動化によって、ユーザーが一日の初めに迅速に作業を開始できるようにする、新しいタスクの開始に最適なポイントに簡単にアクセスする方法をユーザーに提供する、各ユーザーがワークフローに対して設定したウィンドウ レイアウトを後で使用できるように記憶する、といったことが可能になります。
この機能を有効にするには、#app-launch-automation
フラグを使用し、管理コンソールでテンプレートを作成します。
- Chromebook Plus デバイスでのドライブのオフライン使用

企業ユーザーが Chromebook Plus デバイスを使用している場合、Google ドライブの [マイドライブ] にあるすべてのファイルをオフラインで簡単に使用できるようになりました。管理者は DriveFileSyncAvailable エンタープライズ ポリシーを使用してこの機能を管理できます。
管理コンソールの更新内容
- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed
ユーザーとブラウザ、MGS
ChromeOS
コンテンツ
SafeBrowsingDeepScanningEnabled
ユーザーとブラウザ
Chrome(Linux、Mac、Windows)、ChromeOS
Chrome のセーフ ブラウジング
DriveFileSyncAvailable
ユーザーとブラウザ
ChromeOS
コンテンツ
ProfileSeparationDataMigrationSettings
ユーザーとブラウザ
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ログイン設定
ProfileSeparationDomainExceptionList
ユーザーとブラウザ
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ログイン設定
ProfileSeparationSettings
ユーザーとブラウザ
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ログイン設定
ShowDisplaySizeScreenEnabled
ユーザーとブラウザ
ChromeOS
ログイン設定
ShowTouchpadScrollScreenEnabled
ユーザーとブラウザ
ChromeOS
ログイン設定
DeviceEphemeralNetworkPoliciesEnabled
デバイス
ChromeOS
その他の設定
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- デフォルトの検索エンジン選択画面
Chrome 120 以降、企業のエンドユーザーに対して、Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されることがあります。
DMA コンプライアンスの構築の一環として、一部のユーザーに Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されます。このメッセージは、デフォルトの検索エンジンの設定(現在は chrome://settings/search)を制御します。エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl が IT 管理者によって設定されている場合は、これまでどおりにこの設定が制御されます。詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120: Chrome 120 では、1% のユーザーに選択画面が表示されるようになります。Chrome 122 では全ユーザーに表示されます。
- FirstPartySet エンタープライズ ポリシーの名前を RelatedWebsiteSets に変更
FirstPartySetsEnabled と FirstPartySetsOverrides エンタープライズ ポリシーの名前が、それぞれ RelatedWebsiteSetsEnabled と RelatedWebsiteSetsOverrides に変更されました。ポリシーの動作に変更はありません。新しいポリシーは Chrome 120 以降利用可能になります。管理者は今後これらを使用する必要があります。名称変更について詳しくは、https://developer.chrome.com/blog/related-website-sets/ をご覧ください。
- Android、Chrome OS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120
- パソコンでの安全チェックを刷新
安全上の問題がないかブラウザを定期的にチェックして注意が必要な問題があればユーザーに通知する、プロアクティブな安全チェックを新たに導入する予定です。このリリースでは、ユーザーがオンラインでの安全性を確保しやすいように、Chrome の安全に関するプロアクティブな対策と各ユーザーに合わせた情報が表示される新しいページも導入されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- パソコン版 Chrome でのレスポンシブなツールバー
Chrome 120 以降、さまざまなデバイスや入力モード(マウス、タップなど)でパソコン版 Chrome を使用している場合、手動でウィンドウを選択してサイズ変更したり、OS 固有のウィンドウ管理ツールを使用したりした場合に、ツールバーの表示がウィンドウ サイズの変更にシームレスに応答するようになります。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了
Chrome 119 をもって Android Nougat のサポートを終了します。影響を受けるユーザーには、オペレーティング システムのアップグレードを知らせるメッセージが表示されます。
Chrome 120 では、Android Nougat を運用するユーザーに対してサポートや提供は行われなくなります。
- Android 版 Chrome 120: Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了
- Chrome サードパーティ Cookie のサポート終了
Chrome 120(2024 年 1 月)以降では、CMA とのコラボレーションによる Chrome 主導のテストの一環として、Chrome トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie をグローバルに無効にします。これにより、サイトがサードパーティ Cookie を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。企業ユーザーの大半が、このテストグループから自動的に除外されます。ただし、影響を受ける可能性のある一部のケースについては、管理者はテストに先立って BlockThirdPartyCookies ポリシーと CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用してサードパーティの Cookie を有効にし、管理対象ブラウザをオプトアウトできます。これにより、企業はこのポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
今後、サードパーティ Cookie のユースケースの特定に役立つツールをさらに提供していく予定です。管理者は BlockThirdPartyCookies ポリシーを false に設定して、すべてのサイトでサードパーティ Cookie を再度有効にできますが、ユーザーが Chrome で対応する設定を変更できなくなります。または、サービスの中断を防ぐため、CookiesAllowedForUrls ポリシーを設定して企業アプリケーションを許可リストに登録し、引き続きサードパーティ Cookie を受信できるようにすることも可能です。
準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告について詳しくは、「モード B: サードパーティ Cookie の 1% のサポート終了」に関するブログのセクションおよびサードパーティ Cookie の終了に備えるブログをご覧ください。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- 荷物追跡(iOS のみ)
新しい荷物追跡機能を有効にすると、配送予定日と配送状況が [新しいタブ] ページの新しいカードに表示されるようになります。この機能は、en-US ロケールのユーザーに対し、FedEx と USPS で配送された荷物にのみ対応しています。必要に応じて、ParcelTrackingEnabled という新しいポリシーを使用してこの機能を無効にできます。
- iOS 版 Chrome 120: 機能のリリース
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 120: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- 他のデバイスで最後に使用したタブから再開するためのバナーを表示
ログイン中のユーザーがすぐにデバイスを切り替える必要がある場合に、以前のデバイスで最近使用していたタブを選択するよう提案することで、タスクの再開をサポートします。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 120: 機能のリリース
- 任意のデバイスで最後に開いたタブを再開
過去 24 時間以内に同じログイン ユーザー プロフィールで最後に開いたタブについて、そのタブを再開するためのクイック ショートカットが Chrome に表示されるようになります。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーを使用して、この機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 120: 機能のリリース
- text の -webkit-background-clip のプレフィックスを削除し、エイリアスに変更
background-clip: text
のプレフィックスのないバージョンを使用できるようにし、-webkit-background-clip
を background-clip
のエイリアスにしました。また、エイリアスでのラウンド トリップを改善するため、サフィックスが付いていないキーワード(content、padding、border)のサポートを終了します。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 120
- iOS 向け Chrome ユーザー ポリシー
管理者は、ユーザーのデバイス全体にポリシーと設定を適用できます。いずれのデバイスでも、ユーザーが管理対象アカウントで Chrome ブラウザにログインすると、設定が適用されます。この機能は、Windows、Mac、Linux、ChromeOS、Android ではすでに提供されています。現在、この機能を iOS で提供するための作業を進めています。
- iOS 版 Chrome 120: この機能が提供される最短マイルストーンは 120 です。
- Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
企業が企業プロファイルを構成できるようにするために、新しい 3 つのポリシーProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist が作成されます。これらは使いやすいポリシーであり、ManagedAccountsSigninRestriction と EnterpriseProfileCreationKeepBrowsingData に代わるものとなります。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- SVGUseElement のデータ URL からの移行
SVG 仕様が更新され、SVGUseElement
の data: URL に対するサポートが削除されました。Webkit が SVGUseElement
の data: URL をサポートしないことにより、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
SVGUseElement
で data: URL を割り当てると、XSS が発生することがあります。また、Trusted Types のバイパスにもつながります。
移行に時間が必要な場合は、Chrome 128 までは DataUrlInSvgUseEnabled ポリシーを使用して SVGUseElement
のデータ URL サポートを再度有効にすることができます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120: SVGUseElement の data: URL のサポートを終了
- パスワード マネージャー: パスワードの共有
パスワード マネージャーを使用して、Google アカウントで Google ファミリー グループとして設定されているメンバーとパスワードを共有できます。一度に共有できるパスワードは 1 つのみです。パスワードを一括共有することはできません。送信者が共有したパスワードを更新または取り消すことはできません。
企業の管理者は、PasswordsharingEnabled ポリシーを使用して、すべての従業員に対して共有機能をオフにできます。
- iOS、Chrome OS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 120
- Web MIDI API の権限プロンプト
クライアント MIDI デバイスへの Web MIDI API によるドライブバイ アクセスに関して、複数の問題が報告されています(バグ)。この問題に対処するため、Audio WG は一般的な MIDI API アクセスに明示的な権限を付与することを決定しました。これまでは、明示的な権限は MIDI の高度な使用でのみ必要でした(Chrome のシステム専用(SysEx)メッセージが権限プロンプトで制限されるなど)。今後、権限の範囲を通常の MIDI API の使用に拡大する予定です。
現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。この実装により、SysEx をサポートしていない Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。そこで DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に構成できるようにします。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 121
- Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
Chrome 122 以降、一部のネットワーク リクエストのトラフィックがプライバシー プロキシ経由で Google 所有のリソースに転送される場合があります。これは、IP アドレスを既知のクロスサイト トラッカーからマスキングし、ユーザーの ID を保護するという大きな取り組みにおける初期のマイルストーンです。詳しくは、GitHub の説明をご覧ください。この機能がリリースされる前に管理者が無効にできるように、エンタープライズ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows、Android 版 Chrome 122
- アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
Chrome 122 以降、アプリと拡張機能の使用状況レポートに新しい情報が追加されます。この情報は、拡張機能が最近 Chrome ウェブストアから削除されたかどうかを特定するのに役立ちます。[アプリの詳細] ページで、Chrome ウェブストアから拡張機能が削除された理由を確認できます。IT 管理者はこの機能によって、非公開の拡張機能を無効にするポリシーを使用した場合の影響を確認できます。
- Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122
- レガシー テクノロジー レポート
Chrome 122 以降、管理コンソールでレガシー テクノロジー レポートが利用可能になります。これにより、サポートが終了するテクノロジー(SameSite Cookie の変更、TLS 1.0/1.1 のような古いセキュリティ プロトコルなど)を使用しているウェブサイト(内部と外部の両方)に関するレポートを、事前に生成できるようになります。このレポートを参考に、管理者はデベロッパーと協力して、サポート終了を迎える前に必要なテクノロジーの移行を計画できます。この機能のテストに参加をご希望の場合は、こちらから Trusted Tester プログラムにご登録ください。
- Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポートを終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了する予定です。このポリシーは最終的に削除されます。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 125: ポリシーを削除
- Chrome 同期のサポートを終了(Chrome 81 以前)
Chrome 同期では Chrome 81 以前のバージョンのサポートを終了します。引き続き Chrome 同期を利用するには、より新しいバージョンの Chrome にアップグレードする必要があります。
- Android、iOS、Chrome OS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 123: 変更が実装されます。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified
、DOMNodeInserted
、DOMNodeRemoved
、DOMNodeRemovedFromDocument
、DOMNodeInsertedIntoDocument
、DOMCharacterDataModified
などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。ブログ投稿でお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中であり、2023 年初頭に予定されていたテストは延期されています。スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。 エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 98: Chrome ウェブストアで、公開設定を [公開] または [限定公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。Manifest V2 拡張機能を [非公開] から [公開] または [限定公開] に変更する機能は削除されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 103: Chrome ウェブストアで、公開設定を [非公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows での今後のマイルストーン: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
- スクリーンセーバーの表示時間の設定

ChromeOS 120 以降、充電中のスクリーンセーバーの表示時間を設定できるようになります。デバイスの充電中(バッテリー駆動中でない場合)にスクリーンセーバーを表示する時間を選択できます。これは、新しいエンタープライズ ポリシーを使用して制御できます。デフォルトの設定は [ずっと] で、プルダウン オプションから表示時間を選択できます。
- マウスのスクロール アクセラレーション用の新しいコントロール

ChromeOS 120 に、マウスのスクロール アクセラレーションの無効化、スクロール速度の調整を行える新しいコントロールが追加されます。
- Alt+クリック動作の改善

ChromeOS 120 以降、キーボードとタッチパッドを使用して右クリック動作を設定できるようになります。また、[キーボードのキーをカスタマイズ] サブページで、Home、End、PageUp などのキーの操作も設定できます。


- ChromeOS メディア プレーヤーのデザインを一新

ChromeOS 121 以降、メディア プレーヤーのボタンが大きくなり、壁紙と同じ色で表示されるようになります。メディア プレーヤーは、クイック設定で動画や音声(Spotify、YouTube など)を再生しているときに表示されます。固定アイコンをクリックして、メディア プレーヤーをシェルフに移動できるようになります。キャスト中のメディアを操作できるだけでなく、ローカル ネットワーク上のスピーカーや画面にウェブ メディアをキャストできるようにもなります。

- 固定されたアプリの通知機能の改善

ChromeOS 121 以降、固定されたアプリの通知と他の通知を視覚的に区別できるようになります。固定サイズのバブル内に収まるように、視覚的な仕様、ボタン、通知テキストが変更されます。これにより、固定されたアプリの通知の表示が通常の通知と明確に区別され、目的の違いがはっきり示されます(ユーザーに瞬時のイベントではなく進行中のプロセスを通知)。
- 新しい ChromeOS 同期オプション

ChromeOS でまもなくデバイスのセットアップが更新され、アプリ、設定、Wi-Fi ネットワーク、壁紙の同期設定をユーザーがカスタマイズできるようになります。
- MGS での管理者によるアプリの無効化

管理対象ゲスト セッション(MGS)には、これまでユーザーが利用できる一連のアプリ(「使い方・ヒント」アプリ、ギャラリー アプリ、ターミナル アプリ)が含まれていました。管理者はまもなく、SystemFeaturesDisableList ポリシーを使用してこれらのアプリを無効にし、企業全体でこれらのアプリをブロックしたり非表示にしたりできるようになります。
Chrome 118
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除
✓
不正なストア外の拡張機能をリモートで無効化
✓
RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除
✓
macOS で iCloud キーチェーンのパスキーをサポート
✓
✓
ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索
✓
赤色のセーフ ブラウジング インタースティシャルを更新
✓
✓
フォーム コントロールが縦書きモードをサポート
✓
JavaScript で設定された制御文字を含む Cookie をすべてブロック
✓
セーフ ブラウジング保護レベル設定のテキストと画像を明確化
✓
拡張機能 Service Worker での WebUSB
✓
拡張機能のテレメトリー レポートに chrome.tabs API 呼び出しを追加
✓
標準外の appearance キーワードを削除
✓
プライバシー サンドボックスの登録
✓
プロダクト ページと新しいタブページのクエストに割引情報を表示
✓
セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーを対象とした暗号化されたアーカイブの詳細スキャン
✓
chrome://policy/test ページを有効にするフラグ
✓
TLS Encrypted Client Hello(ECH)
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
パスワードの再設定
✓
タブ形式 PWA
✓
プリンタ設定アシスタント
✓
Imprivata 統合 v4
✓
✓
タッチスクリーンでのテキスト編集の再設計
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome リリース スケジュールの変更
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
ネイティブ クライアントのサポートの更新
✓
SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行
✓
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
他のデバイスで最後に使用したタブから再開するためのバナーを表示
✓
Sanitizer API を削除
✓
保存、取り消し、同期可能なタブグループ
✓
Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
✓
自動車のプライベート ネットワーク アクセスの制限
✓
宣言型 Shadow DOM の非標準 shadowroot 属性のサポート終了
✓
UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
✓
デフォルトの検索エンジン選択画面
✓
データを破棄する際の Chrome の UI 文字列を消去から削除に変更
✓
DevTools の内部エラーが Chrome の内部クラッシュ レポートに報告される
✓
PPAPI 動画デコード用の SharedImages
✓
Private Aggregation API のバンドル機能強化
✓
✓
クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーを削除
✓
デスクトップの安全チェックを刷新
✓
Web MIDI API の権限プロンプト
✓
パソコン版でのレスポンシブなツールバー
✓
Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了
✓
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
✓
アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
✓
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
✓
サポート終了の予告: 変更イベント
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
プライバシー ハブ
✓
ChromeOS 管理テンプレート
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
キオスクモードでの URL キーによる匿名化データの収集
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除

Chrome 118 で ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーが削除されます。このポリシーは Chrome 99 で導入され、バージョンが 100 になった時点でユーザー エージェント文字列の解析にバグが発生した場合に、ユーザー エージェント文字列のメジャー バージョンを 99 で固定するかどうかを制御するためのものです。結果として、この機能の導入は不要でした。3 桁のバージョンの解析で小さな問題が見つかりましたが、すべて修正済みです。そのため、このポリシーを削除することになりました。このポリシーの削除についてご意見がおありの場合や、このポリシーに基づくイントラネットの不具合にお気付きの場合は、こちらのバグにコメントしてください。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除
- 不正なストア外の拡張機能をリモートで無効化

セーフ ブラウジング保護強化機能が有効になっていて、ユーザーが不正なストア外の拡張機能をインストールしている場合、手動または自動検出システムによってセーフ ブラウジング サーバーに決定が入力されると、拡張機能が無効化されます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 機能のリリース
- RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除

レンダラコードの整合性チェック機能はデフォルトでオンになり、RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーで制御できなくなります。サードパーティ ソフトウェアとの非互換性が生じる可能性がある場合は、このリリースに先立ち、ポリシーの使用を中止して確認することをおすすめします。問題が発生した場合は、こちらからバグを報告してください。
- Windows 版 Chrome 118: このポリシーはサポートが終了し、無効になります
- macOS で iCloud キーチェーンのパスキーをサポート

macOS 版 Chrome 13.5 以降で、iCloud キーチェーンでのパスキーの作成と使用がサポートされるようになりました。WebAuthn を使用してログインする場合は、ユーザーが Chrome に必要な権限を付与すると、iCloud キーチェーンのパスキーがオプションとして表示されます。権限が付与されていない場合は、汎用の [iCloud キーチェーン] オプションが表示され、iCloud キーチェーン パスキーを表示する前に権限を求められます。権限を拒否しても iCloud キーチェーンを使用できますが、毎回手動で選択する必要があります。
サイトからプラットフォームのパスキーの作成を求められた場合に、iCloud ドライブが使用されているかどうか、および現在のプロファイルの WebAuthn 認証情報が最近使用されたかどうかに基づいて、iCloud キーチェーンにパスキーがデフォルトで作成される場合があります。これは、chrome://password-manager/settings の設定と、エンタープライズ ポリシー CreatePasskeysInICloudKeychain で制御できます。
- Mac 版 Chrome 118: Chrome 118 では iCloud キーチェーンがサポートされます。Chrome がデフォルトで iCloud キーチェーンにプラットフォーム パスキーを作成するかどうかは、118 の有効期間中に Chrome のバリエーションで変更できます。
- ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索

標準のセーフ ブラウジング保護設定を使用しているユーザーに対して、アクセスした URL の安全チェックがリアルタイムで行われるようになりました。従来は安全でない URL のリストを更新してチェックを行っており、チェックの頻度はより低いものでした。リアルタイム チェックの際には URL の部分ハッシュを Oblivious HTTP を介してプロキシ経由で Google セーフ ブラウジングに送信することで、ユーザーの IP アドレスが部分ハッシュにリンクしないようにします。この変更により、ユーザーのプライバシーを維持しながらセキュリティを強化できます。必要に応じて、SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed ポリシーを使用してこの機能を管理できます。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- 赤色のセーフ ブラウジング インタースティシャルを更新

Chrome 118 では、ユーザーに表示される赤色のセーフ ブラウジング インタースティシャルがマイナー アップデートされました。本文に Chrome の明示的な推奨事項が含まれ、サイト ID は本文ではなく詳細セクションで指定されます。以前の警告アイコンは危険アイコンに置き換わり、最新のプロダクト標準に合わせてスタイルが変更されました。これらの変更により、警告に対するユーザーの理解が向上します。
- Android、iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118

- フォーム コントロールが縦書きモードをサポート

CSS プロパティ「writing-mode」をフォーム コントロール要素で有効にします。これにより、テキスト行を水平方向または垂直方向にレイアウトでき、ブロックの進行方向を設定できます。
この機能により、select、meter、progress、button、textarea、input の各フォーム コントロール要素に、書字モード「vertical-rl」または「vertical-lr」を設定できるようになります。Google ではウェブの互換性確保のため、118 でさまざまなフォーム コントロールに対する変更を段階的に適用し、今後のマイルストーンでも続けていく予定です。
この機能は、次のコマンドライン フラグを使用して制御できます。
--enable-features= FormControlsVerticalwritingModeSupport
--enable-features= FormControlsVerticalwritingModeTextSupport
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- JavaScript で設定された制御文字を含む Cookie をすべてブロック

JavaScript で設定された Cookie 内の制御文字の処理方法を更新します。具体的には、どの制御文字であっても、それが存在すれば Cookie 全体が拒否されます(以前は Cookie 行に NULL 文字、改行文字、ラインフィード文字があった場合、Cookie 全体が拒否されるのではなく切り捨てられたので、特定の環境では不正行為が行われる可能性がありました)。この動作により、RFC6265bis の最新ドラフトで示されている動作と Chrome が整合する状態になります。
この機能は、--disable-features=BlockTruncatedCookies または BlockTruncatedCookies エンタープライズ ポリシーを使用して制御できます。この変更によって不具合が生じる場合に備えて、BlockTruncatedCookies ポリシーは複数のマイルストーンで利用可能になります。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- セーフ ブラウジング保護レベル設定のテキストと画像を明確化

Chrome 118 では、一部のユーザーに対して、セキュリティ設定ページとプライバシー ガイドの両方に、セーフ ブラウジングの保護レベルについて説明する新しいテキストが表示されます。このアップデートでは、表とユーザーが詳細を確認できるヘルプセンター記事へのリンクを追加して保護強化機能のレベルを明確化しています。この新しい表は、対象のオプションを選択した場合と他のオプションを選択した場合のトレードオフの理解に役立ちます。標準保護機能、保護なし、パスワードの不正使用に関する警告の切り替えの説明を簡略化し、オプションを明確にしました。セーフ ブラウジングの保護レベルは既存の機能であり、引き続き SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーで管理されます。
- Chrome 118: 一部のユーザーを対象に、Chrome のセキュリティ設定ページとプライバシー ガイドに、更新されたテキストと画像が表示されます。

- 拡張機能 Service Worker での WebUSB

ウェブ デベロッパーはブラウザ拡張機能によって登録された Service Worker に WebUSB API を公開することで、拡張機能イベントに応答する際に WebUSB API を使用できます。この API は、サイトで登録された Service Worker にはまだ公開されませんが、拡張機能の API をサポートすることで得られた実装の経験は、そのような将来のプロジェクトにとって貴重なものです。
- Windows、Mac、Linux、ChromeOS 版 Chrome 118
- 拡張機能のテレメトリー レポートに chrome.tabs API 呼び出しを追加

セーフ ブラウジング保護強化機能をオンにすると、拡張機能による chrome.tabs API 呼び出しに関するテレメトリー情報が Chrome で収集されるようになりました。この情報は Google のサーバーで分析され、悪質な拡張機能やポリシー違反の拡張機能の検出がさらに向上します。また、Chrome 拡張機能を使用するすべてのユーザーの保護も強化されます。この機能と拡張機能のテレメトリー機能をオフにするには、SafeBrowsingProtectionLevel を 2 以外の値に設定して、セーフ ブラウジング保護強化機能をオフにします。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 機能のリリース
- 標準外の appearance キーワードを削除

標準の appearance キーワードのみをサポートするため、Chrome 118 では、次の appearance(および -webkit-appearance)キーワードが削除されます。
* inner-spin-button
* media-slider
* media-sliderthumb
* media-volume-slider
* media-volume-sliderthumb
* push-button
* searchfield-cancel-button
* slider-horizontal
* sliderthumb-horizontal
* sliderthumb-vertical
* square-button
なお、値 slider-vertical は縦の <input type=range> を可能にするために使用されるため、このパッチでは削除されません。これは Stable で FormControlsVerticalWritingModeSupport 機能が有効化されると削除されます。
以前は、上記のキーワードのいずれかを使用すると、コンソールの警告が表示されましたが、キーワードは有効な値として認識されました。この機能が有効になると、appearance プロパティは無視されて空の文字列に設定されます。ウェブの互換性を確保するために、Chrome ステータス指標でのカウンタの使用状況に基づいて、appearance キーワードを段階的に削除します。
Chrome 118 では、ページ読み込み使用率が 0.001% を下回っている、以下のキーワードから削除を開始します。
* media-slider(0.000361)
* media-sliderthumb(0.000187%)
* media-volume-slider(0.000143%)
* media-volume-sliderthumb(0.000109%)
* sliderthumb-horizontal(0.000182%)
* sliderthumb-vertical(0.000014%)
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- プライバシー サンドボックスの登録

プライバシー サンドボックスの関連性と測定に関する API の一般提供に向けて準備を進めると同時に、これらのテクノロジーが意図したとおりに、透明性が確保された状態で使用されるようにする必要があります。該当する API には、Attribution Reporting、Protected Audience API、Topics、Private Aggregation、Shared Storage が含まれます。プライバシー サンドボックスでは、プライバシー サンドボックスの関連性と測定に関する API 用に新しいデベロッパー登録プロセスが導入されます。Chrome は(コンポーネント アップデータを介して)登録サーバーから登録済みサイトリストを取得し、それを使用してプライバシー サンドボックス API へのアクセスを制御します。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- プロダクト ページと新しいタブページのクエストに割引情報を表示

Chrome 118 以降、新しいタブページのクエストカードにページアクセスのアノテーションとして割引情報が表示される場合があります。割引をクリックすると、プロダクト ページに関連情報が表示されます。クエスト全体は NTPCardsVisible ポリシーで制御されます。また、アドレスバーのアイコンからアクセスできるプロダクト ページに直接割引が表示されることもあります。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- セーフ ブラウジング保護強化機能を使用しているユーザーを対象とした暗号化されたアーカイブの詳細スキャン

セーフ ブラウジング保護強化機能を有効にすると、Google Chrome で不審なダウンロードが詳細にスキャンされます。ファイルの内容がセーフ ブラウジングに送信され、ファイルの安全性がリアルタイムで評価されます。Chrome 118 以降では、暗号化されたアーカイブ(ZIP や RAR ファイルなど)の詳細スキャン時に、ファイルの内容とともにアーカイブ パスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。これは、セーフ ブラウジングがアーカイブの内容について有用な判定結果を提供するために必要です。企業側でこのメッセージが表示されないようにするには、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを使用してユーザーがセーフ ブラウジング保護強化機能を有効にできないようにします。Chrome 119 以降では、SafeBrowsingDeepScanningEnabled ポリシーを使用して、セーフ ブラウジング保護強化機能を有効にしたまま、ファイルの詳細スキャンをオフにすることができます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- chrome://policy/test ページを有効にするフラグ

#enable-policy-test-page
フラグを使用すると、管理者とデベロッパーは chrome://policy/test
ページを使用して、Beta、Dev、Canary の各チャンネルでポリシーを簡単にテストできます。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- TLS Encrypted Client Hello(ECH)

TLS Encrypted ClientHello(ECH)拡張機能を使用すると、クライアントは ClientHello メッセージを暗号化できます。通常、これらのメッセージはクリアテキストで、サーバーの公開鍵を使用して送信されます。これによりウェブサイトは、特別な HTTPS RR DNS レコードをホストすることで、サーバー名などの機密性の高いフィールドがネットワークに漏洩するのを回避することができます(この拡張機能の初期のイテレーションは、Encrypted Server Name Indication(ESNI)と呼ばれていました)。組織のインフラストラクチャが SNI を検証する機能(フィルタリング、ロギングなど)に依存している場合は、その機能をテストする必要があります。新しい動作を有効にするには、chrome://flags
に移動し、#encrypted-client-hello
フラグを有効にします。互換性の問題がある場合は、EncryptedClientHelloEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して ECH のサポートを無効にできます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 全ユーザーに展開
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
ポリシー
説明
BlockTruncatedCookies
不完全な Cookie をブロックする
CompressionDictionaryTransportEnabled
圧縮辞書転送のサポートを有効にする
CreatePasskeysInICloudKeychain
パスキーの作成にデフォルトで iCloud キーチェーンを使用するかどうかを制御する
LegacyTechReportAllowlist
レガシー テクノロジー レポートを許可する URL を指定する
SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed
セーフ ブラウジングのプロキシ リアルタイム チェックを許可する
ChromeOS の更新内容
- パスワードの再設定

ChromeOS ユーザーがパスワードを忘れてしまった場合、関連するすべてのローカルデータとともにアカウントを復元できるようになりました。パスワードを忘れたために、ローカルデータがすべて失われる時代は終わりました。この機能は RecoveryFactorBehavior ポリシーで制御できます。
- タブ形式 PWA

デベロッパーはタブモードでのプログレッシブ ウェブアプリ(PWA)の表示を選択できるようになりました。ユーザーは使い慣れたタブバーを使用して、1 つのウィンドウ内で複数のドキュメントを管理、操作できます。また、ドキュメントや設定にアクセスできる一貫した場所をユーザーに提供する必要がある場合は、ホームタブを指定してください。
- プリンタ設定アシスタント

ユーザーの印刷作業を簡略化するため、ChromeOS ではプリンタの使用時に、プリンタを簡単に保存する方法、新しい設定手順とヘルプ コンテンツ、設定ページ自体に組み込まれたプリンタのステータスなど、詳細なヘルプを表示します。さらに、印刷中に問題が起きた場合に、プリンタを簡単に管理できるようにしました。
- Imprivata 統合 v4

医療従事者向けの Imprivata OneSign は Google ChromeOS デバイスと Chrome ブラウザに対応しているため、高速で安全なアクセスと費用対効果を実現できます。Imprivata 統合の第 4 バージョンである Imprivata v4 によって、導入、安定性、ワークフローが改善されます。ChromeOS ユーザー セッションへの Imprivata ログインを許可することで、割り当て済みのデバイスのサポートが強化されます。また、ChromeOS 118 は Imprivata と SPINE のワークフローの 12 言語すべてに対応するようになりました。
管理コンソールの更新内容
- 管理コンソールの新しいポリシー

ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
ForcePermissionPolicyUnloadDefaultEnabled
ユーザー、管理対象ゲスト セッション
Chrome(Android)
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
以前のサイトの互換性
SafeBrowsingSurveysEnabled
ユーザー、MGS
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
Chrome のセーフ ブラウジング
EmojiPickerGifSupportEnabled
ユーザー、MGS
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
ColorCorrectionEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS
ユーザー補助機能
CreatePasskeysInICloudKeychain
ユーザー、MGS
Chrome(Mac)
コンテンツ
SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed
ユーザー、MGS
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
Chrome(iOS、iPadOS)
Chrome のセーフ ブラウジング
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
今後予定されているブラウザの変更
- Chrome リリース スケジュールの変更
Chrome 119 以降のすべてのリリースは 1 週間前倒しで行われます。たとえば、Chrome 119 は 11 月 1 日ではなく 10 月 25 日に Stable 版としてリリースされます。Chrome 119 以降、Beta 版のリリースも 1 週間早まる予定です。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- WebSQL のサポート終了と削除
Web SQL Database 標準は、2009 年 4 月に最初に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。
リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは驚くほど困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebSQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は WebSQL を完全に削除したいと考えています。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で、WebSQL のサポート終了トライアルが開始されます。トライアルは Chrome 123 で終了します。トライアル期間中、この機能を使用するには WebSQLAccess ポリシーが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーを使用してアクセスできます。
- ネイティブ クライアントのサポートの更新
Windows、macOS、Linux の拡張機能からネイティブ クライアント NaCl のサポートが削除されました。NativeClientForceAllowed という一時的なエンタープライズ ポリシーを使用すると、ネイティブ クライアントを引き続き使用できます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: Windows、macOS、Linux の拡張機能からネイティブ クライアント NaCl のサポートを削除
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: NativeClientForceAllowed ポリシーを削除
- SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行
SVG 仕様が更新され、SVG <use> 要素内の data: URL のサポートが削除されました。Webkit が SVG <use> 要素内の data: URL をサポートしないことにより、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
移行に時間が必要な場合は、Chrome 128 までは DataUrlInSvgUseEnabled ポリシーを使用して SVG <use> 要素のデータ URL サポートを再度有効にすることができます。
- Android、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 119: SVG <use> 要素内の data: URL のサポートを終了
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 119: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- 他のデバイスで最後に使用したタブから再開するためのバナーを表示
ログイン中のユーザーがすぐにデバイスを切り替える必要がある場合に、以前のデバイスで最近使用していたタブを選択するよう提案することで、タスクの再開をサポートします。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーでこの機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 119: 機能のリリース

- Sanitizer API を削除
Sanitizer API の目的は、簡単に使用できて常に安全が確保された、ブラウザで管理される HTML サニタイザーをプラットフォームに組み込むことです。Sanitizer API の初期バージョンは、その時点の仕様ドラフトに基づいて Chrome 105 でリリースされました。しかし、同時に標準に関する議論が進み、提案される API の形は大きく変化しました。現在の API が定着しないように、現在の実装を削除する予定です。提案される仕様が再び安定したら、Sanitizer API を再実装する予定です。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- 保存、取り消し、同期可能なタブグループ
ユーザーがタブグループを保存できるようになります。これにより、グループ内のタブを閉じて再度開くことや、それらのタブをデバイス間で同期することが可能になります。タブグループの同期を無効にするには、SyncTypesListDisabled ポリシーを使用します。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
企業が企業プロファイルを構成できるようにするために、新しい 3 つのポリシー ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist が作成されます。これらは使いやすいポリシーであり、ManagedAccountsSigninRestriction と EnterpriseProfileCreationKeepBrowsingData に代わるものとなります。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: 新しいプロファイル分離ポリシー(ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist)を利用できます。
- 自動車のプライベート ネットワーク アクセスの制限
Android Automotive にサブリソースに対するプライベート ネットワーク アクセスのプリフライト リクエスト、ワーカーのプライベート ネットワーク アクセスなどのプライベート ネットワーク アクセスの制限が追加されます(BuildInfo::is_automotive の場合)。この 2 つの機能は警告専用モードで過去にリリースされていますが、制限が適用されるようになります。つまり、制限に違反するとメインのリクエストが失敗します。
- Android 版 Chrome 119
- 宣言型 Shadow DOM の非標準 shadowroot 属性のサポート終了
宣言型の Shadow DOM を有効にする標準トラックの shadowrootmode
属性が Chrome 111 でリリースされました(ChromeStatus)。非標準の古い shadowroot
属性は非推奨になりました。非推奨期間中は、どちらの属性も機能しますが、shadowroot
属性では新しいストリーミング動作が有効にならないのに対して、shadowrootmode
ではコンテンツのストリーミングが許可されます。簡単な移行パスとしては、shadowroot
を shadowrootmode
に置き換えます。
古い shadowroot
属性は Chrome 112 で非推奨になり、2023 年 11 月 1 日に Stable に移行する Chrome 119 で削除(サポートを終了)されます。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled のサポート終了
更新された GREASE アルゴリズムが 1 年以上にわたってデフォルトで有効になっているため、UserAgentClientHintsGREASEUpdateEnabled ポリシーのサポートを終了して最終的に削除します。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: ポリシーのサポートを終了
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122: ポリシーを削除
- デフォルトの検索エンジン選択画面
Chrome 119 以降、企業のエンドユーザーに対して、Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されることがあります。
DMA コンプライアンスの構築の一環として、一部のユーザーに Chrome のデフォルトの検索エンジンを選択するよう求めるメッセージが表示されます。このメッセージは、デフォルトの検索エンジンの設定(現在は chrome://settings/search)を制御します。エンタープライズ ポリシー DefaultSearchProviderEnabled と DefaultSearchProviderSearchUrl が IT 管理者によって設定されている場合は、これまでどおりにこの設定が制御されます。詳しくは、ポリシーの最小単位グループをご覧ください。
- iOS、ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: Chrome 119 では、1% のユーザーに選択画面が表示されるようになります。Chrome 122 では全ユーザーに表示されます。
- データを破棄する際の Chrome の UI 文字列を消去から削除に変更
Chrome では、データの破棄を意味する場合に消去ではなく削除を表すように設定テキストが更新されます。今回の変更により、ユーザーの理解が深まることが予想されます。データの破棄しようとするユーザーにとって、データが 1 つのビューから消去されるだけで他の場所からはアクセス可能なのではなく、実質的に削除されるという確信を持てるようになります。
- Android、iOS、ChromeOS、Mac、Windows 版 Chrome 119: これらの変更が適用される最短マイルストーンは 119 です。
- DevTools の内部エラーが Chrome の内部クラッシュ レポートに報告される
Chrome の安定性を高めるため、DevTools の内部エラーが Chrome の既存のクラッシュ レポート パイプラインを通じて報告されるようになります。これにより、Chrome DevTools の安定性を確認できます。管理者は MetricsReportingEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、これらのエラーを含むすべてのクラッシュ レポートを管理できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- PPAPI 動画デコード用の SharedImages
PPAPISharedImagesForVideoDecoderAllowed ポリシーは、PPAPI プラグインの VideoDecoder API の最新リファクタリングを制御します。この移行は内部実装の詳細にのみ影響し、動作は変更されません。このポリシーは、PPAPI アプリケーションが想定どおりに動作しない場合にも使用できます。
このポリシーを未設定のままにするか有効に設定した場合は、どの実装を使用するかがブラウザによって決められます。
このポリシーを無効に設定した場合、ポリシーの有効期限が切れるまで Chrome は古い実装を使用します。
注: ブラウザの実行中にこのポリシーを変更した場合は、新たに開始したレンダラ プロセスにのみ変更が反映されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 119: エスケープ ハッチ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Lacros 版 Chrome 122: エスケープ ハッチ ポリシーと、対応する古いコードパスが削除されます。
- Private Aggregation API のバンドル機能強化
Private Aggregation にいくつかのバンドルの変更が予定されています。
- null レポートの修正: 現在はコントリビューションのないレポートが誤って破棄されます。この変更により、コンテキスト ID が指定されていれば、予算が拒否された場合でも null レポートが送信されるようになります。これとは別に、null レポートの予算が常に拒否されるバグが修正されています。
- デバッグモードの対象条件の変更: 現時点では、デバッグモードが常に利用可能です。この変更により、サードパーティ Cookie へのアクセスを許可されている呼び出し元にのみデバッグモードが許可され、それ以外の場合は暗黙的にデバッグモードが破棄されます。サードパーティ Cookie が廃止されると、デバッグモードも自動的に廃止されることに注意してください。
- レポートのペイロードのパディング: ペイロード サイズがコントリビューションの数に依存しないように、「null」コントリビューションで固定長までパディングされます。なお、この変更は Attribution Reporting レポートにも影響します。
- 遅延の削減: コンテキスト ID を指定すると、ランダムに 10~60 分の遅延を挿入する動作を停止します。この場合はレポートが常に送信されるため、遅延は不要なためです。代わりに、共有ストレージ オペレーションがタイムアウトするまで待機するだけです。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーを削除

Fetch 標準が更新され、クロスオリジン リダイレクトの Authorization ヘッダーが削除されました。Chrome は仕様の変更に従う必要があります。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- パソコンでの安全チェックを刷新
安全上の問題がないかブラウザを定期的にチェックして注意が必要な問題があればユーザーに通知する、プロアクティブな安全チェックを新たに導入する予定です。安全チェックのリリースでは、ユーザーがオンラインでの安全性を確保しやすいように、Chrome の安全に関するプロアクティブな対策と各ユーザーに合わせた情報が表示される新しいページも導入されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- Web MIDI API の権限プロンプト
この機能は、権限プロンプトにより Web MIDI API のアクセス権を制限します。現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。この実装により、SysEx をサポートしていない Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。そこで DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に構成できるようにします。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 120
- パソコン版でのレスポンシブなツールバー
Chrome 120 より、パソコン版 Chrome でさまざまなフォーム ファクタや入力モダリティ(マウス、タッチなど)を使用する際に、ウィンドウ サイズの変化にシームレスに対応できるツールバーが表示されるようになります。ただし、ウィンドウの縮小 / 拡大の操作や、オペレーティング システム固有のウィンドウ管理ツールの使用は手動です。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
- Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了
Chrome 119 をもって Android Nougat のサポートを終了します。影響を受けるユーザーには、オペレーティング システムのアップグレードを知らせるメッセージが表示されます。Chrome 120 については、Android Nougat を運用するユーザーに対するサポートも提供も行われません。
- Android 版 Chrome 120: Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
Chrome 120(2024 年 1 月)以降では、CMA とのコラボレーションによる Chrome 主導のテストの一環として、Chrome トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie をグローバルに無効にします。これにより、サイトがサードパーティ Cookie(3PC)を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。企業エンドユーザーの大半が、このテストグループから自動的に除外されます。ただし、影響を受ける可能性のある一部のケースについては、企業の管理者は、テストに先立ってエンタープライズ ポリシーを使用して管理対象ブラウザをオプトアウトし、このポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように必要な変更を加えるための時間を確保できます。
今後、このポリシーについてさらに詳しくご案内するとともに、3PC のユースケースの特定に役立つツールをさらに提供していく予定です。当面の間、準備、フィードバックの提供、サイトの潜在的な問題の報告の方法については、「モード B: サードパーティ Cookie の 1% のサポート終了」に関するブログのセクションをご確認ください。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になります。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
Chrome 122 以降、一部のネットワーク リクエストのトラフィックがプライバシー プロキシ経由で Google 所有のリソースに転送される場合があります。これは、IP アドレスを既知のクロスサイト トラッカーからマスキングし、ユーザーの ID を保護するという大きな取り組みにおける初期のマイルストーンです。詳細(エンタープライズ ポリシーを含む)については、説明をご覧ください。この機能がリリースされる前に管理者が無効にできるように、エンタープライズ ポリシーが導入されます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows、Android 版 Chrome 122
- アプリと拡張機能の使用状況レポート: Chrome ウェブストアから削除された拡張機能をハイライト表示
アプリと拡張機能の使用状況レポートに新しい情報が追加されます。この情報は、拡張機能が最近 Chrome ウェブストアから削除されたかどうかを特定するのに役立ちます。[アプリの詳細] ページで、Chrome ウェブストアから拡張機能が削除された理由を確認できます。IT 管理者はこの機能によって、非公開の拡張機能を無効にするポリシーを使用した場合の影響を確認できます。
- Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 122
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント
DOMSubtreeModified、DOMNodeInserted、DOMNodeRemoved、DOMNodeRemovedFromDocument、DOMNodeInsertedIntoDocument、DOMCharacterDataModified などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 で変更イベントを利用できなくなります。
- Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。ブログ投稿でお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中であり、2023 年初頭に予定されていたテストは延期されています。スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。 エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。Manifest のタイムラインで、以下のような詳細をご確認ください。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 98: Chrome ウェブストアで、公開設定を [公開] または [限定公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。Manifest V2 拡張機能を [非公開] から [公開] または [限定公開] に変更する機能は削除されます。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 103: Chrome ウェブストアで、公開設定を [非公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。
- ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
ChromeOS、Lacros、Linux、Mac、Windows での今後のマイルストーン: ExtensionManifestV2Availability ポリシーを削除します。
今後予定されている ChromeOS の変更
今後予定されている管理コンソールの変更
- キオスクモードでの URL キーによる匿名化データの収集

URL キーによる匿名化データの収集に関するポリシー UrlKeyedAnonymizedDataCollectionEnabled がまもなく管理コンソールでサポートされるようになります。このポリシーは 10 月 1 日から適用され、それまで無効のままになります。
Chrome 117
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
アンロード イベントのスキップ
✓
macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome)
✓
鍵アイコンの更新
✓
ネットワーク サービスをサンドボックス化(Linux、ChromeOS)
✓
TLS Encrypted Client Hello(ECH)
✓
セーフ ブラウジングの警告に関するユーザー アンケート
✓
シンプルなオンボーディング エクスペリエンス
✓
安全でないダウンロードに関する警告
✓
Service Worker の静的ルーティング API
✓
Chrome ブラウザと Symantec Endpoint DLP の統合
✓
ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能を必須にする
✓
ログインと同期の簡素化
✓
閲覧データの削除に関する更新(Android)
✓
安全でない拡張機能をユーザーが確認し、必要に応じて削除可能
✓
パソコン版 Chrome のデザインを刷新(Chrome 117)
✓
ネイティブ クライアントのサポートの更新
✓
WebSQL のサポート終了と削除
✓
権限の使用状況やロックのインジケーターを刷新
✓
価格トラッキング
✓
パソコン版 Chrome の料金の検討
✓
iOS のパスワード マネージャーへアクセス時の認証
✓
ダウンロード警告の改善
✓
Storage Access API とプロンプト
✓
Android 版 Chrome トラックパッドのサポート
✓
URL セッターのポート オーバーフローのチェック
✓
TLS SHA-1 サーバー署名のサポート終了
✓
URL 標準互換 IPv4 埋め込み IPv6 ホストパーサー
✓
フォーム フィラーのユーザー補助モード
✓
Clear-Site-Data ヘッダーを介する Client Hints の削除
✓
WebRTC getStats datachannelIdentifier -1 を削除
✓
WebRTC の getStats encoderImplementation/decoderImplementation unknown を削除
✓
WebRTC におけるコールバック ベースの以前の getStats() のアンシップ
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS のバッテリー状態の通知音
✓
ログイン画面またはロック画面でコンテンツ管理のエスケープを回避
✓
GIF 対応の絵文字選択ツール
✓
ChromeOS を刷新
✓
ChromeOS カスタマイズ アプリ
✓
ChromeOS の色補正の設定
✓
ChromeOS でのタブ形式 PWA
✓
ランチャー検索機能でシステム応答カードを表示
✓
管理対象ユーザーに ZTE 以外のデバイスの登録を促す
✓
✓
ChromeOS の Bluetooth スタックの置き換え
✓
タイムラプス撮影
✓
クリップボード履歴のオプションを拡張
✓
ChromeVox ダイアログの変更
✓
すべての対応デバイスで Steam を有効化
✓
[次のカレンダー] ビューでビデオ通話に参加を統合
✓
アダプティブ充電
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome Management Reports API でレポートの印刷が可能に
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome に chrome://policy/test ページを導入
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除
✓
不正なストア外の拡張機能をリモートで無効化
✓
RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除
✓
macOS で iCloud キーチェーンのパスキーをサポート
✓
✓
ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索
✓
赤色インタースティシャルの変更
✓
✓
フォーム コントロールが縦書きモードをサポート
✓
JavaScript で設定された制御文字を含む Cookie をすべてブロック
✓
セーフ ブラウジング保護レベル設定のテキストと画像を明確化
✓
拡張機能 Service Worker での WebUSB
✓
拡張機能のテレメトリー レポートに chrome.tabs API 呼び出しを追加
✓
標準外の appearance キーワードを削除
✓
Chrome リリース スケジュールの変更
✓
Web MIDI API の権限プロンプト
✓
SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行
✓
✓
Chrome ブラウザ クラウド管理: クラッシュ レポート
✓
Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
✓
他のデバイスから最後のタブを再開できるディスプレイ バナー
✓
Sanitizer API を削除
✓
保存、取り消し、同期可能なタブグループ
✓
Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー
✓
Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了
✓
ターゲット名のダングリング マークアップを _blank に変更
✓
自動車のプライベート ネットワーク アクセスの制限
✓
宣言型 Shadow DOM の非標準 shadowroot 属性のサポート終了
✓
Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)
✓
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
✓
サポート終了の予告: 変更イベント
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
プライバシー ハブ
✓
ChromeOS 管理テンプレート
✓
今後予定されている管理コンソールの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
キオスクモードでの URL キーによる匿名化データの収集
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- アンロード イベントをスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザとデスクトップ プラットフォームの Firefox でバック / フォワード キャッシュの主要なブロッカーとなっています。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、多くの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるため、パソコン版 Chrome でアンロード イベントを徐々にスキップすることを提案します。アンロード イベントから移行するための時間が必要な場合は、API とグループ ポリシーの形式で、一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: デベロッパー試用版
- macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了
macOS 10.13 と macOS 10.14 は、すでに Apple のサポート期間をすぎているため、Chrome でのサポートを終了します。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.13 または 10.14 で Chrome を使用している場合、Chrome 117 で macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了することを示す情報バーが表示されます。
- Mac 版 Chrome 117: macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了
- 鍵アイコンの更新

鍵アイコンは、コントロールや設定を示すために一般的に使用されている調整アイコンに置き換える予定です。鍵アイコンを中立的なインジケーターに置き換えることで、鍵アイコンがページの信頼性に関連しているという誤解を防ぎ、Chrome ではデフォルトでセキュリティが確保されている点が強調されます。また、調査したところ、鍵アイコンをクリックすると重要な情報やコントロールが表示されることを、多くのユーザーがご存じないことがわかりました。新しいアイコンに変更することで、鍵アイコンで起こりがちな誤解を避けつつ、権限の管理や付加的なセキュリティ情報の把握が行いやすくなると考えています。
新しいアイコンは、デスクトップ プラットフォーム向けの全般的なデザイン変更の一環としてリリースされる予定です。接続が安全でない場合は、これまでどおりユーザーに警告が表示されます。chrome://flags#chrome-refresh-2023
で Chrome Refresh 2023 を有効にすると、デスクトップ版 Chrome の調整アイコンのプレリリース版を有効にできます。ただし、このフラグによって、まだ開発中かつ積極的に進行中のものであり、最終プロダクトを表すものではありません。
Android でもアイコンが変更されます。iOS の場合は鍵アイコンをタップできないため、鍵アイコンは削除されます。詳しくはこちらのブログ投稿をご覧ください。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: 新しいアイコンが Chrome 117 でリリース予定

- ネットワーク サービスをサンドボックス化(Linux、ChromeOS)
ネットワーク サービスは、セキュリティ強化のために Linux と ChromeOS ではサンドボックス化されています。Linux では、サードパーティ ソフトウェア(データ損失防止(DLP)やウイルス対策ソフトウェアなど)が Chrome のプロセスにコードを挿入していますが、この変更によってブロックされる可能性があります。その結果、ユーザーの Chrome がクラッシュすることがあります。
このような場合は、サードパーティ ソフトウェアのベンダーと協力して、Chrome のプロセスへのコードの挿入を停止してください。当面は、NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、サンドボックス化を延期できます。これは、変更への対応が間に合わない企業を支援するために用意された一時的な措置です。このポリシーは今後の Chrome バージョンで削除される予定です。
- ChromeOS および Linux 版 Chrome 117: セキュリティ強化のためのネットワーク サービスのサンドボックス化(Linux、ChromeOS)
- TLS Encrypted Client Hello(ECH)
TLS Encrypted ClientHello(ECH)拡張機能を使用すると、クライアントは ClientHello メッセージを暗号化できます。通常、これらのメッセージはクリアテキストで、サーバーの公開鍵を使用して送信されます。これによりウェブサイトは、特別な HTTPS RR DNS レコードをホストすることで、サーバー名などの機密性の高いフィールドがネットワークに漏洩するのを回避することができます。(この拡張機能の初期のイテレーションは、Encrypted Server Name Indication(ESNI)と呼ばれていました)。組織のインフラストラクチャが SNI を検証する機能(フィルタリング、ロギングなど)に依存している場合は、その機能をテストする必要があります。新しい動作を有効にするには、chrome://flags
に移動し、#encrypted-client-hello
フラグを有効にします。Windows と Linux でフラグを有効にするには、セキュア DNS も有効にする必要があります。
互換性の問題がある場合は、EncryptedClientHelloEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して ECH のサポートを無効にできます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117
- セーフ ブラウジングの警告に関するユーザー アンケート
ユーザーがセーフ ブラウジングの警告に従った(または無視した)後、Chrome の使用感に関する満足度についてユーザーに尋ねることがあります。この機能は SafeBrowsingSurveysEnabled ポリシーで制御できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117
- オンボーディング エクスペリエンスを簡素化
一部ユーザーは、簡略化したオンボーディング エクスペリエンスにより、より直感的な方法で Chrome にログインできます。ユーザーに Chrome へのログインと同期の有効化を許可するかどうかは、これまでどおり BrowserSignin、SyncDisabled、EnableSyncConsent、RestrictSigninToPattern、SyncTypesListDisabled などのエンタープライズ ポリシーで制御できます。PromotionTabsEnabled ポリシーを使用すると、オンボーディングを完全にスキップできます。DefaultBrowserSettingEnabled は従来と同じように使用できます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117
- 安全でないダウンロードに関する警告
Chrome では、ファイルが安全でない(HTTPS ではない)接続でダウンロードされた場合、一部のダウンロードで警告が表示されるようになります。この警告によりダウンロードが阻止されることはなく、ユーザーは警告を無視できます。企業は、chrome://flags/#insecure-download-warnings
によって警告を有効にしてダウンロードをテストできます。また、InsecureContentAllowedForUrls にダウンロード サイトを追加することで、ファイルを安全に配信できないサイトに対する警告を無効にすることも可能です。
- Android、ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 117: 一部のダウンロードで警告が表示(Chrome)

- Service Worker 静的ルーティング API
Chrome で Service Worker 静的ルーティング API がリリースされます。これにより、デベロッパーは Service Worker の読み込み方法を最適化できます。具体的には、デベロッパーがルーティングを構成し、Service Worker のシンプルな動作をオフロードできます。条件が一致すれば、Service Worker を起動や JavaScript を実行せずにナビゲーションが行われるため、ウェブページは Service Worker のインターセプトによるパフォーマンス低下を回避できます。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 116: Service Worker 静的ルーティング API のオリジン トライアル
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: Service Worker 静的ルーティング API をリリース
- Chrome ブラウザと Symantec Endpoint DLP の統合
この機能は、Chrome と Broadcom の Symantec DLP エージェント間でコンテンツ(ファイルまたはテキスト)を転送する、安全かつネイティブな統合を提供します。拡張機能をデプロイする必要はありません。CBCM または CDM の管理対象ユーザーが Chrome 経由でデータを送信する操作を行うと、Symantec Endpoint DLP でデータの引き出しをモニタリングし、お客様の DLP ポリシーに基づいて許可/ブロックの制御を適用できます。
- Windows 版 Chrome 117
- ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能が必須に

HTTPS に使用される X.509 証明書には、証明書の鍵の使用方法を宣言する鍵使用拡張機能が含まれている必要があります。この指示により、証明書が意図しない状況で使用されるのを防ぎ、それによって HTTPS や他のプロトコルに対する複数プロトコルをまたぐ類の攻撃から保護できます。これが機能するためには、サーバー証明書が接続の TLS パラメータと一致していることを HTTPS クライアントで確認する必要があります。具体的には、「RSA」の使用時に「digitalSignature」と場合によっては「keyEncryptoment」(使用する TLS 暗号によって異なる)の鍵使用フラグがアサートされることを確認する必要があります。
Chrome 117 では、ローカルルートにチェーン接続した RSA 証明書について、鍵使用に関する拡張機能が、適切に設定されるようになります。ECDSA 証明書と公的に信頼されている証明書では、すでに鍵の使用が必須です。企業は RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシー(Chrome 116 で利用可能)を使用して鍵使用の強制適用をテストし、一時的に無効にできます。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 116: RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシーが追加
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: ローカルルートに関連付けられた RSA 証明書で、鍵用途の拡張機能が正しく設定されていることが必須になります。ECDSA 証明書と公的に信頼されている証明書では、すでに鍵の使用が必須です。
- ログインと同期の簡素化
Chrome で、ログインと同期が簡素化され統合したバージョンをリリースします。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、完全に(SyncDisabled)または一部(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- iOS 版 Chrome 117: iOS でのログインと同期の操作を簡略化

- 閲覧データの削除に関する更新(Android)
Chrome ではブラウザのデータ削除機能を強化して、ユーザーがより簡単かつ迅速に「閲覧履歴のデータ削除」を完了できるようにしています。ただし、高度なデータ削除のニーズにきめ細かく対応できる点は変わりません。
- Android 版 Chrome 117
- 安全でない可能性がある拡張機能をユーザーが確認および削除可能
chrome://extensions
に新しい確認パネルが追加されます。このパネルは、ユーザーの注意を必要とする安全でない拡張機能(マルウェア、ポリシーに違反している、または Chrome ウェブストアで入手できなくなった場合など)がある場合に表示されます。ユーザーはこうした拡張機能を削除するか保持するかを選択できます。
また、危険性が高く確認が必要な拡張機能の数も、Chrome の [プライバシーとセキュリティ] ページで確認できます。管理者は ExtensionUnpublishedAvailability ポリシーを使用して、安全でない拡張機能が利用できるかどうかを事前に管理できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117
- パソコン版 Chrome のデザインを刷新(Chrome 117)

Google のデザイン プラットフォームの Google Material 3 への移行に伴い、UI 要素やスタイルの刷新、新しい動的なカラーシステムによるカスタマイズ性の向上、アクセシビリティの強化により、各種 OS における Google のパソコンのブラウザをモダナイズすることになりました。UI の最初の更新は Chrome 117 でリリースされます。
Chrome のその他メニューも、お客様がツールやアクションに簡単にアクセスできるようにすることで、Chrome のパーソナライズおよびカスタマイズ エクスペリエンスを拡充するための基盤となるよう更新されます。メニューは Chrome 117 以降、段階的に更新されます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: すべてのユーザーにロールアウトを開始


- ネイティブ クライアントのサポートの更新
Windows、macOS、Linux の拡張機能から、ネイティブ クライアント NaCl のサポートが削除されます。エンタープライズ ポリシー NativeClientForceAllowed を使用すると、ネイティブ クライアントを引き続き使用できます。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: Windows、macOS、Linux の拡張機能からネイティブ クライアント NaCl のサポートを削除
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: NativeClientForceAllowed ポリシーを削除
- WebSQL のサポート終了と削除
Web SQL Database 標準は、2009 年 4 月に最初に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。Gecko はこの機能を実装したことがなく、WebKit は 2019 年にこの機能のサポートを終了しました。W3C は、ウェブ データベースを必要とする企業に対して、Web Storage や Indexed Database の導入を推奨しています。リリース以来、ユーザーのセキュリティを維持するのは驚くほど困難でした。SQLite は当初、悪意のある SQL ステートメントを実行するように設計されていませんでしたが、WebsQL ではまさにこれを実現する必要があります。安定性とセキュリティの問題の流れに対応しなければならないと、ストレージ チームにとって予測不可能な費用が発生します。正式な代替として WASM を介した SQLite を使用するため、Google は WebSQL を完全に削除したいと考えています。
- Chrome 115: サポート終了に関するメッセージをコンソールに追加
- Chrome 117: Chrome 117 で、WebSQL のサポート終了トライアルが開始されます。試用期間は Chrome 123 で終了します。試用期間中、この機能を使用するには WebSQLAccess ポリシーが必要です。
- Chrome 119: Chrome 119 以降、WebSQL は利用できなくなります。この機能は、Chrome 123 までは WebSQLAccess ポリシーを使用してアクセスできます。
- 権限の使用状況やブロックを示すインジケーターを改良
使用中のアクティビティ インジケーターは、オリジンが権限制限のある機能をアクティブに使用していることをユーザーに知らせる視覚的な手がかりです。位置情報へのアクセス状況や、動画や音声がキャプチャされているかどうかなどを示すために使用できます。Chrome で、アクティビティ インジケーターのライフサイクルが変更され、アドレスバーに表示される時間が更新されます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117

- 価格トラッキング
Chrome 117 以降、ユーザーが価格をトラッキングできる製品をブックマークすると、価格トラッキングが利用可能になり次第、デフォルトで有効になります。ユーザーはアイテムごとに価格のトラッキングを無効にでき、管理者は ShoppingListEnabled ポリシーでこの機能を完全に無効にできます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117
- パソコン版 Chrome における価格の検討
一部のユーザーに対しては、アドレスバーにチップが表示され、ユーザーが購入しようとしている製品の価格情報を確認できます。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117

- iOS におけるパスワード マネージャー アクセス時の認証
セキュリティ強化のため、iOS の Chrome で Google パスワード マネージャーにアクセスする際に再認証が必要になりました。以前は、パスワードの詳細やメモを表示するときのみ再認証が必要でした。デバイスのロック解除方法(Face ID、TouchID、パスコード)が表示され、パスコードが設定されていない場合は、パスコードの設定を求めるメッセージが表示されます。
- iOS 版 Chrome 117: iOS 版 Chrome で Google パスワード マネージャーにアクセスするときは毎回再認証が必要になります。
- ダウンロードの警告を改善
Cookie の盗難やその他のマルウェア ダウンロードに伴う影響を減らすため、パソコン ダウンロードの警告文やパターンをクリーンアップして、明確で一貫性を持たせる取り組みを進めています。
- LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: 文字列、アイコン、色、および一部のダウンロードに関する警告メッセージが更新されます。



- Storage Access API とプロンプト
サードパーティ Cookie がブロックされている場合に、フレームが Storage Access API(SAA)を介してサードパーティ Cookie へのアクセスをリクエストすることを許可します。
- ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 117: 仕様に記載されているすべての動作(ユーザー プロンプトなど)を実装し、さらに独自のユーザー エージェント特有の動作を追加することで、Storage Access API をサポートします。
- Android 版 Chrome のトラックパッドのサポート
Android 版 Chrome でも、パソコンの Chrome と同様に、高度なキーボード、トラックパッド、マウスのサポートが追加されました。
- Android 版 Chrome 117: ウェブ コンテンツの編集、カーソルの移動、メディアのショートカットを有効にします。
- URL セッターでのポート オーバーフローのチェック
url.port の設定時にポートの値がチェックされるようになりました。16 ビットの数値制限をオーバーフローする値はすべて無効になります。たとえば、次のスクリプトでは変更後の動作が変わります: ``` u = new URL("http://test.com"); u.port = 65536 console.log(u.port); ```
変更前の出力は 65536 です。変更後、出力は 80 になります。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- TLS SHA-1 サーバー署名のサポートが終了
Chrome では、TLS handshake 時のサーバー署名に SHA-1 を使用した署名アルゴリズムのサポートを終了します。これは、すでに削除されているサーバー証明書での SHA-1 サポートや、引き続きサポートされるクライアント証明書での SHA-1 サポートには影響しません。一時的な InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、SHA-1 を一時的に再度有効にできます。このポリシーは Chrome 123 で廃止されます。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- URL 標準互換 IPv4 埋め込み IPv6 ホストパーサー
IPv4 の埋め込み IPv6 ホストパーサーを解析する動作が更新され、ウェブ URL 標準(https://url.spec.whatwg.org/#concept-ipv6-parser)に厳密に準拠できるようになります。IPv6 アドレスに導入された制限、* 埋め込み IPv4 アドレスは常に 4 つの部分で構成されます。http://[::1.2] のような 4 つの部分未満のアドレスは無効になります。この機能は URL 相互運用 2023 の一部です。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- フォーム フィラーのユーザー補助モード
この機能により、フォーム フィラーアプリに全ユーザー補助 API のサブセットが提供されるため、パフォーマンスが向上します。
- Android 版 Chrome 117: 全ユーザー補助 API のサブセットが、フォーム フィラーアプリに対して提供されます。
- Clear-Site-Data ヘッダーを使った Client Hints の消去
ウェブサイトで `Clear-Site-Data: “clientHints
” を使用して Client Hints キャッシュを削除できるようになります。Client Hints は、Cookie、キャッシュ、または * が同じヘッダーによってターゲットに設定されている場合も消去されるようになりました。これは、ユーザーが UI で Cookie を消去し、Client Hints のキャッシュもすでに消去されている場合、Client Hints のキャッシュはキャッシュであり、ワイルドカード ターゲットとの整合性を保つためです。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- WebRTC getStats datachannelIdentifier -1 を削除

WebRTC getStats API は dataChannelIdentifier プロパティを公開します。データチャネル接続が確立される前に統計情報がクエリされた場合に値「-1」が提供されなくなります。代わりに、辞書のメンバーは省略されます。これは、こちらの記事で説明されている無意味な情報を返さない一般的なパターンに準じています。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- WebRTC getStats encoderImplementation の削除、または decoderImplementation unknown
WebRTC getStats API は、動画の送受信エンコーダとデコーダの実装名を公開します(https://w3c.github.io/webrtc-stats/#dom-rtcoutboundrtpstreamstats-encoderimplementation)
動画フレームのエンコードまたはデコード前に統計情報がクエリされる場合に unknown の値が提供されなくなります。代わりに、辞書のメンバーは省略されます。これは、こちらの記事で説明されている無意味な情報を返さない一般的なパターンに準じています。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
- WebRTC 向けコールバック ベースの以前の getStats() のアンシップ
RTCPeerConnection には getStats()
の 2 つのバージョンがあります。1 つは Promise を解決してレポートを返す仕様に準拠しており、もう 1 つは最初の引数としてコールバックを介してさまざまなレポートを非標準に返します。コールバック ベースのバージョンはまもなく削除されます。削除対象は Chrome 117 です。さらに時間が必要なアプリについては、Chrome 113~Chrome 121 の非推奨トライアルを利用できます。Chrome 114 以降では、トライアルを使用しない限り、Canary/ベータ版で例外がスローされます。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 117
ChromeOS の更新内容
- ChromeOS のバッテリー状態の通知音

Chrome 117 では、通知音によってバッテリーの状態を示します。ユーザーはこの音のオンとオフを切り替えることができ、管理者は DeviceLowBatterySoundEnabled ポリシーを使用して制御できます。デバイスが電源に接続されていない場合は、次の場合に警告音が鳴ります。
- バッテリー残量が充電時間 15 分まで低下したとき。5 分になるともう一度警告音が鳴ります。
デバイスを電源に接続すると、以下の場合にビープ音が鳴ります。
- バッテリー残量 - 0~15%(低)
- バッテリー残量 - 16~79%(中)
- バッテリー残量 - 80~100%(高)
デバイスを接続した充電器の出力が低い場合、バッテリー残量が 10% に低下したときと、5% に低下したときに警告音が鳴ります。
- ログイン画面やロック画面でコンテンツ管理のエスケープを行わない

サードパーティの ID プロバイダ(SAML または OIDC を使用)で ID 連携を使用している場合に、エンドユーザーのログイン画面とロック画面に表示されるコンテンツを管理者が制御および制限できるようになりました。これを実現するため、ログイン画面とロック画面で外部 URL をブロックまたは許可する 2 つの新しいポリシー DeviceAuthenticationURLAllowlist と DeviceAuthenticationURLBlocklist を導入しました。その結果、コンテンツ制御のエスケープを回避できます。
- 絵文字選択ツール(GIF 対応)

絵文字選択ツールで GIF がサポートされるようになりました。ご自分を表現するのに最適な GIF を検索して見つけましょう。
管理対象デバイスの場合、この機能はデフォルトでオフになっています。

- ChromeOS を刷新

Google の新しいデザイン プラットフォームである Google Material 3 により ChromeOS 117 の最新機能を実現しました。- 壁紙やスタイルに合わせて動的に更新される新しいテーマセット。
- ほぼすべてのシステム サーフェスのデザインを一新し、テキスト、メニュー、アイコン、要素を更新しました。
ChromeOS カスタマイズ アプリを使用すると、新しいデザインを管理できます。
- ChromeOS カスタマイズ アプリ

このリリースにより、ChromeOS で壁紙に合ったアクセント カラーで、デバイス用のユニークなテーマを作成できるようになりました。アクセント カラーはライトモードとダークモードにも適応します。
- ChromeOS の色補正の設定

ChromeOS に、画面上の色を見やすくする組み込みの色補正の設定を導入しました。ChromeOS のユーザー補助設定の [表示と拡大] で、1 型 2 色覚、2 型 2 色覚、3 型 2 色覚のカラーフィルタを有効に設定できます。または、グレースケールで表示することもできます。ユーザーはスライダーを使用して、ニーズに合わせてフィルタの強さをカスタマイズできます。
- ランチャーの検索機能でシステム応答カードを表示

ユーザーがランチャーで OS バージョン、バッテリー、RAM、ストレージ、CPU のステータスを検索したときに、その情報を検索結果でプレビューできるようになりました。

- 管理対象ユーザーに ZTE 以外のデバイスの登録を促す

この機能によって、管理者は新しいユーザー ポリシー UserEnrollmentNudging を導入することで、管理対象ユーザーにゼロタッチ以外のデバイスを登録するよう要求できます。このポリシーは、特定のユーザーの登録を要求するよう構成できます。このポリシーが有効になっており、管理対象ユーザーが登録手順を実施していないままデバイスで最初のログインを行った場合は、登録フローに切り替えるか、別のメールアドレスを使用してログインするよう促すポップアップが表示されます。これにより、未登録の管理対象ユーザーがログインすることを根本的に回避できます。
- ChromeOS の Bluetooth スタックの置き換え

ChromeOS 117 以降、この Bluetooth ソフトウェアの変更により、Android Bluetooth スタックである Fluoride が ChromeOS に搭載されます。この変更はすべての ChromeOS デバイスに段階的に適用されます。移行はログイン時にシームレスに行われ、ペア設定済みの既存のデバイスは保持されます。また、現時点で Bluetooth デバイスでも中断なく動作します。問題が発生した場合は、フィードバックをお送りください。また、必要に応じて、chrome://flags/#bluetooth-use-floss で新しいスタックを無効にしてください。
- タイムラプス録画

内蔵カメラのアプリが、タイムラプス録画をサポートするようになりました。この機能を使用するには、カメラアプリを開き、[動画]、[タイムラプス] の順に選択します。利用可能な保存容量がある限り、録画を続行できます。動画が常に美しく見えるよう、カメラアプリが録画時間に基づいてタイムラプス動画の適切な速度を判断します。

- クリップボード履歴のオプションを拡張

クリップボード履歴メニューを改良(新しいエントリ ポイント、機能を見つける方法の導入、機能の理解を簡素化することを含む)し、機能を容易に見つけて使用できるようにしました。クリップボード履歴内のアイテムの詳細を表示し、コンテキスト メニューに直接ネストされたクリップボード履歴アイテムにアクセスできるようになりました。クリップボードの履歴を初めて目にしたユーザーのために、この機能について理解するための情報も追加しました。
管理コンソールの更新内容
- Chrome Management Reports API でレポートの印刷が可能に

Chrome 117 で Chrome Management Reports API に印刷レポートにアクセスできるエンドポイントが追加されました。この新しいエンドポイントでは、ユーザーごとおよびプリンタごとの印刷サマリー レポートと、管理対象プリンタに送信されたすべての印刷ジョブのリストを取得できます。新しいエンドポイントから提供されたデータは、管理コンソールの [印刷の使用状況] ページのデータに対応しています。この更新により、サードパーティの Reports API でも同じデータが公開されます。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
予定されているブラウザの変更
- Chrome に chrome://policy/test ページを導入

chrome://policy/test
によってお客様は Beta、Dev、Canary の各チャンネルでポリシーをテストできます。お客様から十分なご要望があれば、この機能の Stable チャンネルへの移行も検討いたします。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化

セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Windows 版 Chrome 118: Windows でネットワーク サービスをサンドボックス化
- ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除

Chrome で今後 ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーを削除する予定です。このポリシーは Chrome 99 で導入され、バージョンが 100 になった時点でユーザー エージェント文字列の解析にバグが発生した場合に、ユーザー エージェント文字列のメジャー バージョンを 99 で固定するかどうかを制御するためのものです。結果として、この機能の導入は不要でした。3 桁のバージョンの解析で小さな問題が見つかりましたが、すべて修正済みです。そのため、このポリシーを削除します。 このポリシーの削除についてご意見がおありの場合や、このポリシーに基づくイントラネットの不具合にお気付きの場合は、このバグに関するコメントを送信してください。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーの削除
- 悪意のあるストア外の拡張機能をリモートで無効化

セーフ ブラウジング保護強化機能が有効になっている場合、ユーザーが悪意のあるストア外の拡張機能をインストールしていることが判明し、手動または自動検出システムによりセーフ ブラウジング サーバーに判断結果が入力されると、拡張機能が無効になります。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 機能のリリース
- RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除

RendererCodeIntegrityEnabledポリシーは削除されます。サードパーティ ソフトウェアとの非互換性が生じる可能性がある場合は、このリリースに先立ち、ポリシーの適用を中止して確認することをおすすめします。問題が見つかった場合は、こちらからバグをご報告ください。
- Windows 版 Chrome 118: このポリシーはサポートが終了し、無効になります
- macOS 版 iCloud キーチェーンでパスキーをサポート

macOS 版 Chrome 13.5 以降で、iCloud キーチェーンのパスキーの作成と使用がサポートされます。WebAuthn を使用してログインする場合は、ユーザーが Chrome に必要な権限を付与すると、iCloud キーチェーンのパスキーがオプションとして表示されます。権限が付与されていない場合は、汎用の [iCloud キーチェーン] オプションが表示され、iCloud キーチェーン パスキーを表示する前に、権限を求めるメッセージが表示されます。権限を拒否しても iCloud キーチェーンは引き続き使用できますが、毎回手動で選択する必要があります。サイトからプラットフォームのパスキーの作成を求められた場合は、iCloud ドライブが使用されているかどうか、および現在のプロファイルの WebAuthn 認証情報が最近使用されたかどうかに基づいて、デフォルトで iCloud キーチェーンにパスキーが作成される場合があります。これは、chrome://password-manager/settings の設定と、エンタープライズ ポリシー CreatePasskeysInICloudKeychain で制御できます。
- Mac 版 Chrome 118: Chrome 118 で iCloud キーチェーンを使用できるようになります。Chrome がデフォルトで iCloud キーチェーンにプラットフォーム パスキーを作成するかどうかは、118 の有効期間中に Finch によって変更される可能性があります。
- ハッシュ プレフィックス リアルタイム検索

標準のセーフ ブラウジング保護設定を使用しているユーザーに対して、安全でない URL のローカルリスト(更新頻度が低い)と比較するのではなく、アクセスした URL の保護がリアルタイムで行われるようになりました。具体的には、URL の部分ハッシュを Oblivious HTTP を介してプロキシ経由で Google セーフ ブラウジングに送信し、ユーザーの IP アドレスが部分ハッシュにリンクしないようにします。この変更により、ユーザーのプライバシーを維持しながらセキュリティを強化できます。必要に応じて、SafeBrowsingProxiedRealTimeChecksAllowed ポリシーを使用してこの機能を無効にできます。
- iOS、ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 最初に 1% のロールアウトを実施し、その後対象を 100% のユーザーに拡大します。
- 赤色のインタースティシャルのフェイスリフト

Chrome 118 では、赤色のセーフ ブラウジング インタースティシャルがマイナー更新された状態でユーザーに表示されます。本文には Chrome の明示的な推奨事項が含まれ、サイト ID は本文ではなく詳細セクションで指定します。警告アイコンが危険アイコンに置き換わり、最新のプロダクト標準に合わせてスタイルが更新されます。これらの変更により、警告に対するユーザーの理解が向上します。
- Android、iOS、ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118
- フォーム コントロールが縦書きモードをサポート

CSS プロパティの書き込みモードをフォーム コントロール要素で有効にする必要があります。これにより、テキスト行を水平方向または垂直方向にレイアウトでき、ブロックの進行方向を設定できます。この機能により、フォーム コントロール要素の選択、メーター、進行状況、ボタン、テキスト領域、入力に、vertical-rl または vertical-lr の書き込みモードを設定できるようになります。Google はウェブの互換性確保のために必要に応じて、118 でいくつかのフォーム コントロールに関する変更を徐々に展開し、今後のマイルストーンで継続する予定です。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- JavaScript で設定された制御文字を含むすべての Cookie をブロック

JavaScript で設定された Cookie 内の制御文字の処理方法を更新します。具体的には、すべての制御文字が原因で Cookie 全体が拒否されます(以前は Cookie 行に NULL 文字、改行文字、ラインフィード文字があったため、完全に拒否されるのではなく切り捨てられ、特定の環境では悪意のある動作が発生していました)。この動作により、RFC6265bis の最新ドラフトで示されている動作と Chrome が整合する状態になります。この変更は、「--disable-features=BlockTruncatedCookies」または「BlockTruncatedCookies」のエンタープライズ ポリシーを使用して無効にできます。これらのポリシーは、この変更によって破損が発生した場合に備え、いくつかのマイルストーンで引き続き存在します。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- セーフ ブラウジング保護レベル設定のテキストと画像を明確化

Chrome 118 では、一部のユーザーに対して、[セキュリティ設定] ページとプライバシー ガイドの両方に、セーフ ブラウジングの保護レベルについて説明する新しいテキストが表示されます。このアップデートでは、表とユーザーが詳細を確認できるヘルプセンター記事へのリンクを追加して保護強化機能のレベルを明確化しています。この新しい表は、対象のオプションを選択した場合と他のオプションを選択した場合のトレードオフの理解に役立ちます。標準保護機能、保護なし、パスワードの不正使用に関する警告の切り替えの説明を簡略化し、オプションを明確にしました。セーフ ブラウジングの保護レベルは既存の設定であり、引き続き SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーの値で制御されます。
- Chrome 118: 一部のユーザーに対して、Chrome の [セキュリティ設定] ページとプライバシー ガイドのテキストと画像が更新された状態で表示されます。
- 拡張機能 Service Worker での WebUSB の使用

ブラウザ拡張機能によって登録された Service Worker に WebUSB API を公開することで拡張機能イベントに応答する際に、ウェブ デベロッパーが WebUSB API を使用できるようにします。この API は、サイトで登録された Service Worker にはまだ公開されませんが、拡張機能の API をサポートすることで得られた実装の経験は、そのような将来のプロジェクトにとって貴重なものです。
- Windows、Mac、Linux 版 Chrome 118
- Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0

Chrome 118 以降、一部のネットワーク リクエストのトラフィックがプライバシー プロキシ経由で Google 所有のリソースに転送される場合があります。これは、IP アドレスを既知のクロスサイト トラッカーからマスキングし、ユーザーの ID を保護するという大きな取り組みにおける初期のマイルストーンです。詳細(エンタープライズ ポリシーを含む)については近日中にお知らせします。
- 拡張機能のテレメトリー レポートに chrome.tabs API 呼び出しを追加

セーフ ブラウジング保護強化機能を有効にすると、拡張機能による chrome.tabs API 呼び出しに関するテレメトリー情報が Chrome で収集されるようになります。この情報は Google のサーバーで分析され、悪質な拡張機能やポリシー違反の拡張機能の検出精度がさらに向上します。また、Chrome 拡張機能を使用するすべてのユーザーの保護も強化されます。この機能および全拡張機能のテレメトリー機能を無効にするには、SafeBrowsingProtectionLevel を 2 以外の値に設定(セーフ ブラウジング保護強化機能を無効化)します。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 118: 機能のリリース
- 標準的でない外観のキーワードを削除

サポートする必要があるのが標準的ではない外観のキーワードのみであるため、今後サポートするべきではない外観(および -webkit-appearance)キーワードを削除します。* inner-spin-button
* media-slider
* media-sliderthumb
* media-volume-slider
* media-volume-sliderthumb
* push-button * searchfield-cancel-button
* slider-horizontal * sliderthumb-horizontal
* sliderthumb-vertical
* square-button
なお、値 selector-vertical は、このパッチの一環として削除されません。この値は垂直方向の <input type=range> を許可するために使用します。これは Stable で FormControlsVerticalWritingModeSupport 機能が有効になると削除されます。
これまでは、前述のキーワードのいずれかを使用すると、コンソールの警告は表示されていましたが、キーワードは有効な値として認識されるようになっていました。この機能が有効になると、外観のプロパティは無視され、空の文字列に設定されます。Google は、ウェブの互換性を確保するために、Chrome ステータス指標でのカウンタの使用状況に基づいて、外観に関するキーワードを段階的に削除します。リリース 118 では、ページ読み込み使用率が 0.001% 未満の以下のキーワードから開始します。
* media-slider(0.000361)
* media-sliderthumb(0.000187%)
* media-volume-slider(0.000143%)
* media-volume-sliderthumb(0.000109%)
* sliderthumb-horizontal(0.000182%)
* sliderthumb-vertical(0.000014%)
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 118
- Chrome リリース スケジュールの変更

Chrome 119 以降のすべてのリリースは 1 週間前倒しで行われます。たとえば、Chrome 119 は 11 月 1 日ではなく 10 月 25 日に Stable 版としてリリースされます。Chrome 119 以降、ベータ版のリリースも 1 週間早まる予定です。
- Android、iOS、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- Web MIDI API の権限プロンプト

この機能は、権限プロンプトにより Web MIDI API のアクセス権を制限します。現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。この実装により、SysEx をサポートしていない Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。そこで DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に構成できるようにします。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行

SVG 仕様が更新され、SVG <use> 要素内の data: URL のサポートが削除されました。Webkit は SVG <use> 要素内の data: URL をサポートしないので、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
移行に時間を要する場合は、エンタープライズ ポリシー DataUrlInSvgUseEnabled を一時的に使用することで、SVG <use> 要素のデータ URL サポートが再度有効になります。
- Android、ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows、Fuchsia 版 Chrome 119: データのサポートを終了: SVG <use> 要素の URL
- Chrome ブラウザ クラウド管理: 障害レポート

管理コンソールに新しい Chrome ブラウザ クラウド管理レポートである障害レポートが追加されました。管理コンソールで、IT 管理者は実行中の Chrome のバージョンに基づいて、時間の経過に伴うクラッシュ イベント数の推移をグラフで簡単に可視化して確認できます。
- Android、iOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: Chrome ブラウザ クラウド管理でクラッシュ レポートをリリース
- 他のデバイスで最後に使用したタブから再開できるディスプレイ バナー

直ちに移行する際にデバイスを切り替える必要があるログイン中のユーザーに、以前のデバイスで最近使用していたタブを選択するよう提案することで、タスクの再開を支援します。管理者は、SyncTypesListDisabled という既存のエンタープライズ ポリシーからこの機能を制御できます。
- iOS 版 Chrome 119: 機能のリリース

- Sanitizer API を削除

Sanitizer API の目的は、容易に使用可能かつ常に安全な、ブラウザで管理される HTML サニタイザーをプラットフォームに組み込むことです。これは 2020 年第 2 四半期に開始された、ブラウザ間での標準化の取り組みです。Sanitizer API の初期バージョンは、その時点の仕様ドラフトに基づいて Chrome 105 でリリースされました。しかし、この間議論は進み、提案されている API の形状は大きく変化しました。現在の API が定着しないように、現在の実装を削除したいと考えています。
提案した仕様が再び安定したら、Sanitizer API を再実装する予定です。
- カウンタを使用する: 現在、Sanitizer API はページアクセスの 0.000000492% で使用されています。
- 新旧の API: * 以前の説明。Chrome 105 以降で「MVP」に実装されている API:
https://github.com/WICG/sanitizer-api/blob/e72b56b361a31b722b4e14491a83e2d25943ba58/explainer.md *
- 新しい説明(引き続き作成中):
https://github.com/WICG/sanitizer-api/blob/main/explainer.md
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- タブグループを保存、呼び出し、同期可能

ユーザーがタブグループを保存できるようになります。これにより、グループ内のタブを閉じて再度開くことや、それらのタブをデバイス間で同期することが可能になります。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119
- Chrome プロファイルの分離: 新しいポリシー

企業プロファイルを企業が構成できるようにするために、新しい 3 つのポリシー ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist が作成されます。基本的に、これらのポリシーは ManagedAccountsSigninRestriction と EnterpriseProfileCreationKeepBrowsingData に代わるものです。
- Linux、Mac、Windows 版 Chrome 119: 新しいプロファイル分離ポリシー(ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist)を利用できます。
- ターゲット名のダングリング マークアップを「_blank」に置換

この変更によって、ダングリング マークアップ(「\n」と「<」)が含まれる場合に、ナビゲーション可能なターゲット名(通常はターゲット属性によって設定されます)が「_blank」に置き換えられます。これによって、ダングリング マークアップ挿入の軽減における回避が修正されました。
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- 自動車のプライベート ネットワーク アクセスの制限

これにより、Android Automotive にサブリソースに対するプライベート ネットワーク アクセスのプリフライト リクエスト、ワーカーのプライベート ネットワーク アクセスなどのプライベート ネットワーク アクセスの制限が追加されました(BuildInfo::is_automotive の場合)。上に示した 2 つの機能は警告専用モードでリリースされていますが、この機能により制限が適用されます。つまり、制限が満たされていない場合はメイン リクエストが失敗します。
- Windows、Mac、Linux 版 Chrome 5
- Android 版 Chrome 119
- 宣言型 Shadow DOM の非標準「shadowroot」属性のサポート終了

宣言型の Shadow DOM を有効にする標準トラックの「shadowrootmode」属性が Chrome 111 で導入されました [1]。標準以外の古い「shadowroot」属性は非推奨になりました。非推奨期間中は、どちらの属性も機能しますが、「shadowroot」属性では新しいストリーミング動作が有効にならないのに対して、「shadowrootmode」ではコンテンツのストリーミングが許可されます。わかりやすい移行パスとしては、「shadowroot」を「shadowrootmode」に置き換えます。古い「shadowroot」属性は Chrome 112 で非推奨になり、2023 年 11 月 1 日に Stable に移行する Chrome 119 では削除(サポートを終了)されます。[1] https://chromestatus.com/feature/5161240576393216
- Windows、Mac、Linux、Android 版 Chrome 119
- Android 版 Chrome で Android Nougat のサポートを終了

Chrome 119 をもって Android Nougat のサポートを終了します。影響を受けるユーザーには、オペレーティング システムのアップグレードを知らせるメッセージが表示されます。Chrome 120 については、Android Nougat を運用するユーザーに対するサポートも提供も行われません。
- Android 版 Chrome 120: Android 版 Chrome での Android Nougat のサポートを終了
- Chrome のサードパーティ Cookie のサポート終了(3PCD)

Chrome 120(2024 年 1 月)以降では、CMA とのコラボレーションによる Chrome 主導のテストの一環として、Chrome トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie をグローバルに無効にします。これにより、サイトがサードパーティ Cookie(3PC)を使用しない状態で運用した結果について有意義なプレビューを実施できるようにします。企業エンドユーザーの大半が、このテストグループから自動的に除外されます。ただし、影響を受ける可能性のある一部のケースについては、企業の管理者は、テストに先立ってエンタープライズ ポリシーを使用して管理対象ブラウザをオプトアウトし、このポリシーまたはサードパーティ Cookie に依存しないように企業に必要な変更を加えるための時間を確保できます。今後、このポリシーについてさらに詳しくご案内するとともに、3PC のユースケースの特定に役立つツールをさらに提供していく予定です。当面の間、「モード B: サードパーティ Cookie の 1% のサポート終了」に関するブログのセクションで、サイトの潜在的な問題に関する準備、フィードバックの提供、報告の方法をご確認ください。
- ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 120
グローバル トラフィックの 1% でサードパーティ Cookie が無効になっています。企業ユーザーは可能な限り自動的にこの設定から除外され、ポリシーを使用して変更をオーバーライドできます。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除

Chrome 79 では、指定したドメインで Cookie の SameSite の動作を従来の動作に戻すことができる LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを導入しました。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、以下のマイルストーンで削除される予定です。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを削除
- サポート終了の予告: 変更イベント

「DOMSubtreeModified」、「DOMNodeInserted」、「DOMNodeRemoved」、「DOMNodeRemovedFromDocument」、「DOMNodeInsertedIntoDocument」、「DOMCharacterDataModified」などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブへの新しい機能の追加が大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が大幅に改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。
- Android、ChromeOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 127: 2024 年 7 月 30 日頃に Chrome 127 でミューテーション イベントをご利用いただけなくなります。
- Manifest V3 を利用するには拡張機能の更新が必要

Manifest V3 を利用するように拡張機能を更新する必要があります。この更新を行うと、主要な Chrome 拡張機能が新しいマニフェスト バージョンである Manifest V3 にアップグレードされます。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。 前述のブログ投稿(https://developer.chrome.com/blog/more-mv2-transition/)でお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中であり、2023 年の早い段階に予定されていたテストは延期されています。スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。 エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用すると、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。マニフェストのタイムラインについて詳しくは、https://developer.chrome.com/docs/extensions/migrating/mv2-sunset/ をご覧ください。- ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 98: Chrome ウェブストアで、公開設定を [公開] または [限定公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。Manifest V2 拡張機能を [非公開] から [公開] または [限定公開] に変更する機能は削除されました。
- ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 103: Chrome ウェブストアで、公開設定を [非公開] に設定した新しい Manifest V2 拡張機能の受け入れを停止します。
- ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows 版 Chrome 110: エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest V2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、ポリシーにより Manifest V2 拡張機能の使用を拡張できます。
ChromeOS、LaCrOS、Linux、Mac、Windows での今後のマイルストーン: ExtensionManifestV2Availability ポリシーの削除。
予定されている ChromeOS の変更
予定されている管理コンソールの変更
- キオスクモードでの URL キーによる匿名化データの収集

URL キーによる匿名化データの収集に関するポリシー UrlKeyedAnonymizedDataCollectionEnabled がまもなく管理コンソールでサポートされるようになります。このポリシーは 10 月 1 日から適用され、それまで無効のままになります。
Chrome 116
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
企業向けセキュリティ修正通知への登録
✓
Chrome のリリース速度を速め、セキュリティの改善を毎週実施
✓
共有シートの移行
✓
Google 検索サイドパネル
✓
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
✓
パフォーマンスの強化: メモリセーバー モードと省エネモード
✓
✓
フィッシング対策のテレメトリーの拡張
✓
Cache-Control: no-store のページに対する BFCache の有効化
✓
アイドル タイムアウト ポリシー(デスクトップ)
✓
Windows 11 における OS ネイティブのパスキーの変更
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS のデータ処理者モード(管理対象 ChromeOS 上で稼働する Chrome ブラウザを含む)
✓
制限が緩やかな Chrome アプリによる WebView の動作を停止
✓
PDF の ChromeOS OCR(スクリーン リーダー ユーザー向け)
✓
ChromeVox の設定ページを ChromeOS 設定に移動
✓
デバイスの設定ごとに入力周辺機器をカスタマイズ
✓
Android アプリの権限の管理
✓
ChromeOS Kerberos 統合の機能強化
✓
スクリーンセーバーの商用リリース
✓
自動修正機能の強化
✓
Linux アプリのその他の入力方法のサポート
✓
キオスクモードでの URL キーによる匿名化データの収集
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
拡張機能の確認パネル
✓
ネイティブ クライアント サポートの更新
✓
閲覧データの削除に関する更新(Android)
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能を必須にする
✓
ネットワーク サービスをサンドボックス化(Linux、ChromeOS)
✓
バウンス トラッキング対策
✓
--load-extension の使用制限
✓
Service Worker の静的ルーティング API
✓
拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に
✓
ログインと同期の簡素化
✓
Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0
✓
Web MIDI の権限プロンプト
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーの削除
✓
macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)
✓
パソコン版 Chrome のデザインを刷新(Chrome 117)
✓
鍵アイコンの更新
✓
Storage Access API とプロンプト
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
✓
ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーの削除
✓
Chrome リリース スケジュールの変更
✓
Web SQL のサポートを段階的に終了(Chrome 119)
✓
SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行
✓
✓
Chrome プロファイルの分離
✓
✓
LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの削除
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サポート終了の予告: 変更イベント
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安全でないダウンロードに関する警告
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今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS のバッテリー状態の通知音
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Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- 企業向けセキュリティ修正通知への登録
こちらのお申し込みフォームを使用することで、ゼロデイ修正を含む高度なセキュリティ修正または重大なセキュリティ修正が含まれる Chrome がリリースされるたびに、メール通知を受け取るようにオプトインできます。Chrome は悪意のある攻撃者よりも先を行くためにリリース サイクルを短縮しており、リリースはほぼ毎週行われています。デフォルトでは、更新が利用可能になると自動的に適用されます。そのため、Chrome のデフォルトの更新動作を維持している場合は特段の対応は不要です。企業向け Chrome の更新戦略について詳しくは、こちらをご覧ください。
- Chrome のリリース速度を速め、セキュリティの改善を毎週実施
Chrome 115 以前のリリース間隔は 4 週間であり、各メジャー リリースの中間に、セキュリティの改善とマイナーバグの修正を含むマイナー リリースが実施されていました。今後もメジャー リリースは約 4 週間ごとに計画されていますが、Chrome 116 以降はマイナー リリースを毎週行う予定です。これにより、さらに迅速にセキュリティの改善が実施されるようになります。自動更新(Chrome のデフォルトの動作であり、Google が推奨)を有効にしている場合、特にご対応いただく必要はありません。なお、重要な修正、ゼロデイ修正、その他の不測の事態に対応するため、予定外の更新をリリースすることもあります。Chrome の各リリースにおけるセキュリティ修正の通知を受け取るには、こちらでご登録ください。Chrome のセキュリティの詳細と今回の変更理由については、ブログ投稿をご覧ください。
- 共有シートの移行
Chrome では、Android U 以降のユーザーを対象に、共有機能をカスタム共有シートから Android システム共有シートに移行しています。今回の移行に伴い、共有ハイライトの定型カードや、部分的(全画面ではない)スクリーンショット用の冗長ボタンなど、一部の機能が非推奨になりました。Android U 以前の Android でも、Chrome には引き続きカスタム共有シートが表示され、ユーザーはその他(...)ボタンを使用してシステム共有シートに移動できます。
- Google 検索サイドパネル
Chrome に検索サイドパネルが導入されています。これは、ユーザーが現在表示しているページのコンテンツを詳しく調べることができる、新しいコンテキスト サイドパネルです。この新しいサイドパネルにあるツールを使用して、表示中のページに関するより詳細なコンテキストを確認できます。検索サイドパネルは Chrome 115 で一部のユーザーに対してリリース済みであり、Chrome 116 ですべてのユーザーに展開する予定です。検索サイドパネルへのアクセスを制御するには、GoogleSearchSidePanelEnabled ポリシーを使用します。
- X25519Kyber768 鍵の TLS 用カプセル化
Chrome 116 以降、NIST 規格に基づいた、ポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムの X25519Kyber768 が導入されます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber 鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyConsentmentEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。この暗号は TLS 接続と QUIC 接続の両方に使用されます。
- パフォーマンスの改善: メモリセーバー モードと省エネモード
Chrome 108 では、エンタープライズ ポリシー(TabdestroyingExceptions、BatterySaverModeAvailability、HighEfficiencyModeEnabled)により Chrome のパフォーマンスを改善し、バッテリーを長持ちさせるように設計された機能が導入されました。Chrome 116 では、メモリセーバー機能の能力が拡張され、ユーザーがタブの破棄についてよりよく理解し、より有効に活用できるようになりました。
メモリセーバー(ポリシー HighEfficiencyModeEnabled)が有効になっていると、破棄されたタブをタブバーで確認しやすくなり、アクティブなタブと非アクティブなタブのメモリ使用量に関するより詳細な分析情報が得られます。
また今回のリリースにより、例外の管理(ポリシー TabdestroyingExceptions)が、自分の例外の管理権限を持つユーザーにとって、より直感的になります。
1. 設定で、現在の手動入力に加え、現在開いているタブに基づいて例外を追加できます。
2. 破棄したタブのページ アクション チップで、サイトの今後の破棄を無効にできます。
- フィッシング対策のテレメトリーの拡張
この機能では、ユーザーの操作データを Chrome サーバーとセーフ ブラウジング サーバーに送信します。これにより、セーフ ブラウジングのフィッシング警告およびフィッシングが疑われるページへのユーザーの対応に関する知識ギャップを埋めることができます。この追加のテレメトリーにより、ユーザーへの理解を深め、フィッシング対策強化のためにどこに重点的に取り組むべきかがわかります。管理者は、エンタープライズ ポリシー MetricsReportingEnabled および SafeBrowsingProtectionLevel を使用して機能を無効にできます。
- Cache-Control: no-store のページに対する BFCache の有効化
Cache-Control: no-store ヘッダー(CCNS)付きのドキュメントは、BF キャッシュに保存できません。Chrome 116 では、こうしたドキュメントの BFCache を開始します。ただし、機密情報を含むドキュメントは対象外です(GitHub)。
AllowBackForwardCacheForCacheControlNoStorePageEnabled ポリシーでは、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページをバックフォワード キャッシュに保存できるかどうかを制御します。ウェブサイトがこのヘッダーを設定している場合、バックフォワード キャッシュからのページの復元は求められてない可能性があります。この設定がなければ、機密情報がアクセスできないようにされていても、復元後に表示される可能性があるためです。
このポリシーを有効に設定するか未設定のままにした場合、サイトに HTTP のみの Cookie の変更があるなど、キャッシュ エビクションがトリガーされない限り、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページはバックフォワード キャッシュから復元される可能性があります。
このポリシーを無効にした場合、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページはバックフォワード キャッシュに保存されません。
- アイドル タイムアウト ポリシー(デスクトップ)

Chrome 116 では、Chrome が一定時間アイドル状態になった後、ブラウザを閉じる、Cookie を削除する、プロファイル選択ツールに移動するなどの操作を実行する、などの動作を管理者が設定できるようになりました。管理者は IdleTimeout ポリシーを使用してタイムアウト期間を設定したり、IdleTimeoutActions ポリシーを使用してタイムアウト時のアクションを指定したりできます。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー

ポリシー
説明
NativeClientForceAllowed
ネイティブ クライアント(NaCl)の実行を強制的に許可する
SafeSitesFilterBehavior
SafeSites のアダルト コンテンツ フィルタリングを管理する(現在 Android で利用可能)
PostQuantumKeyAgreementEnabled
TLS のポスト量子鍵交換を有効にする
UserContextAwareAccessSignalsAllowlist
管理対象プロファイルの URL のリストに対して Chrome Enterprise デバイスの信頼コネクタの認証フローを有効にする
RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled
ローカル トラスト アンカーから発行されたサーバー証明書の RSA 鍵用途を確認する
AllowBackForwardCacheForCacheControlNoStorePageEnabled
Cache-Control: no-store ヘッダー付きのページをバックフォワード キャッシュに保存することを許可する
ChromeOS の更新内容
- ChromeOS のデータ処理者モード(管理対象 ChromeOS 上で稼働する Chrome ブラウザを含む)

ChromeOS 116 では、基本サービスと呼ばれる ChromeOS の一連の機能とサービスに関するデータ処理者モードをリリースします。これにより、Google の役割は個人データに対するデータ管理者から、主にデータ処理者に切り替わります。Google が単独でデータ管理者となる機能やサービスは「オプション サービス」と呼ばれ、オランダの教育機関向けアカウントで使用される管理対象 ChromeOS デバイスの管理者は、2023 年 8 月 18 日より新しい利用規約と機能が選択可能になります。
ChromeOS のデータ処理者モードで利用できる新しいツールは以下のとおりです。
- 管理コンソールのデータ処理者モード ランディング ページ
- Optional Services のオンとオフを個別に切り替える機能
- お客様の個人データのアクセス請求(DSAR)をサポートするツール
- お客様の個人データの削除リクエストをサポートするツール
- 制限が緩やかな Chrome アプリの WebView の動作を停止

Chrome 116 以降、Chrome アプリの WebView の使用について、次の制限が適用されるようになります。
- WebView の NewWindow イベントを使用して別のアプリ ウィンドウ内の WebView 要素にアタッチすると、元の WebView で
window.open
呼び出しによって返されるウィンドウ参照が無効になります。
これらの変更に伴う潜在的な障害に対処する時間的猶予を与えるために、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed が利用可能です。この変更がなんらかの破損の原因であるかどうかをテストするには、chrome://flags
に移動して、chrome://flags/#enable-webview-tag-mparch-behavior
を無効化することで、Chrome 112 以前の動作を復元できます(エンタープライズ ポリシーを設定する必要はありません)。
この変更は本来 Chrome 113 で行われる予定でしたが、延期されていました。以前のリリースノートでは、WebView 内の SSL エラーの処理に関する変更点を記載していましたが、今回の変更には含まれていません。
- ChromeVox の設定ページを ChromeOS 設定に移動

Chrome 116 では ChromeOS の [ユーザー補助機能] 設定ページで ChromeVox の既存の設定にアクセスできるようになりました。
- デバイスの設定ごとに入力周辺機器をカスタマイズ

ユーザーは、マウスやキーボードなどの入力周辺機器の設定をデバイスレベルで管理し、デバイスごとに異なる値を適用できるようになりました。これにより、ChromeOS での周辺機器の操作や動作をより詳細に制御できるようになります。
- Android アプリの権限の管理

Chrome 116 では、許可されているアプリの権限を ChromeOS の [設定] の [アプリ] ページで確認することで、Android アプリがアクセスできるデータの詳細を確認できます。Android アプリがアクセスできるデータの詳細ビューが [設定] の [アプリ] ページに表示されるようになり、それらの権限をユーザーが簡単に管理できるようになりました。
- ChromeOS Kerberos 統合の機能強化

M116 以降、ChromeOS Kerberos をご利用のお客様向けにエンドユーザー設定手順が合理化されます。多くのユーザーが、ChromeOS で Kerberos を使用して企業リソースにアクセスします。新しい UI の機能強化により、パスワード マネージャーと同様のガイドが付くことで、ユーザーはスムーズに Kerberos アカウントを設定できます。詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。
- スクリーンセーバーの商用リリース

M116 では、ChromeOS は組織をよりよく表現できます。ログイン画面または MGS ロック画面用のスクリーンセーバーの商用リリースにより、管理者はアイドル状態のデバイスの外観をカスタマイズできます。新たに追加された管理者設定には、スクリーンセーバーをオンまたはオフにする機能、スクリーンセーバー画像のリストを表示する機能、アイドル時間をカスタマイズする機能などが含まれています。
- 自動修正機能の強化

ChromeOS の自動修正機能が強化されました。互換性のあるアプリでは、英語の自動修正がデフォルトで有効になり、入力ミスやスペルなどのエラーが自動的に修正されます。この更新により、物理キーボードの自動修正が新たに追加され、仮想キーボードの自動修正やその他のアシスト機能のパフォーマンスも強化されています。
- Linux アプリのその他の入力方法のサポート

ChromeOS 上の Linux で、日本語や韓国語など、複雑な入力方式がサポートされるようになりました。これにより、Chrome ですでに使用しているのと同じ入力方法で Linux アプリケーションに入力できるようになります。未対応のアプリケーションもありますが、近い将来、対応するアプリケーションが増える予定です。
管理コンソールの更新内容
- 管理コンソールの新しいポリシー

RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS、Chrome、Android
以前のサイトの互換性
AllowBackForwardCacheForCacheControlNoStorePageEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS、Chrome、Android
セキュリティ
PostQuantumKeyAgreementEnabled
ユーザー、MGS
ChromeOS、Chrome、Android
セキュリティ
PhysicalKeyboardPredictiveWriting
ユーザー、MGS
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
PhysicalKeyboardAutocorrect
ユーザー、MGS
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
予定されているブラウザの変更
- 拡張機能の確認パネル

chrome://extensions に新しい確認パネルが追加されます。このパネルは、安全ではない疑いがあり、ユーザーの注意が必要な拡張機能がインストールされている場合に表示されます。初回リリースでは、マルウェア、ポリシー違反、または Chrome ウェブストアで入手できなくなった拡張機能がハイライト表示されます。ユーザーはこうした拡張機能を削除するか保持するかを選択できます。
また、危険性が高く確認が必要な拡張機能の数も、Chrome の [プライバシーとセキュリティ] の設定ページで確認できます。
ExtensionUnpublishedAvailability ポリシーを使用すると、デベロッパーの非公開の拡張機能や Chrome ウェブストアのポリシーに違反している拡張機能が無効になります。なお、こうした拡張機能も拡張機能モジュールの確認パネルに表示される可能性がありますが、ポリシーによってインストールされていない場合に限られます。ユーザーは、それらを削除するか保持するかを選択できます。
- ネイティブ クライアント サポートの更新

早ければ Chrome 117 で Windows、macOS、Linux の拡張機能からネイティブ クライアント NaCl のサポートが削除されます。エンタープライズ ポリシー NativeClientForceAllowed を使用すると、Chrome 119 まではネイティブ クライアントを引き続き使用できます。
- 閲覧データの削除に関する更新(Android)

Chrome の閲覧データ削除ツールをより簡単に見つけて使用できるようになります。
閲覧データの削除機能へのエントリ ポイントを Chrome のメインメニューなどに追加しています。また、ユーザーが最近の履歴をすばやく削除できるように、表示をわかりやすくしています。さらに、プライバシー設定の [閲覧データの削除] ページをより詳細に管理、強化する予定です。
- アンロード イベントをスキップ

アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザのバックフォワード キャッシュと、デスクトップ プラットフォームの Firefox にとっての主要なブロッカーです。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。
この移行をさらに加速させるために、早ければ Chrome 117 以降、パソコン版 Chrome でアンロード イベントが徐々にスキップされるように提案しています。アンロード イベントから移行するために時間が必要な場合は、API とグループ ポリシーの形式で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能を必須に

HTTPS に使用される X.509 証明書には、証明書の鍵の使用方法を宣言する鍵使用拡張機能が含まれている必要があります。この指示により、証明書が意図しない状況で使用されるのを防ぎ、それによって HTTPS や他のプロトコルに対する複数プロトコルをまたぐ類の攻撃から保護できます。これが機能するためには、サーバー証明書が接続の TLS パラメータと一致していることを HTTPS クライアントで確認する必要があります。具体的には、「RSA」の使用時に「digitalSignature」と場合によっては「keyEncryptoment」(使用する TLS 暗号によって異なる)の鍵使用フラグがアサートされることを確認する必要があります。
Chrome 117 では、ローカルルートにチェーン接続した RSA 証明書について、鍵使用に関する拡張機能が適切に設定されるようになります。ECDSA 証明書と公的に信頼されている証明書では、すでに鍵の使用が必須です。企業は RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシー(Chrome 116 で利用可能)を使用して鍵使用の強制適用をテストし、一時的に無効にできます。
- ネットワーク サービスをサンドボックス化(Linux、ChromeOS)

セキュリティ向上のため、Chrome 117 以降、Linux および ChromeOS でのネットワーク サービスがサンドボックス化される予定です。Linux では、サードパーティ ソフトウェア(データ損失防止(DLP)やウイルス対策ソフトウェアなど)が Chrome のプロセスにコードを挿入していますが、この変更によってブロックされる可能性があります。その結果、ユーザーの Chrome がクラッシュすることがあります。
このような場合は、サードパーティ ソフトウェアのベンダーと協力して、Chrome のプロセスへのコードの挿入を停止してください。当面は、NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、サンドボックス化を延期できます。これは、変更への対応が間に合わない企業を支援するために用意された一時的な措置です。このポリシーは今後の Chrome バージョンで削除される予定です。
- バウンス トラッキング対策

Chrome 116 以降、バウンス トラッキング対策をリリースします。バウンス トラッキング対策が有効なのは、該当するポリシーが true(サードパーティの Cookie をブロック)に設定されている場合のみです。この機能は、BlockThirdPartyCookies ポリシーを使用して制御できます。また、サードパーティの Cookie がデフォルトでブロックされている場合、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して特定のサイトを除外することもできます。
- --load-extension の使用を制限

--load-extension
コマンドライン スイッチを使用すると、Cookie を盗むマルウェアによってインストールが促されることなく不正な拡張機能が読み込まれる危険性が非常に高まります。マルウェアによるこのような攻撃ベクトルを減らすため、Chrome のこのスイッチを段階的に廃止します。Chrome 116 以降、セーフ ブラウジング保護強化機能を有効にしているユーザーに対しては --load-extension
が無視されます。
- Service Worker の静的ルーティング API

Chrome 116 で Service Worker の静的ルーティング API がリリースされます。これにより、デベロッパーは Service Worker の読み込み方法を最適化できます。具体的には、デベロッパーがルーティングを構成し、Service Worker のシンプルな動作をオフロードできます。条件が一致すれば、Service Worker を起動したり JavaScript を実行したりせずにナビゲーションが行われるため、ウェブページは Service Worker のインターセプトによるパフォーマンス低下を回避できます。
- 拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に

Chrome 117 以降、現在バックグラウンド ページから WebUSB API にアクセスしている Manifest V2 拡張機能の移行パスとして、拡張機能 Service Worker から WebUSB API にアクセスできるようになります。
WebUSB ポリシーを拡張機能のオリジンに適用して、この動作を制御することもできます。詳しくは、DefaultWebUsbGuardSetting、WebUsbAskForUrls、WebUsbBlockedForUrls、WebUsbAllowDevicesForUrls をご覧ください。
- ログインと同期の簡素化

Chrome 117 以降 Chrome のログインと同期が簡素になって統合されている場合があります。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、完全に(SyncDisabled)または一部(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Chrome の IP アドレス保護フェーズ 0

Chrome 118 以降、一部のネットワーク リクエストのトラフィックがプライバシー プロキシ経由で Google 所有のリソースに転送される場合があります。これは、IP アドレスを既知のクロスサイト トラッカーからマスキングし、ユーザーの ID を保護するという大きな取り組みにおける初期のマイルストーンです。詳細(エンタープライズ ポリシーを含む)については近日中にお知らせします。
- Web MIDI の権限プロンプト

Chrome 118 以降、Web MIDI API のアクセスが権限プロンプトにより制限されます。現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。今後予定されている実装では、SysEx サポートなしの Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。いずれの権限も、バンドルされた権限プロンプトで要求されます。
DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に設定できるようにします。
- ネットワーク サービスをサンドボックス化(Windows)

Chrome 118 以降、セキュリティと信頼性を高めるために、独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除

Chrome 117 以降で RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除する予定です。サードパーティ ソフトウェアとの非互換性が生じる可能性がある場合は、このリリースに先立ち、ポリシーの適用を中止して確認することをおすすめします。問題が見つかった場合は、こちらからバグをご報告ください。
- macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)

Chrome 117 では、macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了します。これらは、Apple ではすでにサポート期間が終了しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.13 または 10.14 で Chrome を使用している場合、Chrome 117 で macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了することを示す情報バーが表示されます。
- パソコン版 Chrome のデザインを刷新(Chrome 117)

Google のデザイン プラットフォームの Google Material 3 への移行に伴い、UI 要素やスタイルの刷新、新しい動的なカラーシステムによるカスタマイズ性の向上、アクセシビリティの強化により、各種 OS における Google のパソコンのブラウザをモダナイズすることになりました。UI の最初の更新は Chrome 117 でリリースされます。
Chrome のその他メニューも、ユーザーがツールやアクションに簡単にアクセスできるようにすることで、Chrome のパーソナライズおよびカスタマイズ エクスペリエンスを拡充するための基盤となるよう更新されます。メニューは Chrome 117 以降、段階的に更新されます。
- 鍵アイコンを変更

鍵アイコンを調整アイコン(コントロールや設定を示すために一般的に使用されているもの)に置き換える予定です。鍵アイコンを中立的なインジケーターに置き換えることで、鍵アイコンがページの信頼性に関連しているという誤解を防ぎ、Chrome ではデフォルトでセキュリティが確保されている点が強調されます。また、調査したところ、鍵アイコンをクリックすると重要な情報やコントロールが表示されることを、多くのユーザーがご存じないことがわかりました。新しいアイコンに変更することで、鍵アイコンで起こりがちな誤解を避けつつ、権限の管理や付加的なセキュリティ情報の把握が行いやすくなると考えています。
新しいアイコンへの変更は、デスクトップ プラットフォームに対する全般的なデザイン変更の一環として、Chrome 117 で実施されます。接続が安全でない場合は、これまでどおりユーザーに警告が表示されます。パソコン版 Chrome Canary では、Chrome Refresh 2023(chrome://flags#chrome-refresh-2023
)を有効にしていればすぐにこの新しい調整アイコンが表示されます。ただし、このフラグで有効化される機能は現在開発中であり、最終的なプロダクトとは異なります。
Android でもアイコンが変更されます。iOS の場合は鍵アイコンをタップできないため、鍵アイコンは削除されます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Storage Access API とプロンプト

Storage Access API を使用すると、認証済みのクロスサイト エンベディングがブロック ステータスを確認し、ブロックされている場合はストレージへのアクセス権をリクエストできます。パソコン版 Chrome 117 では、仕様に記載されているすべての動作(ユーザー プロンプトなど)を実装し、独自のユーザー エージェント固有の動作を追加することで、Storage Access API をサポートします。
- Manifest V3 を利用するには拡張機能の更新が必要

Chrome 拡張機能を更新すると、マニフェスト バージョンが Manifest V3 にアップグレードされます。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
Manifest V3 への移行に関する詳細情報についてのブログ投稿ですでにお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中で、2023 年早期に予定されていたテストは延期されています。
スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。
Chrome 110 以降では、エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、少なくとも 2024 年 1 月まで Manifest V2 拡張機能の使用を延長できます。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。
詳しくは、Manifest V2 のサポート タイムラインをご覧ください。
- ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーの廃止

Chrome 118 では、ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーが削除されます。このポリシーは Chrome 99 で導入され、バージョンが 100 になった時点でユーザー エージェント文字列の解析にバグが発生した場合に、ユーザー エージェント文字列のメジャー バージョンを 99 で固定するかどうかを制御するためのものです。結果として、この機能の導入は不要でした。3 桁のバージョンの解析で小さな問題が見つかりましたが、すべて修正済みです。そのため、このポリシーを削除します。
このポリシーの削除についてご意見がある場合や、このポリシーに基づくイントラネットの不具合にお気付きの場合は、このバグに関するコメントを送信してください。
- Chrome リリース スケジュールの変更

Chrome 119 以降のすべてのリリースは 1 週間前倒しで行われます。たとえば、Chrome 119 は 11 月 1 日ではなく 10 月 25 日に Stable 版としてリリースされます。Chrome 119 以降、ベータ版のリリースも 1 週間早まる予定です。
- Web SQL のサポートを段階的に終了(Chrome 119)

Chrome 119 以降、ユーザーデータのセキュリティを向上させるために、Web SQL のサポートを終了します。Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。現在、主要なブラウザで Web SQL をサポートしているのは Chrome だけです。W3C はウェブ データベースを必要とする人々に Indexed Database または SQLite WASM の導入を奨励しています。
サポート終了のタイムラインは以下のようになります。
- Chrome 115 - サポート終了メッセージを追加
- Chrome 117~123 - サポート終了予備期間
- Chrome 119 - 削除
サポート終了と削除について詳しくは、Chromestatus のページをご覧ください。
Chrome 123 までは、エンタープライズ ポリシーの WebSQLAccess を使用して、Web SQL を有効にできます。
- SVG <use> 要素内のデータ URL からの移行

SVG 仕様が更新され、SVG <use> 要素内の data: URL のサポートが削除されました。Webkit は SVG <use> 要素内の data: URL をサポートしないので、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。2023 年 11 月にリリースされる Chrome 119 で、SVG <use> 要素内の data: URL のサポートを削除する予定です。詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。移行に時間を要する場合は、エンタープライズ ポリシーDataUrlInSvgUseEnabled を一時的に使用することで、SVG <use> 要素のデータ URL サポートが再度有効になります。
- Chrome プロファイルの分離

Chrome 119 以降、3 つの新しいポリシー(ProfileSeparationSettings、ProfileSeparationDataMigrationSettings、ProfileSeparationSecondaryDomainAllowlist)が作成されます。これは、エンタープライズ プロファイルの設定を支援するものです。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの削除

Chrome 79 で導入した LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを使用すると、(特定のドメインなどの)Cookie の SameSite の動作を以前の動作に戻すことができます。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの有効期間は延長されており、Chrome 127 で削除される予定です。
- サポート終了の予告: 変更イベント

「DOMSubtreeModified」、「DOMNodeInserted」、「DOMNodeRemoved」、「DOMNodeRemovedFromDocument」、「DOMNodeInsertedIntoDocument」、「DOMCharacterDataModified」などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブに新しい機能を追加するのが大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 127 では、2024 年 7 月 30 日前後に変更イベントは機能しなくなります。
- 安全でないダウンロードの警告

一部のダウンロードに対して Chrome で警告が表示されるようになります。該当するのは、HTTPS でない、安全性の低い接続経由でファイルがダウンロードされるケースです。この警告によりダウンロードが阻止されることはなく、ユーザーは警告を無視できます。企業は、chrome://flags/#insecure-download-warnings
によって警告を有効にしてダウンロードをテストすることができます。また、InsecureContentAllowedForUrls にダウンロード サイトを追加することで、ファイルを安全に配信できないサイトに対する警告を無効にすることも可能です。
予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS のバッテリー状態の通知音

Chrome 117 以降、バッテリーの状態を示す通知音が追加されます。これらの通知音をユーザーはオンまたはオフにすることができ、管理者はポリシーで制御できるようになります。
デバイスが電源に接続されていない場合は、次の場合に警告音が鳴ります。
- バッテリー残量が残り充電時間 15 分まで低下したとき。残り 5 分になるともう一度警告音が鳴ります。
デバイスを電源に接続すると、以下の場合にビープ音が鳴ります。
- バッテリー残量 - 0~15%(低)
- バッテリー残量 - 16~79%(中)
- バッテリー残量 - 80~100%(高)
デバイスを接続した充電器の出力が低い場合、バッテリー残量が 10% に低下したときと、5% に低下したときに警告音が鳴ります。
Chrome 115
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Google 検索サイドパネル
✓
一部の Quad9Secure DNS ユーザーを対象としたセキュア DNS の自動アップグレード
✓
HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード
✓
Encrypted Client Hello(ECH)のサポート
✓
Chrome ウェブストアで公開されていない拡張機能の無効化
✓
initial_preferences の更新
✓
iOS のブックマークとリーディング リストの改善
✓
Cox ISP サーバーでのセキュア DNS クエリに関する更新
✓
リーディング モード
✓
TLS のサーバー署名での SHA1 の削除
✓
ポリシー同期の依存関係の処理
✓
PDF レンダリング用 Skia レンダラ
✓
✓
1 回だけのアクセス許可(デスクトップ)
✓
プライバシー サンドボックス デベロッパー登録フォーム
✓
BrowsingDataLifetime ポリシーの更新
✓
Chrome モジュールのセットアップ(iOS)
✓
新しいタブページのカルーセル
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS でのアプリ ストリーミング
✓
ChromeOS のフローティング ウィンドウ
✓
キャスト モデレーターのキャストを一時停止
✓
PDF ツールキットの署名オプションを強化
✓
Passpoint: Wi-Fi ネットワークへのシームレスで安全な接続
✓
言語パックをテキスト読み上げに拡張
✓
新しいキーボード ショートカット アプリ
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
新しい Chrome ブラウザ クラウド管理カード
✓
ChromeOS 設定ページのデザイン変更
✓
Chrome 設定ガイド
✓
Chrome Management Reports API でレポートの印刷が可能に
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
✓
パフォーマンスの強化: メモリセーバー モードと省エネモード
✓
フィッシング対策のテレメトリーの拡張
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
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Cache-Control: no-store のページに対する BFCache の有効化
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アイドル タイムアウト ポリシー
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Windows 11 の変更が Chrome に影響(9 月)
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ネイティブ クライアント サポートの更新
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アンロード イベントのスキップ
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拡張機能の確認パネル
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ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能を必須にする
バウンス トラッキング対策
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--load-extension の使用制限
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Service Worker の静的ルーティング API
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拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に
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ログインと同期の簡素化
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Web MIDI の権限プロンプト
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RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーの削除
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macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)
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新しい Chrome デスクトップの更新と Chrome メニュー(Chrome 117)
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鍵アイコンの更新
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Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
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ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーの削除
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Web SQL のサポートを段階的に終了(Chrome 119)
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LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの削除
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サポート終了の予告: 変更イベント
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今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS のバッテリー状態の通知音
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制限が緩やかな Chrome アプリによる WebView の動作を停止
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Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Google 検索サイドパネル
Chrome 115 では、Google 検索サイドパネルが導入されます。これは、ユーザーが現在表示しているページのコンテンツを詳しく調べることができる、新しいコンテキスト サイドパネルです。新しいサイドパネルには検索ボックスがあり、テキスト検索や画像検索、ページに関連する質問、現在のサイトの詳細へのリンクを使用できます。Chrome 115 では一部のユーザーに検索サイドパネルをリリースし、その後 Chrome 116 ですべてのユーザーに展開する予定です。検索サイドパネルへのアクセスを制御するには、GoogleSearchSidePanelEnabled ポリシーを使用します。
- 一部の Quad9Secure DNS ユーザーを対象としたセキュア DNS の自動アップグレード

Chrome 115 以降、Chrome ユーザーのごく一部に対して、Quad9 Secure(9.9.9.9)DNS サーバーを使用してホスト名解決を行う際に、安全でない DNS クエリの代わりにセキュア DNS クエリが使用されるようになります。この変更は、次の条件においてのみ、特定のクライアントの動作に影響します。
- Quad9 Secure(9.9.9.9)DNS サーバーを使用するように構成されたシステムでクライアントが動作している。
- DnsOverHttpsMode エンタープライズ ポリシーが「Automatic」に設定されている(デフォルト値は「Off」)。
- ChromeVariations ポリシーが、すべてのバリエーションを有効にするように設定されている。
- クライアントは、この動作が有効になっているクライアントの 1% の一部として無作為に選ばれる。
- HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード

早ければ Chrome 115 より、HTTP リクエストが自動的に HTTPS にアップグレードされることがあります。HTTPS 経由で読み込めないページはすべて、自動的に HTTP に戻されます。標準のサーバー構成では、目に見える影響はありませんが、ユーザーのセキュリティが強化されます。
HTTP と HTTPS で異なるコンテンツが提供されている場合など、一部のサーバー構成では問題が発生することがあります。自動アップグレードを回避するには、アドレスバーで http://
の URL に明示的に移動するか、[ページ情報] または chrome://settings/content
にアクセスして [安全でないコンテンツ] サイト設定を有効にします。この動作は HttpsUpgradesEnabled ポリシーで設定でき、HttpAllowlist ポリシーで特定のサイトを許可リストに登録できます。
長期的には、組織のサーバーを HTTPS に対応させ、HTTP と HTTPS で同じコンテンツが提供されるようにしてください。HTTPS をサポートする予定がない場合(ファイアウォールの内側のイントラネットなど)は、サーバーがポート 443 に応答しないように設定し、接続をハングアップさせるのではなく閉じるようにファイアウォールを設定してください。chrome://flags#https-upgrades
を有効にすると、お使いの環境で HTTPS へのアップグレードをテストできます。問題が発生した場合は、報告してください。
Chrome 115 以降、ユーザーの閲覧履歴に基づいて HTTPS 優先モードが自動的に有効になります。HTTPS で通常読み込まれるサイトでは、HTTPS 優先モードのインタースティシャルが自動的に有効になります。平文の HTTP を通常使用しているサイトは影響を受けません。この変更によりユーザーはダウングレード攻撃から保護されますが、ユーザーが実際に変更を認識することはありません。
- Encrypted Client Hello(ECH)のサポート

Chrome 115 では、ウェブにおけるユーザーのプライバシーと安全性を高めるためのネットワーク関連の取り組み(セキュア DNS など)の一環として、オプトインした環境で ECH のサポートが開始されます。この変更は本来 Chrome 107 で行われる予定でしたが、延期されていました。
組織のインフラストラクチャが SNI を検証する機能(フィルタリング、ロギングなど)に依存している場合は、その機能をテストする必要があります。新しい動作を有効にするには、chrome://flags に移動し、#encrypted-client-hello フラグを有効にします。
Windows と Linux でフラグを有効にするには、セキュア DNS も有効にする必要があります。
互換性の問題がある場合は、EncryptedClientHelloEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して ECH のサポートを無効にできます。
- Chrome ウェブストアで公開されていない拡張機能の無効化

Chrome 115 では、Chrome ウェブストアで公開されなくなった拡張機能を無効にするエンタープライズ ポリシー ExtensionUnpublishedAvailability をリリースします。
- initial_preferences の更新

initial_preferences のサンプル ファイルから次のフィールドを削除しました。
- 有効ではなくなったため、サンプルから削除されたフィールド:
sync_promo.show_on_first_run_allowed
suppress_first_run_bubble
suppress_first_run_Default_browser_prompt
- 推奨ポリシーによって制御できるため、サンプルから削除されたフィールド:
homepage
homepage_is_newtabpage
show_home_button
session
bookmark_bar
import_* except for import_bookmarks_from_file
make_chrome_default_*
- 企業での使用には適用できないか、ユーザーレベルのインストールにしか適用されないため、サンプルから削除されたフィールド:
ping_delay
do_not_launch_chrome
do_no_register_for_update_launch
- iOS のブックマークとリーディング リストの改善

iOS の Chrome 115 では、ブックマーク マネージャーやリーディング リストのサーフェスから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できるようになりました。BrowserSignin、SyncDisabled、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを設定できます。
- Cox ISP サーバーでのセキュア DNS クエリに関する更新

Cox ISP DNS サーバーを使用するシステムで動作するクライアントで、DNSOverHttpsMode ポリシーが [自動] に設定されている場合、Chrome 115 以降では、安全でない DNS クエリではなくセキュア DNS クエリが使用されるようになります(Chrome 115 より前のバージョンでは 2023 年 5 月 16 日以降、ChromeVariations ポリシーですべてのバリエーションを有効にするように設定されている場合にこの更新が適用されます)。
- 読み上げモード

オンラインで読むコンテンツが増える中、Chrome 115 では、より快適にオンラインで文章を読めるようにする新機能を追加します。Chrome ブラウザの新機能である読み上げモードにより、すべてのユーザーにとってウェブ上のコンテンツを読む体験がより快適なものになります。読み上げモードでは、サイズ変更可能でカスタマイズ可能なリーダービューが Chrome ブラウザのサイドパネルに表示されるため、気が散る要素が少なくなり、読者は主なコンテンツに集中できます。また、フォント、テキストサイズ、間隔、テーマや背景色などをカスタマイズして、より統一感があり直感的で快適にお読みいただける環境を実現できます。
- TLS のサーバー署名での SHA1 を削除

Chrome 115 では、TLS handshake 時のサーバー署名で SHA-1 を使用する署名アルゴリズムのサポートを終了します。SHA1 は既知のコリジョンがあり、IETF で非推奨となっているため、できる限り回避する必要があります。
これは、すでに削除されているサーバー証明書での SHA-1 サポートには影響しません。クライアント証明書の SHA-1 は引き続きサポートされます。TLS で SHA1 署名スキームを使用している企業は、InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーを使用して、サーバー署名の SHA1 を引き続き受け入れることができます。
- ポリシー同期の依存関係の処理

現在は、どのデータ削除ポリシーでも管理者が SyncDisabled を設定する必要があります(BrowsingDataLifetime、ClearBrowsingDataOnExitList)。Chrome 115 では、それぞれ対応するデータ型について同期が自動的に無効になり、管理者は SyncDisabled ポリシーを追加で設定する必要がなくなります。この機能は、試験運用機能の下で段階的にリリースされる予定です。この動作は、chrome://flags#data-retention-policies-disable-sync-types-needed
で有効にできます。
- PDF レンダリング用 Skia レンダラ

Chrome 115 には新たなエンタープライズ ポリシー(PdfUseSkiaRendererEnabled)が追加されます。これを使用すると、Skia レンダラを有効にするかどうかに関するユーザーの選択をオーバーライドできます。Skia レンダラを有効にすると、PDF レンダリング デバイスが AGG(アンチグレイン ジオメトリ)から Skia に切り替わります。Skia レンダラでは高度な技術サポートが提供され、また、グラフィックの描画に異なるアルゴリズムが使用されます。結果として生じる視覚的な違いは、非常に小さいと予想されます。
- プライバシー サンドボックス デベロッパー登録フォーム

Chrome と Android でプライバシー サンドボックスの関連性と測定 API にアクセスするには、デベロッパーはプライバシー サンドボックスに登録する必要があります。デベロッパーの登録プロセスでは、ユーザーのプライバシー保護を強化するために、API を使用する前に会社の確認を行います。サイト間でのユーザーの再特定を防ぐために、この登録プロセスの一環として、デベロッパーは本サービスの使用に関する制限に同意する必要があります。
- BrowsingDataLifetime ポリシーの更新

BrowsingDataLifetime のドキュメントを更新し、Android で download_history と hosted_app_data がサポートされていないことを明記しました。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー

ポリシー
説明
ExtensionUnpublishedAvailability
Chrome ウェブストアで公開されていない拡張機能を利用できるかどうかを管理する。
SafeSitesFilterBehavior
アダルト コンテンツの最上位サイト(埋め込み iframe 以外)を除外する(Android で利用可能)。
PdfUseSkiaRendererEnabled
フィールド トライアルの設定に基づいてデフォルトのレンダラを使用する。
GoogleSearchSidePanelEnabled
すべてのウェブページで Google 検索サイドパネルを有効にする。
ChromeOS の更新内容
- ChromeOS でのアプリ ストリーミング

ChromeOS 115 以降、アプリ ストリーミングによってスマートフォン ハブがさらに使いやすくなり、ユーザーは Google Pixel で実行されるストリーミング アプリを表示して操作できるようになります。ミラーリングされた会話の通知を Google Pixel から受け取ると、その通知をタップするだけで、ユーザーの ChromeOS デスクトップに直接アプリ ストリームが表示されます。これは、Google 全体のアンビエント コンピューティングの取り組みの一部です。
- キャスト モデレーターのキャストを一時停止
キャスト モデレーターの使用中、キャストしているコンテンツを簡単に一時停止する方法が必要になることがあります。ChromeOS 115 では、キャストの一時停止機能により、パソコンで何か他のことをしている間、共有画面に静止画像をキャストして一時停止できるようになりました。
ChromeOS のクイック設定または Chrome ブラウザのキャスト メニューで [一時停止] を選択すると、最後にキャストした画面がキャスト レシーバーに表示されます。一時停止中、パソコンで他の操作を行ってもキャスト レシーバーにはキャストされません。キャストが再開されると、キャスト レシーバーへのパソコン画面のミラーリングが再開されます。
- Passpoint: Wi-Fi ネットワークへのシームレスで安全な接続

Passpoint によって Wi-Fi アクセスが効率化され、ユーザーがアクセスするたびにネットワークを見つけて認証する必要がなくなります。特定の場所の Wi-Fi ネットワークに一度アクセスすると、次回以降、Passpoint 対応のクライアント デバイスは自動的に接続されます。Wi-Fi Passpoint は、サポート対象の Android アプリを通じて ChromeOS でサポートされるようになりました。Wi-Fi Passpoint は、Wi-Fi Alliance によって定義された一連の Wi-Fi メカニズムであり、ユーザーの介入を最小限に抑えつつ、安全な Wi-Fi ネットワークのプロビジョニングと構成を促進および自動化します。プロビジョニング後、互換性のある安全な Wi-Fi ネットワークがデバイスの範囲内にあればいつでも、ユーザーの操作なしで ChromeOS が自動的にそのネットワークに接続できます。
- 言語パックをテキスト読み上げに拡張
以前はプリインストールされていた Google テキスト読み上げの音声の一部が、必要に応じてネットワーク経由でダウンロードされるようになりました。これにより、ChromeOS デバイスの空き容量を増やすことができます。
- 新しいキーボード ショートカット アプリ
新しいショートカット アプリでは、新しいナビゲーションと分類、簡単なアプリ内検索機能を使用でき、ショートカットの表示が新しくなります。
管理コンソールの更新内容
- Chrome 設定ページのデザイン変更

お客様からのフィードバックを参考に、[ユーザーとブラウザ]、[デバイス]、[管理対象ゲスト セッション] の設定ページを刷新し、ポリシーを簡単に管理できるようにしました。変更は次のとおりです。
- 組織全体の設定をすばやく確認できる読み取り専用の表。
- 管理者が個々の設定に集中できる専用のポリシービュー。
- 公開されているヘルプセンターのコンテンツから直接取り込んだ最新のポリシーの説明: ウィンドウを切り替えなくても、ポリシーの詳細を確認できます。これには、すべてのポリシーのプラットフォームとバージョンでサポートされている情報が含まれます。
- Chrome 設定ガイド

Chrome 設定ガイド セクションに、管理コンソールでの一般的な ChromeOS の操作をわかりやすく案内するインタラクティブなコンテンツが新たに追加されました。新しい項目は以下のとおりです。
- テスト用の組織部門を作成する
- テスト用のユーザーを追加する
- ChromeOS のレポートを有効にする
- テストデバイスを登録する
- デバイス ポリシーを設定する
- ユーザー ポリシーを設定する
- アプリや拡張機能をインストールする
- Wi-Fi ネットワークを追加する
新しい Chrome 設定ガイドにアクセスするには:
- 管理コンソールにログインします。
- 画面左側で [デバイス] > [Chrome] > [設定ガイド] を選択します。
- Chrome Management Reports API でレポートの印刷が可能に

Chrome Management Reports API に、印刷レポートにアクセスできるエンドポイントが追加されました。この新しいエンドポイントでは、ユーザーごとおよびプリンタごとの印刷サマリー レポートと、管理対象プリンタに送信されたすべての印刷ジョブのリストを取得できます。新しいエンドポイントから提供されたデータは、管理コンソールの [印刷の使用状況] ページのデータに対応します。この更新により、サードパーティの Reports API でも同じデータが公開されます。
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
予定されているブラウザの変更
- X25519Kyber768 鍵の TLS 用カプセル化

Chrome 116 以降、NIST 規格に基づいた、ポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムの X25519Kyber768 が導入されます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber 鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、一時的な PostQuantumKeyConsentmentEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。ただし将来的には、TLS でポスト量子セキュアの暗号が必須となり、このエンタープライズ ポリシーは削除されます。
- パフォーマンスの強化: メモリセーバー モードと省エネモード

Chrome 108 で、Chrome のパフォーマンスを改善し、バッテリー駆動時間を長くするように設計された機能を、エンタープライズ ポリシー TabdestroyingExceptions、BatterySaverModeAvailability、HighEfficiencyModeEnabled で導入しました。Chrome 116 では、メモリセーバー機能の能力が拡張され、ユーザーがタブの破棄についてよりよく理解し、より有効に活用できるようになります。
メモリセーバー(ポリシー HighEfficiencyModeEnabled)が有効になっていると、破棄されたタブをタブバーで確認しやすくなり、アクティブなタブと非アクティブなタブのメモリ使用量に関するより詳細な分析情報が得られます。
また今回のリリースにより、例外の管理(ポリシー TabdestroyingExceptions)が、自分の例外の管理権限を持つユーザーにとって、より直感的になります。
- 設定で、現在の手動入力に加え、現在開いているタブに基づいて例外を追加できるようになります。
- 破棄したタブのページ アクション チップで、サイトの今後の破棄を無効にできます。
- フィッシング対策のテレメトリーの拡張

この機能では、ユーザーの操作データを Chrome サーバーとセーフ ブラウジング サーバーに送信します。これにより、セーフ ブラウジングのフィッシング警告およびフィッシングが疑われるページへのユーザーの対応に関する知識ギャップを埋めることができます。この追加のテレメトリーにより、ユーザーへの理解を深め、フィッシング対策強化のためにどこに重点的に取り組むべきかがわかります。管理者は、エンタープライズ ポリシー MetricsReportingEnabled および SafeBrowsingProtectionLevel を使用して機能を無効にできます。
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化

Chrome 116 以降、セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- Cache-Control: no-store のページに対する BFCache の有効化

Cache-Control: no-store
ヘッダー(CCNS)付きのドキュメントは、BFCache に入れることができません。Chrome 116 では、こうしたドキュメントの BFCache を開始します。ただし、機密情報を含むドキュメントは対象外です(GitHub)。
AllowBackForwardCacheForCacheControlNoStorePageEnabled ポリシーを使用すると、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページがバックフォワード キャッシュに保存されきます。ウェブサイトがこのヘッダーを設定している場合、バックフォワード キャッシュからのページの復元は求められてない可能性があります。この設定がなければ、機密情報がアクセスできないようにされていても、復元後に表示される可能性があるためです。
このポリシーを有効に設定するか未設定のままにした場合、サイトに HTTP のみの Cookie の変更があるなど、キャッシュ エビクションがトリガーされない限り、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページはバックフォワード キャッシュから復元される可能性があります。
このポリシーを無効にした場合、Cache-Control: no-store
ヘッダー付きのページはバックフォワード キャッシュに保存されません。
- Windows 11 の変更が Chrome に影響(9 月)

2023 年後半の Windows 11 へのアップデートにより、Windows webauthn.dll v6 のクロスデバイス パスキーフローのサポートが追加されます。Chrome 116 ではこのバージョンの Windows を認識し、Chrome UI で独自のクロスデバイス サポートを行わず、代わりに Windows を使用するようになります。その結果、ユーザーには以下のように異なる UI が表示されます。これは、Windows Insider Dev Build 23486 以降で動作する Chrome 116 でテストできます。
変更前:
変更後:

- アンロード イベントのスキップ
アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザのバックフォワード キャッシュと、デスクトップ プラットフォームの Firefox にとっての主要なブロッカーです。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。
この移行をさらに加速させるために、早ければ Chrome 117 以降、パソコン版 Chrome でアンロード イベントが徐々にスキップされるように提案しています。アンロード イベントから移行するために時間が必要な場合は、API とグループ ポリシーの形式で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- 拡張機能の確認パネル
chrome://extensions に新しい確認パネルが追加され、ユーザーの注意が必要な、安全でない拡張機能がある場合は常に表示されます。初回リリースでは、マルウェア、ポリシー違反、または Chrome ウェブストアで入手できなくなった拡張機能がハイライト表示されます。ユーザーはこうした拡張機能を削除するか保持するかを選択できます。
また、危険性が高く確認が必要な拡張機能の数も、Chrome の [プライバシーとセキュリティ] ページで確認できます。
ExtensionUnpublishedAvailability ポリシーを使用すると、デベロッパーの非公開の拡張機能や Chrome ウェブストアのポリシーに違反している拡張機能が無効になります。なお、こうした拡張機能も、拡張機能モジュールの確認パネルに表示されます(ポリシーでインストールされていない場合のみ)。ユーザーは、それらを削除するか保持するかを選択できます。
- ローカルルートにチェーン接続された RSA 証明書に対して X.509 鍵使用の拡張機能を必須に
HTTPS に使用される X.509 証明書には、証明書の鍵の使用方法を宣言する鍵使用拡張機能が含まれている必要があります。この指示により、証明書が意図しない状況で使用されるのを防ぎ、それによって HTTPS や他のプロトコルに対する複数プロトコルをまたぐ類の攻撃から保護できます。これが機能するためには、サーバー証明書が接続の TLS パラメータと一致していることを HTTPS クライアントで確認する必要があります。具体的には、「RSA」の使用時に「digitalSignature」と場合によっては「keyEncryptoment」(使用する TLS 暗号によって異なる)の鍵使用フラグがアサートされることを確認する必要があります。
Chrome 117 では、ローカルルートにチェーン接続した RSA 証明書について、鍵使用に関する拡張機能が、適切に設定されるようになります。ECDSA 証明書と公的に信頼されている証明書では、すでに鍵の使用が必須です。企業は RSAKeyUsageForLocalAnchorsEnabled ポリシー(Chrome 116 で利用可能)を使用して鍵使用の強制適用をテストし、一時的に無効にできます。
- バウンス トラッキング対策

Chrome 116 以降、バウンス トラッキング対策をリリースします。バウンス トラッキング対策が有効なのは、該当するポリシーが true (サードパーティの Cookie をブロック)に設定されている場合のみです。この機能は、BlockThirdPartyCookies ポリシーを使用して制御できます。また、サードパーティの Cookie がデフォルトでブロックされている場合、CookiesAllowedForUrls ポリシーを使用して特定のサイトを除外することもできます。
- 拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に
Chrome 117 以降では、現在バックグラウンド ページから API にアクセスしている Manifest V2 拡張機能の移行パスとして、拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能になる予定です。
WebUSB ポリシーを拡張機能のオリジンに適用して、この動作を制御することもできます。詳しくは、DefaultWebUsbGuardSetting、WebUsbAskForUrls、WebUsbBlockedForUrls、WebUsbAllowDevicesForUrls をご覧ください。
- ログインと同期の簡素化
Chrome 117 以降、Chrome のログインと同期が簡素になって統合されている場合があります。Chrome 同期は、設定やその他の場所で個別の機能として表示されなくなります。代わりに、Chrome にログインすると、関連するエンタープライズ ポリシーに沿ってパスワードやブックマークなどの情報を Google アカウントで使用、保存できます。
これまでと同様に、以前 Google アカウントで Chrome データを保存してアクセスしていた Chrome 同期の機能は、完全に(SyncDisabled)または一部(SyncTypesListDisabled)無効にできます。また、Chrome へのログインを必須とするか無効にするかについても、これまでと同様に BrowserSignin を使用して設定できます。
なお、この変更は、ユーザーが Chrome にログインせずにウェブ上の Google サービス(Gmail など)にログインできる機能や、Chrome からログアウトしたままにする機能、Google アカウントと同期される情報を管理する機能には影響しません。
- Web MIDI の権限プロンプト

Chrome 117 以降、Web MIDI API のアクセスは権限プロンプトによって制限されます。現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。今後予定されている実装では、SysEx サポートなしの Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。いずれの権限も、バンドルされた権限プロンプトで要求されます。
DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に設定できるようにします。
- RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除

Chrome 117 以降で RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除する予定です。サードパーティ ソフトウェアとの非互換性が生じる可能性がある場合は、このリリースに先立ち、ポリシーの適用を中止して確認することをおすすめします。問題が見つかった場合は、こちらからバグをご報告ください。
- macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)

Chrome 117 では、macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了します。これらは、Apple ではすでにサポート期間が終了しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。macOS 10.13 または 10.14 で Chrome を使用している場合、Chrome 117 で macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了することを示す情報バーが表示されます。
- パソコン版 Chrome と Chrome メニューを刷新(Chrome 117)

Google のデザイン プラットフォームの Google Material 3 への移行に伴い、UI 要素やスタイルの刷新、新しい動的なカラーシステムによるカスタマイズ性の向上、アクセシビリティの強化により、各種 OS における Google のパソコンのブラウザをモダナイズすることになりました。UI の最初の更新は Chrome 117 でリリースされます。
Chrome のその他メニューも、パソコン版 Chrome の UI、通信、カスタマイズを拡張するための基盤となるように更新されます。メニューの更新は、Chrome 117 以降、パソコン版の更新に合わせて段階的に実施予定です。
- 鍵アイコンの更新
鍵アイコンを調整アイコン(コントロールや設定を示すために一般的に使用されているもの)に置き換える予定です。鍵アイコンを中立的なインジケーターに置き換えることで、鍵アイコンがページの信頼性に関連しているという誤解を防ぎ、Chrome ではデフォルトでセキュリティが確保されている点が強調されます。また、調査したところ、鍵アイコンをクリックすると重要な情報やコントロールが表示されることを、多くのユーザーがご存じないことがわかりました。新しいアイコンに変更することで、鍵アイコンで起こりがちな誤解を避けつつ、権限の管理や付加的なセキュリティ情報の把握が行いやすくなると考えています。
新しいアイコンへの変更は、デスクトップ プラットフォームに対する全般的なデザイン変更の一環として、Chrome 117 で実施されます。接続が安全でない場合は、これまでどおりユーザーに警告が表示されます。Chrome Canary では、Chrome Refresh 2023(chrome://flags#chrome-refresh-2023)を有効にしていればすぐにこの新しい調整アイコンが表示されます。ただし、このフラグで有効化される機能は現在開発中であり、最終的なプロダクトとは異なります。
iOS の場合は鍵アイコンをタップできないため、鍵アイコンは削除されます。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Manifest V3 を利用するには拡張機能の更新が必要
Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
Manifest V3 への移行に関する詳細情報についてのブログ投稿ですでにお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中で、2023 年早期に予定されていたテストは延期されています。
スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。
Chrome 110 以降では、エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。これにより、移行後は、少なくとも 2024 年 1 月までは Manifest V2 拡張機能の使用を延長できます。
Chrome ブラウザ クラウド管理の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。
詳しくは、Manifest V2 のサポート タイムラインをご覧ください。
- ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーの削除

Chrome 118 で、ForceMajorVersionToMinorPositionInUserAgent ポリシーが削除される予定です。このポリシーは Chrome 99 で導入され、バージョンが 100 になった時点でユーザー エージェント文字列の解析にバグが発生した場合に、ユーザー エージェント文字列のメジャー バージョンを 99 で固定するかどうかを制御するためのものです。結果として、この機能の導入は不要でした。3 桁のバージョンの解析で小さな問題が見つかりましたが、すべて修正済みです。そのため、このポリシーを削除します。
このポリシーの削除についてご意見がある場合や、このポリシーに基づくイントラネットの不具合にお気付きの場合は、このバグに関するコメントを送信してください。
- Web SQL のサポートを段階的に終了(Chrome 119)

Chrome 119 以降、ユーザーデータのセキュリティを向上させるために、Web SQL のサポートを終了します。Web SQL データベース標準は、2009 年 4 月に提案され、2010 年 11 月に廃止されました。現在、主要なブラウザで Web SQL をサポートしているのは Chrome だけです。W3C はウェブ データベースを必要とする人々に Indexed Database または SQLite WASM の導入を奨励しています。
サポート終了のタイムラインは以下のようになります。
- Chrome 115 - サポート終了メッセージを追加
- Chrome 118~123 - サポート終了予備期間
- Chrome 119 - 削除
サポート終了と削除について詳しくは、Chromestatus のページをご覧ください。
Chrome 123 までは、エンタープライズ ポリシーの WebSQLAccess を使用して、Web SQL を有効にできます。
- LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーの削除

Chrome 79 で導入した LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーを使用すると、(特定のドメインなどの)Cookie の SameSite の動作を以前の動作に戻すことができます。LegacySameSiteCookieBehaviorEnabledForDomainList ポリシーは Chrome 121 で削除されます。
- サポート終了の予告: 変更イベント

「DOMSubtreeModified
」、「DOMNodeInserted
」、「DOMNodeRemoved
」、「DOMNodeRemovedFromDocument
」、「DOMNodeInsertedIntoDocument
」、「DOMCharacterDataModified
」などの同期型変更イベントを使用すると、ページのパフォーマンスが悪影響を受けるだけでなく、ウェブに新しい機能を追加するのが大幅に複雑になります。これらの API は、2011 年に仕様で非推奨になり、2012 年には、動作が改善された Mutation Observer API に置き換えられました。古い変更イベントを削除するか、Mutation Observer に移行する必要があります。Chrome 127 では、2024 年 7 月 30 日前後に変更イベントは機能しなくなります。
予定されている ChromeOS の変更
- 制限が緩やかな Chrome アプリの WebView の動作を停止

Chrome 116 以降、Chrome アプリの WebView の使用について、次の制限が適用されるようになります。
- WebView 内の SSL エラーにエラーページが表示されますが、安全でない処理を行うオプションは提供されません。
- WebView の NewWindow イベントを使用して別のアプリ ウィンドウ内の WebView 要素にアタッチすると、元の WebView で window.open 呼び出しによって返されるウィンドウ参照が無効になります。
これらの変更に伴い発生する可能性のある障害に対処する時間的猶予を与えるために、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を提供する予定です。この変更がなんらかの破損の原因であるかどうかをテストするには、chrome://flags
に移動して、chrome://flags/#enable-webview-tag-mparch-behavior
を無効化することでも、Chrome 112 以前の動作を復元することができます(エンタープライズ ポリシーを設定する必要はありません)。
この変更は Chrome 113 で行われる予定でしたが、延期されていました。
- ChromeOS のバッテリー状態の通知音

早ければ Chrome 117 から、バッテリーの状態を示す通知音が追加されます。これらの通知音をユーザーはオンまたはオフにすることができ、管理者はポリシーで制御できるようになります。
デバイスが電源に接続されていない場合は、次の場合に警告音が鳴ります。
- バッテリー残量が残り充電時間 15 分まで低下したとき。残り 5 分になるともう一度警告音が鳴ります。
デバイスを電源に接続すると、以下の場合にビープ音が鳴ります。
- バッテリー残量 - 0~15%(低)
- バッテリー残量 - 16~79%(中)
- バッテリー残量 - 80~100%(高)
デバイスを接続した充電器の出力が低い場合、バッテリー残量が 10% に低下したときと、5% に低下したときに警告音が鳴ります。
Chrome 114
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome Root Store の更新
✓
プライベート ステート トークンのサポート
✓
iPhone および iPad の Chrome アプリでのアクティブでないタブ
✓
ディスク上のプロファイル Cookie ファイルのロック
✓
Google パスワード マネージャーの名称変更と更新
✓
iOS でのパスワード確認の改善
パスワード マネージャーでのメモの保存と取得が簡単に
✓
パスワード マネージャーのポリシーによるパスワードのインポートの無効化
✓
パソコンでのブックマークの更新
✓
ネストされたアーカイブの解凍によるダウンロード保護
✓
アカウントに同期された設定を個別に保存
✓
Side Panel API
✓
Android で中断したところから再開
✓
Chrome Enterprise プロファイルのログアウト
✓
デスクトップのチップの更新
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
企業用アカウントおよび教育機関向けアカウント用に手書きメモ アプリをプリインストール
✓
Passpoint: Wi-Fi ネットワークへのシームレスで安全な接続
✓
✓
シークレット ナビゲーションに必須の拡張機能
✓
音声コントロールの公開設定
✓
ChromeVox イアコン
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome ブラウザ クラウド管理(CBCM)のサブスクリプション
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード(Chrome 115)
✓
Chrome ポリシー: Chrome ウェブストア(CWS)で公開されていない拡張機能の無効化
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
master_preferences から initial_preferences への移行
✓
リリース サイクルの変更
✓
iOS のブックマークとリーディング リストの改善
✓
セキュア DNS / Cox ISP ユーザー向けの更新
✓
リーディング モード
✓
フィッシング対策のテレメトリーの拡張
✓
TLS のサーバー署名に使用される SHA1 のサポート終了
✓
ポリシー同期の依存関係の処理
✓
Web MIDI の権限プロンプト
✓
X25519Kyber768 による TLS 鍵カプセル化
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
--load-extension の使用制限
✓
拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に(Chrome 116)
✓
RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーの削除
✓
macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)
✓
✓
新しい Chrome デスクトップの更新と Chrome メニュー(Chrome 117)
✓
鍵アイコンの更新
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
Web SQL のサポートを段階的に終了(Chrome 119)
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ChromeOS でのアプリ ストリーミング
✓
Google フォトの共有アルバム
✓
制限が緩やかな Chrome アプリによる WebView の動作を停止
✓
今後予定されている管理コンソールの変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
新しい Chrome ブラウザ クラウド管理カード
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- Chrome Root Store の更新
早ければ Chrome 114 で、ユーザー セキュリティを強化し、異なるプラットフォーム間で一貫したエクスペリエンスを提供するために、Chrome は以下の環境で独自のデフォルト ルートストアと組み込みの証明書検証機能に切り替わります。
- Android
- Linux
- ChromeOS
ChromeRootStoreEnabled ポリシーでは、Chrome Root Store を選択的に無効にしてプラットフォームのルートストアを優先できます。このポリシーはデフォルトで有効になっていますが、[無効] に設定すると、強制的にプラットフォームのルートストアを使用できます。このポリシーは Chrome 120 までに Android、Linux、ChromeOS で利用可能になる予定です。
以下の環境では Chrome Root Store がすでにデフォルトで有効になっています。
- Windows
- macOS
Chrome 113 では、ChromeRootStoreEnabled ポリシーが Windows と Mac から削除されました。Chrome 111 では、信頼できるリーフ証明書と Windows の Trusted People ストアのサポートが追加されました。Chrome 112 では、ローカル トラスト アンカーの名前の制約がサポートされるようになりました。
Chrome では引き続き、オペレーティング システムのトラストストアにインストールされたカスタム ローカルルートが使用されます。詳しくは、Chrome Root プログラムについての記事をご覧ください。企業がデバイスや信頼する企業の認証局(CA)を現在管理している方法(グループ ポリシー、macOS のキーチェーン アクセス、Puppet のようなシステム管理ツールなど)への変更はない予定です。
- プライベート ステート トークンのサポート

Chrome 114 では、ウェブサイトによる Private State Tokens API の使用が可能です。プライベート ステート トークンを使用することで、ユーザーの信頼度をあるコンテキストから別のコンテキストに伝えることができ、サイトはユーザー識別情報を交換することなく不正行為を防止し、bot と人間を区別できます。プライベート ステート トークンを使用できるかどうかは、Chrome 設定の [自動確認] という新しい設定で制御されます。詳しくは、こちらのデベロッパー ブログ投稿をご覧ください。
- パスワード マネージャー ポリシーによるパスワードのインポートの無効化

パスワード マネージャーがエンタープライズ ポリシーによって無効にされていてもユーザーがパスワードをインポートできる問題を修正しました。PasswordManagerEnabled ポリシーが false に設定されている場合、ユーザーはパスワードをインポートできなくなります。
- ダウンロード保護でネストされたアーカイブを展開

Chrome 114 以降、セーフ ブラウジングの標準保護機能または保護強化機能を使用している場合は、アーカイブのダウンロードを再帰的に展開できるようになります。これにより、Chrome が長らく提供してきたマルウェアや望ましくないソフトウェアに対する保護機能が拡張され、マルウェアを使用して Cookie を盗む不正な手法に対抗します。SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを使用すると、セーフ ブラウジングを有効または無効にすることができます(この機能を含む)。
- アカウントに同期される設定の個別のストレージ

iOS と Android の Chrome ユーザーが同期を有効にしている場合、Google アカウントと同期される設定は、同期がオフのときに設定されたローカルの Chrome 設定とは別に保持されます。これにより、共有されるデータは従来よりも少なくなります。同期をオンにしてもローカル設定が自動的にアップロードされることはなく、同期をオフにした際にアカウントの設定がデバイスに残されることもありません。この機能はまだデフォルトで無効になっており、フラグ(chrome://flags#enable-preferences-account-storage
)で有効にできます。
管理者は、管理対象の Google アカウントに関連するデータの保存と同期を行えるユーザーを設定できます。同期機能を無効にするには、次の 2 つの既存ポリシーを使用します(引き続き適用されます)。
- SyncDisabled: 設定を含む Chrome 同期インフラストラクチャ全体を無効にします。
- SyncTypesListDisabled: 指定された個々のデータ型の同期を無効にします。既存の値 preferences には設定が含まれます。
- Side Panel API

Manifest V3 拡張機能で、Chrome に搭載されているサイドパネル UI に独自のサイドパネルを追加できるようになりました。使用方法や例については、Side Panel API に関する Chrome デベロッパー向けの記事をご覧ください。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー

ポリシー
説明
ChromeRootStoreEnabled
サーバー証明書の確認に Chrome Root Store と組み込みの証明書確認機能を使用するかどうかを指定する
Mac、Linux、ChromeOS で利用可能
InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled
TLS handshake で安全でないハッシュを有効にする
ChromeOS の更新内容
- 企業用アカウントおよび教育機関向けアカウント用に手書きメモをプリインストール

タッチペン対応メモアプリである手書きメモが Chromebook で使えるようになりました。タッチペン対応 Chromebook のすべての企業用アカウントおよび教育機関向けアカウントにプリインストールされます。手書きメモ アプリへのアクセスをブロックする場合は、組織内の Chromebook からの cursive.apps.chrome へのアクセスを禁止してください。
- シークレット モードでの移動に必須とする拡張機能の設定

ChromeOS 114 では、拡張機能を使って管理者は組織部門内にセキュリティ機能とカスタマイズを適用できますが、シークレット モードへの適用にはユーザーの同意が必要です。このため、ユーザーはシークレット モードを使ってページを移動することでプロキシなどの拡張機能で設定された機能をバイパスできることになり、問題になる可能性があります。
MandatoryExtensionsForIncognitoNavigation ポリシーで拡張機能のリストを設定しておけば、ユーザーがシークレット モードで移動するには、それらの拡張機能のシークレット モードでの実行を明示的に許可することが必要になります。
- ChromeVox イアコン

ChromeVox は Chromebook に組み込まれているスクリーン リーダーです。ChromeOS 114 では、ChromeVox を使える状態のユーザーが ChromeVox のキーボード ショートカットを使用して選択のオン / オフを切り替えたときに、音声インジケーター(イアコン)が鳴るようになりました。
管理コンソールの更新内容
- Chrome ブラウザ クラウド管理(CBCM)サブスクリプション

Chrome 114 では、Chrome ブラウザ クラウド管理のサブスクリプションが、これまでこのサブスクリプションのない状態で CBCM を使用していたすべての組織に自動的に追加されます。この変更によってお客様の既存アカウントに新たな費用がかかることはなく、必要な操作もないため、お客様側でのご対応は不要です(詳細)。
- 管理コンソールの新しいポリシー
ポリシー名
ページ
サポートされるプラットフォーム
カテゴリ / 項目
WebRtcTextLogCollectionAllowed
ユーザー
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
ユーザー エクスペリエンス
InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled
ユーザー、管理対象ゲスト セッション
Chrome(Android)
Chrome(Linux、Mac、Windows)
ChromeOS
セキュリティ
CalendarIntegrationEnabled
ユーザー
ChromeOS
コンテンツ
ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed
ユーザー
Chrome(Linux、Mac、Windows)、ChromeOS
以前のサイトの互換性
WallpaperGooglePhotosIntegrationEnabled
ユーザー
ChromeOS
ログイン設定
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
予定されているブラウザの変更
- HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード(Chrome 115)

Chrome 115 以降では、HTTP リクエストが HTTPS に自動的にアップグレードされることがあります。HTTPS 経由で読み込めないページはすべて、自動的に HTTP に戻されます。標準のサーバー構成では、目に見える影響はありませんが、ユーザーのセキュリティが強化されます。
HTTP と HTTPS で異なるコンテンツが提供されている場合など、一部のサーバー構成では問題が発生することがあります。特定のサイトの自動アップグレードを無効にするには、[安全でないコンテンツ] サイトの設定を [ページ情報] または chrome://settings/content
で有効にします。この動作は HttpsUpgradesEnabled ポリシーで設定でき、HttpAllowlist ポリシーで特定のサイトを許可リストに登録できます。
長期的には、組織のサーバーを HTTPS に対応させ、HTTP と HTTPS で同じコンテンツが提供されるようにしてください。HTTPS をサポートする予定がない場合(ファイアウォールの内側の内部イントラネットなど)は、サーバーがポート 443 に応答しないように設定し、接続をハングアップさせるのではなく閉じるようにファイアウォールを設定してください。chrome://flags#https-upgrades
を有効にすると、お使いの環境で HTTPS へのアップグレードをテストできます。問題が生じた場合はご報告ください。
- アンロード イベントをスキップ

アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザとデスクトップ プラットフォームの Firefox でバック / フォワード キャッシュの主要なブロッカーとなっています。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるために、早ければ Chrome 115 以降、パソコン版 Chrome でアンロード イベントが徐々にスキップされるように提案します。アンロード イベントから移行するために時間が必要な場合は、API とグループ ポリシーの形式で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、選択的に動作を変更しない状態を維持できます。
- master_preferences から initial_preferences への移行

より包括的な名称を使用するための Chrome の継続的な移行の一環として、Enterprise バンドルの例の名前を master_preferences
から initial_prefereces
に変更しました。Chrome によるファイルの解釈に変更はありませんが、initial_preferences
のサンプル ファイルに以下のフィールドが存在しなくなりました。
- 有効ではなくなったため、サンプルから削除されたフィールド:
sync_promo.show_on_first_run_allowed
suppress_first_run_bubble
suppress_first_run_Default_browser_prompt
- 推奨ポリシーによって制御できるため、サンプルから削除されたフィールド:
homepage
homepage_is_newtabpage
show_home_button
session
bookmark_bar
import_* except for import_bookmarks_from_file
make_chrome_default_*
- 企業での使用には適用できないか、ユーザーレベルのインストールにしか適用されないため、サンプルから削除されたフィールド:
ping_delay
do_not_launch_chrome
do_no_register_for_update_launch
- リリース サイクルの変更

Chrome 115 Stable 版のリリースは、6 月 27 日から 7 月 18 日に変更されました。この遅延に伴い、これより後の日付もすべて調整されています。最新の日付については、Chromium Dash Schedule をご覧ください。
- iOS のブックマークとリーディング リストの改善

iOS の Chrome 115 では、ブックマーク マネージャーやリーディング リストのサーフェスから Chrome にログインする一部のユーザーが、ブックマークやリーディング リストのアイテムを Google アカウントで使用、保存できるようになります。BrowserSignin、SyncDisabled、SyncTypesListDisabled、EditBookmarksEnabled、ManagedBookmarks などの関連するエンタープライズ ポリシーはこれまでどおり動作し、ユーザーが Google アカウントでアイテムを使用、保存するかどうかを設定できます。
- セキュア DNS / Cox ISP ユーザー向けの更新

Cox ISP DNS サーバーを使用するシステムで動作するクライアントで、DnsOverHttpsMode ポリシーが自動に設定されている場合、Chrome 115 以降では、安全でない DNS クエリではなく、セキュア DNS クエリが使用されるようになります(Chrome 115 より前のバージョンでは、2023 年 5 月 16 日以降、ChromeVariations ポリシーがすべてのバリエーションを有効にするように設定されている場合にこの更新が適用されます)。
- フィッシング対策のテレメトリーの拡張

この機能では、ユーザーの操作データを Chrome サーバーとセーフ ブラウジング サーバーに送信します。これにより、セーフ ブラウジングのフィッシング警告およびフィッシングが疑われるページへのユーザーの対応に関する知識ギャップを埋めることができます。この追加のテレメトリーにより、ユーザーへの理解を深め、フィッシング対策強化のためにどこに重点的に取り組むべきかがわかります。管理者は、エンタープライズ ポリシー MetricsReportingEnabled および SafeBrowsingProtectionLevel を使用して機能を無効にできます。
- TLS でサーバー署名での SHA1 使用のサポート終了

Chrome 115 では、TLS handshake 時のサーバー署名に SHA-1 を使用した署名アルゴリズムのサポートを終了します。これは、すでに削除されているサーバー証明書での SHA-1 サポートや、引き続きサポートされるクライアント証明書での SHA-1 サポートには影響しません。SHA1 は既知のコリジョンがあり、IETF で非推奨となっているため、回避する必要があります。
TLS で SHA1 署名スキームを使用している企業は、InsecureHashesInTLSHandshakesEnabled ポリシーを使用して、サーバー署名の SHA1 を引き続き受け入れることができます。
- ポリシー同期の依存関係の処理

現在は、どのデータ削除ポリシーでも(BrowsingDataLifetime、ClearBrowsingDataOnExitList)、管理者が SyncDisabled を設定する必要があります。Chrome 115 以降は、それぞれ対応するデータタイプについて同期が自動的に無効になり、管理者は依存するポリシーを設定する必要がなくなります。
- Web MIDI の権限プロンプト

Chrome 116 以降、Web MIDI API のアクセスが権限プロンプトにより制限されます。現在、Web MIDI API で SysEx メッセージを使用するには、明示的なユーザー権限が必要です。今後予定されている実装では、SysEx サポートなしの Web MIDI API へのアクセスでも、ユーザー権限が必要になります。いずれの権限も、バンドルされた権限プロンプトで要求されます。
DefaultMidiSetting、MidiAllowedForUrls、MidiBlockedForUrls の 3 つの新しいポリシーを用意し、管理者がユーザーの API へのアクセスを事前に設定できるようにします。
- X25519Kyber768 鍵の TLS 用カプセル化

Chrome 116 以降、NIST 規格に基づいた、ポスト量子セキュア TLS 鍵カプセル化メカニズムの X25519Kyber768 が導入されます。これは新しい TLS 暗号スイートとして公開されるものです。TLS はサポート対象の暗号を自動的にネゴシエートするため、この変更はサーバー オペレーターにとって透過的である必要があります。ただし、一部の TLS ミドルボックスでは Kyber 鍵のカプセル化サイズ、または新しい TLS ClientHello 暗号コードポイントへの準備が整っておらず、接続の切断やハングが発生する可能性があります。この問題を解決するには、ミドルボックスを更新するか、エンタープライズ ポリシーで鍵のカプセル化メカニズムを無効にしてください。ただし長期的には、TLS においてポスト量子セキュア暗号が必要になります。
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化

Chrome 116 以降、セキュリティと信頼性を高めるために、すでに独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- 拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に(Chrome 116)

Chrome 116 以降では、現在バックグラウンド ページから API にアクセスしている Manifest V2 拡張機能の移行パスとして、拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能になる予定です。
WebUSB ポリシーを拡張機能のオリジンに適用して、この動作を制御することもできます。詳しくは、DefaultWebUsbGuardSetting、WebUsbAskForUrls、WebUsbBlockedForUrls、WebUsbAllowDevicesForUrls をご覧ください。
- RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除

Chrome 117 以降で RendererCodeIntegrityEnabled ポリシーを削除する予定です。このポリシーを適用しなくてもサードパーティ ソフトウェアが機能するかどうかをご確認ください。問題が見つかった場合は、こちらからバグをご報告ください。
- macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)

Chrome 117 では、macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了します。これらは、Apple ではすでにサポート期間が終了しています。ユーザーが引き続き Chrome ブラウザを使用するには、オペレーティング システムを更新する必要があります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。Chrome 114 以降では、Chrome 117 で macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートが終了することを知らせる情報バーが表示されます。
- パソコン版 Chrome と Chrome メニューを刷新(Chrome 117)

Google のデザイン プラットフォームの Google Material 3 への移行に伴い、UI 要素やスタイルの刷新、新しい動的なカラーシステムによるカスタマイズ性の向上、アクセシビリティの強化により、各種 OS における Google のパソコンのブラウザをモダナイズすることになりました。UI の最初の更新は Chrome 117 でリリースされます。
Chrome のその他メニューも、パソコン版 Chrome の UI、通信、カスタマイズを拡張するための基盤となるように更新されます。メニューの更新は、Chrome 117 以降、パソコン版の更新に合わせて段階的に実施予定です。
- 鍵アイコンを変更

鍵アイコンを調整アイコン(コントロールや設定を示すために一般的に使用されているもの)に置き換える予定です。鍵アイコンを中立的なインジケーターに置き換えることで、鍵アイコンがページの信頼性に関連しているという誤解を防ぎ、Chrome ではデフォルトでセキュリティが確保されている点が強調されます。また、調査したところ、鍵アイコンをクリックすると重要な情報やコントロールが表示されることを、多くのユーザーがご存じないことがわかりました。新しいアイコンに変更することで、鍵アイコンで起こりがちな誤解を避けつつ、権限の管理や付加的なセキュリティ情報の把握が行いやすくなると考えています。
新しいアイコンへの変更は、デスクトップ プラットフォームに対する全般的なデザイン変更の一環として、Chrome 117(2023 年 9 月上旬にリリース予定)で実施されます。接続が安全でない場合は、これまでどおりユーザーに警告が表示されます。Chrome Canary では、Chrome Refresh 2023(chrome://flags#chrome-refresh-2023
)を有効にしていればすぐにこの新しい調整アイコンが表示されます。ただし、このフラグで有効化される機能は現在開発中であり、最終的なプロダクトとは異なります。
詳しくは、こちらのブログ投稿をご覧ください。
- Manifest V3 を利用するには拡張機能の更新が必要

Chrome 拡張機能を更新すると、マニフェスト バージョンが Manifest V3 にアップグレードされます。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
Manifest V3 への移行に関する詳細情報についてのブログ投稿ですでにお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中で、2023 年早期に予定されていたテストは延期されています。
スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。
Chrome 110 以降では、エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。移行後は、少なくとも 2024 年 1 月まで Manifest V2 拡張機能の使用を延長できます。
Chrome ブラウザ クラウド管理の、[アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。
詳しくは、Manifest V2 のサポート タイムラインをご覧ください。
- ファーストパーティ セット用のユーザー コントロール

ファーストパーティ セットとは、デベロッパーがドメイン間の関係を宣言するための、近日提供予定のフレームワークです。このフレームワークにより、ブラウザがサードパーティとファーストパーティの関係に基づいてアクセスに関する決定を下せるようになります。同じセット内にトップレベル ドメインがあればファーストパーティの Cookie に継続的にアクセスできるなど、セットを利用することでファーストパーティの利点を享受できます。
ファーストパーティ セットは、よりプライバシーを重視したウェブに向けた Chrome のロードマップの一環です。
Chrome 113 では、これらのファーストパーティ セット用のユーザー コントロールが導入されています。ファーストパーティ セットの管理には、ファーストパーティ セットを有効または無効にする FirstPartySetsEnabled と、独自のセットを適用する FirstPartySetsOverrides の 2 つのエンタープライズ ポリシーを利用できます。
予定されている ChromeOS の変更
- ChromeOS でのアプリ ストリーミング

ChromeOS 115 以降、ユーザーが Google Pixel で実行しているストリーミング アプリの表示や操作がアプリ ストリーミングで可能になり、スマートフォン ハブのエクスペリエンスが向上します。ミラーリングされた会話の通知を Google Pixel から受け取ると、その通知をタップするだけで、ユーザーの ChromeOS デスクトップに直接アプリ ストリームが表示されます。これは、Google 全体のアンビエント コンピューティングの取り組みの一部です。
- Google フォトの共有アルバム

ChromeOS 104 では、壁紙とスクリーンセーバーに Google フォトを使用できますが、プライバシー上の懸念から、共有アルバムへのアクセスは制限されています。Chrome 115 では、ユーザーが共有アルバムから写真を選択できるように、このプライバシー上の懸念に対処する予定です。
- 制限が緩やかな Chrome アプリの WebView の動作を停止

Chrome 116 以降、Chrome アプリの WebView の使用について、次の制限が適用されるようになります。
- WebView 内の SSL エラーにエラーページが表示されますが、安全でない処理を行うオプションは提供されません。
- WebView の NewWindow イベントを使用して別のアプリ ウィンドウ内の WebView 要素にアタッチすると、元の WebView で
window.open
呼び出しによって返されるウィンドウ参照が無効になります。
これらの変更に伴い発生する可能性のある障害に対処する時間的猶予を与えるために、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を提供する予定です。この変更がなんらかの破損の原因であるかどうかをテストするには、chrome://flags に移動して、chrome://flags/#enable-webview-tag-mparch-behavior
を無効化することでも、Chrome 112 以前の動作を復元することができます(エンタープライズ ポリシーを設定する必要はありません)。
この変更は Chrome 113 で行われる予定でしたが、延期されました。
予定されている管理コンソールの変更
Chrome 113
Chrome ブラウザの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
ファーストパーティ セット用のユーザー コントロール
✓
テレメトリー レポートでストア外の拡張機能に関する追加データを収集
✓
購入手続き用に FastCheckout をリリース
✓
パスワード管理機能を更新(iOS 版 Chrome 113)
✓
画像セット CSS の変更
✓
デスクトップでのその他メニューの再構築
✓
ポリシーに関するトラブルシューティングを行えるページが Android で利用可能に
✓
パソコン版 Chrome の [新しいタブ] ページ: ジャーニー カード
✓
Discover フィード(iOS と Android)
✓
Android のメディア選択ツールを導入
✓
部分翻訳
✓
Beta チャンネルの Android トレース
✓
Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー
✓
Chrome ブラウザの削除されたポリシー
✓
ChromeOS の更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
スクリーンセーバーのプレビュー
✓
USB のファームウェア バージョンの報告
✓
ポリシーによるカスタム トラスト アンカーをロック画面で許可
✓
ファイルアプリのインライン同期ステータス
✓
ChromeOS 管理者の即時再起動
✓
✓
制限が緩やかな Chrome アプリによる WebView の動作を停止
✓
管理コンソールの更新内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
リスク評価カード
✓
✓
管理コンソールの新しいポリシー
✓
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
Chrome Root Store の更新と ChromeRootStoreEnabled ポリシーの削除
✓
プライベート ステート トークンのサポート
✓
iPhone と iPad の Chrome アプリにアクティブでないタブのセクションを新たに追加
✓
ディスク上のプロファイル Cookie ファイルのロック
✓
Google パスワード マネージャーへの変更(Chrome 114)
✓
デスクトップのブックマークの更新
✓
パスワード管理: メモの保存と取得
✓
ダウンロード保護でネストされたアーカイブの解凍が可能に
✓
アカウントに同期された設定を個別に保存(Chrome 114)
✓
Chrome ポリシー: Chrome ウェブストア(CWS)で公開されていない拡張機能の無効化
✓
Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化
✓
拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に(Chrome 115)
✓
アンロード イベントのスキップ
✓
リリース サイクルの変更
✓
リーディング モード
✓
HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード(Chrome 115)
✓
パーティショニングされていないサードパーティのストレージ API、サービス ワーカー API、通信 API のトライアルのサポートを終了
✓
Android のフィッシング対策を変更(Chrome 115 以降)
✓
✓
macOS 10.13 と macOS 10.14 のサポートを終了(Chrome 117)
✓
✓
Manifest V3 を利用するよう拡張機能の更新が必要
✓
✓
今後予定されている ChromeOS の変更
セキュリティ / プライバシー
ユーザーの生産性向上 / アプリ
管理
企業用アカウントおよび教育機関向けアカウント用に手書きメモアプリをプリインストール
✓
Passpoint: Wi-Fi ネットワークへのシームレスで安全な接続
✓
✓
シークレット ナビゲーションに必須の拡張機能
✓
ChromeOS でのアプリ ストリーミング
✓
Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。
Chrome ブラウザの更新内容
- ファーストパーティ セット用のユーザー コントロール

ファーストパーティ セットとは、デベロッパーがドメイン間の関係を宣言するための、近日提供予定のフレームワークです。このフレームワークにより、ブラウザがサードパーティとファーストパーティの関係に基づいてアクセスに関する決定を下せるようになります。同じセット内にトップレベル ドメインがあればファーストパーティの Cookie に継続的にアクセスできるなど、セットを利用することでファーストパーティの利点を享受できます。
ファーストパーティ セットは、よりプライバシーを重視したウェブに向けた Chrome のロードマップの一環です。
Chrome 113 では、これらのファーストパーティ セット用のユーザー コントロールが導入されています。ファーストパーティ セットの管理には、ファーストパーティ セットを有効または無効にする FirstPartySetsEnabled と、独自のセットを適用する FirstPartySetsOverrides の 2 つのエンタープライズ ポリシーを利用できます。
- テレメトリー レポートでストア外の拡張機能に関する追加データを収集

セーフ ブラウジング保護強化機能が有効になっている場合、Chrome 113 では、ストア外の拡張機能に関する追加のテレメトリー(ファイル ハッシュや manifest.json
ファイルなど)の収集が開始されます。Google のサーバーは、収集したデータを解析して、不正なストア外の拡張機能の検出(自己ホスト型を含む自己ホスト型拡張機能を含む)とすべての Chrome 拡張機能ユーザーの保護の強化に役立てます。この機能および全拡張機能のテレメトリー機能を無効にするには、SafeBrowsingProtectionLevel を 2 以外の値に設定します。こうするとセーフ ブラウジング保護強化機能が無効になります。このデータの露出について懸念がある企業の管理者の方は、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを使用してください。
- 購入手続き向けに Fastcheckout をリリース

Chrome 113 では、一部のユーザーに対して、いくつかのショッピング ウェブサイトの購入手続きページを対象とした新しい自動入力オプションが表示されます。このオプションを表示しないようにするには、AutofillAddressEnabled ポリシーまたは AutofillCreditCardEnabled ポリシーを無効にします。
- Updated Password Management Experience on iOS in Chrome 113

On Chrome on iOS, some users who are signed-in to Chrome but don't have Chrome sync enabled can now use and save passwords in their Google Account. Relevant enterprise policies such as BrowserSignin, SyncDisabled, SyncTypesListDisabled and PasswordManagerEnabled continue to work as before and can be used to configure whether users can use and save passwords in their Google Account.
- Image-set CSS の変更

Chrome 113 では Image-set の標準構文のサポートが実装されており、以前にサポートされていた -webkit- vendor
プレフィックスの構文は、標準構文に対するパース時のエイリアスとして扱われるようになりました。これにより、vendor プレフィックスで設定されている値は、標準構文としてシリアル化されます。
例:
-webkit-image-set(url(example.png) 1x)
これがシリアル化されると、
image-set(url(""example.png"") 1x) for specified value (as returned via getPropertyValue() like: testDiv.style.getPropertyValue(""background-image"");)
および次のようになります。
image-set(url(""example.png"") 1dppx) for computed value (as returned via getComputedStyle() like window.getComputedStyle(testDiv)[""background-image""])
必要に応じて、CSSImageSet
ランタイム フラグを使用して新しい動作をオフにできます。プレフィックス構文と標準構文のどちらも、レンダリングと画像選択の動作は同じです(Chrome Status)。
- パソコン版 Chrome の [新しいタブ] ページ: ジャーニー カード

Chrome では、複雑なマルチセッションのタスクの完了をサポートするため、[新しいタブ] ページにジャーニーの再開や次の手順の候補が表示されます。[新しいタブ] ページにカードを表示するかどうかは、NTPCardsVisible ポリシーを使用して管理できます。

- Discover フィード(iOS と Android)

Chrome 113 では、一部のユーザーに対して、Discover フィードでさらにカスタマイズされたコンテンツが表示されるようにできることを伝えるメッセージが表示されることがあります。

Discover フィードでは、ログインしていないユーザーであっても、更新されたカスタマイズ オプションを使用して、表示されるコンテンツの種類を管理できます。たとえば、特定のソースのコンテンツを非表示にするように選択できます。

ログインしていないユーザーがフィードのコンテンツを変更しようとすると、ログインまたは同期を勧めるメッセージが Chrome に表示されます。管理者は引き続き BrowserSignin、SyncDisabled、SyncTypesListDisabled のポリシーを使用して、ユーザーのログインや同期を管理できます。そのため、エンタープライズ ポリシーでログインや同期が禁止されている場合は、[お使いのデバイスではご利用いただけません] と表示されます。
- Chrome ブラウザの新しいポリシーと更新されたポリシー

ポリシー
説明
Google サービスからの WebRTC テキストログの収集を許可する
ファーストパーティ セットをオーバーライドする
ファーストパーティ セットを有効にする
サードパーティのストレージ パーティショニングのデフォルト設定
サードパーティのストレージ パーティショニングをブロックするオリジンを指定する
Google レンズのカメラを利用した検索を許可する(iOS でも利用可能になりました)
事前のユーザー操作なしでスクリーン キャプチャを許可する
Chrome アプリの WebView の制限が緩やかな動作を復元する
事前のユーザー操作なしでファイルまたはディレクトリ選択 API の呼び出しを許可する
ChromeOS の更新内容
- USB ファームウェア バージョンの報告

USBデバイスが管理下のChromeOSデバイスに接続または取り外されるたびに、既存のUSBイベントやテレメトリーとともに、USBファームウェアのバージョンが報告されます。この機能は、既存の USB イベントとテレメトリーのレポートを制御する ReportDevicePeripherals ポリシーを使用して制御できます。
- ロック画面でポリシーによるカスタム トラスト アンカーを許可する

企業と教育機関には、ユーザー トラフィックをインターセプト、復号、検査するプロキシが設定されている場合があります。これには、クライアント デバイスに、すべてのウェブホストのプロキシ サーバー証明書を信頼できるように構成された CA 証明書が必要です。この CA 証明書は通常、その場で発行されます。ChromeOS の場合、企業のデプロイでは、エンタープライズ ポリシーを介してそのような信頼できる CA 証明書を構成します。
これらのカスタム ポリシー提供 CA 証明書は現在、ユーザー トラフィックとユーザー セッション内のみに適用され、ロック画面では使用できません。ユーザー セッションで設定されたプロキシがロック画面で適用されますが、CA 証明書にアクセスできないため、ポリシーで強制されているロック画面での再認証を行う必要があるお客様にとってこれは問題です。
- 制限が緩やかな Chrome アプリの WebView の動作を停止

Chrome 113 では、Chrome アプリの WebView の使用について、次の制限が適用されます。
- WebView 内の SSL エラーにエラーページが表示されますが、安全でない処理を行うオプションは提供されません。
- WebView の NewWindow イベントを使用して別のアプリ ウィンドウ内の WebView 要素にアタッチすると、元の WebView で
window.open
呼び出しによって返されるウィンドウ参照が無効になります。
これらの変更に伴い発生する可能性のある障害に対処する時間的猶予を与えるために、一時的なエンタープライズ ポリシー ChromeAppsWebViewPermissiveBehaviorAllowed を提供する予定です。この変更がなんらかの破損の原因であるかどうかをテストするには、chrome://flags
に移動して、chrome://flags/#enable-webview-tag-mparch-behavior
を無効化することでも、Chrome 112 以前の動作を復元することができます。(エンタープライズポリシーを設定する必要はありません)
今後の予定
注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルにリリースする前に変更されたり、リリースが延期または中止されたりすることがあります。
予定されているブラウザの変更
- Chrome Root Store の更新と ChromeRootStoreEnabled ポリシーの削除

Chrome 114 以降では、ユーザー セキュリティを向上し、異なるプラットフォーム間で一貫したエクスペリエンスを提供するため、Android、Linux、ChromeOS で独自のデフォルト ルートストアと組み込みの証明書確認機能に切り替わります。Chrome では引き続き、オペレーティング システムのトラストストアにインストールされたカスタム ローカルルートが使用されます。詳しくは、Chrome Root プログラムについての記事をご覧ください。Windows 版と Mac 版の Chrome Root Store はデフォルトで有効になっています。
グループポリシー、macOS Keychain Access、Puppetなどのシステム管理ツールなど、現在企業が行っているフリートおよび信頼するエンタープライズCAの管理方法に変更はありません。
ChromeRootStoreEnabled ポリシーでは、Chrome Root Store を選択的に無効にしてプラットフォームのルートストアを優先できます。このポリシーはデフォルトで有効になっていますが、[無効] に設定すると、強制的にプラットフォームのルートストアを使用できます。このポリシーは Chrome 120 まで Android、Linux、ChromeOS で利用可能です。
Chrome 113 では、ChromeRootStoreEnabled ポリシーが Windows と Mac から削除されました。Chrome 111 では、信頼できるリーフ証明書と Windows の Trusted People ストアのサポートが追加されました。Chrome 112 では、ローカル トラスト アンカーの名前の制約がサポートされるようになりました。
- プライベート ステート トークンのサポート

Chrome 113 以降では、Private State Tokens API をウェブサイトで使用できます。プライベート ステート トークンを使用することで、ユーザーの信頼度をあるコンテキストから別のコンテキストに伝えることができ、サイトはユーザー識別情報を交換することなく不正行為を防止し、bot と人間を区別できます。プライベート ステート トークンを利用できるかどうかは、Chrome 設定の [自動確認] という新しい設定を使用して制御されます。詳しくは、こちらのデベロッパー向けのブログ投稿をご覧ください。
- Google パスワード マネージャーへの変更(Chrome 114)

Chrome 114 では、パスワード マネージャーの名称が Google パスワード マネージャーに変更されます。
Google パスワード マネージャーには機能が追加され、よりアクセスしやすくなります。新しいパスワード マネージャーには、その他メニュー(以前は [設定] > [自動入力])からアクセスできます。アップグレードされた Google パスワード マネージャーでは、類似したパスワードがグループ化され、チェックアップのフローが改善されます。ユーザーは Google パスワード マネージャーをデスクトップに追加して簡単にアクセスできます。

- ダウンロード保護でネストされたアーカイブを展開

Chrome 114 以降、セーフ ブラウジングが有効にしているユーザーは、アーカイブのダウンロードを再帰的に展開できるようになります。これにより、マルウェアや望ましくないソフトウェアに対して Chrome が長年にわたり提供してきた保護が拡張され、Cookie を盗むマルウェアの使用者による悪用の手法に対抗します。SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーを使用して、セーフ ブラウジングを有効または無効にすることができます(この機能を含む)。
- アカウントに同期される設定の個別のストレージ(Chrome 114)

iOS と Android の Chrome ユーザーが同期を有効にしている場合、Google アカウントと同期される設定は、同期がオフのときに設定されたローカルの Chrome 設定とは別に保持されます。これにより、共有されるデータは従来よりも少なくなります。同期をオンにしてもローカル設定が自動的にアップロードされることはなく、同期をオフにした際にアカウントの設定が端末に残されることもありません。この機能はまだデフォルトで無効になっており、chrome://flags#enable-preferences-account-storage
から有効にできます。
同期機能を無効にする既存のポリシーは 2 つあり、引き続き適用されます。
- SyncDisabled: 設定を含む Chrome 同期インフラストラクチャ全体を無効にします。
- SyncTypesListDisabled: 指定された個々のデータ型の同期を無効にします。既存の値 preferences には設定が含まれます。
- Windows のネットワーク サービスをサンドボックス化

Chrome 115 以降、セキュリティと信頼性を高めるために、独自のプロセスで実行されているネットワーク サービスが Windows 上でサンドボックス化される予定です。現在ネットワーク サービスを改ざんできるサードパーティのコードは、この変更に伴い、改ざんできなくなる可能性があります。これにより、Chrome のプロセス空間にコードを挿入するソフトウェア(データ損失防止(DLP)ソフトウェアなど)と相互運用性の問題が発生する可能性があります。NetworkServiceSandboxEnabled ポリシーを使用すると、相互運用性の問題が検出された場合にサンドボックスを無効化できます。こちらの手順に沿ってご利用の環境でサンドボックスをテストし、問題が発生した場合はご報告ください。
- 拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能に(Chrome 115)
Chrome 115 以降では、現在バックグラウンド ページから API にアクセスしている Manifest V2 拡張機能の移行パスとして、拡張機能 Service Worker から WebUSB API へのアクセスが可能になる予定です。
WebUSB ポリシーを拡張機能のオリジンに適用して、この動作を制御することもできます。詳しくは、DefaultWebUsbGuardSetting、WebUsbAskForUrls、WebUsbBlockedForUrls、WebUsbAllowDevicesForUrls をご覧ください。
- アンロード イベントをスキップ

アンロード イベント リスナーの存在は、Chromium ベースのブラウザとデスクトップ プラットフォームの Firefox でバック / フォワード キャッシュの主要なブロッカーとなっています。一方、モバイル プラットフォームのほとんどのブラウザでは、ほとんどの場合にアンロード イベントを発生させないことにより bfcache が優先されます。この状況を改善するため、Google は過去数年にわたって多くのパートナーと連携し、アンロード イベント リスナーの使用を削減してきました。この移行をさらに加速させるために、早ければ Chrome 115 以降、パソコン版 Chrome でアンロード イベントがグレースフルにスキップされるように提案します。アンロード イベントから移行するために時間が必要な場合は、API とグループ ポリシーの形式で一時的なオプトアウトを提供します。これにより、動作を選択的に変更し続けることができます。
- リリース サイクルの変更

Chrome 115 Stable 版のリリースは、6 月 27 日から 7 月 18 日に変更されました。この遅延に伴い、これより後の日付もすべて調整されています。最新の日付については、Chromium Dash Schedule をご覧ください。
- HTTP リクエストを HTTPS にアップグレード(Chrome 115)

Chrome 115 以降は、HTTP リクエストが HTTPS に自動的にアップグレードされると、一部のユーザーに表示されることがあります。HTTPS 経由で読み込めないページはすべて、自動的に HTTP に戻されます。標準のサーバー構成では、目に見える影響はありませんが、ユーザーのセキュリティが強化されます。
HTTP と HTTPS で異なるコンテンツが提供されている場合など、一部のサーバー構成では問題が発生することがあります。特定のサイトの自動アップグレードを無効にするには、[安全でないコンテンツ] サイトの設定を [ページ情報] または chrome://settings/content
で有効にします。この動作は、HttpsUpgradesEnabled ポリシーで制御でき、HttpAllowlist ポリシーで特定のサイトを許可リストに登録できます。
長期的には、組織のサーバーが HTTPS に対応し、HTTP と HTTPS で同じコンテンツを提供するようにする必要があります。HTTPS をサポートしない場合(ファイアウォールの内側の内部イントラネットなど)、サーバーがポート 443 に応答しないように設定し、ファイアウォールはハングアップするのではなく、接続を閉じるようにしてください。
- パーティショニング解除されたサードパーティのストレージ API、サービス ワーカー API、通信 API のトライアルのサポートを終了

Chrome 115 より段階的に、ストレージ API、サービス ワーカー API、通信 API はサードパーティのコンテキストでパーティショニングされる予定です。サードパーティのコンテキストで使用される該当の API は、同一オリジン ポリシーによって分離されるだけでなく、トップレベル コンテキストのサイトでも分離されます。サードパーティのストレージ パーティショニングのサポートを実装する時間がないサイトは、サポート終了予定のトライアルに参加できます。試用期間中、サイトを一時的にパーティショニング解除(同一オリジン ポリシーによる分離を継続するが、最上位サイトによる分離は削除)することができ、サイトに埋め込まれたコンテンツのストレージ API、サービス ワーカー API、通信 API の以前の挙動を復元できます。
サポート終了予定のトライアル DisableThirdPartyStoragePartitioning でトップレベル サイトを登録した場合、ストレージ API(localStorage、sessionStorage、IndexedDB、Quota など)、通信 API(BroadcastChannel、SharedWorkers、WebLocks など)、および ServiceWorker API は、サードパーティ コンテキストでパーティショニング解除されたままとなります。
Chrome 113 では、すべてのサードパーティ コンテキストの API のパーティショニングを解除するエンタープライズ ポリシー( DefaultThirdPartyStoragePartitioningSetting)が追加されます。また、自社のオリジンがリストと一致する場合に、サードパーティ コンテキストの API のパーティショニングを解除する thirdPartyStoragePartitioningBlockedForOrigins も追加されます。どちらも少なくとも 12 のマイルストーンでサポートされます。詳しくは、ブログ投稿の記事をご覧ください。
- Android のフィッシング対策を変更(Chrome 115 以降)

アカウント設定時などに Google パスワードで Android の認証を行うと Chrome に通知され、Chrome でウェブを閲覧する際にパスワードがフィッシング攻撃に対する保護を受けることができます。以前のバージョンの Android 版 Chrome では、Google パスワードのフィッシング対策として、Gmail にログインするなど Chrome タブでパスワードを明示的に入力する必要がありました。
パスワードの再利用に関する警告を無効にするには、PasswordProtectionWarningTrigger を 0 に設定します。
- Manifest V3 を利用するには拡張機能の更新が必要

Chrome 112 では、現在バックグラウンド ページから WebHID API にアクセスしている Manifest V2 拡張機能の移行パスとして、拡張機能 Service Worker から WebHID API にアクセスできるようになりました。
Chrome 拡張機能は、新しいマニフェスト バージョンの Manifest V3 に移行しています。これによって、たとえば、拡張機能が個々のリクエストを見ることなく宣言的にリクエストを変更するモデルに移行することで、ユーザーのプライバシーが向上します。また、リモートでホストされるコードが Manifest V3 で許可されなくなるため、拡張機能のセキュリティも向上します。
Manifest V3 への移行に関する詳細情報についてのブログ投稿ですでにお知らせしたとおり、Manifest V2 のサポート終了スケジュールは現在検討中で、2023 年早期に予定されていたテストは延期されています。
スケジュールの検討中も Manifest V2 の既存の拡張機能は更新可能であり、引き続き Chrome で動作します。ただし、Chrome ウェブストアに新たに登録する拡張機能には、Manifest V3 を実装する必要があります。
Chrome 110 以降では、エンタープライズ ポリシー ExtensionManifestV2Availability を使用して、Manifest v2 拡張機能を許可するかどうかを制御できます。このポリシーは、移行前に組織で Manifest V3 をテストするために使用できます。これにより、移行後は、少なくとも 2024 年 1 月までは Manifest V2 拡張機能の使用を延長できます。
Chrome ブラウザ クラウド管理の [アプリと拡張機能の使用状況] ページで、フリートで実行中のすべての Chrome 拡張機能で使用されている Manifest のバージョンを確認できます。
詳しくは、Manifest V2 のサポート タイムラインをご覧ください。
予定されている ChromeOS の変更
- 企業用アカウントおよび教育機関向けアカウント用に手書きメモをプリインストール

ChromeOS 114 以降、タッチペン対応メモアプリである手書きメモが Chromebook で使えるようになります。タッチペン対応 Chromebook のすべての企業用アカウントおよび教育機関向けアカウントにプリインストールされる予定です。手書きメモ アプリへのアクセスをブロックする場合は、組織内の Chromebook からの cursive.apps.chrome へのアクセスを禁止してください。
- シークレット ナビゲーションに必須の拡張機能

Chrome OS 114 では、拡張機能により管理者が組織部門内でセキュリティ機能とカスタマイズを適用することが許可されていますが、ユーザーの同意なしにシークレット モードで適用することはできません。これは、ユーザーがナビゲーションにシークレット モードを使用してプロキシなどの拡張機能セットの機能をバイパスできるため、問題になる可能性があります。
MandatoryExtensionsForIncognitoNavigation ポリシーでは、管理者に対して拡張機能のリストの設定を許可します。このリストを使用すると、ユーザーは、ナビゲーションでシークレット モードを使用するためのシークレット モードの実行を明示的に許可する必要があります。
- Chrome OS でのアプリ ストリーミング

Chrome OS 114 では、アプリ ストリーミングでユーザーが Google Pixel で実行しているストリーミング アプリの表示や操作が可能になり、スマートフォン ハブのエクスペリエンスが向上します。ミラーリングされた会話の通知を Google Pixel から受け取ると、その通知をタップするだけで、ユーザーの Chrome OS デスクトップに直接アプリ ストリームが表示されます。これは、Google 全体のアンビエント コンピューティングの取り組みの一部です。
補足資料
- Chrome リリースの仕組み - Chrome のリリース サイクル
- Chrome ブラウザのダウンロードと Chrome Enterprise サービスの概要 - Chrome ブラウザ エンタープライズ
- Chrome バージョンのステータスとタイムライン - Google アップデートのサーバー ビューア
- お知らせ: Chrome リリースのブログ | Chromium ブログ
- デベロッパー: ウェブ プラットフォームの変更をご確認ください。
さらにサポートが必要な場合
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