マルウェアによる被害を防止する方法

Google は、インターネットがすべてのユーザーにとって安全で不正のないものとなることを願っていますが、オンラインの犯罪者やハッカーが悪意を持って活動していることは、現実問題として否定できません。こういった活動の一つが、マルウェアの配布です。被害を防ぐには、マルウェアとその感染経路、そして感染を防ぐ方法について学ぶことが有効です。

マルウェアとは

「マルウェア」とは、パソコンに悪影響を与えることを目的とするあらゆるソフトウェアを指します。マルウェアは、パソコンから情報を盗んだり、パソコンのパフォーマンスを徐々に低下させるほか、本人の知らないうちにメール アカウントから偽装メールを送信することもあります。以下に、マルウェアとして一般的なものの例を挙げます。

  • ウイルス: 自身をコピーしてパソコンに感染する、有害なコンピュータ プログラム。
  • ワーム: ネットワークを介して他のコンピューターに自身のコピーを送り込む、悪意のあるコンピュータ プログラム。
  • スパイウェア: 本人の了解を得ずにユーザーの情報を収集するマルウェア。
  • アドウェア: パソコン上で自動的に広告の再生、表示、ダウンロードを行うソフトウェア。
  • トロイの木馬: 有用なアプリケーションを装い、インストールされるとパソコンに害を与えたり、情報を盗んだりする、破壊的なプログラム。

マルウェアの感染経路

マルウェアは、さまざまな経路からパソコンに侵入します。一般的な例としては、次のようなものがあります。j

  • インターネットからダウンロードした無料ソフトウェアに、実はマルウェアが含まれている
  • ダウンロードした正規のソフトウェアに、実はマルウェアが組み込まれている
  • 訪問したウェブサイトがマルウェアに感染している
  • 偽物のエラー メッセージやポップアップ ウィンドウをクリックしたことで、マルウェアがダウンロードされる
  • マルウェアを含むメールの添付ファイルを開いてしまう

マルウェアの感染経路は多様ですが、ユーザーにそれを止める力がないわけではありません。マルウェアと、それがもたらす被害について確認したところで、感染を防ぐための具体的な方法を見ていきましょう。

マルウェアの侵入を防ぐ方法

  1. パソコンとソフトウェアを最新の状態に保つ

    Windows または Mac をお使いの場合、Microsoft と Apple がオペレーティング システムのアップデートを頻繁にリリースしているため、提供が開始され次第インストールすることをおすすめします。多くの場合、アップデートにはシステムの安全性を高める修正プログラムが含まれています。オペレーティング システムによっては自動アップデートが提供されており、その場合は提供開始とともに自動的にアップデートを入手することができます。

    • Microsoft Windows:「Windows Update」という機能を使用してアップデートをインストールできます。
    • Apple Mac:「ソフトウェア アップデート」という機能を使用してアップデートをインストールできます。

    パソコンのオペレーティング システムだけでなく、インストールされている他のソフトウェアも、最新のものにしておく必要があります。一般に、バージョンが新しいほうが、マルウェアによる攻撃を防ぐセキュリティ対策が充実しています。

  2. なるべく管理者権限のないアカウントを使用する

    ほとんどのオペレーティング システムでは、各ユーザーが異なる設定でパソコンを使用できるよう、複数のユーザー アカウントを作成することができます。各ユーザー アカウントは、セキュリティ面でも異なる設定が可能です。

    たとえば、「admin」(または「administrator」)アカウントでは新しいソフトウェアのインストールができ、「limited」、「standard」などのアカウントではできないことが一般的です。日常的なウェブ ブラウジングを行う際は、新しいソフトウェアのインストールが必要になることはあまりないため、可能な限り「limited」や「standard」のユーザー アカウントを使用することをおすすめします。これによって、マルウェアがパソコンにインストールされたり、システム全体に影響する設定が変更されることを防ぐことができます。

  3. リンクのクリックやダウンロードは慎重に行う

    現実生活で、派手な看板に「パソコンを無料配布中!」などと書かれた薄暗い建物があったとすれば、踏み込むのをためらう人がほとんどでしょう。ウェブ上でも、無料の特典があることをうたったなじみのないウェブサイトにアクセスする際は、同じような慎重さを持つことが必要です。

    動画編集プログラムやロールプレイング ゲームを無料でダウンロードできるのは魅力的かもしれませんが、提供しているウェブサイトは本当に信頼できるものでしょうか?実際にダウンロードやインストールを始める前に、いったんウェブサイトを離れ、そのサイトやプログラムについてのレビューや情報を探してみると有効なことがあります。ダウンロードはマルウェアの主要な感染経路の一つですので、何をダウンロードするか、どこからダウンロードするかについては慎重に判断する必要があります。

  4. メールに添付されたファイルや画像は慎重に開く

    知らない人からチョコレートが郵送されてきた場合、迷わずそのまま食べるという人はほとんどいないでしょう。同様に、知らない人から添付ファイルや画像を含む不審なメールが届いた場合は、慎重に扱う必要があります。単なる迷惑メールということも考えられますが、実はパソコンに害を及ぼすマルウェアが含まれる場合もあります。Gmail をご利用の場合、こういったメールは迷惑メールとしてご報告ください。Gmail の迷惑メールフィルタ改善に役立てさせていただきます。

  5. ソフトウェアのダウンロードを求めるポップアップ ウィンドウを信用しない

    ネットサーフィンをしていると、パソコンがマルウェアに感染しており、被害を防ぐためにソフトウェアのダウンロードが必要であるという旨のポップアップ ウィンドウが表示される場合があります。騙されてはいけません。そのままポップアップ ウィンドウを閉じてください。その際、ポップアップ ウィンドウ内をクリックしないよう注意します。

  6. ファイル共有を制限する

    一部のサイトやアプリケーションでは、他のユーザーと簡単にファイルを共有することができます。こういったサイトやアプリケーションの多くでは、マルウェアへの対策がほとんど行われていません。この種のファイル共有を利用してファイルの交換やダウンロードを行っている場合は、マルウェアに特に注意してください。人気の映画、アルバム、ゲーム、プログラムなどに見せかけたマルウェアも多数存在します。

  7. ウイルス対策ソフトウェアを使用する

    何かをダウンロードする必要がある場合は、ウイルス対策プログラムによってスキャンし、マルウェアでないことを確認してから開くようにします。ウイルス対策ソフトウェアでは、マルウェアがないか、パソコン全体をスキャンすることもできます。マルウェアの早期発見と拡散防止のため、定期的にパソコンをスキャンすることをおすすめします。Google はウイルス対策ソフトウェアを作っていませんが、次の記事でおすすめのウイルス対策ソフトウェアを紹介しています。「パソコンからマルウェアを削除する

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