キャンペーンにフリークエンシー キャップを設定すると、フリークエンシー キャップによって、そのキャンペーンでリーチできた追加のユーザー数を測定できます。キャンペーンによっては、リーチの伸びが全体の 90% を超えるなど、大部分を占めることがあります。これは、異なるメディアタイプを使用するキャンペーンや、1 つのメディアタイプのみを使用するキャンペーンも含まれます。詳しくは、フリークエンシー キャップの設定をご覧ください。
|
|
「リーチの伸び」ウィジェットを表示するには:
|
|
キャンペーンの概要ページの「リーチの伸び」ウィジェットには、次の情報が表示されます。
- 合計ユニーク ユーザー: キャンペーンでリーチしたユーザーの合計数。
- 追加されたユニーク ユーザー: フリークエンシー キャップにより、キャンペーンでリーチした追加のユーザー数。
プログラマティック保証型取引には、別のウィジェットがあります。詳しくは、プログラマティック保証型取引のリーチの伸び測定をご覧ください。
リーチの伸び測定に関するレポート
2023 年 4 月 1 日より、ディスプレイ&ビデオ 360 でリーチの伸びの計算方法が変更されました。不正確なデータを防ぐため、2023 年 4 月 1 日が含まれる期間では、「ユニークリーチ: フリークエンシー キャップによる追加のインプレッション リーチ」レポートを作成できません。
このウィジェットには、キャンペーン レベルのフリークエンシー キャップが有効になっているキャンペーンのリーチの伸びの合計が表示されます。インスタント レポートで「リーチの伸び」レポートを作成して、さまざまな期間のデータを確認することもできます。
ウィジェットと「リーチの伸び」レポートには、フリークエンシー キャップの設定時からのデータが表示されます。
- ウィジェットには、最大 30 日前までのデータが表示されます。
- 「リーチの伸び」レポートには、最大 92 日前までのデータが表示されます。
レポートを取得するときに、日をまたいで同じユーザーにリーチする可能性があります。つまり、リーチの伸びは加算されません。より長い期間ではリーチの伸びが減少する場合があるのも、同じ理由からです。「リーチの伸び」テンプレートは [インスタント レポート] タブにあります。[すべて表示] を選択すると、リーチ セクションでテンプレートを見つけることができます。
レポートの期間
リーチデータが安定するまでには 72 時間かかるため、「リーチの伸び」ウィジェットには過去 3 日間のデータは表示されません。「リーチの伸び」レポートの場合、実施中のキャンペーンのレポートを作成する際は、必ず過去 3 日間のデータを除外してください。同様に、終了したばかりのキャンペーンの場合は、3 日間が経過してからレポートを作成します。
「伸び」レポートでリーチの伸びの測定結果を確認する場合は、レポートの期間をフリークエンシー キャップの期間以上に設定してください。たとえば、フリークエンシー キャップを 7 日あたり 5 回に設定している場合、レポートの期間は 7 日以上にする必要があります。
運用のヒント
キャンペーンの設定を変更すると、さらなるリーチの伸びが期待できます。
- フリークエンシー キャップを最適化するには、表示回数の上限を引き下げるか、フリークエンシー キャップの期間を長くします(または両方を設定します)。キャンペーン レベルで設定したフリークエンシー キャップの制限数が厳しすぎる場合や期間が短すぎる場合、リーチが制限されます。
- ターゲット オーディエンスを確認します。ターゲット オーディエンスが狭いキャンペーン タイプ(リマーケティングなど)では、リーチの伸びにつながるような新規ユーザーが存在しない場合があるため、フリークエンシー キャップによるリーチが限定されます。逆に、オーディエンスの規模が大きすぎると、入札リクエストをスキップする機会がなく、リーチが伸びない場合があります(リピート ユーザーをスキップしなかった場合と比較して)。
制限事項
- フリークエンシー管理がサポートされていないメディアを含むキャンペーンでは、リーチの伸び測定は動作しない可能性があります。
- プログラマティック保証型取引のキャンペーンでは、特定のエクスチェンジのみがリーチの伸び測定をサポートしています。
- リーチデータは過去 2 年間分まで利用できます。レポートには、最大 93 日間のデータを表示できます。
- リーチの伸びの見積もりに必要な Cookie データをキャンペーンのトラフィックから十分に収集できない場合は「-」と表示されます。
- リーチの伸びのデータは、メディアタイプや広告掲載オーダー別に分割して確認することはできません。
例
リーチの伸びがあった混合メディア キャンペーンの例
YouTube と Gmail のメディアタイプを統合した混合メディア キャンペーン。YouTube と Gmail は ID 空間を共有しているため、クロスチャネルのフリークエンシー キャップを使用してリーチを拡大できます。
- キャンペーン レベルのフリークエンシー キャップは 2 日あたり 2 回に設定
- 1 日あたりのインプレッション予算は 2 に設定
- ユーザー A とユーザー B は YouTube と Gmail の両方に毎日ログイン
1 日目 |
混合キャンペーンにより YouTube と Gmail でユーザー A にリーチ |
2 日目 |
フリークエンシー キャップが 2 日あたり 2 回に設定されているため、ユーザー A をスキップ 混合キャンペーンにより YouTube と Gmail で新しいユーザー B にリーチ |
3 日目 |
フリークエンシー キャップが 2 日あたり 2 回に設定されているため、ユーザー B をスキップ 混合キャンペーンにより YouTube と Gmail で新たにユーザー A にリーチ |
4 日目 |
フリークエンシー キャップが 2 日あたり 2 回に設定されているため、ユーザー A をスキップ 混合キャンペーンにより YouTube と Gmail で新たにユーザー B にリーチ |
結果 |
このキャンペーンの合計ユニーク ユーザー数: 2(ユーザー A とユーザー B) 合計インプレッション数 = ユーザー A にリーチするインプレッション数 + ユーザー B にリーチするインプレッション数 = 4 + 4 = 8 ユーザー B にリーチするためスキップされたインプレッション数 = 4 |
リーチが拡大された単一メディア キャンペーンの例
単一の YouTube 用キャンペーン。
- キャンペーン レベルのフリークエンシー キャップは 2 日あたり 2 回に設定
- 1 日あたりのインプレッション予算は 1 に設定
- ユーザー A とユーザー B は YouTube に毎日ログインします。
1 日目 |
キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ |
2 日目 |
キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ |
3 日目 |
フリークエンシー キャップが 2 日あたり 2 回に設定されているため、ユーザー A をスキップ キャンペーンにより YouTube で新しいユーザー B にリーチ |
4 日目 |
YouTube キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ Gmail キャンペーンにより Gmail でユーザー A にリーチ |
結果 |
このキャンペーンの合計ユニーク ユーザー数: 2(ユーザー A とユーザー B) 合計インプレッション数 = ユーザー A にリーチする合計インプレッション数 + ユーザー B にリーチするインプレッション数 = 3 + 1 = 4 ユーザー B にリーチするためスキップされたインプレッション数 = 1 |
リーチの伸び測定の計算例
1 日目に、混合メディア キャンペーンと単一メディア キャンペーンの両方でユーザー A にリーチしました。この日のリーチの伸びは 0 です。
2 日目に、ユーザー B に混合メディア キャンペーンでリーチし、単一メディア キャンペーンでリーチした新規ユーザーはいませんでした。この日、混合メディア キャンペーンは 1 回のインプレッションを節約し、ユーザー B にリーチするために再投資しました。この日における混合メディア キャンペーンのリーチの伸びは 1 です。
3 日目に、ユーザー B に単一メディア キャンペーンによってリーチし、混合メディア キャンペーンでリーチした新規ユーザーはいませんでした。この日、単一メディア キャンペーンは 1 回のインプレッションを節約し、ユーザー B にリーチするために再投資しました。単一メディア キャンペーンのリーチの伸びは 1 です。
4 日目に、混合メディアと単一のメディア キャンペーンの両方でユーザー A にリーチしたため、どちらのキャンペーンでもリーチが伸びませんでした。
この例では、追加のユーザー 1 人(ユーザー B)にリーチしたため、混合メディア キャンペーンと単一メディア キャンペーンのユニークリーチの伸びの合計は 1 になります。
混合メディア キャンペーンの日別の合計リーチとユニークリーチの伸び:
指標 |
1 日目 |
2 日目 |
3 日目 |
4 日目 |
4 日目までの合計 |
合計ユニークリーチ |
1(ユーザー A) |
1(ユーザー B) |
1(ユーザー A) |
1(ユーザー B) |
2(ユーザー A、B) |
ユニークリーチの伸び |
0 |
1(ユーザー B) |
0 |
1(ユーザー B) |
1(ユーザー B) |
単一メディア キャンペーンの日別の合計リーチとユニークリーチの伸び:
指標 |
1 日目 |
2 日目 |
3 日目 |
4 日目 |
4 日目までの合計 |
合計ユニークリーチ |
1(ユーザー A) |
1(ユーザー A) |
2(ユーザー B) |
2(ユーザー B) |
2(ユーザー A、B) |
ユニークリーチの伸び |
0 |
0 |
1(ユーザー B) |
1(ユーザー B) |
1(ユーザー B) |
リーチの伸びがないキャンペーンの例
メディアタイプ(YouTube と Gmail)別に分けたキャンペーン。
- キャンペーン レベルのフリークエンシー キャップは 2 日あたり 2 回に設定
- 1 日あたりのインプレッション予算は 1 に設定
- ユーザー A とユーザー B は YouTube と Gmail の両方に毎日ログイン
1 日目 |
YouTube キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ Gmail キャンペーンにより Gmail でユーザー A にリーチ |
2 日目 |
YouTube キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ Gmail キャンペーンにより Gmail でユーザー A にリーチ |
3 日目 |
YouTube キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ Gmail キャンペーンにより Gmail でユーザー A にリーチ |
4 日目 |
YouTube キャンペーンにより YouTube でユーザー A にリーチ Gmail キャンペーンにより Gmail でユーザー A にリーチ |
結果 |
このキャンペーンの合計ユニークリーチ: 1(ユーザー A) 合計インプレッション数 = ユーザー A にリーチする合計インプレッション数 = 8 ユーザー B にリーチするためスキップされたインプレッション数 = 0 |
よくある質問(FAQ)
ウィジェットにリーチの伸びが表示されないのはなぜですか?
キャンペーン レベルのフリークエンシーを設定していない場合、ウィジェットにリーチの伸びのデータは表示されず、追加フリークエンシーは「0」になります。キャンペーン レベルのフリークエンシーを設定した場合、ウィジェットにリーチの伸びの見積もりデータが表示されるまでには少なくとも 3 日かかります。
ウィジェットにリーチの伸びのデータが表示されない問題のトラブルシューティングを行うには、次の手順をお試しください。
- キャンペーンにフリークエンシー キャップが設定されていることを確認します。
- フリークエンシー キャップの制限数と広告申込情報および広告掲載オーダーのフリークエンシー設定を比較します。キャンペーン レベルで設定したフリークエンシー キャップの制限数が厳しすぎる場合や期間が短すぎる場合、リーチが制限されます。
- ターゲット オーディエンスが狭く、リーチを制限していないか確認します。
リーチの伸びが少なく表示されるのはなぜですか?
リーチの伸びの見積もりに必要な Cookie データをキャンペーンのトラフィックから十分に収集できない場合、リーチの伸びが少しまたは 0 と表示されることがあります。リーチの伸びがとても少ない場合、ウィジェットには 1 日単位のデータは表示されず、累計でのリーチの伸びのみが表示されます。
設定が適切かどうかを確認するには、よくある質問「ウィジェットにリーチの伸びが表示されないのはなぜですか?」のトラブルシューティング手順をご覧ください。
異なる期間のレポートを作成すると、リーチの伸びが増減するのはなぜですか?
フリークエンシー管理によるリーチ拡大の効果をレポートで確認する場合は、レポートの期間をフリークエンシー キャップの期間以上に設定してください。
たとえば、フリークエンシー キャップを 7 日あたり 5 回に設定している場合、レポートの期間は 7 日以上にする必要があります。
フリークエンシー キャップの期間を過ぎると、同じユーザーにインプレッションが再度配信されるため、フリークエンシー キャップの期間より長い期間では、ユニークリーチの伸びが減少する可能性があります。
プログラマティック保証型(PG)取引レベルではリーチの伸びを確認できるのに、その取引が属するキャンペーン レベルでは確認できないのはなぜですか?
はい、これは正常な動作です。このような現象が発生するのは、プログラマティック保証型取引のリーチの伸びとキャンペーン レベルのリーチの伸びが異なる基準で計算されているためです。
- プログラマティック保証型取引のリーチの伸びは、取引がターゲットに設定されているデフォルトの広告申込情報のリーチの伸びと、取引にフリークエンシー キャップが設定されていなかった場合のリーチを比較して算出されます。
- キャンペーン レベルのリーチの伸びは、キャンペーンのすべての広告申込情報のリーチの伸びと、各広告申込情報が独自のフリークエンシー キャップ設定のもと個別のキャンペーンとして配信されていた場合のリーチを比較して算出されます。
比較の基準が異なるため、プログラマティック保証型取引レベルではリーチの伸びのインスタンスを確認できても、キャンペーン レベルでは確認できない場合があります(その逆も同様です)。