Chrome Enterprise および Chrome Education リリースノート

最終更新日: 2025 年 5 月 20 日

ビジネスまたは学校の Chrome ブラウザおよび ChromeOS デバイスの管理者を対象としています。

 

必要なタブを選択して、Chrome ブラウザまたは ChromeOS の更新情報を確認してください。

 

Chrome 136 リリースの概要

 
Chrome ブラウザの変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
Google レンズの検索結果表示の更新    
悪意のある APK のダウンロード チェック(テレメトリーのみ)    
Chrome のヒントの自動通知(iOS)    
リモート デバッグでのカスタム データ ディレクトリの使用を必須化    
パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴    
attr() 型のキーワード stringraw-string に名称変更    
ProgressEvent の更新: loadedtotal に double 型を使用    
Chrome ブラウザの新しいポリシー    
Chrome ブラウザの削除されたポリシー    
Chrome Enterprise Core の変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
管理対象デバイス上のリモート デスクトップ クライアントで WebAuthn をサポート  
Chrome Enterprise Premium の変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
新しいレポート コネクタ: CrowdStrike Falcon Next-Gen SIEM  
Android での URL フィルタリング機能  
今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
プライベート ネットワーク アクセスのエンタープライズ ポリシーの削除    
--load-extension コマンドライン スイッチを削除    
SwiftShader フォールバックを削除    
決済用の WebAuthn 認証情報の作成時にスローされるエラータイプを SecurityError から NotAllowedError に変更    
blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション    
Bluetooth 経由の Web Serial(Android)    
Happy Eyeballs V3    
Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー    
ウェブアプリ マニフェスト: update_token と要件チェックの更新    
2025 年 6 月より前に拡張機能を Manifest V3 に移行
Chrome で macOS 11 のサポートを終了    
独立したウェブアプリ  
file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止    
SafeBrowsing API の v4 から v5 への移行    
Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ    
今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
IP アドレスのロギングとレポート    
Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除  
iOS での複数の ID のサポート    
Google Agentspace による検索候補を Chrome アドレスバーに表示  
今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容 セキュリティ / プライバシー ユーザーの生産性向上 / アプリ 管理
iOS での URL フィルタリング機能  

 

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Chrome Enterprise のリリースノートは、9 つの言語で利用可能です。Chrome の更新に関するお知らせは、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、日本語でお読みいただけます。一部の言語では、翻訳に 1~2 週間かかる場合があります。

Chrome Enterprise および Chrome Education のリリースノートは、Chrome のリリーススケジュールに沿って、Chrome ブラウザの Stable 版のリリース日に公開されます。

 

Chrome ブラウザの変更内容

   

  • Google レンズの検索結果表示の更新 back to top

    デバイスのカメラやウェブページ上の画像からの Google レンズの検索結果が画面の下部からスライド表示されるネイティブ UI パネルに表示されます。これまで、この検索結果は新しいタブに別のウェブページとして表示されていました。管理者は、既存のポリシー LensCameraAssistedSearchEnabled を使用してこの機能を制御できます。

    • iOS 版 Chrome 136
     

     

   

  • 悪意のある APK のダウンロード チェック(テレメトリーのみ) back to top

    Android 版 Chrome は、Chrome でダウンロードした Android パッケージ キット(APK)ファイルの安全性を確認するため、Google に問い合わせるようになりました。これは、モバイル マルウェアからユーザーを保護するために設計された機能の、テレメトリー専用の試験運用版です。最終的には、警告を表示し、悪意のある APK ファイルのダウンロードをブロックします。現時点では、悪意のある APK のダウンロード チェックはテレメトリーのみです。警告は表示されず、ダウンロードもブロックされません。テレメトリーのみのモードでは、悪意のある APK ダウンロード チェックは、Google セーフ ブラウジングの保護強化機能に登録しているユーザーに対してのみ実行されます。

    この機能を無効にするには、SafeBrowsingProtectionLevel ポリシーでセーフ ブラウジング モードを「NoProtection」(値 0)に設定します。

    • Android 版 Chrome 136
     

   

  • Chrome のヒントの自動通知(iOS)back to top

    ユーザーは、一時的な通知として Chrome のヒントを受け取ることができるようになりました。これまでは、Chrome のヒント通知を明示的に有効にしたユーザーのみが、この通知を受け取っていました。

    今回のリリースでは、iOS に Chrome をインストールしているものの、数日間使用していないユーザーに対して、Chrome のヒントを通知として積極的に送信します。これにより、ユーザーはアプリを開かなくても、Google レンズやセーフ ブラウジング保護強化機能などの便利な機能について確認できるようになります。管理者は、ポリシー ProvisionalNotificationsAllowed を使用してこの機能を無効にできます(このポリシーは Chrome 137 で利用可能になります)。

    • iOS 版 Chrome 136
     

   

  • リモート デバッグでのカスタム データ ディレクトリの使用を必須化back to top

    Windows、Linux、macOS のデフォルトのデータ ディレクトリを使用する Google Chrome で、TCP ポートまたはパイプ経由のリモート デバッグができなくなりました。--remote-debugging-pipe スイッチまたは --remote-debugging-port スイッチを使用している場合、--user-data-dir スイッチを使用して Google Chrome をリモートでデバッグするためには、カスタムデータ ディレクトリを指定する必要があります。

    この変更の理由は、これらのリモート デバッグ スイッチが、情報窃盗ツールやマルウェアによって Google Chrome からデータを抽出する目的で悪用されていたためです。カスタム ユーザーデータ ディレクトリでは異なる暗号鍵が使用されるため、マルウェアが Cookie などの暗号化されたデータを盗むことはできなくなります。

    この変更は、Chrome for Testing と Chromium には影響しません。

    • Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
     

   

  • パーティショニング: :visited リンク履歴 back to top

    ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ :visited スタイルになり、ブラウザ側では、VisitedLinks のハッシュ テーブルがトリプルキーでパーティショニングされるようになります。つまり、訪問したリンクごとに <link URL, top-level site, frame origin> がセットで保存されるということです。これにより、このサイトとフレーム上で以前にクリックされたリンクのみにスタイルが適用されるようになり、結果として、:visited リンクのスタイル情報を取得するために開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなるため、意味をなさなくなります。

    セルフリンクには例外があります。サイト自体のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、:visited としてスタイル設定できます。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効です。サイト内ではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されており、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットは損なわれません。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
     

   

  • attr() 型のstring キーワードを raw-string に改称 back to top

    attr() 型引数は、属性値が CSS 値としてどのように解析されるかを指定するものです。W3C CSS Working Group の最近の決定により、attr() 型の string キーワードは、より明示的な raw-string に改称されることになりました。属性値が raw-string キーワードとして指定されているか、完全に省略されている場合、その属性のリテラル値は CSS 文字列の値として扱われ、CSS の解析(CSS エスケープ、空白文字の削除、コメントなど)は一切行われません。フォールバックがトリガーされるのは、属性自体が完全に存在しない場合に限られ、なんらかの値によってトリガーされることはありません。

    attr() の記法について詳しくは、CSS 値と単位モジュール レベル 5 をご覧ください。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136
     

   

  • ProgressEvent の更新: loadedtotal が double 型に back to top

    ProgressEvent には、進行状況を示す属性 loadedtotal があり、これらの型は現在 unsigned long long です。

    この機能により、これらの 2 つの属性の型が double に変更され、デベロッパーが値をより細かく制御できるようになります。たとえば、total を 1 に設定し、loaded を 0 から 1 まで徐々に増加させる ProgressEvent を作成することが可能になります。これは、max 属性が省略されている場合の <progress> HTML 要素のデフォルトの動作と一致します。詳しくは、GitHub での Web Hypertext Application Technology Working Group(WHATWG)のディスカッションをご覧ください。

    • Windows、macOS、Linux 版 Chrome 136
     

   

   

  • Chrome ブラウザの削除されたポリシー back to top
    ポリシー 説明
    ThirdPartyBlockingEnabled サードパーティ ソフトウェアからのコード挿入ブロックの有効化。
    ProfilePickerOnStartupAvailability 起動時のプロフィール選択画面の表示有無。
     

   

Chrome Enterprise Core の変更内容

   

  • 管理対象デバイス上のリモート デスクトップ クライアントで WebAuthn をサポート back to top

    この変更により、管理対象デバイスのユーザーは、ローカル セキュリティ キーまたはパスキーを使用して、リモートホスト上のウェブサイトに安全にアクセスできるようになります。新しい WebAuthenticationRemoteDesktopAllowedOrigins エンタープライズ ポリシーにより、管理者は、他のオリジンに代わって WebAuthn リクエストを送信できるリモート デスクトップ クライアント アプリケーションを指定できるようになります。

    これにより、リモート デスクトップでローカル認証システムを使用する際の問題に対処し、セキュリティとユーザー エクスペリエンスの両方が向上します。管理者は、許可するリモート デスクトップ クライアント アプリのオリジンをカンマ区切りのリストで指定してポリシーを設定します。

    • Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136

     

Chrome Enterprise Premium の変更内容

Chrome Enterprise Core と Chrome Enterprise Premium の違いをご確認ください。

   

  • 新しいレポート コネクタ: CrowdStrike Falcon Next-Gen SIEM back to top  

    Chrome 136 では、Crowdstrike Falcon Next-Gen SIEM 用の新しい Chrome Enterprise レポート コネクタが導入されました。管理者は、管理コンソールでこのコネクタを設定して、選択した Chrome イベントデータを Crowdstrike に転送し、セキュリティ モニタリングと分析を強化できます。これにより、SIEM の選択に柔軟性が生まれ、脅威の検出精度が向上します。

    • ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136
     

    機能のスクリーンショット 1機能のスクリーンショット 2

   

  • Android での URL フィルタリング機能 back to top  

    Chrome Enterprise Premium のお客様向けに、WebProtect URL フィルタリングが Android にも対応しました。これにより、管理者は EnterpriseRealTimeUrlCheckMode ポリシーを使用して、管理対象の Android デバイスに URL ブロック、警告、監査ルールを適用し、プラットフォーム間で一貫したウェブ コンテンツ制御を実現できます。フィルタ イベントはレポート コネクタを介して報告され、設定は管理コンソールで行われます。

     
    • Android 版 Chrome 136
     

    機能のスクリーンショット 1機能のスクリーンショット 2

     

 

近日提供予定

注: 以下の項目は、試験運用版または計画中の更新内容であり、Stable チャンネルへのリリース前に、変更、延期または中止されることがあります。

 

今後予定されている Chrome ブラウザの変更内容

 

    

  • リモート デバッグ ポートのカスタムデータ ディレクトリの要件 back to top

    Windows、Linux、macOS のデフォルトのデータ ディレクトリを使用する Google Chrome で、TCP ポートまたはパイプ経由のリモート デバッグができなくなります。

    --remote-debugging-pipe スイッチまたは --remote-debugging-port スイッチを使用している場合、--user-data-dir スイッチを使用して Google Chrome をリモートでデバッグするためには、カスタム データ ディレクトリを指定する必要があります。

    この変更の理由は、これらのリモート デバッグ スイッチが、情報窃盗ツールやマルウェアによって Google Chrome からデータを抽出する目的で悪用されているためです。カスタム ユーザーデータ ディレクトリでは異なる暗号鍵が使用されるため、マルウェアが Cookie などの暗号化されたデータを盗むことはできなくなります。

    この変更は、Chrome for Testing と Chromium には影響しません。

     
    • Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136

    

  • blob URL のパーティショニング: 取得 / ナビゲーション back to top

    ストレージ パーティションの延長として、Chromium では、ストレージキー(トップレベル サイト、フレーム オリジン、has-cross-site-ancestor ブール値)による blob URL アクセスのパーティショニングを実装します。ただし、フレーム オリジンのみで引き続きパーティショニングされるトップレベル ナビゲーションを除きます。この動作は、現在 Firefox と Safari の両方で実装されている動作と類似しており、Blob URL の使用を、ストレージ パーティションの一部として他のストレージ API で使用されるパーティショニング スキームに合わせています。また、Chromium では、レンダラによって開始されたトップレベルの Blob URL へのナビゲーションに対して noopener が適用されます。この場合、対応するサイトは、ナビゲーションを実行するトップレベル サイトのクロスサイトです。これにより、Chromium の動作と Safari の類似する動作との間の整合性が保たれるようになり、関連する仕様にもこれらの変更が反映されるようになります。

    この変更は、PartitionedBlobURLUsage ポリシーを設定することで一時的に元に戻すことができます。他のストレージ パーティション関連のエンタープライズ ポリシーが非推奨になったときに、このポリシーも非推奨となります。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136

    

  • Intl Locale Info API のゲッターの非推奨化 back to top

    Intl Locale Info API は、ステージ 3 の ECMAScript の TC39 プロポーザルであり、週のデータ(週の最初の日、週末の開始日、週末の終了日、最初の週の最小日数)や、ロケールで使用されるテキストの向きと時間のサイクルなどのロケール情報を公開することで、Intl.Locale オブジェクトを拡張します。

    Chrome 99 で実装がリリースされましたが、その後、プロポーザルのステージ 3 で変更が加えられ、いくつかのゲッターが関数に移動されました。非推奨のゲッターの削除と、名前変更された関数の再リリースが予定されています。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136

    

  • FedCM の更新 back to top

    Chrome 136 以降では、Federated Credentials Management API(FedCM)を使用して、同じダイアログに複数の ID プロバイダを表示できるようになります。これにより、デベロッパーはサポートされているすべての ID プロバイダをユーザーに簡単に提示できるようになります。まず最初の取り組みとして、すべてのプロバイダを 1 つの get() 呼び出しでまとめて扱うというシンプルなケースから開始する予定です。

    FedCM のパッシブモードでは、別のアカウントを追加する機能のサポートを終了する予定です。この機能は、選択ツールで他の IdP アカウントとともに [別のアカウントを使用] ボタンを表示できるというものですが、現在使用されておらず、UX の観点からも、フローが複雑になる割に効果がないと指摘されています(ただし、FedCM アクティブ モードでは引き続き機能します)。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136

    

  • パーティショニング: アクセスしたリンクの履歴 back to top

    ユーザーの閲覧履歴の漏洩を防ぐため、アンカー要素は、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされたことがある場合にのみ、:visited スタイルになります。ブラウザ側では、VisitedLinks のハッシュ テーブルがトリプルキーでパーティショニングされるようになります。つまり、訪問したリンクごとに <link URL, top-level site, frame origin> がセットで保存されるということです。これにより、このサイトとフレーム上で以前にクリックされたリンクのみにスタイルが適用されるようになり、結果として、:visited リンクのスタイル情報を取得するために開発された多くのサイドチャネル攻撃は、ユーザーに関する新しい情報をサイトに提供できなくなるため、意味をなさなくなります。

    セルフリンクには例外があります。サイトの独自のページへのリンクは、このトップレベルのサイトとフレームのオリジンで以前にクリックされていなくても、:visited としてスタイル設定できるというものです。この例外は、トップレベル フレームまたはトップレベル フレームと同じオリジンのサブフレームでのみ有効になります。サイトではユーザーがどのサブページにアクセスしたかがすでに把握されているため、新しい情報が漏洩することはありません。そのため、上記のプライバシー上のメリットを引き続き利用できます。これは、ユーザー エクスペリエンスの向上にもつながる、コミュニティからのリクエストによる例外です。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136

    

  • Storage Access API の厳格な同一オリジン ポリシー back to top

    Chrome 136 では、セキュリティを強化するために、Storage Access API のセマンティクスを調整し、同一オリジン ポリシーに厳密に準拠させます。つまり、フレームで document.requestStorageAccess() を使用すると、デフォルトでは iframe のオリジン(サイトではない)へのリクエストにのみ Cookie が付加されます。

    注: CookiesAllowedForUrls ポリシーまたはストレージ アクセス ヘッダーを使用して、クロスサイト Cookie のブロックを解除することは引き続き可能です。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 136

    

  • SwiftShader フォールバックを削除 back to top

    早ければ Chrome 137 で、SwiftShader をベースとする WebGL への自動フォールバックのサポートを終了する予定です。SwiftShader にフォールバックせずに、WebGL コンテキストの作成が失敗するようになります。SwiftShader フォールバックを削除する主な理由は次の 2 つです。

    1. Chromium の GPU プロセスで JIT コードが実行されるため、SwiftShader はセキュリティ リスクが高い。
    2. 高パフォーマンスの GPU ベースの WebGL から CPU ベースの実装にフォールバックすると、ユーザー エクスペリエンスが低下する。ユーザーはこの動作を制御できず、バグレポートで説明するのが困難。

    SwiftShader は、ヘッドレス システムやサポートされている GPU がないシステムでサイトをテストする際にウェブ デベロッパーにとって便利なツールです。このユースケースは、オプトインすることで引き続きサポートされますが、信頼できないコンテンツの実行を目的としたものではありません。

    セキュリティ保証を下げて、WebGL 用に SwiftShader を許可するには、--enable-unsafe-swiftshader コマンドライン スイッチを使用して Chrome の実行可能ファイルを実行します。

    非推奨の間、SwiftShader をベースとして WebGL コンテキストを作成すると、JavaScript コンソールに警告が表示されます。--enable-unsafe-swiftshader を渡せば、この警告メッセージは表示されなくなります。

    Chromium などのブラウザでは、WebGL の可用性が保証されません。WebGL コンテキストの作成をテストしてエラーを処理し、Canvas2D などの他のウェブ API にフォールバックするか、ユーザーに適切なメッセージを表示できます。

    • Windows、macOS、Linux、Android 版 Chrome 137

    

  • file:// 以外の URL のホストでスペースを禁止 back to top

    WhatWG.org の仕様では、URL ホストにスペース文字を含めることはできないとされていますが、現在、Chromium の URL 解析ではホストにスペースを使用できます。

    このため、Chromium は Interop2024 の「WebSocket の HTTPS URL」 および「URL」の重要分野 に含まれる複数のテストで不合格となります。

    Chromium を仕様に準拠させるために、URL ホストからスペースを完全に排除したいと考えていますが、Windows の file:// URL のホスト部分でスペースが使用されているために困難が生じています(詳細については、GitHub のディスカッションをご覧ください)。

    この機能は、ファイル以外の URL でのみスペースを禁止することで、Chromium を仕様に準拠させる継続的な取り組みの一環です。

    • Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows、Fuchsia 版 Chrome 138

 

    

  • Chrome で macOS 11 のサポートを終了 back to top

    Chrome 138 は、macOS 11 をサポートする最後のバージョンとなります。Chrome 139 以降、Apple のサポート対象外となった macOS 11 はサポートされなくなります。セキュリティを維持するためには、サポートされているオペレーティング システムで実行することが不可欠です。

    macOS 11 を搭載した Mac では、Chrome は引き続き動作しますが、警告の情報バーが表示され、今後のアップデートは行われなくなります。Chrome を引き続きアップデートしたい場合は、パソコンをサポート対象の macOS バージョンへアップデートする必要があります。

    Chrome 139 以降を新規にインストールするには、macOS 12 以降が必要です。

    • Windows、macOS 版 Chrome 139

    

  • 独立したウェブアプリ back to top

    独立したウェブアプリ(IWA)は、PWA のインストールとウェブ パッケージングに関する既存の機能を拡張したもので、セキュリティに関連するアプリケーションのデベロッパーが必要とする、サーバー侵害やその他の改ざんに対する強力な保護を提供します。

    これらのアプリは、ライブ ウェブサーバーでホストされて HTTPS 経由で取得されるのではなく、ウェブバンドルにパッケージ化され、デベロッパーによって署名されたうえで、独立したウェブアプリを開始するに記載されている 1 つ以上の方法でエンドユーザーに配布されます。

    初回となるこのリリースでは、IWA は企業が管理する ChromeOS デバイスでポリシーを使用した場合のみインストール可能になります。

    • Windows 版 Chrome 140

      このリリースでは、Windows 上の企業管理のブラウザ構成に、分離されたウェブアプリのサポートが追加されます。

    

  • SafeBrowsing API v4 から v5 への移行 back to top

    Chrome による SafeBrowsing v4 API の呼び出しは、v5 API の呼び出しに移行されます。メソッド名も v4 と v5 で異なります。

    管理者が v4 固有の URL 許可リストを使用して https://safebrowsing.googleapis.com/v4* へのネットワーク リクエストを許可している場合は、ドメイン全体(safebrowsing.googleapis.com)へのネットワーク リクエストを許可するように変更する必要があります。変更しないと、v5 API へのネットワーク リクエストが拒否され、ユーザーのセキュリティが低下します。

    • Android、iOS、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 145

      この機能は段階的にリリースされます。

    

  • Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダ back to top

    Chrome 126 以降では、Microsoft Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するアクセシビリティ クライアント ソフトウェアが直接サポートされるようになりました。この変更が行われる前は、このようなソフトウェアは Microsoft Windows の互換性 shim を通じて Chrome と相互運用されていました。この変更は、多くのユーザーにとってより快適なユーザー エクスペリエンスを実現するために行われるものです。ナレーター、拡大鏡、Voice Access が完全にサポートされ、Windows の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワークを使用するサードパーティ製アプリの利便性が高まります。Chrome ユーザーは、ユーザー補助ツールと併用している際のメモリの使用量と処理のオーバーヘッドを削減できます。また、支援技術を使用したソフトウェアの開発も容易になります。

    管理者は、Chrome 125 以降で利用可能な UiAutomationProviderEnabled エンタープライズ ポリシーを使用して、(すべてのユーザーが新しい機能を利用できるよう)新しいプロバイダを強制的に有効にするか、無効にするかを選択できます。このポリシーは Chrome 136 までサポートされ、Chrome 137 で削除されます。このような 1 年の期間を設けているのは、Microsoft の互換性 shim から Chrome の UI オートメーション プロバイダへの切り替えの際、企業がサードパーティ ベンダーと連携して互換性の問題を解決するのに十分な時間を確保するためです。

    • Windows 版 Chrome 125: UiAutomationProviderEnabled ポリシーの導入により、管理者は Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを有効にして、サードパーティのユーザー補助ツールが引き続き機能することを検証できるようになります。
    • Windows 版 Chrome 126: ユーザーに対して Chrome の UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダの有効化を開始するために、Chrome のバリエーション フレームワークが使用されるようになります。このフレームワークは、Chrome で解決可能な互換性の問題に対処するため、必要に応じて中断を挟みながら全ユーザーを対象に段階的に有効化されます。企業の管理者は引き続き UiAutomationProviderEnabled ポリシーを使用して、新しい動作を早期に有効にするか、Chrome 136 で一時的に無効にできます。
    • Windows 版 Chrome 147: UiAutomationProviderEnabled ポリシーが Chrome から削除されます。すべてのクライアントが、ブラウザの UI オートメーション アクセシビリティ フレームワーク プロバイダを使用することになります。

 

今後予定されている Chrome Enterprise Core の変更内容

    

  • 大規模なお客様向けに、管理コンソールのレポート機能のパフォーマンスと拡張性を改善 back to top

    Chrome Enterprise Core では、管理コンソール内の多くのページやレポートのパフォーマンス、精度、拡張性を改善することを目的としたソフトウェア インフラストラクチャの変更を順次リリースしていきます。管理コンソールで影響を受けるページとレポートは次のとおりです(ただし、これらに限定されません)。

    • バージョン レポート
    • アプリと拡張機能の使用状況レポート
    • 拡張機能の詳細ページ
    • Chrome ブラウザの分析情報ページ
     

    この変更は、2025 年 4 月から 7 月にかけて段階的にリリースされる予定です。

    • 2025 年 4 月以降、2025 年 7 月まで

    

  • 管理対象プロファイル リストの新しいリモート コマンドと CSV エクスポート back to top

    管理対象プロファイルのリストに、[CSV エクスポート] アクションと、[キャッシュを消去] リモートコマンド、[Cookie を消去] リモート コマンドを追加する予定です。1 つまたは複数のプロファイルを選択して、リモート コマンドを実行できるようになります。

    • CSV エクスポート: Android、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 135 以降
    • リモート コマンド: Linux、macOS、Windows 版 Chrome 136 以降

    

  • Chrome Enterprise Core の新しい概要ランディング ページ back to top

    この新しい概要ページは、管理コンソールの [Chrome ブラウザ] セクションに表示されます。ブラウザとプロファイルのデプロイの概要、報告された Chrome のバージョンとインストールされている拡張機能の概要など、デプロイに関する有益な情報が表示されます。たとえば、これらの分析情報を参照して、非アクティブなブラウザや保留中のアップデートがあるブラウザをすばやく特定できるようになります。また、拡張機能リクエストのキューや、設定済みの拡張機能も簡単に確認できるようになります。

    • Trusted Tester による早期アクセス: Chrome 135 以降

    

  • IP アドレスのロギングとレポート back to top

    Chrome Enterprise では、ローカル IP アドレスとリモート IP アドレスを収集して報告し、それらをセキュリティ調査ログ(SIT)に送信することで、セキュリティ モニタリングとインシデント対応の機能を強化しています。また、オプションで、管理者が Chrome Enterprise レポート コネクタを介して、社内やサードパーティのセキュリティ情報イベント管理(SIEM)プロバイダに IP アドレスを送信できるようになります。

    Chrome Enterprise Core をご利用のお客様にお使いいただけます。

    • Windows、macOS、Linux 版 Chrome 136

    

  • Chrome Enterprise Core での非アクティブなプロファイルの削除 back to top

    2025 年 4 月(Chrome 136)より、プロファイル削除ポリシーに使用される非アクティブな期間のロールアウトが開始されます。2025 年 6 月(Chrome 138)より、定義済みの非アクティブな期間を超えて非アクティブな状態であった管理対象プロファイルは、ポリシーに基づいて管理コンソールから自動的に順次削除されます。このポリシーのリリース時には、非アクティブな期間はデフォルトで 90 日に設定されます。つまり、デフォルトでは、90 日を超えて非アクティブであった管理対象プロファイルはすべてアカウントから削除されます。管理者はこのポリシーを使用して非アクティブな期間の値を変更できます。プロファイルの非アクティブな期間は、最大で 730 日、最小で 28 日に設定できます。

    ポリシーの設定値を小さくすると、現在の管理対象プロファイルに対して広範囲に影響する可能性があります。影響を受けるすべてのプロファイルが非アクティブとみなされ、削除されます。ユーザー アカウントは削除されません。デバイスで非アクティブなプロファイルが再度アクティブになると、そのプロファイルがコンソールに再び表示されます。

    • Android、ChromeOS、Linux、macOS、Windows 版 Chrome 138

      このポリシーは 4 月にリリースされます(Chrome 136)。削除は 6 月(Chrome 138)に開始され、7 月末(Chrome 139)までに初回の削除が完了予定です。初回の削除の完了後は、所定の非アクティブな期間を経過したタイミングで非アクティブなプロファイルは順次削除されます。

 

今後予定されている Chrome Enterprise Premium の変更内容

 

   

  • iOS と Android での URL フィルタリングback to top

    既存の URL フィルタリング機能をデスクトップ プラットフォームからモバイル プラットフォームに拡張し、管理対象の Chrome ブラウザやモバイル デバイスの管理対象ユーザー プロファイルで特定の URL または URL カテゴリを読み込むことを監査、警告、ブロックできる機能を組織に提供します。これには、この機能がコンテキストアウェア アクセス(CAA)とシームレスに連携する状態を確保することが含まれます。CAA を使用すると、管理者はユーザーのコンテキスト(ユーザーロール、現在地など)とデバイスの状態(管理対象デバイス、セキュリティ コンプライアンスなど)に基づいてアクセス ポリシーを設定できます。

    • Android 版 Chrome 136
    • Android、iOS 版 Chrome 137

   

  • DLP ルールのユーザー エクスペリエンスのリファクタリングback to top

    Google は、Chrome 固有の DLP ルールのインターフェースをよりユーザー フレンドリーで効率的なものにすることを目指しています。これには、Chrome Enterprise Premium をご利用のお客様向けの既存および今後のセキュリティ機能により適切に対応できるよう、管理コンソールのルール作成ワークフローを再設計することが含まれます。

     
    • Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 137
      

   

  • モバイル向けレポート コネクタback to top

    デスクトップ版と同等の機能を実現し、組織がモバイル デバイス上のセキュリティ イベント(安全でないサイトへのアクセスやデータ漏洩の試みなど)をモニタリングして対応できるようにすることに取り組んでいます。これにより、さまざまなプラットフォームで一貫したセキュリティとポリシーの適用が可能になります。

     
    • Android、iOS 版 Chrome 137
     

   

  • Connectors APIback to top

    サードパーティのセキュリティ コネクタの設定プロセスを簡素化し、プロバイダが独自の UI から構成を直接管理できるようにする予定です。これにより、組織が任意のセキュリティ ツールやサービスを Chrome と簡単に統合し、さまざまなプラットフォームでセキュリティと管理を強化できるようになります。

     
    • Windows、macOS、Linux、ChromeOS 版 Chrome 137

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