データ リージョンの詳細設定を行う

この機能に対応しているエディション: Frontline Plus、Enterprise Plus、Enterprise Essentials Plus。エディションの比較

データ リージョンを使用すると、管理者はデータの保存と処理を行うリージョンを定義できます。

Google Workspace の一部の機能は、データをグローバルに処理するサービスに依存しています。そのため、特定のデータ リージョン ポリシーを遵守する必要があるサービスが、想定どおりに機能しない可能性があります。

目次

始める前に

データ リージョンの詳細設定では、データをグローバルに処理する強化機能の使用をユーザーに許可するかどうかを選択できます。詳細設定は、データの場所に関する厳格な要件がある組織向けです。

トレードオフを慎重に考慮することをおすすめします。Google Workspace は、Gmail、ドライブ、ドキュメント、カレンダー、Meet、Chat などのコアサービスの連携において最も効果的に機能します。これらのサービスの連携により、ユーザーがより効率的に豊富な機能を業務で活用できる環境が実現しています。これらの強化機能を無効にすると、使い慣れた機能を利用できなくなるほか、予期しない動作が発生する可能性があります。

詳細設定を行う

ステップ 1: 設定について理解する

詳細設定では、リージョンに依存しないサービスを個々にオフにできます。

リージョンに依存しない機能は、Google カレンダー、Google ドキュメント、Google ドライブ、Gmail、Google Chat、Google Meet でオフにできます。データをグローバルに処理する機能はすべて、アプリケーションごとに 1 つの設定にまとめられています。特定の設定がオフになっている場合、対応するアプリケーションにおいて、リージョンに依存しない機能は実行されません。グローバル機能を引き続き使用する場合は、これらの設定をオンのままにしてください。

特定の設定をオフのままにした場合、対応する機能は将来的にリージョン依存の機能になった際にオンになります。

: 特定の組織部門とグループでデータ リージョンの詳細設定を変更するには、Enterprise Plus または Data Regions アドオンのサブスクリプションが必要です。使用しているサービスをアップグレードする手順については、Enterprise Plus エディションに切り替えるをご覧ください。

ステップ 2: 詳細設定を定義する

  1. 管理者アカウントで Google 管理コンソール にログインします。

    管理者アカウントを使用していない場合は、管理コンソールにアクセスできません。

  2. 管理コンソールで、メニュー アイコン  次に  [データ] 次に [コンプライアンス] 次に [データ リージョン] 次に [詳細設定] に移動します。
    : このオプションは、Enterprise Data Regions をご利用の場合にのみ表示されます。
  3. サービスをクリックします。
  4. 設定をすべてのユーザーに適用する場合は、最上位の組織部門を選択します。それ以外の場合は、子組織部門またはグループを選択します。
  5. 次のいずれかを選択します。
    • 複数のリージョンでデータを処理する機能を有効にする - このオプションはデフォルトでオンになっており、ユーザー エクスペリエンスは変更されません。
    • 複数のリージョンでデータを処理する機能を無効にする - グローバルにデータを処理する可能性のある機能がすべてオフになります。
  6. [保存] をクリックします。 
    : 設定を子組織部門に適用する場合は、[オーバーライド] をクリックします。

リージョンに依存しない機能で詳細設定の影響を受けるもの

サービスのデータ リージョンの詳細設定を [オフ] にすると、一部の機能が無効になります。影響を受ける機能の一覧は次の表でご確認ください。

Google カレンダー

機能 想定される挙動 実際の挙動
場所の提案 ユーザーが [場所] フィールドにテキストを入力すると、正確な場所が自動的に提案されます。管理コンソールのビルディングの場所にも適用されます。 [場所] フィールドに入力したテキストは、場所として自動的に認識されません。このことは管理コンソールと Admin SDK API のどちらで追加された場所にも当てはまり、地理座標が自動的に追加されることはありません。
コンパニオン

カレンダーのサイドパネルは、コンタクトなどの他のアプリケーションにリンクしています。

一部のアプリケーションへのリンクが機能しません。
メールから自動生成された予定の画像 予約確認などのメールから自動生成された予定には、マップの位置情報のスナップショットが表示されます。 位置情報のスナップショットは表示されません。
Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

 

: カレンダーの相互運用を使用して Microsoft Exchange からカレンダー ユーザーの空き情報を検索する場合、データ処理の場所はユーザーの位置情報ではなく、Google のロール アカウントによって決まります。

ドライブとドキュメント

機能 想定される挙動 実際の挙動
さまざまなインテリジェンス機能 インテリジェント機能の例としては、自動修正、スプレッドシートの数式の修正、スプレッドシートの数式の候補(数式の内容の自動補完)、スマート作成、スマート選択、スマート要約、スマート リプライ、ユニバーサル エントリ ポイント、スマートフィル、ピボット テーブルの推奨事項と候補表示などがあります。 影響を受けるサービスはユーザーには表示されません。
リージョンに依存しないアプリケーションとの
機能連携
リージョンに依存しないアプリケーション(Google サイト、Google ToDo リスト、Google マップ、Google Keep など)でコンテンツを送受信できます。 リージョンに依存しない Google アプリケーション(Google サイト、ToDo リスト、マップ、Keep など)にコンテンツを送信できません。
音声機能 Google ドキュメントと Google スライドでは、音声入力によるスピーカー ノートを使用できます。Google スライドでのプレゼンテーション時に自動字幕起こしを使用して、話し手の言葉をリアルタイムで文字にできます。 これらの音声機能を使用できません。
コンパニオン Google ドライブと Google ドキュメントでは、カレンダーやコンタクトなどの他のアプリケーションへのリンクを提供するサイドバーが表示されます。 一部のアプリケーションへのリンクが機能しません。
テンプレート レイアウトを事前設定し、それをドキュメント作成時に適用できます。 テンプレートを提出して管理者に審査してもらうことができません。
スプレッドシートのさまざまな関数 DETECTLANGUAGE、GOOGLEFINANCE、GOOGLETRANSLATE など、インテリジェンス サービスに依存する関数を使用できます。 これらの関数を使用できません。
Google 翻訳 ドキュメントを翻訳できます。 ドキュメントを翻訳できません。


Google Vids の動画作成サポート


ユーザーは Google Vids アプリで AI を使用して新しいコンテンツを作成できます。


Google Vids で動画作成サポートを利用できません。


スライド / ドキュメント生成


Google ドキュメントで画像を含むスライドを生成できます。


Gemini を使用して生成されたスライドやドキュメントにはテキストのみが含まれます。


画像生成


ユーザーは AI を使用して画像を作成、編集できます。この機能の例としては、画像生成、カバー画像生成、画像の拡大などが挙げられます。


画像生成を利用できません。


背景削除と背景の置き換え


ユーザーは AI を使用して背景を作成、編集できます。これには、アダプティブ バックグラウンド ボタン、背景の削除、背景の置き換えが含まれます。


背景削除を利用できません。

Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

Gmail

機能 想定される挙動 実際の挙動
メール署名内の画像 保存されているメール署名に画像を追加できます。

メール署名に画像を追加できません。

Google ToDo リスト メール内で他のユーザーにタスクを割り当てることができます。 「ToDo リストに追加」アイコン が Gmail に表示されなくなります。
Google フォト Google フォトの写真をメールに挿入できます。 Gmail の [フォトに保存] と [写真を挿入] は使用できません。ただし、写真を保存することはできます。
Gmail のレイアウト 事前定義済みのテキストとメール レイアウトを使用できます。 メール テンプレートとレイアウトを使用できません。
動的メール 他の Google サービスやサードパーティ製サービスとのやり取り(カレンダーの招待への返信など)をメール内で行えます。 メール内での機能の操作はできません。別のブラウザタブからそれらの機能にアクセスすることは可能です。
情報保護モード 暗号化を使用してメールの TTL を設定できます。 情報保護モードが無効になります。
テーマ Gmail のデザインとカラーパレットをカスタマイズできます。 Gmail のカスタムテーマを選択することはできません。
コンパニオン Gmail のサイドバーに、カレンダーやコンタクトなどの他のアプリケーションへのリンクが表示されます。 一部のアプリケーションへのリンクが機能しません。
自宅 / 職場の場所の候補 ユーザーがメールを作成し、保存済みの Google マップの住所を入力すると、住所が予測入力されます。 この機能はオフになっており、予測入力の候補として保存済みの住所は表示されません。
Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

Google Chat

機能 想定される挙動 実際の挙動
Google ToDo リスト チャット内で他のユーザーにタスクを割り当てることができます。 タスクの表示、割り当てはできません。
Chat 用アプリ ダイレクト メッセージとスペース(該当する場合)に Chat 用アプリをインストールできます。 スペースに Chat 用アプリをインストールすることはできません。
コンパニオン Chat ユーザーに対して、カレンダーやコンタクトなどの他のアプリケーションにリンクしたサイドバーが表示されます。  一部のアプリケーションへのリンクが機能しません。
Chat の関連性に基づく検索 結果が時系列ではなくインテリジェントに並べ替えられて表示されます。  
  • 参加中のスペースでやり取りされているメッセージが時系列で表示されます。
  • スペースをブラウジングすることはできません。
Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

Google Meet

機能 想定される挙動 実際の挙動
音声文字変換 会議の文字起こしを開くことができます。 音声文字変換を利用できません。

Gemini for Workspace

ユーザーは自動メモ生成や Gemini サイドバーなど、さまざまな AI 機能を使用できます。

Meet で Gemini の機能を利用できません。

画像生成

ユーザーは AI を使用して背景画像を作成できます。

背景画像生成を利用できません。

Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

Gemini for Workspace

機能

想定される挙動

実際の挙動

画像生成

ユーザーは AI を使用して画像を作成、編集できます。この機能の例としては、カバー画像生成、画像作成サポート、画像の拡大などが挙げられます。

画像生成は利用できません。

背景削除

ユーザーは AI を使用して背景を作成、編集できます。これには、アダプティブ バックグラウンド ボタン、背景の削除、背景の置き換えが含まれます。

背景削除は利用できません。

スライド / ドキュメント生成

Google ドキュメントで画像を含むスライドを生成できます。

Gemini を使用して生成されたスライドやドキュメントにはテキストのみが含まれます。


Google Vids の動画作成サポート


ユーザーは Google Vids アプリで AI を使用して新しいコンテンツを作成できます。


Google Vids で動画作成サポートを利用できません。


Meet の Gemini for Workspace


ユーザーは自動メモ生成や Gemini サイドバーなど、さまざまな AI 機能を使用できます。


Meet で Gemini の機能を利用できません。

Gemini サイドパネル ユーザーは Google Workspace アプリで作業しながら Gemini と会話できます。 Gemini サイドパネルを利用できません。

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